この記事では、履歴書の交通機関欄に自動車(車)と記入する方法と、書く前に確認すべきことを解説します。採用担当者が通勤欄から読み取る情報、正しい表記方法、本人希望欄との使い分けまで、具体的な例文を交えてまとめました。
履歴書の交通機関欄は何を書く欄か
履歴書の「交通機関」欄は、自宅から勤務先まで利用する移動手段を記入する項目です。電車・バスだけでなく、自家用車・バイク・自転車・徒歩なども記入対象になります。
一見シンプルに見えますが、採用担当者はこの欄から複数の情報を読み取っています。特に自動車(車)を記入する場合は、単なる通勤手段の申告以上の意味を持つため、書き方に注意が必要です。
採用担当者が交通機関欄で確認している3つのこと
採用担当者はここを見ている
- 通勤の実現可能性:距離や移動手段から「毎日安定して出社できるか」を確認する
- 通勤手当の費目:公共交通機関かガソリン代かで通勤費の計算方法が変わる
- 駐車場・設備の確保の必要性:車やバイクの場合、駐車スペースを確保する必要があるか判断する
採用担当者にとって交通機関欄は、通勤費の予算策定や施設管理に直結する実務情報です。「なんとなく書く欄」ではなく、正確な情報を書くことで採用担当者の判断を助けるという意識で記入しましょう。
「交通機関」欄と「通勤時間」欄の役割の違い
履歴書には「交通機関」と「通勤時間」が別欄になっているフォーマットが多いです。それぞれの記入内容は以下の通りです。
| 欄名 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 交通機関 | 通勤に使う移動手段 | 電車、自家用車、バスなど |
| 通勤時間 | 自宅から勤務先までの片道所要時間 | 約30分、1時間10分など |
フォーマットによっては両者が一体になっている場合もあります。どちらの欄も、自宅から勤務先まで「ドアtoドア」の情報を正確に記入することが基本です。
履歴書に「自動車」と書く前に確認すること
車通勤を希望しているからといって、すぐに「自家用車」と書くのは早計です。書く前に3つの点を確認しておかないと、選考で思わぬ誤解を招く場合があります。
企業がマイカー通勤を許可しているか確認する
企業によって、マイカー通勤の可否は大きく異なります。都市部のオフィスでは駐車場の設備がなく「車通勤不可」とする企業も多く、社内規定で禁止されているケースもあります。
求人票に以下のような記載がある場合は、車通勤が許可されている可能性が高いです。
- 「マイカー通勤可」「車通勤OK」の記載がある
- 「交通費支給(ガソリン代実費)」の記載がある
- 「駐車場完備」「社員駐車場あり」の記載がある
- 地方の工場・施設など、最寄り駅から遠い勤務地である
逆に、求人票に車通勤に関する記載が一切ない場合は、公共交通機関での通勤時間を交通機関欄に記入するのが無難です。車通勤を希望する旨は、本人希望欄で別途伝える方法があります(後述)。
NG例
車通勤の可否が不明なまま、交通機関欄に「自家用車」と記入する。採用担当者が「求人内容を確認していない」と判断するリスクがあります。まず公共交通機関の情報を記入した上で、本人希望欄で車通勤の希望を伝えるのが正しい手順です。
駐車場の有無を事前に確認する
マイカー通勤を希望する場合、会社に駐車スペースがあるかどうかも重要な確認事項です。求人票に「駐車場完備」の記載がない場合は、応募前に問い合わせるか、面接時に確認するのが適切な対応です。
企業の立地(都市部のビルなど)によっては、社員用駐車場がないために車通勤が物理的に難しい場合もあります。その場合は月極駐車場を自費で借りることも選択肢になりますが、通勤費の自己負担が発生する点は把握しておきましょう。
通勤手当(ガソリン代)の支給条件は企業によって異なる
公共交通機関の場合、通勤定期代の実費支給が一般的です。一方、車通勤の場合はガソリン代の支給ルールが企業によって大きく異なります。
- 通勤距離に応じてガソリン代を支給する企業
- 一律の交通費として支給する企業
- 車通勤は交通費支給の対象外とする企業
通勤手当の詳細は面接時に確認するのが適切ですが、想定していた交通費が支給されないケースもあります。求人票の「待遇・福利厚生」欄を事前に確認し、不明な点は面接で聞くようにしましょう。
自動車(車)での通勤を履歴書に書く方法
マイカー通勤が許可されていることを確認した上で、交通機関欄に自動車を記入する場合の正しい書き方を解説します。
交通機関欄への正しい表記
自動車で通勤する場合の表記は「自家用車」が正しい書き方です。「自動車」「マイカー」「車」と書いても意味は伝わりますが、履歴書の正式な表記としては「自家用車」を使うのが適切です。
良い例文
交通機関:自家用車
通勤時間:30分
NG例
交通機関:自動車 / 車 / マイカー
略語や口語表現は避け、「自家用車」と正式に記入してください。
通勤時間の正しい計算方法
車通勤の通勤時間は、自宅の玄関を出てから会社のドアに到着するまでの片道の所要時間を記入します。渋滞状況を加味した現実的な時間を書くことが重要です。楽観的な時間(渋滞なしの想定)を書くと、入社後に「書類と実態が違う」と採用担当者の信頼を損なう可能性があります。
通勤時間の正確な計算のポイント
- Googleマップで確認:「出発時刻」を平日朝8〜9時に設定し、渋滞を加味した所要時間を確認する
- 駐車場から社内まで:駐車スペースに停めてから会社の入口に着くまでの時間も含める
- 5分単位で記入:通勤時間は5分単位で記入するのが一般的(例:27分なら30分と記入)
電車と自動車を組み合わせる場合
自宅から最寄り駅まで車で行き、そこから電車に乗るというケースも少なくありません。その場合は主要な交通手段を中心に記入し、補足として自家用車の利用も添えるとわかりやすくなります。
良い例文(電車+自家用車の場合)
交通機関:電車(自家用車で最寄り駅まで15分)
通勤時間:45分
駅までの移動手段として車を使う場合は、最寄り駅欄の記入方法と整合が取れているかも確認してください。

車通勤の希望を伝える「本人希望欄」の活用法
交通機関欄に「自家用車」と書くだけでは、採用担当者に意図が正確に伝わらない場合があります。車通勤が必須なのか、希望はあるが公共交通機関でも対応できるのかが不明なためです。
本人希望欄に車通勤の希望を明記することで、採用担当者が駐車スペースの確保や通勤費の計算を事前に進めやすくなります。面接で改めて確認する手間も省けます。
本人希望欄への記載例
良い例文(車通勤を希望する場合)
「自宅から最寄り駅まで徒歩約30分のため、可能であれば自家用車での通勤を希望いたします。貴社の規定に合わせて対応いたします。」
良い例文(車通勤が必須の場合)
「自宅周辺に公共交通機関がなく、自家用車での通勤が必要となります。通勤手段について、ご確認いただけますと幸いです。」
車通勤が「必須」か「希望」かで書き方を変える
車通勤の状況によって、交通機関欄と本人希望欄の組み合わせが変わります。
| 状況 | 交通機関欄 | 本人希望欄 |
|---|---|---|
| 車通勤が必須(最寄り駅なし・極遠) | 自家用車 | 「自家用車での通勤が必要です」と明記 |
| 車通勤を希望するが電車も使える | 電車(または自家用車) | 「可能であれば自家用車での通勤を希望します」と記入 |
| 公共交通機関を利用し、車通勤は不要 | 電車・バスなど | 記載不要 |
本人希望欄の全般的な書き方については以下の記事で詳しく解説しています。

ケース別:車通勤の書き方
最寄り駅がない・非常に遠い場合
地方や郊外に住んでいて最寄り駅が非常に遠い場合、車通勤が前提となる事情を書類に正直に反映することが大切です。採用担当者もその地域事情を理解した上で選考を進めてくれます。
良い例文(最寄り駅が遠い場合)
交通機関:自家用車
通勤時間:40分
本人希望欄:「最寄り駅まで徒歩40分以上のため、自家用車での通勤を希望します」
この場合、履歴書の「最寄り駅」欄との整合性に注意が必要です。最寄り駅欄に徒歩20分以上の駅を記入する場合は「徒歩○分」を明記し、車通勤を希望する旨と食い違いが出ないようにしましょう。
最寄り駅の書き方については以下の記事を参照してください。

引越し予定がある場合
入社に合わせて引越しを予定している場合、現時点では通勤時間や交通手段が確定していません。この場合は現状の情報を正直に記入した上で、本人希望欄に転居予定を書き添えます。
良い例文(引越し予定がある場合)
交通機関:電車(現住所からの場合)
通勤時間:1時間30分
本人希望欄:「入社前に通勤圏内へ転居予定のため、通勤時間は大幅に短縮する見込みです。詳細は面接時にご相談できればと思います。」
引越し後の通勤手段が車になる予定であれば、その旨も本人希望欄に書き添えておくと採用担当者が事前に確認しやすくなります。
バイク・自転車の場合
バイクや自転車での通勤も、自動車と同様に企業の許可が必要な場合があります。それぞれの正式な表記は以下の通りです。
| 通勤手段 | 履歴書への正式表記 |
|---|---|
| 原付(50cc以下) | 原動機付自転車 |
| バイク(50cc超〜400cc) | 普通自動二輪車 |
| バイク(400cc超) | 大型自動二輪車 |
| 自転車 | 自転車 |
| 徒歩 | 徒歩 |
バイク・自転車も事前に企業のルールを確認してから記入することを推奨します。特に原付以上のバイクは、保険加入の有無を確認する企業もあります。電車での交通機関欄の書き方については以下の記事もあわせてご確認ください。

まとめ
- 履歴書の交通機関欄に自動車を記入する正式な表記は「自家用車」
- 書く前に「マイカー通勤の可否」「駐車場の有無」「通勤手当の条件」の3点を確認する
- 通勤時間は渋滞・駐車場から社内までの移動を含めたドアtoドアの時間を5分単位で記入する
- 車通勤の意思は交通機関欄だけでなく、本人希望欄にも明記すると採用担当者に伝わりやすい
- 最寄り駅欄の記載と整合性が取れているか確認する
交通機関欄は採用担当者が通勤費算定や設備確保の判断に使う実務情報です。正確な情報と明確な意思表示で書類を作成することが、書類選考をスムーズに通過するための第一歩です。
履歴書の交通機関・自動車に関するよくある質問
- 車通勤不可の企業に「自家用車」と書いてしまった場合はどうすればよいですか?
-
書類を送る前であれば修正することをおすすめします。すでに送付してしまった場合は、面接時に「公共交通機関での通勤に変更します」と伝えれば、それ自体が不採用の直接的な理由になることはほとんどありません。ただし、応募書類を丁寧に確認していたという印象は損なわれるため、求人票を読み直す習慣をつけることが大切です。
- 車通勤の可否が求人票に書かれていない場合、交通機関欄にはどう書けばよいですか?
-
求人票に車通勤についての記載がない場合は、公共交通機関を使った通勤時間を交通機関欄に記入するのが無難です。車通勤を希望する場合は、本人希望欄に「可能であれば自家用車での通勤を希望します」と記入し、面接で改めて確認する方法が適切です。
- 通勤時間が1時間を超える場合、選考に不利になりますか?
-
通勤時間が長くても、それだけで選考に不利になることはありません。採用担当者が気にするのは「この通勤距離で毎日継続できるか」という点です。長距離通勤の場合は、本人希望欄に「転居を検討しています」や「長距離通勤の継続は問題ありません」と書き添えると、採用担当者の懸念を解消できます。


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