この記事では、職務経歴書の会社概要欄で売上高がわからないときの書き方を、採用担当者の視点から整理します。空欄でよいケース、社外からの調べ方、そして売上高の代わりに実績を示す方法まで、そのまま使える例文つきで解説します。
職務経歴書で売上高がわからないとき、空欄のままで問題ないのか
会社概要に売上高を書こうとして、自社の数字がわからず手が止まる人は少なくありません。とくに非上場企業や中小企業では、社員でも正確な売上高を知らないのが普通です。まず押さえておきたいのは、売上高が空欄でも、それだけで書類選考に落ちることはないという点です。
結論:非上場・非公開なら「不明」「非公開」でよい
売上高を公開していない企業に勤めていた場合、無理に数字をひねり出す必要はありません。「非公開」または「非公開のため記載なし」と正直に書けば十分です。採用担当者は、非上場企業や社外秘のケースで売上高が出てこないことを理解しています。むしろ問題になるのは、わからない数字を憶測で埋めてしまうことです。
採用担当者はここを見ている
- 売上高そのものより「どの規模の会社で、どんな役割を担ったか」という文脈
- 数字が不明なときに、どう補ってきちんと情報を届けようとしているか
- 書かれた数字が具体的な実績と整合しているか(不自然な誇張がないか)
会社概要の書き方そのものに不安がある場合は、職務経歴書の書き方で落とされる人が見落としている欠点もあわせて確認しておくと、全体の完成度が上がります。

そもそも採用担当者が会社概要・売上高を確認する理由
売上高への向き合い方を決めるには、採用担当者がなぜその欄を見るのかを理解しておくと迷わなくなります。企業名だけでは、応募者がどれくらいの規模の環境で働いてきたのかが伝わりません。そこを補うのが会社概要であり、売上高はその判断材料のひとつという位置づけです。
売上高は「あなたの実績を測る物差し」
たとえば「新規契約を年30件獲得した」という実績があっても、それが売上5億円の会社なのか500億円の会社なのかで、意味合いは変わります。採用担当者は売上高という物差しを使って、応募者の実績を相対的に評価しています。売上高は主役ではなく、実績を正しく読み取るための背景情報だと考えてください。
売上高が書けなくても評価が下がらない条件
背景情報が売上高で埋められないなら、別の情報でその役割を代替すればよいだけです。次の要素がそろっていれば、売上高が「非公開」でも評価は下がりません。
- 従業員数・拠点数など、企業規模が伝わる客観情報が書かれている
- 事業内容から、どんな市場・顧客を相手にしていたかがわかる
- 担当業務の実績が、件数・達成率・改善率など具体的な数字で示されている
売上高がわからないときにまず試したい調べ方
「非公開」と書く前に、社外から確認できる情報は一度調べておくと安心です。調べたうえで見つからなければ「非公開」に切り替えればよく、少なくとも情報収集の姿勢は残ります。企業の種類によって確認できる場所が変わります。
上場企業ならIR・EDINETで確認できる
勤めていた会社が上場企業やその子会社なら、売上高はほぼ確実に見つかります。企業の公式サイトにあるIR情報(投資家向けページ)の決算資料、または金融庁が運営するEDINETで公開されている有価証券報告書を確認してください。直近の通期の連結売上高を、年度とあわせて記載すれば正確です。
非上場企業は会社四季報・官報・求人票をチェック
非上場企業でも、規模によっては社外に数字が出ています。次の順で当たってみると見つかることがあります。
| 調べ方 | 確認できる情報 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| 公式サイトの会社概要 | 売上高・従業員数・資本金・事業内容 | 情報公開に積極的な企業 |
| 会社四季報 未上場会社版 | 売上高・資本金・従業員数 | 中堅・有力な非上場企業 |
| 官報決算データベース | 決算公告(大会社の貸借対照表など) | 決算公告の義務がある会社 |
| 求人サイト・会社パンフレット | おおよその売上規模・従業員数 | 採用に力を入れている企業 |
資本金5億円以上または負債200億円以上の企業は会社法上の「大会社」にあたり、決算公告の義務があります。官報決算データベースで社名を検索すると、貸借対照表などから規模感をつかめる場合があります。それでも数字が出てこなければ、次の書き方に進んでください。
それでも売上高がわからない場合の4つの書き方
調べても売上高が出てこない、あるいは自分の職種が売上に直接関わらない場合の書き方です。売上高という1項目にこだわらず、「規模感」と「あなたの貢献」を別の情報で補うのが基本方針になります。
①「非公開」「不明」と正直に書く
売上高を公開していない企業なら、「売上高:非公開」と書けば問題ありません。空欄にすると「書き忘れ」なのか「調べていない」のか採用担当者に伝わらないため、あえて「非公開」と一言添えるほうが丁寧です。ここで無理に概算を入れる必要はありません。
②従業員数・資本金・拠点数で企業規模を示す
従業員数は、売上高よりも入手しやすく、企業規模を客観的に伝えられる情報です。求人票や公式サイトに載っていることが多いので、売上高の代わりに記載すると規模感が伝わります。拠点数や資本金も同様に、会社の大きさを示す材料になります。
③個人・チームの定量実績で貢献を示す
会社全体の売上高が書けなくても、あなた自身の実績を数字で語ることはできます。担当した案件数、達成率、担当エリアの売上、チームの成績などは、会社の売上高より採用担当者の関心が高い情報です。「チーム5名の一員として」といった形で、自分の関わり方を明確にするのがコツです。
良い例文
売上高:非公開
担当業務:法人向け新規開拓営業(担当エリア:関東エリア)
実績:月平均20件の新規商談を創出し、年間の新規契約件数はチーム内トップ(12名中1位)。担当エリアの受注件数を前年比130%に伸長。
NG例
売上高:たしか数十億円くらい
実績:会社の売上に大きく貢献しました。
うろ覚えの数字と抽象的な貢献表現は、面接で深掘りされたときに説明できず逆効果になります。
売上に直接関わらない職種でも、数字で語れる実績は必ずあります。数字ゼロからのアピールに迷ったら、実績なしでも数字ゼロで通過する職務経歴書の書き方が参考になります。

④売上以外の成果(業務改善・コスト削減)をアピール
経理・事務・製造・エンジニアなど、売上に直接ひもづかない職種は、業務改善やコスト削減の成果に置き換えます。「処理時間を月20時間削減」「不良率を3%から1%に改善」のように、変化の前後を数字で示すと、売上高がなくても実力が伝わります。自分の担当領域で「何がどう良くなったか」を1つ用意しておきましょう。
どんな強みを実績として押し出すか迷う場合は、職務経歴書の「活かせる能力」の書き方を見ると、売上以外で評価される要素を整理できます。

売上高の書き方でやってはいけないNG例
売上高がわからないときにやりがちな失敗を先に知っておくと、余計な減点を防げます。次の2つは、正直に「非公開」と書くよりも印象を悪くします。
うろ覚えの数字を断定で書く
「売上高:約50億円」と自信ありげに書いたのに、面接で「どの年度ですか」「連結ですか単体ですか」と聞かれて答えられないと、正確性への疑いにつながります。記憶があいまいなら、断定を避けて「非公開」とするか、根拠のある数字だけに絞ってください。虚偽と受け取られるリスクを負ってまで書く価値はありません。
会社概要ごと省略する
売上高がわからないからと、会社概要そのものを丸ごと省くのは避けましょう。企業名しか書かれていないと、採用担当者はあなたの経歴の背景をイメージできません。売上高が「非公開」でも、事業内容と従業員数だけは書いておくと、最低限の規模感は伝わります。
【状況別】売上高がわからないときの職務経歴書 例文
職種や状況によって、売上高の穴を埋める情報は変わります。自分に近いパターンを、そのまま雛形として使ってください。
営業職(個人売上が不明)
良い例文
株式会社〇〇(従業員数:約150名/事業内容:住宅設備の卸売)
売上高:非公開
実績:既存顧客200社を担当し、年間の解約率を前年の8%から4%に改善。担当エリアの受注件数を前年比120%に伸長。
事務・バックオフィス職(売上に直接関与しない)
良い例文
株式会社〇〇(従業員数:約80名/事業内容:食品製造)
売上高:非公開
実績:受発注業務を担当し、Excelのマクロ化で月次の処理時間を約15時間削減。請求ミスの発生件数を年間20件から3件に低減。
中小・非上場企業勤務
良い例文
株式会社〇〇(従業員数:約30名/拠点:本社1・営業所2/事業内容:産業機械の設計・販売)
売上高:非公開(未上場のため)
実績:少人数体制で1人あたりの担当範囲が広く、受注から納品管理まで一貫して対応。新規取引先を年間5社開拓。
売上高欄で手が止まっているなら、まずは「非公開」と書き、空いた分を担当実績で埋める。ここまで整理できていれば、書類選考で不利になることはまずありません。あとは自分の実績を数字に落とし込むだけです。書き終わったら、応募先ごとに事業内容との接点を1行足しておくと、さらに読み手に刺さります。
まとめ
- 売上高が非公開・不明でも、それだけで書類選考に落ちることはない
- 上場企業はIR・EDINET、非上場は会社四季報・官報・求人票で調べられる
- 調べても不明なら「非公開」と正直に書き、従業員数や事業内容で規模感を補う
- 会社の売上高より、担当実績を件数・達成率・改善率で示すほうが評価される
- うろ覚えの数字を断定で書くのは避け、根拠のある情報だけを記載する
売上高は背景情報にすぎません。数字が書けない分は、あなた自身の実績で埋めれば十分に戦えます。
職務経歴書の売上高に関するよくある質問
- 売上高は職務経歴書に必ず書かないといけませんか?
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必須ではありません。会社概要は採用担当者に企業規模を伝えるための補足情報です。売上高が非公開なら「非公開」と記載し、従業員数や事業内容で規模感を補えば問題ありません。
- おおよその売上高を概算で書いても大丈夫ですか?
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根拠のある概算なら「約〇〇円」と書いても構いません。ただし記憶があいまいな場合は、面接で年度や連結・単体を聞かれて答えられないと信頼を損ないます。自信がなければ「非公開」とするほうが安全です。
- 非上場企業の売上高はどこで調べられますか?
-
公式サイトの会社概要、会社四季報の未上場会社版、官報決算データベース、求人票やパンフレットで確認できることがあります。それでも見つからない場合は「非公開」で問題ありません。
- 売上に関わらない職種でも売上高を書く必要がありますか?
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会社概要としての売上高は職種を問わず書ける範囲で記載しますが、無理に書く必要はありません。事務や製造などの職種は、業務改善やコスト削減の数値で実績を示すほうが評価につながります。


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