この記事では、パートの履歴書の書き方を採用担当者の視点で解説します。基本情報欄から志望動機・自己PR・本人希望欄まで、項目別の記入見本と例文を紹介するほか、ブランクのある主婦や50代の方向けの書き方のコツもまとめています。
パート履歴書、採用担当者は最初の30秒でどこを見ているか
採用担当者がパートの応募書類に目を通す時間は、1枚あたり平均30秒前後と言われています。忙しい店舗や職場では1日に20〜50枚の履歴書を確認することもあります。
「丁寧に書いたのに書類で落とされた」という経験がある方の多くは、採用担当者が最初に確認する場所に必要な情報が書かれていないことが原因です。
採用担当者がまず確認する3つの場所
採用担当者が履歴書を手に取ったとき、最初に目を向けるのは以下の3か所です。
採用担当者はここを見ている
- 写真:服装・表情・清潔感から「この職場に馴染めそうか」を確認する
- 職歴欄:どんな仕事をしてきたか、パート経験の有無と勤続期間を確認する
- 本人希望欄:希望シフト・曜日・時間帯が求人の条件と合うかを確認する
この3か所を30秒でチェックし、「会ってみたい」と判断した場合にはじめて志望動機や自己PRに目を移します。
つまり、写真・職歴・本人希望欄の3か所が採否の第一関門です。次のセクションで項目ごとに具体的な書き方を解説します。
パート履歴書の書き方と見本【項目別】
基本情報欄(写真・氏名・住所)の書き方
写真は採用担当者が最初に目を止める部分のひとつです。清潔感のある服装・自然な表情で撮影した3か月以内の写真を使用してください。スーパー・介護・保育などの職場では必ずしもスーツ着用は不要ですが、過度にカジュアルな服装は避けます。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 写真 | 縦4cm×横3cm、3か月以内に撮影。背景は白・淡色。服装は職場に合わせた清潔感のある格好 |
| 氏名 | 戸籍上の正式な名前を記入。旧姓・通称名は不可(必要な場合はカッコ書きで併記) |
| 住所 | 都道府県から丁番まで省略せず記入。番地は算用数字でよい |
| 電話番号 | 確実に連絡がとれる番号(携帯可)。留守電設定を確認しておく |
| メールアドレス | 迷惑メールフィルターの設定を確認。受信できるアドレスを記入 |
採用担当者はここを見ている
- 写真は「清潔感」と「職場への適性」を確認している。過度な加工は逆効果になりやすい
- 電話番号に誤りがあると採用の連絡が届かず機会を逃す。記入後に必ず確認を
- スマホで証明写真を自作する場合は解像度と背景色に注意が必要
スマホアプリで証明写真を作成する場合の注意点は履歴書写真アプリのおすすめと採用担当者が見るNGポイントで詳しく解説しています。

学歴・職歴欄の書き方と見本
学歴は中学校卒業から時系列で記入します。省略せず、入学・卒業の両方を記入してください。
職歴欄には、正社員・契約社員・パート・アルバイトを問わず、すべての職歴を時系列で記入します。会社名は「(株)」のように省略せず、「株式会社〇〇」と正式名称で書いてください。各職歴の最後に業務内容を1行添えると採用担当者が「何ができる人か」を読み取りやすくなります。
職歴欄 記入見本(パート経験あり)
(職歴)
2019年4月 株式会社〇〇スーパーマーケット 入社(パート)
青果売場にて商品管理・品出し・レジ業務を担当
2022年3月 育児のため退職
2023年9月 〇〇ドラッグストア株式会社 入社(パート)
レジ・品出し・接客を担当
2024年5月 一身上の都合により退職
以上
NG例
スーパーのパートをやっていました(約3年)。その後ドラッグストアでも少し働きました。
会社名・期間・業務内容のすべてが不明確。採用担当者は「何ができる人か」を判断できない。
ブランク期間がある場合の職歴欄の書き方
育児・介護・体調不良などでブランクがある場合、採用担当者が気にするのは「ブランクの長さ」ではなく、「今は継続して働ける状態か」という確認です。
退職年月の下に理由を1行添えるだけで、採用担当者の疑問を先に解消できます。
| ブランクの理由 | 職歴欄への記載例 |
|---|---|
| 育児・子育て | 〇〇年〇月 育児のため退職(子どもの保育園入園につき現在は就労可能) |
| 介護 | 〇〇年〇月 家族の介護のため退職(施設入所につき現在は就労可能) |
| 病気・体調不良 | 〇〇年〇月 病気療養のため退職(完治し現在は就労可能) |
| その他・複合 | 〇〇年〇月 一身上の都合により退職 |
採用担当者はここを見ている
- 「育児のため退職」は不利な理由ではない。現在働ける状態が確認できれば問題にならないケースが多い
- ブランク中に取得した資格・身についたスキルがあれば自己PR欄に記載する
- 理由を書かない場合、採用担当者は「何があったのか?」と不安を感じやすい
志望動機の書き方と例文
パートの志望動機で採用担当者が確認するのは「なぜここを選んだか」と「長く続けられるか」の2点です。
「自宅から近い」「希望の時間帯に働ける」は正直な理由ですし、採用担当者もその事情を理解しています。ただし、それだけでは「他の職場でも同じことが言えるのでは?」と感じさせます。条件面の理由に加えて「なぜその職場か」という固有の理由を1文添えることで、志望動機の説得力が大きく変わります。
良い例文(食品スーパー・パート)
以前から日常的に利用しており、スタッフの方の接客が丁寧で働きやすそうな印象を持っていました。食品の知識を活かしながら接客できる点に魅力を感じ、志望しました。子どもが小学校に入学したことで平日9時〜15時の時間帯に安定して勤務できる環境が整いましたので、長期的に貢献できると考えています。
NG例
家から近くて時給が良かったので応募しました。
「なぜここか」がない。時給を前面に出すと「条件が下がれば辞める人」と捉えられやすい。
職種別の志望動機例文はパート志望動機の例文15選でも状況別に詳しく紹介しています。スーパーへの応募であればスーパーの志望動機の書き方と例文も参考にしてください。

自己PRの書き方と例文
パートの自己PR欄は、採用担当者にとって「仕事ぶりのイメージ」を掴む欄です。「責任感があります」のような抽象的な表現より、具体的なエピソードを短く添えるほうが印象に残ります。
自己PRを組み立てる際の3要素は、①これまでの経験・スキル、②その職場でどう活かせるか、③働く上での姿勢です。この順番で書くと採用担当者が読みやすい構成になります。
良い例文(接客経験あり)
スーパーのレジ・品出しで4年間勤務しました。繁忙時間帯でも丁寧な対応を意識し、クレーム対応の経験もあります。食品売場での接客を通じて来店されるお客様に気持ちよく買い物していただける環境づくりに貢献したいと考えています。体力には自信があり、長期的に安定して勤務できます。
良い例文(職歴なし・未経験)
これまで専業主婦として家庭をサポートしてきました。日々の家事を通じて段取り力と効率的な作業の習慣が身についています。接客の経験はありませんが、地域のPTA活動で多様な方とコミュニケーションをとってきました。未経験でも早期に戦力になれるよう、積極的に学んでまいります。
本人希望欄の書き方(採否を分ける見落とされがちな欄)
パートの採用において、本人希望欄は最も確認される欄のひとつです。採用担当者はここで「この人のシフトが求人の条件と合うか」を判断します。
「特になし」や空欄で提出すると、シフトの希望が読み取れず「面接しても条件が合わないかもしれない」と判断されるリスクがあるため、必ず具体的な希望を記入してください。
良い記入例
週3〜4日(月・水・木・金)、9:00〜15:00での勤務を希望します。夏休み期間中(7〜8月)は週5日の勤務も可能です。時給・職種は貴社の規定に従います。
NG例
特になし
採用担当者はシフト条件の合致を確認できず、選考を保留にするか見送ることがある。「何でもいい」は「何も考えていない」と映るリスクがある。
採用担当者はここを見ている
- 「週〇日以上・〇時〜〇時」のように具体的に書くと、採用担当者が条件確認を即座にできる
- 「土日祝は対応不可」など勤務できない日が固定されている場合は必ず明記する(面接後のトラブル防止のため)
- 給与・職種・待遇に強い要望がない場合は「貴社の規定に従います」が無難
採用担当者が実際に落とすNG例と改善パターン
書き方の基本ルールは守っているのに書類が通らない場合、次に挙げるNG例に当てはまっていないか確認してください。
NG①:職歴欄が雑・省略されている
「パートをやっていました」「短期バイト多数」のように職歴欄を省略した場合、採用担当者は「何ができる人か」を判断できません。
短期・単発のパートでも、会社名・業種・勤務期間・担当業務の4点を書くことで、経験のある人材として見てもらえます。職歴が多すぎて欄に収まらない場合は、直近5年分を優先的に記入し、それ以前は「上記以前に〇社で接客・販売業務を経験」のように1行にまとめる方法があります。
NG②:志望動機が条件面だけ
「時給が高いから」「家から近いから」だけの志望動機は、採用担当者に「別の職場に条件のいい求人が出たら移る人」と見られるリスクがあります。
改善の方法は、条件面の理由を残しながら「なぜその職場を選んだのか」を1〜2文追加することです。以前から利用していた店舗であれば「スタッフの対応が印象的だった」、未経験の職種であれば「以前から携わりたいと思っていた」などの一言で差がつきます。
NG③:本人希望欄が「特になし」または空欄
本人希望欄を「特になし」とした場合、採用担当者には「条件の確認ができない」という理由で保留・見送りになることがあります。
逆に「週2日からOK」「土日どちらか出勤可」のように柔軟性を示せると、採用担当者がシフトを組みやすい人材として好印象を持ちやすくなります。
NG④:写真が古い・服装が不適切
3か月以上前の写真を使い回している場合や、明らかに私服で撮影した写真は、採用担当者に「書類作成を丁寧にしていない」という印象を与えることがあります。スーパー・飲食・福祉など職場ごとに求められる雰囲気は異なりますが、清潔感のある服装と自然な表情が基本です。
【状況別】パート履歴書の書き方のコツ
育児中・子育て中の主婦の方
子育て中の方がパート履歴書で悩みやすいのは、「育児中であることをどこまで伝えるか」という点です。
育児中であることは隠さず記載するほうが、採用後のトラブルを防ぐ意味でも本人と職場の双方にとってメリットがあります。本人希望欄に「子どもの行事・急病時の対応のため、月に1〜2回程度急な休みをいただく場合があります」と添えることで、採用担当者に前もって状況を伝えられます。
自己PR欄では、育児を通じて培った「段取り力」「コミュニケーション能力」「臨機応変な対応力」をアピールする方法もあります。子育て経験を弱みではなく強みとして言語化することが、採用担当者の印象を変えるポイントです。
ブランク期間が3年以上ある方
ブランクが長い場合に採用担当者が確認するのは「空白の理由」と「今の就労意欲」の2点です。
職歴欄でブランクの理由を1行で補足し、志望動機・自己PR欄で「現在は〇〇の状況が解消され安定して勤務できます」と現在の状態を伝えてください。過去の職歴が古くなっていても、ブランク中に取得した資格や身についたスキルがあれば必ず記載してください。
また、ブランクが長い場合ほど「本人希望欄」での希望条件の明記が重要です。勤務日数や時間帯を具体的に書くことで、採用担当者が「継続して働けるイメージ」を持ちやすくなります。
50代・60代の方
年齢を気にしてパートへの応募を躊躇する方もいますが、採用担当者が50代・60代の応募者に期待するのは「経験から来る安定感」と「長期的に働いてくれる可能性」です。
志望動機では「ライフスタイルが安定しており、長期的・安定的に勤務できる」点を伝えてください。自己PR欄では、これまでの職務経験で培ったスキルを職場で活かせる内容に絞って書くと効果的です。
「年齢が理由で落とされる」と感じている場合、書き方以前に「求人の募集条件と自分の状況が合っているか」を先に確認してください。採用担当者が重視しているのは年齢よりも「シフトへの適合」と「継続的な就労意欲」です。
手書きとパソコン、どちらで書くべきか
パートの履歴書は手書き・パソコン作成のどちらでも採用上の優劣はほとんどありません。採用担当者が重視するのは「丁寧さ」と「読みやすさ」であり、作成方法ではありません。
| 手書き | パソコン作成 | |
|---|---|---|
| メリット | 丁寧さ・誠実さが伝わりやすい | 読みやすく修正が簡単。複数応募に適している |
| デメリット | 書き損じのリスクがある。複数社同時応募に手間がかかる | 個性が出にくい場合がある |
| 向いているケース | 少数精鋭の個人経営の職場への応募 | チェーン店・大規模施設への応募、複数社同時応募 |
パソコンで作成する場合は無料の履歴書テンプレートを活用するのが効率的です。採用担当者の視点から選んだテンプレートについては履歴書テンプレート無料おすすめで詳しく紹介しています。

まとめ
- 採用担当者がまず確認するのは「写真・職歴欄・本人希望欄」の3か所
- 職歴はパート・アルバイト含むすべてを時系列で記入する。会社名・期間・業務内容の3点セットが基本
- ブランクがある場合は退職理由を1行補足し「現在は就労可能」を明記する
- 志望動機は条件面に加えて「なぜその職場か」という固有の理由を1文添える
- 本人希望欄は「特になし」にせず、希望シフト・曜日・時間帯を具体的に記入する
- 手書き・パソコンの優劣より「丁寧さと読みやすさ」のほうが採用担当者の印象に影響する
パート採用では、書類の完成度よりも「採用担当者が判断に困らない履歴書を書けているか」が通過率を左右します。採用担当者の視点を意識した履歴書で、まず面接の場に進んでください。
パート履歴書に関するよくある質問
- パートの履歴書に職歴は書かなくてもいいですか?
-
職歴欄は必ず記入してください。正社員経験がなくても、パートやアルバイトの経験はすべて職歴として記入します。「職歴なし」で提出すると採用担当者に「過去の経験が把握できない」という印象を与えます。主婦で就業経験がない場合は「なし」と記入した上で、自己PR欄でその期間の活動を補足するとよいです。
- ブランクが5年以上あっても採用されますか?
-
ブランクの長さ自体が採否の決定的な要因になるわけではありません。採用担当者が確認するのは「今の状況で継続して働けるか」という点です。ブランク理由を簡潔に記載した上で「現在は○○の状況が解消され安定して勤務できます」と伝えることが重要です。シフトの柔軟性と長期就労の意欲を履歴書上で示せれば、5年以上のブランクがあっても採用されるケースは十分あります。
- パートの履歴書の志望動機に「扶養内で働きたい」と書いてもいいですか?
-
「扶養内で働きたい」という理由は書いても問題ありません。ただし志望動機欄ではなく、本人希望欄に「週○日・○時間以内での勤務を希望(扶養範囲内)」と書くのが適切です。志望動機欄には「なぜこの職場を選んだか」という理由を中心に書き、労働条件に関わる内容は本人希望欄に分けると採用担当者が読みやすくなります。
- 履歴書を書き間違えたときはどうすればよいですか?
-
手書きの場合は修正液・修正テープの使用を避け、新しい用紙に書き直してください。訂正印を使う方法もありますが、書き直したものと比べると採用担当者への印象が下がります。パソコン作成の場合は修正が簡単ですが、印刷後に誤字を発見した場合は必ず印刷し直してください。なお、消えるボールペンは使用禁止です。


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