電子履歴書のフォーマットは、ファイル形式はPDF、様式は厚生労働省の履歴書様式例を選ぶのが正解です。企業から指定がある場合はそれに従うのが前提ですが、指定がない場合の基本ルールに加え、採用管理システム経由でWord形式を求められる例外や、ファイル名・パスワードなどメール送付時のマナーまで、採用担当者の視点でまとめて解説します。
電子履歴書のフォーマット【結論】ファイル形式はPDF、様式は厚生労働省の新様式
結論:迷ったらPDF+厚生労働省様式例を選ぶ
電子履歴書の「フォーマット」には、ファイル形式(PDF・Wordなど拡張子の種類)と様式(テンプレートのデザイン・項目構成)という2つの意味があります。この2つを分けて考えれば、迷いは大きく減ります。
| 状況 | 選ぶべきフォーマット |
|---|---|
| 企業から指定なし | ファイル形式はPDF、様式は厚生労働省の履歴書様式例 |
| 企業から「Word形式で」と指定あり | Word形式(.docx)のまま提出 |
| 採用管理システム(マイページ)へアップロード | システムの案内に従う。指定がなければPDFが無難 |
| JIS規格の様式を指定された | 2020年改訂後の最新JIS規格様式を使用 |
採用担当者はここを見ている
- 企業からの指定を確認せずに自己判断で形式を選んでいないか
- フォーマットの種類そのものより、開いたときにレイアウトが崩れていないかを重視する
- 「フォーマットが正しいだけ」で高評価にはならない。中身の質と両立して初めて評価される
ここから先は、ファイル形式・様式それぞれの選び方と、送付時に見落としやすいマナーを順番に確認していきます。
なぜPDFが基本なのか|ファイル形式の選び方
企業から特別な指定がない場合、電子履歴書はPDF形式で送るのが基本マナーです。WordやExcelのまま送るのは避けるべき理由が3点あります。
- レイアウトが崩れない:WordやExcelは受け取る側のOSやソフトのバージョンによって表示が変わります。PDFは作成時の見た目をそのまま保持できます
- 改ざんリスクを防げる:採用担当者にとって、内容が書き換えられないPDFは信頼性の高いフォーマットです
- どの環境でも閲覧できる:WindowsでもMacでもスマートフォンでも、PDFビューワーがあれば同じように表示されます
WordやExcelが正解になる例外ケース
企業から「Word形式で送ってください」という指定がある場合は、その指示が最優先です。PDFで送ると「指示を読めない人」という印象につながるため、必ず指定に従ってください。
もう一つ見落とされがちなのが、採用管理システム(応募者マイページ)経由での提出です。企業によっては、システム側でファイルの内容を読み込んで管理するために、あえてWord形式でのアップロードを求めるケースがあります。マイページの入力画面やアップロード欄の注意書きに形式指定がないか、送付前に必ず確認してください。
良い例
企業から指定なし → PDF形式で送付
企業から「Word形式で」と指定あり → Word形式で送付
採用管理システムでWord指定がある → 指定どおりWordのままアップロード
NG例
企業から「Word形式で」と指定があったのにPDFで送る → 指示を無視したと判断され、選考に悪影響を与えます
履歴書をPDF化する具体的な手順や作成ツールの比較は、採用担当者が本音で選ぶ履歴書作成ツールも参考にしてください。

様式(テンプレート)の選び方|厚生労働省新様式とJIS規格の違い
ファイル形式をPDFに決めたら、次は様式(テンプレートのデザイン)を選びます。電子履歴書でよく使われる代表的な様式を比較します。
| 比較項目 | 厚生労働省様式例 | 旧JIS規格様式 |
|---|---|---|
| 性別欄 | 任意記載(未記入も可) | 男・女の選択式 |
| 通勤時間欄 | なし | あり |
| 扶養家族欄 | なし | あり |
| 配偶者欄 | なし | あり |
| 志望動機・自己PR欄 | 広めに確保 | 相対的に小さい |
| 現在の位置づけ | 現在の標準様式 | JIS解説から削除済み(令和2年) |
現在は厚生労働省様式例の使用を推奨します。令和2年(2020年)にJIS規格の解説から様式例が削除されたことを受け、厚生労働省が新たに作成した履歴書様式例が標準となっています。性別欄が任意記載になっているなど、現代のプライバシー基準に対応しているのが特徴です。
採用担当者はここを見ている
- 様式の種類そのものより、記載内容が読みやすく整理されているかを重視する
- 企業から「当社指定のフォーマットを使用してください」と指定がある場合は必ずそれに従う
- 免許・資格が多い場合は、資格欄が広く確保されている様式を選ぶと整理しやすい
用途別のテンプレートは以下から選べます。転職活動全般には転職用の履歴書テンプレート、アルバイト応募にはアルバイト用の履歴書テンプレートが使いやすいでしょう。
公的機関や金融など保守的な業界に応募する場合は、フォーマットが安定した厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを選ぶと安心です。応募先からJIS規格の指定がある場合は、JIS規格に沿った履歴書テンプレートを使えば項目のズレを防げます。
Web上の作成サービスを使う場合の注意点
ブラウザ上で履歴書を作成してPDF出力できるWebサービスも普及しています。入力効率が高く、証明写真の貼り付けもデータで完結できる点がメリットです。
ただし、サービスによっては様式の選択肢が限られることがあります。出力されるフォーマットが応募先の指定を満たすか、日付・氏名などの自動入力が正しく反映されているかを送付前に必ず確認してください。詳しくはweb履歴書サービスの選び方と採用担当者が見るポイントで解説しています。

電子履歴書をメールで送るときの正しい手順
ファイル形式と様式を正しく選んだ後は、メール送付のマナーを押さえることが必要です。以下の3ステップを確認してください。
①ファイル名は「履歴書_氏名_日付.pdf」が基本
採用担当者は複数の応募者の書類をまとめて管理しています。ファイル名が「履歴書.pdf」だけでは誰の書類かが即座に判断できず、管理の手間を与えることになります。
良い例
履歴書_山田花子_20260819.pdf
履歴書_yamada_hanako_20260819.pdf
NG例
履歴書.pdf(誰の書類かわからない)
resume.pdf(英語ファイル名は採用担当者が検索しにくい)
履歴書 (1).pdf(スペースや括弧はファイル名に使わないのがマナー)
②パスワードは必ず別のメールで送る
履歴書には氏名・住所・生年月日など多くの個人情報が含まれます。情報漏えいを防ぐために、PDFにパスワードを設定してから送付するのが一般的なマナーです。
重要なのは、履歴書を添付したメールとパスワードを知らせるメールを必ず別々に送ることです。同じメールにパスワードも書いてしまうと、パスワードを設定した意味がなくなります。
- 1通目:件名「履歴書送付のご連絡 / 山田花子」+PDFを添付
- 2通目:件名「先ほどお送りした履歴書のパスワードについて / 山田花子」+パスワードのみ記載
③件名と本文の書き方
件名は、採用担当者が受信トレイで一覧表示したときに誰からの書類かを即判断できる形式にします。
件名例
【履歴書送付】営業職 応募 / 山田花子
【書類送付】○○職 応募の件 / 山田花子
本文では「どの求人に応募しているか」「何を添付しているか」の2点を簡潔に明示します。長い自己紹介は不要で、メール本文は200〜300文字程度に収めるのが適切です。
採用担当者が実際に確認する電子履歴書のチェックポイント
フォーマットや送付マナーを整えた上で、採用担当者が書類の中身で実際に確認している点を把握しておくことも大切です。
採用担当者はここを見ている
- 日付が当日の日付になっているか:古い日付を使い回している書類は、手を抜いた印象を与えます
- 証明写真が貼り付けられているか:電子履歴書でも証明写真は必須。企業から「写真不要」の指示がない限り、証明写真アプリで撮影したデータを貼り付けます
- フォントが統一されているか:本文と記入欄のフォントがバラバラな電子履歴書は、見た目の整合性が崩れて読みにくくなります
- ファイルが正常に開くか:パスワードの設定を誤って自分自身が開けなくなったファイルが届くケースが実際に存在します。送付前に必ず自分で開けることを確認してください
電子履歴書でよくあるNG例
| NGパターン | 採用担当者への印象 |
|---|---|
| ファイル名が「履歴書.pdf」のみ | 誰の書類か即判断できず管理の手間がかかる |
| Wordファイルをそのまま送付(指定がないのに) | 受け取り側の環境への配慮がないと判断される |
| パスワードを同じメールに記載 | セキュリティ意識の低さが伝わる |
| 日付が古いまま使い回し | この会社専用に用意していないと判断される |
| 証明写真なし | 準備不足・志望度が低いと受け取られる場合がある |
| ファイルサイズが10MB超 | 受信ボックスの容量を圧迫し、担当者に手間をかける |
状況別|電子履歴書のフォーマットで迷いやすいケース
フォーマットの基本ルールを押さえても、提出方法によって判断に迷う場面があります。状況別の対応を確認してください。
求人サイトのマイページからアップロードする場合
求人サイトや企業の採用管理システムに直接アップロードする場合、システム側であらかじめファイル形式が指定されているケースが多くあります。アップロード欄の説明文に「PDF形式のみ」「Word形式推奨」といった記載がないか、送信前に必ず確認してください。指定が見当たらない場合はPDFを選べば問題ありません。
人材紹介会社(エージェント)を経由する場合
エージェント経由で応募する場合、エージェント側のシステムが受け付けるフォーマットが決まっていることがあります。担当者から特に案内がない場合は、事前にファイル形式や様式の希望を確認しておくと、やり取りがスムーズです。
スマホだけで完結させたい場合
パソコンを持っていない、または外出先で急いで作成したい場合は、スマホ対応のWeb作成ツールが便利です。証明写真アプリで撮影した写真をそのまま取り込み、入力からPDF出力まで一台で完結できます。
スマホで作成した場合も、出力後は必ずPCやタブレットの画面で崩れがないか確認してください。詳しくはスマホで採用担当者に通じる履歴書を作る方法も参照してください。

企業から「手書き」を指定された場合
求人票や選考案内に「手書きでご提出ください」と記載がある場合は、電子履歴書ではなく紙の履歴書を用意します。指定がない場合や記載が見当たらない場合は、企業に確認するのが確実です。
まとめ
- 電子履歴書の「フォーマット」はファイル形式(PDF/Word)と様式(テンプレートデザイン)の2つの意味を持つ
- 企業から指定がない場合のファイル形式はPDF一択。WordやExcelは指定がある場合のみ
- 採用管理システムへのアップロードではWord指定になる場合もあるため、送付前に案内を確認する
- 様式は厚生労働省履歴書様式例が現在の標準。企業や転職サービスの指定がある場合はそちらを優先する
- ファイル名は「履歴書_氏名_日付.pdf」形式で、パスワードは必ず別のメールで送る
電子履歴書のフォーマットを正しく整えることは、採用担当者に「準備ができている人」という印象を与える最初のステップです。内容の質と合わせて、形式面も仕上げてください。
電子履歴書のフォーマットに関するよくある質問
- 電子履歴書はPDFとWordどちらで送ればいいですか?
-
企業から特別な指定がない場合はPDF形式で送るのが基本マナーです。WordやExcelは受け取る側の環境によってレイアウトが崩れる可能性があるため、印象を下げるリスクがあります。企業から「Word形式で」という指定や、採用管理システムでのアップロード指定があった場合は、その指示に必ず従ってください。
- 厚生労働省様式例と旧JIS規格様式どちらを使えばいいですか?
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現在は厚生労働省履歴書様式例の使用を推奨します。令和2年(2020年)にJIS規格の解説から様式例が削除されたことを受け、厚生労働省が作成した新様式が標準となっています。性別欄が任意記載になっているなど、現代のプライバシー基準に対応しています。企業から様式の指定がある場合は指定を優先してください。
- 電子履歴書のPDFにパスワードは必ずかける必要がありますか?
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義務ではありませんが、個人情報を含む書類をメールで送る場合はパスワード設定が一般的なマナーとされています。設定する場合は、履歴書を添付したメールとパスワードを知らせるメールを必ず別々に送ってください。企業から「パスワードなしで送ってください」と指定がある場合はそれに従いましょう。
- 電子履歴書にも証明写真は必要ですか?
-
原則として必要です。企業から「写真不要」という指示がない限り、電子履歴書でも証明写真を添付してください。スマートフォンで撮影した写真をデータ化して貼り付けることができますが、過度な加工は不自然な印象を与える場合があるため、自然な見た目を意識してください。

