この記事では、営業事務の職務経歴書の書き方と、採用担当者が実際に確認するポイントを解説します。職務要約・業務内容・スキルの書き方と例文、書類選考で落とされやすいNG例と改善パターン、業種別の例文と自己PR3パターンまで網羅します。
採用担当者が営業事務の職務経歴書を見るとき確認する3つのポイント
採用担当者が職務経歴書を読む時間は、平均30秒から1分程度とされています。この短い時間に「この人を面接に呼ぶかどうか」を判断しています。
営業事務の職務経歴書の場合、採用担当者が確認しているのは「この人が入ったら、営業チームの仕事がどう変わるか」という一点に集約されます。
採用担当者はここを見ている
- 職務要約を読んで、担当業務の種類と規模感が即座に伝わるか
- 業務内容欄に「月○件」「担当営業○名」などの具体的な数値があるか
- スキル欄に使用ツール名と操作レベルが具体的に記載されているか
①職務要約で「何をどれだけやっていたか」が即座に伝わるか
職務要約は、採用担当者が最初に目を通す箇所です。ここで「業務の規模感と担当範囲」が伝わらなければ、その後の詳細を読んでもらえないケースも少なくありません。
担当した業務の種類・期間・規模を200字以内で簡潔にまとめることが重要です。よくある失敗は、「受注処理や電話対応などを担当していました」という抽象的な一文で終わらせてしまうことです。担当営業の人数や月間処理件数、担当年数を加えるだけで、採用担当者への伝わり方が大きく変わります。
②業務内容に数値が入っているか
「受注処理を担当していました」という書き方では、採用担当者には業務のボリュームが伝わりません。同じ「受注処理担当」でも、月5件と月150件では求められるスキルも対応力も大きく異なります。
数値化が難しいと感じる方は、次の視点から振り返ってみてください。
- 件数:月に何件の受発注・書類作成・電話対応をしていたか
- 規模:担当した営業の人数、顧客数、管理していた商品・案件の数
- 成果:改善・効率化したことで削減できた時間・コスト・件数
③スキル欄の記載レベルが具体的か
「Word・Excel使用可能」という書き方は、採用担当者にとって判断材料になりません。ExcelでVLOOKUPが使えるのか、マクロを組んだことがあるのかによって、任せられる業務の範囲が大きく変わるからです。
スキル欄には、ツール名・使用機能・使用年数または使用頻度を添えて書くことが、採用担当者が実務レベルを把握するために必要です。クラウドツールやSFA・CRMの使用経験がある場合も、必ず記載しましょう。
営業事務の職務経歴書の構成と書き方
営業事務の職務経歴書は、以下の4つのパートで構成するのが基本です。
| パート | 内容 | 目安文字数 |
|---|---|---|
| ①職務要約 | 経歴の概要と主な実績 | 150〜200字 |
| ②職歴・業務内容 | 在籍期間・会社概要・担当業務の詳細 | 300〜500字 |
| ③活かせるスキル | PCスキル・使用ツール・資格 | 箇条書き |
| ④自己PR | 強みと貢献できる点 | 200〜300字 |
職務要約の書き方と例文
職務要約は「自分は何者で、何ができるか」を採用担当者に伝えるパートです。書き方は①在籍した会社・部署の説明、②担当業務の種類と規模、③特筆すべき実績の順にまとめると伝わりやすくなります。
良い例文
電子部品メーカーの営業部にて、担当営業8名のバックオフィス業務全般を6年間担当しました。月平均150件の受発注処理・納期管理を中心に、月次売上データの集計・報告も担当。ExcelのVLOOKUPとピボットテーブルを活用した集計業務の効率化に取り組み、月8時間の作業時間を削減しました。
NG例
営業事務として受注処理、資料作成、電話対応などを担当してきました。WordやExcelなどのPCも使えます。(業務の種類しか書かれておらず規模・実績が不明。採用担当者には「何人分を」「どの程度の件数を」こなしていたかが伝わらない)
職歴・業務内容の書き方と例文
職歴欄には、会社名・業種・事業規模を明記したうえで、担当した業務を箇条書きで記載します。ここでも「数値化」が重要です。次の書き方例を参考に、自身の業務に数値をあてはめてみてください。
業務内容 書き方例
【在籍期間】20XX年4月〜20XX年3月(6年)
【会社概要】電子部品メーカー / 従業員数500名 / 国内販売
- 受発注処理・納期管理:月平均150件の受発注業務、仕入先・顧客への納期確認・調整
- 顧客対応:電話・メール対応(1日20〜30件)、クレーム一次対応と社内への情報共有
- 書類作成:見積書・注文書・請求書の作成・管理(月50件)
- 売上データ管理:Excelを使った月次売上集計・営業8名分のレポート作成・配布
- 社内システム:SalesForceへの顧客情報・商談データ入力・管理(3年使用)
職務経歴書を効率よく作成したい場合は、ツールを活用する方法もあります。

活かせるスキルの書き方
スキル欄は「採用担当者が入社後の活躍をイメージできるか」が判断基準です。PCスキルは使用ツール名・使用した機能・使用頻度を、資格は正式名称と取得年月を記載します。
スキル欄 書き方例
- Excel:VLOOKUP・ピボットテーブル・グラフ作成(業務で毎日使用)
- Word:報告書・提案書・議事録作成
- PowerPoint:営業向けプレゼン資料作成(月3〜5本)
- SalesForce:顧客情報・商談データの入力・管理(3年使用)
- タイピング速度:約60文字/分(ブラインドタッチ)
営業事務の自己PRの書き方と例文(3パターン)
「営業事務の業務はルーティンが多く、自己PRに書けることがない」と感じる方は少なくありません。しかし採用担当者は「何をしたか」よりも「どう取り組んだか、その結果どうなったか」を見ています。
自分の業務を「受注処理をしていました」で終わらせず、次の3つの視点で書き直してみてください。
採用担当者はここを見ている
- 数値・実績:業務量・改善効果・処理件数など、成果を数字で示しているか
- 主体性:指示されたことだけでなく、自ら提案・改善した経験があるか
- 貢献先との関係:営業担当や顧客からどのような評価を受けていたか
パターン①受注・業務管理型(数値実績あり)
自己PR例文①
受注処理から納期管理まで一貫して担当し、担当営業8名の業務負荷を軽減することに注力してきました。月150件以上の受発注を処理しながら、Excelマクロを活用した集計作業の自動化により月8時間の作業時間削減を実現しました。
正確さとスピードを両立させた業務管理が強みです。担当営業からは「業務の流れを把握して先回りして動いてくれる」という評価をいただいていました。次のポジションでも、営業チームが顧客対応に集中できる環境づくりに貢献できます。
パターン②業務改善型(改善・効率化の実績あり)
自己PR例文②
入社2年目に、アナログ管理されていた受注台帳をExcelデータベースに移行するプロジェクトを担当しました。受注状況の可視化により、部門全体の受注ミスが月平均3件から0件に改善され、翌年の社内業務改善賞を受賞しました。
改善提案を自ら起案し実行まで担えることが強みです。新しい環境でも業務課題を積極的に発見し、チームの生産性向上に貢献できます。
パターン③営業サポート・対外折衝型
自己PR例文③
営業アシスタントとして、国内外20社以上の顧客との日常的なコミュニケーション対応を担当してきました。クレーム発生時は状況確認・社内調整・顧客への連絡を迅速に進め、担当営業の負担を最小化するよう動いてきました。
複数案件を同時に管理しながら期限を守り続けた経験と、社内外の調整力が強みです。営業チームと顧客の橋渡し役として、次の職場でも幅広い場面で貢献できます。
自己PRの内容が固まったら、転職エージェントや添削サービスで第三者の視点からフィードバックを受けることも有効です。

業種別 営業事務の職務経歴書の書き方と例文
営業事務の仕事内容は業種によって異なります。同じ「受発注管理」でも、取り扱う商品・納期の厳しさ・使用ツールが変わるため、応募先の業種に近い経験をより具体的に書くことが採用担当者の評価につながります。
メーカー・商社の営業事務
メーカー・商社の営業事務では、受発注管理・在庫管理・納期調整が主要業務になります。取引先が複数に及ぶケースが多く、「何社・何件を同時に管理していたか」という数値と、在庫・納期トラブルへの対処経験が評価ポイントになります。
職務要約 例文(メーカー・商社)
電子部品メーカーの営業部にて、国内販売会社30社を担当する受発注・納期管理業務を5年間担当しました。月平均200件の発注書処理と在庫確認・調整を担当し、Excelを活用した在庫データ分析により欠品件数を前年比60%削減しました。仕入先・顧客双方との調整業務も一手に担い、営業担当から高い評価を継続して得ていました。
IT・通信の営業事務
IT・通信業界の営業事務では、SaaSや各種クラウドツールの使用経験が評価されることが多いです。契約管理・請求処理・更新手続きなど、定期的な契約手続きのフローを正確に運用してきた経験が差別化ポイントになります。
職務要約 例文(IT・通信)
ITソリューション企業の営業部にて、SaaSプロダクトの受注・契約管理業務を担当しました。SalesforceとSlackを活用した社内外コミュニケーションが日常業務であり、新規顧客の契約書作成から請求処理まで一気通貫で対応。月50〜70件の契約手続きを処理しながら、担当営業4名のスケジュール・商談進捗管理も並行して行いました。
職務経歴書の作成に行き詰まった場合、代行サービスを利用してプロに相談することも選択肢の一つです。

書類選考で落とされる職務経歴書のNG例と改善ポイント
競合との差がつかない職務経歴書には、共通したパターンがあります。「自分は大丈夫」と思っていても、次のNG例に当てはまっていないか確認してみてください。
NG例①業務内容の羅列だけ
NG例
・受注処理
・発注業務
・電話対応
・書類作成
・データ入力
業務名の羅列だけでは、採用担当者に業務の規模・難易度・範囲が伝わりません。必ず「月○件」「○名分」「○社対応」のような数値を加えましょう。数値が思い出せない場合は「月数十件」「10名超」のような概算でも、記載なしよりはるかに伝わります。
NG例②スキル欄が「Word・Excel使用可能」のみ
NG例
Word、Excel、PowerPoint使用可能。(これだけでは採用担当者は「基本操作ができる」としか判断できない)
同じExcelでも「データ入力ができる」と「VLOOKUPやピボットテーブルを使って分析できる」では、採用後に任せられる業務の幅が全く異なります。「何の機能を・どの程度の頻度で使っていたか」を必ず書くようにしてください。
NG例③自己PRが「丁寧に対応しました」で終わる
NG例
常に丁寧な対応を心がけ、お客様や営業担当者から信頼を得てきました。チームワークを大切にし、誰とでも協力して業務に取り組んできました。
「丁寧な対応」「チームワーク重視」は営業事務に限らずどの職種でも使える表現であり、採用担当者の印象には残りません。自己PRは「何をした結果、どういう変化・評価があったか」というエピソードのある形式で書くことが重要です。たとえば「クレーム対応を迅速に処理したことで、翌月の追加受注につながった」のように、結果との因果関係を持たせましょう。
まとめ
- 採用担当者は「職務要約の即時理解・業務内容の数値化・スキルの具体的な記載」の3点を確認している
- 業務内容は箇条書きで「月○件」「担当○名」の数値を入れることで評価が大きく変わる
- スキル欄はツール名・使用機能・使用頻度まで書くことで採用担当者のイメージが具体化する
- 自己PRは「何をした結果どうなったか」というエピソード形式で書く
- 業種(メーカー・IT・商社等)に応じた経験を具体的な言葉で書くことが差別化になる
職務経歴書は「自分の仕事を採用担当者の言葉に翻訳する作業」です。自分には特別な実績がないと感じる方も、日常業務を「数値化・具体化・結果化」する視点で書き直すことで、採用担当者の目に止まる書類に変えることができます。
営業事務の職務経歴書に関するよくある質問
- 職務経歴書の枚数は何枚が適切ですか?
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基本的にA4用紙1〜2枚が標準です。経験年数が5年未満であれば1枚にまとめる方が読みやすく、10年以上の場合は2枚が適切です。3枚を超えると採用担当者に最後まで読んでもらえないリスクがあります。枚数よりも「読んで伝わるか」を優先して調整してください。
- 産休・育休中のブランク期間はどう書けばいいですか?
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産休・育休による空白期間は、職歴欄に「産前産後休業・育児休業取得(20XX年○月〜20XX年○月)」と明記すれば問題ありません。ブランクを隠す必要はなく、育休取得後に職場復帰した経験は、継続的なキャリア形成の姿勢として伝わります。
- 転職回数が多い場合、職務経歴書はどう書けばいいですか?
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転職回数が多い場合でも、在籍期間が短い職歴ごとに「何を担当していたか・何を学んだか」を明記することが重要です。同じ職種の経験を積み重ねてきた場合は、スキルの幅広さとして積極的にアピールできます。自己PR欄で「転職を通じてどのようなキャリアを築いてきたか」という一貫したストーリーを示すことで、採用担当者の懸念を払拭しやすくなります。


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