この記事では、理学療法士の履歴書の書き方を項目別に解説します。資格欄の正式名称や登録番号の書き方に加え、病院・クリニック・訪問リハビリなど勤務先タイプ別に評価されるアピールの違いと、志望動機・自己PRの例文を紹介します。
理学療法士の履歴書、基本の書き方ルール
理学療法士の履歴書は、一般的な就職・転職活動と共通するルールに加えて、医療機関特有の表記ルールを押さえる必要があります。基本的な体裁が整っていないと、内容を読んでもらう前の段階で評価が下がってしまいます。
応募先ごとの作成・西暦和暦の統一・貴院表記
- 応募先ごとに新しく作成する(使い回しは文面のズレで見抜かれやすい)
- 西暦・和暦のどちらかに統一する(生年月日と日付欄で混在させない)
- 応募先の呼び方は「貴院」「貴施設」「貴社」など施設形態に応じて使い分ける
- 提出前に声に出して読み返し、誤字脱字を確認する
採用担当者はここを見ている
- 表記の統一が取れているか(細部への注意力の指標になる)
- 応募先名や「貴院」表記が使い分けられているか(使い回しでないか)
- 文字の乱れや修正跡がなく、全体の丁寧さが保たれているか
医療機関ならではの「入職」「貴院」といった表記ルールについては、医療法人の履歴書の書き方の記事でも詳しく解説しています。

空欄を作らない・手書き/PC作成それぞれの注意点
空欄を残すと記入漏れと判断され、配慮に欠ける印象を与えます。該当項目がない場合も「特になし」と明記しましょう。手書き・PC作成のどちらを選ぶかで、意識すべき点も変わります。
| 項目 | 手書き | PC作成 |
|---|---|---|
| 印象 | 丁寧さ・熱意が伝わりやすい | 読みやすさ・正確性が伝わりやすい |
| 修正方法 | 修正液・二重線はNG、書き直しが必要 | 簡単に修正できる |
| 向いている場面 | 持参での提出、指定がある場合 | 郵送・メール添付での提出 |
理学療法士の履歴書 項目別の書き方
履歴書に記入する主要項目と、理学療法士として押さえておきたいポイントを一覧で整理しました。採用担当者は特に学歴・職歴欄の空白期間や免許・資格欄の正確さを重点的に確認しています。免許・資格欄は次のH2でさらに詳しく解説します。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 日付 | 提出日を記入(郵送は投函日、持参は訪問日) |
| 氏名・生年月日 | 戸籍上の氏名で記入し、フリガナも添える |
| 証明写真 | 3か月以内に撮影したもの、清潔感のある服装で |
| 学歴・職歴 | 養成校(大学・専門学校)の正式名称から記入する |
| 免許・資格 | 「理学療法士免許」と正式名称で記入する |
| 志望動機・自己PR | 記入欄の8割以上を目安に埋める |
| 本人希望欄 | 特別な条件がなければ「貴院の規定に従います」と記入 |
病院への転職で職歴欄の書き方に迷う場合は、履歴書の職歴欄の書き方(病院編)の記事もあわせてご覧ください。

理学療法士の資格欄の書き方|正式名称と合格見込みのケース
資格欄でもっとも重要なのは正式名称です。「理学療法士」だけでは免許取得済みかどうかが伝わらず、業界内で通じる「PT」という略称も履歴書では使えません。
良い例文
理学療法士免許 令和〇年〇月〇日 登録
理学療法士免許(第〇〇〇〇〇号) 令和〇年〇月〇日 登録
NG例
理学療法士 令和〇年〇月 取得「免許」が抜けており、未取得か取得済みか判別できないため、採用担当者に不正確な印象を与えます。
国家試験の合格発表前に応募する新卒の場合は「理学療法士免許取得見込み」と記入します。合格後に免許登録が完了したら、登録年月日を記載した履歴書に差し替えましょう。資格欄に記入する年月日は「登録年月日」であり、免許証が手元に届く「交付年月日」とは異なる点にも注意が必要です。
資格欄の正式名称や登録番号の書き方、認定理学療法士など関連資格の記載方法をさらに詳しく知りたい方は、理学療法士の資格を履歴書に書く方法の記事も参考にしてください。理学療法士以外の医療系国家資格者の書き方は、臨床工学技士の履歴書の書き方でも解説しています。

理学療法士の志望動機の書き方と例文
志望動機で採用担当者が確認しているのは、「なぜ理学療法士という職業を選んだか」と「数ある施設の中でなぜこの職場なのか」の二点です。どちらか一方だけでは、どの施設にも当てはまる内容と受け取られてしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 給与や勤務条件など待遇面のみを理由にしていないか
- 施設の診療科目・地域性・リハビリ方針に触れているか
- 入職後にどう貢献したいかまで書けているか
新卒(国試合格見込み)の例文
良い例文
貴院を志望した理由は、地域の回復期リハビリテーションに力を入れており、実習で担当した患者様の在宅復帰を間近で見た経験から、貴院で同様のリハビリに携わりたいと考えたためです。実習では複数の症例を担当し、多職種カンファレンスにも参加してまいりました。入職後は先輩スタッフの指導を受けながら、早期に戦力となれるよう努めてまいります。
転職・経験者の例文
良い例文
現在は急性期病院で3年間、整形外科疾患を中心にリハビリを担当してまいりました。貴院は回復期から在宅復帰までの一貫したリハビリ体制を整えており、これまで培った急性期での知識を、患者様の生活期を見据えた関わりに活かせると考え志望いたしました。
ブランクがある場合の例文
ブランクは理由を簡潔に述べたうえで、その間に行っていた学習や情報収集を添えると、臨床感覚を維持する努力が伝わります。
良い例文
出産・育児のため2年間現場を離れておりましたが、その間もリハビリ関連の学会誌や研修動画で最新の知見を学んでまいりました。ブランク明けの不安はございますが、貴院の復職支援制度を活用しながら着実に臨床力を取り戻していきたいと考えております。
NG例
安定した職業だと思い、貴院を志望しました。待遇・安定性のみが理由で、施設への理解や貢献意欲が伝わりません。
理学療法士の自己PRの書き方と例文|専門分野別のアピール方法
自己PRで「コミュニケーション能力があります」とだけ書いても、採用担当者には何も伝わりません。専門分野での具体的なエピソードと、数字で示せる実績を組み合わせることが通過のカギです。
整形外科・脳血管・呼吸器・スポーツ分野別のポイント
| 専門分野 | アピールしやすい実績例 |
|---|---|
| 整形外科 | 術後リハビリの担当件数、可動域・歩行能力の改善事例 |
| 脳血管 | 高次脳機能障害への対応経験、多職種連携での退院支援実績 |
| 呼吸器 | 呼吸リハビリの担当件数、在宅酸素療法患者への指導経験 |
| スポーツ・訪問 | 競技復帰までの期間短縮実績、担当エリア・件数の広さ |
良い例文
急性期病院にて整形外科術後の患者様を年間を通じて多数担当し、クリニカルパスに沿った歩行訓練を行うことで、患者様の在院日数短縮に貢献してまいりました。
NG例
コミュニケーション能力と体力には自信があります。経験年数を問わず誰でも書ける内容で、専門性や実績が伝わりません。
【勤務先別】理学療法士の履歴書で評価されるアピールの違い
同じ理学療法士でも、勤務先の種類によって採用担当者が重視するポイントは異なります。志望動機や自己PRは、応募先の特性に合わせて調整しましょう。
| 勤務先 | 重視されやすいアピールポイント |
|---|---|
| 病院(急性期・回復期) | 疾患別の症例経験、多職種連携、チーム医療への理解 |
| クリニック・診療所 | 幅広い年代・症状への対応力、患者との信頼関係構築力 |
| 介護老人保健施設 | 生活期リハビリへの理解、多職種・家族との調整力 |
| 訪問リハビリ | 単独での判断力、コミュニケーション力、移動を伴う業務への適性 |
| フィットネス・企業系 | 予防医学の視点、健康経営やパーソナルトレーニングへの関心 |
採用担当者はここを見ている
- 施設の患者層(急性期・回復期・生活期)に合った経験や意欲が語られているか
- 一つの志望動機を複数の施設に使い回していないか
- 施設のリハビリ方針や理念への理解が伝わるか
理学療法士が履歴書で失敗しやすいポイントと対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 資格名を略称・不正確に記載する | 「理学療法士免許」と正式名称で統一する |
| 志望動機が待遇面の話に終始する | 施設の特徴と自分の経験を結びつけて書く |
| 自己PRが技術の羅列で終わる | 症例数や改善事例など数字を添える |
| 写真が使い回しで古い・私服 | 3か月以内に撮影し、清潔感のある服装で撮り直す |
採用担当者はこうした小さなミスの積み重ねから「他院にも同じ書類を使い回しているのでは」と受け取ることがあります。提出前に項目ごとチェックする習慣をつけておきましょう。
まとめ
- 資格欄は「理学療法士免許」と正式名称で、登録年月日まで正確に記入する
- 志望動機・自己PRは「なぜ理学療法士か」「なぜこの施設か」を具体的な実績とともに書く
- 勤務先タイプ(病院・クリニック・訪問リハビリ等)に合わせてアピール内容を調整する
履歴書は書類選考の入り口です。項目ごとのポイントを踏まえ、応募先の特性に合わせた一通に仕上げてください。
理学療法士の履歴書に関するよくある質問
- 理学療法士免許の登録番号は必ず書くべきですか?
-
必須ではありません。書く場合は「理学療法士免許(第〇〇〇〇〇号)」のように免許名に続けて括弧内へ記入します。番号が分からない場合は、無理に記載せず正式名称と登録年月日のみで問題ありません。
- 国家試験の合否がまだ分からない場合はどう書けばいいですか?
-
「理学療法士免許取得見込み」と記入します。合格発表後に免許登録が完了したら、登録年月日を記載した履歴書に更新して提出しましょう。
- 複数の施設に応募する場合、志望動機は使い回してもいいですか?
-
文章の骨格を使い回すことはできますが、施設名やリハビリ方針、診療科目に触れる部分は応募先ごとに書き換えてください。使い回しが分かる文章は、施設への関心が低いと判断されやすくなります。
- ブランクがある場合、履歴書にどう書けばいいですか?
-
ブランクの理由を簡潔に書いたうえで、その間に行っていた学習や情報収集など、臨床感覚を維持する努力を添えると好印象です。


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