広告代理店営業の職務経歴書は、扱ってきた媒体・クライアントの規模・数値実績の3点をセットで書くことが通過の近道です。守秘義務があってクライアント名や具体的な数字を出しにくいと感じている方に向けて、媒体別の例文とNG例、採用担当者が実際にチェックしているポイントを紹介します。
広告代理店営業の職務経歴書の書き方【結論】媒体×クライアント×実績の3点セット
結論:この3点を職務要約に入れると通過率が上がる
広告代理店の採用担当者は、職務経歴書を受け取ってから最初の数十秒で「取り扱い媒体」「クライアントの業種・規模」「数字で示された実績」の3点を確認します。この3点が職務要約の冒頭に入っているかどうかで、書類選考の通過率は大きく変わります。
「広告営業を担当しました」という一文だけでは、採用担当者は経験の深さを判断できません。テレビ・雑誌などのマス媒体を扱ってきたのか、Web・SNSの運用型広告を扱ってきたのかによって、次の転職先で求められるスキルも評価基準も異なります。以下では、自分のキャリアに近い型を参考にしてください。
【総合広告代理店(テレビ・雑誌中心)】の場合の書き方と例文
テレビCM・雑誌・交通広告などマス媒体を中心に担当してきた場合は、在籍年数・媒体種別・クライアント業種・予算規模・担当フェーズ・達成率を職務要約に凝縮します。
良い例文(総合広告代理店の場合)
大手総合広告代理店にて8年間、主に食品・飲料メーカーへのマス媒体(テレビCM・雑誌・交通広告)の提案営業を担当しました。担当案件の年間予算は500万円〜3億円規模。企画立案からクリエイティブ制作進行、効果測定まで一気通貫で対応し、5年目以降はチームリーダーとして後輩3名の育成も担当しました。在籍期間中の売上達成率は毎期110〜135%で推移しています。
NG例
広告代理店にて営業として、クライアントへの提案や媒体の選定を担当しました。「担当しました」だけでは、規模感も成果も伝わらず、他の応募者と同じ印象で埋もれてしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 在籍年数・媒体種別・予算規模が具体的な数字で示されているか
- マネジメント経験の有無と、その規模(部下の人数など)
- 達成率が単発でなく複数期にわたって継続しているか
【デジタル広告代理店(Web・SNS運用型)】の場合の書き方と例文
Google広告・Meta広告などの運用型広告を中心に担当してきた場合は、担当クライアント数・月次予算規模・改善指標(CPA・CVRなど)を具体的に示します。
良い例文(デジタル広告代理店の場合)
デジタル専業広告代理店にて5年間、主にEC事業者・アプリサービスへの運用型広告(Google・Meta・TikTok Ads)の提案・運用営業を担当しました。担当クライアント数は常時15〜20社(月次予算合計5,000万円規模)。入社3年目にGoogle広告の認定資格を取得し、担当クライアントの平均CPA改善率は前任比30%削減を達成しています。
NG例
複数のクライアントに対して運用型広告の提案と改善を行いました。「複数」「改善」という言葉だけでは、担当規模もどこまで成果を出したのかが伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 運用しているのが提案だけか、実際の入稿・改善まで担っているか
- CPAやCVRなど、改善指標が具体的な割合で示されているか
- 資格・認定の有無(Google広告認定資格など)
採用担当者が広告代理店営業の職務経歴書で最初に見る3つのポイント
広告代理店の採用担当者が職務経歴書から特に注視しているのは、以下の3点です。それぞれの理由を理解しておくと、記載する情報の優先順位がつけやすくなります。
採用担当者はここを見ている
- 取り扱い媒体の種類(テレビ・デジタル・雑誌・OOHなど)と担当規模感
- クライアントの業種・規模(大手メーカー・中小企業・BtoB等)と担当クライアント数
- 数字で示された実績(売上達成率・受注金額・担当クライアント数の変化)
取り扱い媒体の種類と規模感
テレビCMを中心とした総合代理店と、Web・SNS広告を主力とするデジタル代理店とでは、求められるスキルと業務フローが大きく異なります。自社の媒体構成に近い経験を持つ人材かどうかを、採用担当者は最初に確認します。職務経歴書の冒頭か職務要約の段階で、自分が主に扱ってきた媒体を明示しておきましょう。
クライアントの業種・規模
採用担当者が職務経歴書から読み取ろうとしているのは、「自社のクライアントを担当させてすぐに動けるか」という即戦力度です。担当してきたクライアントの業種(消費財・IT・不動産など)や予算規模を記載することで、既存クライアントとのマッチ度を判断できます。クライアント名を出せない場合は、業種と規模感だけでも必ず書くようにしてください。
数字で示された実績
「売上目標達成」だけでは、採用担当者には何も伝わりません。「売上目標120%達成(担当年間予算2.5億円)」のように、達成率と絶対額をセットで記載することで、はじめて規模感が伝わります。数字が明かせない場合は、「担当クライアント数前年比150%増」「リピート率85%」など別の切り口を探しましょう。
広告代理店 営業の職務経歴書の基本構成(4ブロック)
職務経歴書は、一般的に以下の4つのブロックで構成します。広告営業ならではの記載ポイントを押さえながら、順番に見ていきます。
| ブロック | 記載する内容 |
|---|---|
| 職務要約 | キャリアの概要を3〜5行で圧縮。媒体・クライアント規模・実績の核心を含める |
| 職務経歴(表) | 在籍期間・会社規模・担当業務・主な実績を会社ごとに記載 |
| 業務内容(箇条書き) | 担当フェーズ・取り扱い媒体・実績数値を具体的に列挙 |
| 保有スキル・資格 | 媒体知識・デジタルツール・語学・業界資格を記載 |
職務要約は3〜5行でキャリアの核心を圧縮する
職務要約は採用担当者が最初に目を通す箇所です。「どの媒体を・どの規模のクライアントに・どんな実績で」の3点を含む形にまとめると、内容が具体的に伝わります。営業の職務経歴書テンプレートを土台にすると、抜け漏れなく整理できます。
業務内容は「媒体×クライアント×実績」で箇条書きにする
業務内容を箇条書きで列挙するときは、「何をしたか」だけでなく「どの媒体で・どのクライアントに・どんな成果を出したか」の3点をセットにします。
- 食品・飲料メーカーなど計12クライアントへのテレビCM・Web広告の統合提案営業(年間媒体費500万〜1.5億円規模)
- 媒体選定〜入稿・オンエア確認まで担当。複数媒体の同時進行案件を最大5本ハンドリング
- 担当クライアントのリピート率:平均82%(在籍4年間の平均)
- 提案コンペ勝率:70%(社内平均55%に対し15ポイント上回る)
職務経歴書は転職用の履歴書テンプレートとセットで提出するケースがほとんどです。履歴書の職歴欄と内容が重複しすぎないよう、職務経歴書側では具体的な数字と成果を中心に書き分けてください。フォーマットに迷う場合は厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートも参考になります。
クライアント名や数字はどこまで書ける?守秘義務の判断基準
「クライアント名を書いてもいいのか」「売上の数字は出してOKか」――広告代理店出身者の多くが、職務経歴書を書く際にこの疑問に直面します。守秘義務は「クライアント情報そのもの」の開示を禁じるものであり、自分の経験・実績を転職活動で示すこと自体を禁止するものではありません。
| 情報の種類 | 基本的な判断 | 対処法 |
|---|---|---|
| クライアント名 | 基本的には記載を控える | 「大手食品メーカー」「上場IT企業」など業種・規模で代替 |
| 担当予算額 | 社内公開情報なら記載可能なケースが多い | 「年間予算○○円規模」と概算で記載 |
| 売上達成率 | 記載可能 | 「120%達成」など率で記載 |
| 具体的な企画内容 | 公開済みの案件は記載可能 | 社名は伏せ「大手飲料メーカーの新商品キャンペーン」と記載 |
不安な場合は、在籍中の就業規則・秘密保持契約書を確認するか、「業種・規模・実績の概要」として記載する形を取ります。この方法でも、採用担当者が規模感と実績の質を把握するうえで十分な情報量になります。
採用担当者はここを見ている
- クライアント名がなくても、業種・規模感が具体的に書かれているか
- 「守秘義務があるので詳細は控えます」の一文だけで終わっていないか

採用担当者が落とすNG例と改善策
広告代理店営業の職務経歴書でよく見られる3つのNGパターンを紹介します。それぞれ「どこがNGか」「どう直すか」をセットで確認してください。
NG例①:業務を列挙するだけで実績がゼロ
NG例
- クライアントへの広告提案を実施しました
- 媒体の選定と入稿管理を担当しました
- クリエイティブの進行管理を行いました
業務の列挙だけでは、どのレベル・規模感で動いてきたかが一切伝わりません。「誰でも書ける内容」になっている点が最大の問題です。
改善例
- 食品メーカー・IT企業など計12クライアントへのテレビCM・Web広告の統合提案営業(年間媒体費500万〜1.5億円規模)
- 媒体選定〜入稿・オンエア確認まで担当。複数媒体の同時進行案件を最大5本ハンドリング
- クリエイティブ進行管理:制作会社3社とのディレクション経験、納期遵守率100%
NG例②:クライアント・媒体情報が一切ない
NG例
各種クライアントへの広告営業を担当。複数媒体の提案・運用を経験し、担当クライアントの広告効果を改善しました。「各種」「複数」「改善」は情報量ゼロに等しく、採用担当者には何も伝わりません。
改善例
大手飲料メーカー・EC事業者・不動産会社など合計15社を担当(担当期間3年間)。取り扱い媒体はテレビCM・交通広告・Google/Meta広告で、担当クライアントのリピート率は88%(在籍期間通算)でした。
NG例③:「達成率100%」だけで規模感が伝わらない
NG例
担当クライアントの売上目標を毎期達成しています。目標が低く設定されていれば100%達成は当然であり、担当していた案件の規模感もわかりません。
改善例
売上達成率は120〜145%で、在籍5年間すべての期で100%を超えました。担当年間予算は最大1.8億円まで拡大し、社内表彰では3期連続でトップセールス(部門内15名中)に選ばれています。


まとめ
- 採用担当者が最初に確認するのは「媒体の種類」「クライアントの規模と業種」「数値化された実績」の3点
- 職務要約は「媒体・クライアント規模・実績」の3点を含む3〜5行で構成する
- 業務内容は「媒体×クライアント×実績」の3点セットで箇条書きにする
- 守秘義務があっても業種・規模感・達成率は書けるため、情報をゼロにしない
3点セットを押さえて具体的な数字に置き換えれば、守秘義務があっても十分に説得力のある職務経歴書に仕上がります。
広告代理店営業の職務経歴書に関するよくある質問
- クライアント名は職務経歴書に書いてもいいですか?
-
基本的には控えることを推奨します。守秘義務との兼ね合いがあるため、「大手食品メーカー」「上場IT企業」のように業種と規模感で代替してください。担当予算の概算・リピート率・達成率は守秘義務の対象になりにくいため、積極的に記載するとよいでしょう。
- テレビ中心の経験でデジタル代理店に転職する際、職務経歴書でどうアピールすれば有利ですか?
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媒体が変わることよりも、クライアントとの関係構築力や、課題を把握して最適な解決策を提案するプロセスが評価されます。マス媒体での経験を活かしながら、デジタルへの学習意欲や基礎知識(Google広告認定資格など)も保有スキル欄に加えると印象が良くなります。
- 在籍期間が1〜2年と短い場合、職務経歴書はどのように書けばよいですか?
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在籍期間が短くても、担当した案件のインパクトと自分が関与したフェーズを明確に書くことが重要です。「1年間で新規クライアント8社を開拓」のように、密度を数字で見せましょう。離職理由は面接で聞かれる項目のため、職務経歴書に書く必要はありません。
- 職務経歴書と履歴書の職歴欄は同じ内容で問題ありませんか?
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書き分けが基本です。履歴書の職歴欄は在籍期間・会社名・役職を簡潔に示す場所で、職務経歴書は何をどのくらいの規模でどんな成果を出したかを詳細に記載する書類です。同じ内容を繰り返すと、書類の使い分けができていない印象を与えかねません。

