履歴書の職歴欄は、入社・退職の年月を時系列に沿って、会社名は正式名称のまま記載するのが正解です。転職活動中、在職中、空白期間があるといった状況によって書き方に迷う方は少なくありません。採用担当者が職歴欄のどこを確認しているかを踏まえながら、基本ルールと状況別の記入例、省略の判断基準までまとめました。
履歴書の職歴欄の書き方【結論】転職者が押さえる基本ルール
結論:時系列・正式名称・年号統一・「以上」で締める
職歴欄は、次の4つのルールを守れば大きく外すことはありません。
- 入社・退職を1行ずつ、時系列の古い順に記載する
- 会社名は「(株)」などを使わず正式名称で書く
- 西暦・和暦のどちらかに統一し、混在させない
- 最後の行の右端に「以上」と書いて締める
この4点は、どの転職エージェントの見本を見ても共通しているルールです。迷ったときはまずこの4つに立ち返ると、記載ミスの大半は防げます。書式そのものを一から用意したい場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと職歴欄の行数で困りません。
【基本の記入例】転職者の職歴欄
実際の記入イメージを、良い例とNG例を並べて確認しておきましょう。
良い例文
2020年4月 株式会社〇〇 入社(営業部配属)
2023年3月 一身上の都合により退職
2023年5月 株式会社△△ 入社(マーケティング部配属)
現在に至る
以上
NG例
株式会社〇〇→株式会社△△で勤務。詳細は職務経歴書を参照。
入社・退職の年月と正式名称が抜けているため、採用担当者は在籍期間も部署も確認できず、経歴の正確さそのものを疑われます。
採用担当者は職歴欄のどこを見ているのか
書き方のルールを守っていても、採用担当者が実際に見ているポイントを知らないまま書くと、伝わり方に差が出ます。
採用担当者はここを見ている
- 年月の整合性:職歴と職歴の間に空白や重複がないか
- 表記の正確さ:略称や「入社」「退職」の記載抜けがないか
- 退職理由の書きぶり:同じ理由で早期離職を繰り返さないか
この3点のうち、最も見落とされやすいのが年月の整合性です。数か月の空白でも、職歴欄だけでは理由が伝わりません。説明が必要な期間は職歴欄の外で補うという前提を持っておくと、書き方に迷ったときの判断がしやすくなります。
状況別|職歴欄の書き方と記入例
転職活動中の状況は人によって異なります。ここでは、問い合わせが多い3つのケースを取り上げます。
在職中の場合
現在の会社に在籍したまま転職活動をしている場合は、退職日が確定していなくても記載できます。
良い例文(在職中の場合)
2022年4月 株式会社〇〇 入社(営業部配属)
現在に至る
以上
NG例
2022年4月 株式会社〇〇 入社(現在も在籍中のため近日退職予定です)
退職予定を職歴欄に長々と書き込むと欄が窮屈になります。在職中は「現在に至る」の一言で十分で、詳しい事情は本人希望欄や面接で伝えれば問題ありません。
退職予定日が決まっている場合
退職日がすでに確定している場合は、「現在に至る」ではなく具体的な退職予定日を記載すると、入社可能時期が採用担当者に伝わりやすくなります。
良い例文(退職予定がある場合)
2022年4月 株式会社〇〇 入社(営業部配属)
2026年9月末日 退職予定
以上
転職回数が多く書ききれない場合
転職回数が多いと、職歴欄の行数が足りなくなることがあります。この場合は、1社あたりの記載を1〜2行に絞ることで対応できます。
- 配属部署や業務内容は書かず、社名と入退社年月に絞る
- 「一身上の都合により退職」が連続する場合は「退職」とそろえてもよい
- 詳しい業務内容・実績は職務経歴書に記載する
厚生労働省の様式に近い書式を使う場合は、職歴欄の行数があらかじめ決まっています。厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートで行数を確認してから書き始めると、書き直しの手間を減らせます。
職歴が多いときの省略・まとめ方の判断基準
すべての職歴を書くのが原則ですが、短期のアルバイトや単発の業務まで律儀に書くと、かえって欄が埋まりきらないことがあります。判断基準を表にまとめました。
| 職歴の種類 | 記載の判断 |
|---|---|
| 正社員としての在籍 | 必ず記載する |
| 1年以上の契約社員・派遣 | 必ず記載する |
| 応募職種と関連のあるアルバイト | 記載したほうがよい |
| 1〜2か月の短期・単発の仕事 | 省略してよい |
省略そのものは経歴詐称にあたりません。問題になるのは在籍年月を偽ることです。省略した期間について面接で聞かれた場合に答えられるようにしておけば、判断に迷う必要はありません。書式に迷う場合は、JIS規格に沿った履歴書テンプレートも参考になります。
空白期間・アルバイト経験がある場合の書き方
正社員としての職歴の間にアルバイト期間や、まったく働いていない期間が挟まっている場合、職歴欄だけで説明しようとすると欄が窮屈になります。
基本的な考え方は、「事実・取り組み・現状」の3点を1行で示すことです。何をしていた期間なのか、その間に何をしたか、今は働ける状態かの3つが伝われば、採用担当者の懸念は解消しやすくなります。フリーター期間の具体的な記入例やアルバイトの書く・書かないの線引きは、以下の記事で詳しく解説しています。

空白期間の説明を志望動機欄でどう補うか迷う場合は、志望動機なしの履歴書テンプレートの記載例も参考になります。
退職理由の書き方
自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書けば十分で、詳しい理由まで書く必要はありません。会社都合や契約満了の場合は事実に合った言葉に書き換える必要があり、「一身上の都合」のまま書くと経歴詐称を疑われる原因になります。判断に迷うケースの見分け方は、以下の記事で状況別に整理しています。

一度退職した会社に再び入社する「出戻り転職」の場合は、同じ会社名が2回登場する分、書き方に独自の注意点があります。該当する方は、次の記事もあわせて確認してください。

まとめ
- 職歴欄は時系列・正式名称・年号統一・「以上」で締めるのが基本
- 採用担当者は年月の整合性と表記の正確さ、退職理由の書きぶりを見ている
- 在職中・退職予定・転職回数が多い場合は、状況に応じた書き方に切り替える
- 短期のアルバイトは省略できるが、在籍年月を偽ることは避ける
- 空白期間や退職理由は職歴欄の外(志望動機欄・面接)で補足する
職歴欄で迷ったときは、まず4つの基本ルールに立ち返り、自分の状況に近い記入例と照らし合わせてください。
履歴書の職歴欄に関するよくある質問
- 職歴欄は西暦と和暦、どちらで書けばいいですか?
-
どちらでも構いませんが、1枚の履歴書の中で統一することが必須です。学歴欄と職歴欄で書き方が食い違うと、採用担当者に丁寧さの欠如という印象を与えます。
- アルバイトの職歴は書かなくても問題ありませんか?
-
1〜2か月程度の短期・単発のアルバイトは省略しても経歴詐称にはなりません。ただし、応募職種と関連がある場合や、省略によって長い空白期間が生まれる場合は記載したほうが伝わりやすくなります。
- 転職回数が多い場合、退職理由をすべて書く必要がありますか?
-
自己都合であれば「一身上の都合により退職」で統一して問題ありません。理由が続いて単調に見える場合は「退職」とそろえる書き方もあり、詳しい経緯は志望動機欄や面接で説明すれば十分です。
- 職歴欄が足りなくなった場合はどうすればいいですか?
-
配属部署や業務内容の記載を省き、社名と入退社年月に絞ることで行数を抑えられます。それでも収まらない場合は、学歴・職歴欄が広い書式に変更する方法もあります。

