この記事では、パートの履歴書の書き方を項目別に解説します。学歴・職歴・志望動機・本人希望欄(扶養内希望の記入方法を含む)まで、採用担当者が実際に確認しているポイントと例文をあわせて紹介します。主婦・ブランクあり・未経験の方も参考にしてください。
パート用の履歴書は一般的な履歴書と同じでOK
「パート専用の履歴書」という特別なものは存在しません。コンビニや文具店で販売されているJIS規格の履歴書、または求人サイトが公開している無料テンプレートをA4で印刷したものを使えば問題ありません。パートだからといって市販のもので不十分ということはなく、大切なのは書いてある内容の正確さと丁寧さです。
市販・無料テンプレートどちらを選ぶか
市販と無料テンプレートの大きな違いは「手軽さ」と「カスタマイズ性」です。コンビニで100〜200円程度で買える市販の履歴書は紙質もよく、すぐに手に入ります。無料テンプレートは項目のレイアウトを選べる種類も多く、パソコンで作成する場合に便利です。どちらでも採用担当者の評価は変わりません。
手書きかPC作成か、採用担当者はどちらを好む?
結論として、どちらでも問題ありません。それぞれの注意点を確認しておきましょう。
| 方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 「丁寧に作った」という印象を与えやすい | 修正液の使用は厳禁。誤字があれば書き直し |
| PC作成 | 修正が楽・読みやすい・複数社への提出が効率的 | 印刷ズレ・用紙サイズに注意。フォントは明朝体かゴシック体が無難 |
手書きの場合は黒のボールペンを使用し、鉛筆書きや消えるボールペン(摩擦熱で消えるタイプ)は使用禁止です。誤字を修正液で訂正した書類は「雑な印象」になるため、間違えたら迷わず新しい用紙に書き直すことを強くおすすめします。
基本情報・証明写真の書き方
証明写真で採用担当者が判断していること
証明写真の標準サイズは縦4cm×横3cmです。3か月以内に撮影したものを使用してください。写真を通じて採用担当者が確認しているのは「スーツかどうか」ではなく、清潔感と誠実さです。
採用担当者はここを見ている
- 撮影日:古い写真(2〜3年前)は「現状が見えない」と判断される。3か月以内が原則
- 表情:接客・販売系のパートでは無表情・暗い表情が「接客に向かないかも」と評価されることがある
- 服装:スーツ不要だが、Tシャツ・ジャージはNG。白・薄い色のシャツ・ブラウスで撮影するのが無難
- 背景:白か薄いグレーが標準。自宅の壁で撮影した場合は写り込みに注意
日付・年号・住所の正しい書き方
- 日付:持参する場合は持参当日の日付、郵送の場合は投函日を記入
- 年号:和暦か西暦どちらかに書類全体で統一する。混在はNG
- 住所:都道府県から始め、番地・マンション名・部屋番号まで省略なく記入
- 電話番号:日中に連絡が取れる番号を記入。携帯番号でOK
NG例
住所欄にマンション名や部屋番号を省略して「〇〇県〇〇市△△1-2-3」とだけ書く。書類が届かないトラブルや、「いい加減な人」という印象につながります。
学歴・職歴欄の書き方
学歴は正式名称で書く(省略するとマイナス評価)
学歴欄でよくある間違いは「学校名の省略」です。「高校」は「高等学校」の略称であり、履歴書では正式名称を使うのがルールです。学科名も省略せずに記載してください。
良い書き方
令和〇年 3月 〇〇県立△△高等学校 普通科 卒業
令和〇年 4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
NG例
△△高校卒
「高校」は略称・「卒」も略称で、正式な書き方ではありません。「高等学校 卒業」と書きましょう。
パートの職歴はどこまで書くべきか
正社員・パート・アルバイト・派遣・業務委託など、就労の形態を問わずすべての職歴を記載するのが原則です。記載漏れは「隠している?」と判断されることがあります。職歴が多くて欄に収まらない場合は、職務経歴書を別途用意してください。
| 雇用形態 | 書き方の表現 |
|---|---|
| 正社員・派遣 | 「〇〇株式会社に入社」「〇〇株式会社を退職」 |
| パート・アルバイト | 「〇〇(店名・会社名)にてパート勤務」「同店を退職」 |
職歴なし・ブランク期間がある場合の対処法
職歴がまったくない場合は「職歴なし」と書き、その下の行に「以上」と記入します。正直に伝えるほうが信頼につながります。
専業主婦・育児・介護などでブランク期間がある場合は、その理由を一言添えて記載してください。「何もしていなかったわけではない」ことを示すだけで、採用担当者の見方が変わります。
良い書き方(ブランクあり)
令和3年 4月 結婚に伴い退職
令和3年 5月〜令和7年 2月 家事・育児に専念
令和7年 3月 求職活動開始
現在に至る
採用担当者に響く志望動機の書き方
採用担当者が志望動機で確認しているポイント
志望動機は「なぜここで働きたいか」と「どれくらい続けられるか」を採用担当者が読み取るためのものです。自己都合だけの理由を書いてしまうと、「すぐ辞めそう」「条件が変われば離職する人」と判断されます。
採用担当者はここを見ている
- 長く働ける意思があるか:パートの採用コストは意外と高い。すぐ辞めない人材かどうかを判断している
- 勤務条件が現実的か:志望動機の内容と本人希望欄の条件が矛盾していないかを照合している
- なぜ他の店・会社でなくここなのか:「家から近いから」しか書かれていないと、採用する理由が薄くなる
NG例
「自宅から近く、時給も高いため応募しました。都合に合わせて働きたいと思っています。」
自己都合の条件だけで、相手への貢献が一切書かれていません。採用担当者が「この人に来てもらいたい」と思えない典型例です。
職種別・状況別の志望動機例文
例文①:スーパー・コンビニのレジ(主婦・子育て中)
子供が小学校に入学し、平日の9〜15時であれば安定して勤務できる環境が整いました。以前の販売職での接客経験を活かしながら、地域のお客様に丁寧な対応でお役に立てればと考え、応募いたしました。長く続けることを前提に、まずはレジ業務を確実にこなせるよう努める所存です。
例文②:一般事務(ブランクあり・育児経験者)
子育てが一段落し、以前の一般事務の経験を活かして再び仕事に携わりたいと考えています。ブランク期間中もPCスキルの維持に努め、Excelの基礎操作は問題なく行えます。週4日・1日6時間の安定した勤務を希望しており、長期的にお役に立てると考えております。
例文③:飲食店・接客(未経験・Wワーク)
現在の仕事(平日日中勤務)の空き時間を活用し、週末に接客の仕事に挑戦したいと考え応募いたしました。飲食店でのアルバイト経験はありませんが、人と接することが好きで、テキパキと動くことが得意です。土日を中心に週2〜3日の長期勤務を希望しています。
自己PR欄の書き方(パート未経験でも書ける)
採用担当者が自己PRで見ているポイント
パートの採用において、自己PRで重視されるのはスキルの高さよりも「仕事への姿勢・継続力・誠実さ」です。短期間で辞めない人材かどうかが最優先で評価されます。接客業であれば「人と関わることが苦にならない」こと、体力が必要な業種であれば「体力に自信がある」ことも加点材料になります。
採用担当者はここを見ている
- 「長く安定して働けるか」が最重要。継続して働く意思が伝わる表現を必ず含める
- 「自分が成長したい」だけでなく「御社に貢献したい」という視点が入っているか
- ブランクがある場合、その期間に何かしら続けていたことを書くと誠実な印象になる
主婦・ブランクあり向けの自己PR例文
例文①:主婦(育児経験あり・接客職志望)
子育てを通じて、時間管理と段取り力が身についています。毎日複数のタスクを並行して行うなかで、優先順位をつけて動く習慣が自然と身についており、バックヤード作業と接客を同時にこなす業務にも対応できると考えています。長く安定して勤務できる環境が整っており、戦力としてお役に立てるよう努めます。
例文②:ブランクあり(事務経験者)
前職では一般事務として5年間勤務し、受注入力・書類管理・電話対応を担当しました。結婚・出産を機に退職しましたが、子供の成長にあわせて復職を決意しました。ブランク期間中もExcelやWordの操作を自習で維持しており、即戦力として貢献できると考えています。
本人希望欄の書き方|「扶養内」「勤務時間」の正しい伝え方
採用担当者が本人希望欄を見る理由
本人希望欄を「空欄にするのが謙虚」と思っている方が多いですが、それは採用担当者にとって「条件が不明瞭な応募者」に映ります。採用後にシフトや勤務時間の条件が合わず早期退職につながるケースも多く、採用担当者は勤務条件を事前に明確にしている応募者を好む傾向があります。
採用担当者はここを見ている
- 「扶養内希望」だけでは103万円か130万円か判断できない。金額を明記することでシフト調整がしやすくなる
- 勤務できない曜日・時間帯を事前に書いてある人は「採用後のトラブルが少ない」と評価される
- 「貴社の規定に従います」だけだと、条件が合わない場合に内定後のミスマッチが起きやすい
扶養内・勤務曜日・時間の書き方例
良い書き方①(扶養範囲内を希望する場合)
配偶者の扶養範囲内(年収103万円以内)での勤務を希望いたします。
良い書き方②(勤務時間・曜日に希望がある場合)
週3〜4日(月・火・木・金)、9:00〜15:00の勤務を希望いたします。子供の学校行事等により、月に1〜2回ほど平日に対応が難しい日が発生することがございます。調整のうえ、柔軟に対応いたします。
NG例
「扶養内希望」「条件はご相談」
金額・曜日・時間のいずれも明確でなく、採用担当者がシフトを検討できません。具体的な金額・日程をできる限り書くことが採用率を上げるポイントです。
| 状況 | 書き方の例 |
|---|---|
| 扶養内(103万円の壁) | 「配偶者の扶養範囲内(年収103万円以内)での勤務を希望いたします」 |
| 扶養内(130万円の壁) | 「配偶者の扶養範囲内(年収130万円以内)での勤務を希望いたします」 |
| 勤務曜日を限定したい | 「月〜金の週4日、9:00〜15:00の勤務を希望いたします」 |
| WワークのためNG曜日あり | 「土日を中心に週2〜3日の勤務を希望いたします。平日は別の仕事があるため勤務が難しい状況です」 |
封筒と提出時のマナー
封筒の書き方(表面・裏面)
封筒は白の角型2号(A4が折らずに入るサイズ)を使うのが基本です。茶封筒でも使用できますが、白の封筒のほうが丁寧な印象を与えます。
| 箇所 | 書き方 |
|---|---|
| 表面(宛先) | 「〇〇株式会社 採用ご担当者様」または担当者名がわかる場合は「〇〇様」 |
| 表面(見出し) | 右下に赤字で「履歴書在中」と記入し、定規で四角く囲む |
| 裏面 | 左下に自分の郵便番号・住所・氏名・投函日を記入 |
直接持参と郵送で異なる注意点
- 直接持参する場合:封筒に入れた状態で持参する。受付で渡す際は「本日はお時間をいただきありがとうございます」と一言添えて両手で渡す。その場で確認してもらう場合は封なし、面接前に渡す場合は封ありが目安
- 郵送する場合:「添え状(送付状)」を同封するのが丁寧。折らずにクリアファイルに挟んで送る。折り目がある書類は「雑な印象」を与えることがある
まとめ
- パート専用の履歴書はなく、市販のJIS規格または無料テンプレートでOK
- 学歴・職歴は正式名称で書き、ブランク期間は「家事・育児に専念」と正直に記入する
- 志望動機は「長く働けること」「企業への貢献意識」を含め、自己都合だけにならない書き方をする
- 本人希望欄は空欄にせず、扶養内希望は「年収103万円以内」など金額を具体的に書く
- 封筒は白の角2号に「履歴書在中」と朱書きし、持参・郵送それぞれのマナーを守る
採用担当者が「会いたい」と思う履歴書は、特別な技術が必要なわけではありません。正確さ・丁寧さ・条件の明確さ、この3点がそろった書類が評価されます。
パート履歴書の書き方に関するよくある質問
- パートの履歴書は手書きとPC作成どちらが有利ですか?
-
どちらでも採用上の有利・不利はほとんどありません。手書きの場合は黒ボールペンで丁寧に書き、修正液の使用を避けてください。PC作成のほうが読みやすく修正も楽なため、複数社に応募する場合はPC作成が効率的です。
- 専業主婦で職歴のブランクが5年以上あります。どう書けばいいですか?
-
職歴欄に「〇年〇月〜〇年〇月 家事・育児に専念」と記載するのが正解です。ブランク期間を空欄にしたり省略したりする必要はなく、正直に書くほうが採用担当者からの信頼につながります。志望動機や自己PRで「長く働ける環境が整った」ことを補足すると、より説得力が高まります。
- 本人希望欄に「扶養範囲内」と書いていいですか?
-
書いて問題ありません。ただし「扶養範囲内」だけでは103万円・130万円のどちらを希望しているか採用担当者が判断できません。「配偶者の扶養範囲内(年収103万円以内)での勤務を希望いたします」のように金額を明記することで、シフト調整がしやすくなり採用側にも好印象を与えます。
- パートの志望動機に「家から近い」と書くのはNGですか?
-
「家から近いので長く続けられると考えています」のように、継続性のある理由として組み合わせるのはOKです。ただし「家から近い・時給が高い」といった自己都合の条件だけを並べると、採用担当者から「条件が変われば辞める人」と判断されるリスクがあります。相手への貢献意識をあわせて記述しましょう。


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