この記事では、履歴書の「以上」を書く正しい位置と書き方を解説します。在職中・離職中・新卒など状況別の具体的な記載例と、スペースが足りない場合の対処法、書き忘れた場合の影響まで説明します。
履歴書の「以上」とは?意味と書く理由
「以上」を書く2つの意味
履歴書の学歴・職歴欄の最後に「以上」を書くのには、2つの明確な理由があります。
- 記載が完了したことのサイン:「以上」と書くことで「この欄にはこれ以上書く内容がない」という意思表示になります。空白が残っていても書き忘れではなく、意図的に終わっていることを伝えられます
- 後から書き加えられないための予防:特に手書きの履歴書では、最後に「以上」と記すことで書類としての完結性を担保します。ビジネス文書の慣習として、内容を完結させる意味があります
採用担当者はここを見ている
- 「以上」の有無より、書き方全体の丁寧さを見ている
- 「以上」がないと「まだ続くのか」と一瞬戸惑うことがある
- 書き忘れだけで不採用にはなりにくいが、細部への注意力が問われる
【在職中・離職中・新卒別】「以上」を書く正しい位置
「以上」を書く位置の共通ルールは、最終記載行の1行下に、右詰めで書くことです。「以上」と書く行の左側はすべて空欄にします。現職に就いているか離職済みかによって書き方が異なるため、自分の状況に合った方法を確認してください。
在職中の書き方(「現在に至る」→「以上」)
現在も就業中の場合は、最終職歴の「入社」を記入後、1行下に「現在に至る」を書き、さらに1行下に「以上」を右詰めで書きます。
正しい書き方(在職中)
令和○年 4月 株式会社○○ 入社
現在に至る
以上
NG例(在職中)
令和○年 4月 株式会社○○ 入社 現在に至る 以上
「現在に至る」「以上」をすべて同じ行に詰め込むのはNG。スペースが足りる場合は必ず別行に分けて書きましょう。スペースが本当に足りない場合の対処は後述します。
離職中の書き方
前職を退職済みの場合は「現在に至る」は不要です。最終職歴の「退職」記載の1行下に「以上」を右詰めで書くだけです。
正しい書き方(離職中)
令和○年 3月 株式会社○○ 一身上の都合により退職
以上
新卒・学生の書き方(職歴なし)
職歴がない新卒・学生の場合は、職歴欄に「なし」と書いた後、1行下に「以上」を右詰めで記載します。「なし」と「以上」の両方を書くのが正しいフォーマットです。
正しい書き方(新卒・職歴なし)
職歴
なし
以上
学歴欄・資格欄・職務経歴書への「以上」の書き方
「以上」を書く場所は職歴欄だけではありません。資格欄や職務経歴書への書き方も、提出前に確認しておきましょう。
学歴欄の後に「以上」は必要?
一般的な履歴書フォーマットでは、学歴と職歴が1つの欄にまとまっています。この場合、「以上」は職歴欄の一番最後に1回書けば十分です。学歴欄の末尾に別途「以上」を書く必要はありません。
ただし、学歴欄と職歴欄が別ページ・別枠に分かれているフォーマットを使用している場合は、それぞれの欄の最後に「以上」を書きます。使用している履歴書の形式に応じて判断してください。
免許・資格欄にも「以上」を書くべき?
免許・資格欄の最後にも「以上」を書いておくと、採用担当者から見て書類としての完成度が高い印象を与えます。必須ではありませんが、マス目が残っている場合は「以上」と書いておくと丁寧です。
職務経歴書に「以上」を書く場合
職務経歴書にも「以上」を書くのが一般的なビジネスマナーです。職務経歴書の最後の行の右詰めに「以上」と記載します。ページが複数にわたる場合は、最後のページの一番下に書きます。
| 書類の種類 | 「以上」を書く場所 | 必要度 |
|---|---|---|
| 履歴書(学歴・職歴欄が一体) | 職歴欄の最終行の1行下・右詰め | 必須 |
| 履歴書(学歴・職歴欄が別枠) | それぞれの欄の最終行の1行下・右詰め | 必須 |
| 履歴書の免許・資格欄 | 記載内容の最終行の1行下・右詰め | 推奨 |
| 職務経歴書 | 書類全体の最終行の右詰め | 推奨 |
スペースが足りないときの「以上」の書き方
職歴が多い場合や学歴欄が長くなった場合、「以上」を書く行が別行で確保できないケースがあります。そのような場合の対処法は以下のとおりです。
在職中:「現在に至る」と「以上」を同じ行に書く
スペースが本当に足りない場合に限り、「現在に至る」を左詰め、「以上」を同じ行の右詰めで書くことができます。
スペース不足時の書き方(在職中)
令和○年 4月 株式会社○○ 入社
現在に至る 以上
離職中:最終職歴と同じ行に「以上」を書く
離職中でスペースが足りない場合は、最終職歴の退職記載と同じ行の右端に「以上」を書くことができます。
スペース不足時の書き方(離職中)
令和○年 3月 株式会社○○ 退職 以上
ただし、スペースが足りなくなる原因が「職歴の記載ミス(見出し行の記入漏れ・改行のしすぎ等)」にある場合は、書き直すほうが望ましいです。まずは記載内容を見直してみましょう。
「以上」を書き忘れたらどうなる?影響と対処法
「提出した後に気づいた…」という状況は少なくありません。「以上」の書き忘れが採用にどう影響するか、そして具体的な対処法を解説します。
書き忘れだけで不採用にはなりにくい
「以上」の書き忘れのみが原因で書類選考に落ちる可能性は低いです。採用担当者は職歴・学歴の内容や書き方全体の質を重視しており、「以上」1つの有無で採否が決まることはほぼありません。
ただし、「以上」がない状態の履歴書は書類として完結していません。「書き方のマナーを把握していない」と判断される可能性はゼロではないため、提出前の確認は徹底してください。
採用担当者はここを見ている
- 「以上」単体での失点は軽微。ただし正式校名・和暦統一・入学卒業の記載漏れと合わせて「全体的に雑な履歴書」と判断されるリスクがある
- 気づいた後に誠実に連絡できるかどうかのほうが、「以上」の有無より評価されることがある
提出前に気づいた場合
手書き履歴書の場合は修正液・二重線は使わず、新しい用紙に書き直すのが原則です。デジタル(PC)作成の場合は、修正して印刷し直すだけで対応できます。提出前に必ず「以上」の記載位置・右詰め・行の独立」の3点を最終確認してください。
提出後に気づいた場合
提出済みの履歴書に「以上」の記載漏れがあった場合は、メールか電話で速やかに連絡するのが正解です。放置することは絶対にNGです。
提出後の連絡例(メール)
件名:履歴書の記載漏れに関するお詫び
○○株式会社 採用ご担当者様
先日ご提出した履歴書の学歴・職歴欄に「以上」の記載が漏れておりました。大変失礼いたしました。記載内容に不備はございませんが、書類の完結を示す「以上」の記入が抜けておりましたことをお詫び申し上げます。
丁寧に連絡することで、「気づいたらすぐに対応できる誠実な人」という印象で挽回できる可能性があります。
よくある「以上」の書き方ミスと正しい対応
「以上」の書き方で迷いやすいポイントと、よくある間違いをまとめました。提出前の最終確認に活用してください。
| よくある間違い | 正しい書き方 |
|---|---|
| 「以上」を左詰めで書く | 右詰めで書く(ビジネス文書の慣習) |
| 職歴欄の途中に「以上」を書く | 最終記載行の1行下に書く |
| 「以上」の後に続けて文字を書く | 「以上」の後は空白のみにする |
| 「了」「終わり」と書く | 「以上」が正式な表現 |
| 「以上」を書かない | 必ず記載する |
| 在職中なのに「現在に至る」を省略する | 「現在に至る」→「以上」の順で両方書く |
NG例
令和○年 4月 株式会社○○ 入社
以上 ←(左詰めになっている)
「以上」は必ず右詰めで書くのがルール。左詰めで書いてしまうのは、ビジネス文書のマナーとして誤りです。
まとめ
- 「以上」は記載完了のサイン:書類の完結性を示すために必ず記載する
- 在職中は「現在に至る」→「以上」の順:それぞれ別行で、「以上」は右詰めで書く
- 離職中は最終職歴の1行下に「以上」のみ:「現在に至る」は不要
- スペース不足の場合は同じ行に右詰め:「現在に至る 以上」または「退職 以上」の形で対応できる
- 書き忘れても即不採用にはなりにくい:提出後に気づいた場合は速やかにお詫び連絡を
「以上」は小さな一言ですが、採用担当者に対して「書類をきちんと完成させた」という意思表示になります。提出前に必ず確認してください。
履歴書の「以上」に関するよくある質問
- 履歴書の「以上」は必ず書かなければなりませんか?
-
書くのが正しいマナーです。「以上」を書くことで「これ以上書く内容がない」ということを採用担当者に伝え、書類としての完結性を示します。書き忘れても即不採用にはなりにくいですが、提出前に必ず確認するようにしてください。
- 「以上」は左詰め・中央・右詰めどれが正しいですか?
-
右詰めが正しい書き方です。ビジネス文書の慣習として「以上」は右詰めで記載します。左詰めや中央揃えは誤りなので注意してください。
- 在職中の場合、「現在に至る」は省略して「以上」だけ書いてもいいですか?
-
省略せずに両方書くのが正解です。在職中の場合は最終職歴の「入社」記載後に「現在に至る」を書き、さらに1行下に「以上」を書きます。「以上」のみでは在職中なのか離職中なのかが不明確になってしまいます。
- 「以上」を書き忘れて提出してしまいました。どうすればいいですか?
-
気づいたらすぐにメールか電話で連絡してください。「先日提出した履歴書に『以上』の記載が漏れておりました」と丁寧にお詫びを伝えましょう。誠実な対応は、書き忘れそのものより好印象を残せる場合もあります。
- 職務経歴書にも「以上」は書きますか?
-
はい、職務経歴書にも「以上」を書くのが一般的なビジネスマナーです。職務経歴書全体の一番最後の行の右詰めに「以上」と記載します。ページが複数にわたる場合は、最後のページの一番下に書きましょう。


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