理学療法士の履歴書は、資格欄を正式名称で正確に書き、志望動機は勤務先タイプに合わせて調整するのが正解です。学校の紹介で就職し、転職で初めて履歴書を書くという方も多いはず。資格欄の書き方ひとつで印象が変わることも珍しくありません。項目ごとの書き方に加え、新卒・転職・ブランクありそれぞれの例文と、採用担当者が実際にチェックしているポイントを解説します。
理学療法士の履歴書の書き方【結論】資格欄と志望動機がカギ
結論
理学療法士の履歴書で選考通過を左右するのは、主に次の2点です。
- 資格欄:「理学療法士免許」と正式名称で記入し、登録年月日まで正確に書けているか
- 志望動機:応募先の勤務先タイプ(病院・クリニック・介護施設など)に合わせた内容になっているか
この2点を押さえておけば、書類選考で不利になりやすい基本的なミスは避けられます。項目ごとの詳しい書き方は、このあと順番に解説します。
履歴書の項目別・記入例
| 項目 | 記入例・ポイント |
|---|---|
| 日付 | 提出日を記入(郵送は投函日、持参は訪問日) |
| 氏名・フリガナ | 戸籍上の氏名で記入し、フリガナも添える |
| 証明写真 | 3か月以内に撮影、清潔感のある服装で |
| 学歴・職歴 | 養成校(大学・専門学校)の正式名称から記入 |
| 免許・資格 | 「理学療法士免許」と正式名称で記入 |
| 志望動機 | 勤務先タイプに合わせた内容にする |
| 自己PR | 症例数や改善実績など数字を交えて書く |
| 本人希望欄 | 特別な条件がなければ「貴院の規定に従います」 |
理学療法士の履歴書、基本の書き方ルール
理学療法士は新卒時に学校の紹介で就職するケースが多く、転職で初めて自分で履歴書を用意するという方も少なくありません。まずは医療機関に共通する基本ルールを確認しておきましょう。
- 応募先ごとに新しく作成する(使い回しは文面のズレで見抜かれやすい)
- 西暦・和暦のどちらかに統一する(生年月日と日付欄で混在させない)
- 応募先の呼び方は「貴院」「貴施設」など施設形態に応じて使い分ける
- 空欄は残さず、該当がない項目は「特になし」と明記する
採用担当者はここを見ている
- 表記の統一が取れているか(細部への注意力が伝わる)
- 「貴院」表記の使い分けができているか(施設ごとの使い回しでないか)
- 修正跡がなく、全体の丁寧さが保たれているか
| 作成方法 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 持参での提出、指定がある場合 | 修正液・二重線はNG、書き直しが必要 |
| PC作成 | 郵送・メール添付での提出 | フォント・サイズを統一する |
使用する履歴書の様式に迷う場合は、目的に合ったテンプレートを使うと項目の抜け漏れを防げます。
- 厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレート:項目構成に迷ったときの基本形
- 転職用の履歴書テンプレート:転職者向けの項目構成
- 新卒用の履歴書テンプレート:新卒者向けの項目構成
「貴院」「入職」など医療機関特有の言い回しをもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご確認ください。

理学療法士の資格欄の書き方|正式名称と合格発表前のケース
資格欄でもっとも重要なのは正式名称です。「理学療法士」だけでは免許取得済みかどうかが伝わらず、業界内で使われる「PT」という略称も履歴書には適しません。
良い例文
令和〇年〇月〇日 理学療法士免許 登録(第〇〇〇〇〇号)
NG例
令和〇年〇月 理学療法士 取得
「免許」の記載が抜けており、取得済みか申請中かが伝わりません。
国家試験の合格発表前に応募する場合は「理学療法士免許 取得見込み」、合格発表後で免許の登録手続き中の場合は「理学療法士国家試験 合格(免許申請中)」と記入します。免許登録が完了したら、登録年月日を記載した履歴書に差し替えましょう。

【新卒・転職・ブランクあり】理学療法士の志望動機の書き方と例文
志望動機で採用担当者が確認しているのは、「なぜ理学療法士という職業を選んだか」と「数ある施設の中でなぜこの職場なのか」の二点です。どちらか一方だけでは、どの施設にも当てはまる内容になってしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 給与や勤務条件など待遇面のみを理由にしていないか
- 施設の診療科目・地域性・リハビリ方針に触れているか
- 入職後にどう貢献したいかまで書けているか
新卒(国試合格見込み)の場合
良い例文
貴院を志望した理由は、脳血管疾患のリハビリに力を入れておられ、学生時代の実習で担当した患者様が装具を外して歩行できるようになった変化に立ち会えたことです。実習では担当患者様のカンファレンス資料作成も経験し、多職種との情報共有の重要性を学びました。入職後は先輩セラピストの指導を仰ぎながら、一日でも早く現場の戦力になれるよう励んでまいります。
転職・経験者の場合
良い例文
現在の勤務先では急性期病院で4年間、整形外科術後のリハビリを中心に担当してまいりました。貴院は回復期リハビリテーション病棟を有し、患者様の在宅復帰まで一貫して関われる体制を整えていらっしゃいます。急性期で培った早期離床の知識を、生活期を見据えた関わりに活かしたいと考え、貴院を志望いたしました。
NG例
安定した職場だと感じ、貴院を志望しました。
待遇・安定性のみが志望理由で、施設への理解や貢献意欲が伝わりません。
ブランクがある場合
ブランクは理由を簡潔に述べたうえで、その間に行っていた学習や情報収集を添えると、臨床感覚を維持する努力が伝わります。
良い例文
介護のため1年半現場を離れておりましたが、その間もオンラインの症例検討会に参加し、最新の治療手技について学んでまいりました。ブランクへの不安はございますが、貴院の復職サポート制度を活用しながら、着実に臨床感覚を取り戻していきたいと考えております。
理学療法士の自己PRの書き方と例文|専門分野別のアピール方法
自己PRで「コミュニケーション能力があります」とだけ書いても、採用担当者には何も伝わりません。専門分野での具体的なエピソードと、数字で示せる実績を組み合わせることが通過のカギです。
| 専門分野 | アピールしやすい実績例 |
|---|---|
| 整形外科 | 担当した術後リハビリの症例数、可動域や歩行速度の改善データ |
| 脳血管 | 高次脳機能障害への対応経験、退院前カンファレンスでの提案実績 |
| 呼吸器・循環器 | 呼吸リハビリの継続率、在宅酸素療法患者への指導実績 |
| 小児・発達 | 発達支援での関わり方、保護者への指導・説明経験 |
| 訪問・老健 | 単独訪問での判断実績、多職種・家族との調整件数 |
良い例文
急性期病院にて整形外科術後の患者様を年間80件以上担当し、クリニカルパスに沿った早期歩行訓練を行うことで、平均在院日数を前年比2日短縮する取り組みに貢献しました。
NG例
体力とコミュニケーション能力には自信があります。
経験年数を問わず誰でも書ける内容で、専門性や実績が伝わりません。
【勤務先別】理学療法士の履歴書で評価されるアピールの違い
同じ理学療法士でも、勤務先の種類によって採用担当者が重視するポイントは異なります。志望動機や自己PRは、応募先の特性に合わせて調整しましょう。
| 勤務先 | 重視されやすいアピールポイント |
|---|---|
| 病院(急性期・回復期) | 疾患別の症例経験、多職種連携、チーム医療への理解 |
| クリニック・整形外科 | 幅広い年代・症状への対応力、患者との信頼関係構築力 |
| 介護老人保健施設 | 生活期リハビリへの理解、多職種・家族との調整力 |
| 訪問リハビリ | 単独での判断力、コミュニケーション力、移動業務への適性 |
| フィットネス・企業系 | 予防医学の視点、健康経営への関心 |
採用担当者はここを見ている
- 施設の患者層(急性期・回復期・生活期)に合った経験や意欲が語られているか
- 一つの志望動機を複数の施設に使い回していないか
- 施設のリハビリ方針や理念への理解が伝わるか
理学療法士が履歴書で失敗しやすいポイントと対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 資格名を略称・不正確に記載する | 「理学療法士免許」と正式名称で統一する |
| 志望動機が待遇面の話に終始する | 施設の特徴と自分の経験を結びつけて書く |
| 自己PRが技術の羅列で終わる | 症例数や改善実績など数字を添える |
| 写真が使い回しで古い・私服 | 3か月以内に撮影し、清潔感のある服装で撮り直す |
郵送で提出する場合は、封筒の宛名や「応募書類在中」の記載など、本文以外の細部も見られています。書き方に不安がある方は、あわせて確認しておきましょう。

まとめ
- 資格欄は「理学療法士免許」と正式名称で、登録年月日まで正確に記入する
- 志望動機・自己PRは「なぜ理学療法士か」「なぜこの施設か」を具体的な実績とともに書く
- 勤務先タイプ(病院・クリニック・訪問リハビリ等)に合わせてアピール内容を調整する
履歴書は書類選考の入り口です。項目ごとのポイントを押さえ、応募先の特性に合わせた一通に仕上げてください。職務経歴書もあわせて用意する場合は、理学療法士の職務経歴書テンプレートもあわせてご活用ください。
理学療法士の履歴書に関するよくある質問
- 理学療法士免許の登録番号は必ず書くべきですか?
-
必須ではありません。書く場合は「理学療法士免許(第〇〇〇〇〇号)」のように正式名称に続けて括弧内へ記入します。番号が分からない場合は、無理に記載せず正式名称と登録年月日のみで問題ありません。
- 国家試験の合否がまだ分からない場合はどう書けばいいですか?
-
「理学療法士免許 取得見込み」と記入します。合格発表後に免許登録が完了したら、登録年月日を記載した履歴書に更新して提出しましょう。
- 複数の施設に応募する場合、志望動機は使い回してもいいですか?
-
文章の骨格を使い回すことはできますが、施設名やリハビリ方針、診療科目に触れる部分は応募先ごとに書き換えてください。使い回しが分かる文章は、施設への関心が低いと判断されやすくなります。
- ブランクがある場合、履歴書にどう書けばいいですか?
-
ブランクの理由を簡潔に書いたうえで、その間に行っていた学習や情報収集など、臨床感覚を維持する努力を添えると好印象です。

