この記事では、履歴書とあわせて使う返信用封筒の書き方を、企業から届いた封筒を返送するケースと自分で用意するケースに分けて解説します。宛名の「行」の消し方、御中と様の使い分け、裏面の差出人、切手の金額まで、採用担当者が実際に見ているポイントを押さえて仕上げられます。
履歴書で返信用封筒が登場する2つのケース
「返信用封筒 書き方」で迷う場面は、実は2種類あります。どちらのケースなのかで書く内容がまったく変わるため、まず自分がどちらに当てはまるかを確認してください。
| ケース | どんな場面か | 書く内容の中心 |
|---|---|---|
| ① 届いた封筒を返送する | 企業から選考書類・内定通知などの返送用に、返信用封筒が同封されていた | 宛名の「行」を消して御中/様に直す・裏面に差出人 |
| ② 自分で用意して同封する | 求人先から「返信用封筒を同封してください」と指示された | 自分宛の住所・氏名+「行」・切手を貼る |
多くの方が検索するのは①の「届いた封筒を返送するケース」です。この記事も①を中心に、②についても後半で解説します。
指定がなければ自分から同封する必要はない
「気を利かせて返信用封筒を入れておいたほうがいいのでは」と考える方もいますが、転職・就活の応募書類では、企業から指示がない限り自分から返信用封筒を同封する必要はありません。選考結果は多くの企業がメールや電話で連絡するためです。
採用担当者はここを見ている
- 指示なしの返信用封筒同封は「不合格前提で返送を求めている」と受け取られることがある
- 指定された封筒を正しく返送できるかどうかは、入社後の事務対応の予行演習として見られている
届いた返信用封筒の書き方|「行」の消し方と御中・様
企業から届いた返信用封筒には、宛名の下に「〇〇株式会社 行」「採用係 宛」のように「行」または「宛」が印刷されています。この「行」「宛」は差出人(企業側)が自分をへりくだって書いた言葉なので、返送する側がそのまま送るのはマナー違反です。
表面の「行」「宛」を二重線で消す
最初にやることは、印刷された「行」「宛」を二重線で消すことです。修正液・修正テープは使わず、必ず二重線で消します。元の文字が読める状態で線を引くのが正式なマナーで、塗りつぶして隠す必要はありません。
- 使うペン:黒のボールペンか万年筆(消せるペン・鉛筆は不可)
- 線の引き方:定規を使うときれいだが、フリーハンドでも丁寧なら問題ない
- 絶対NG:修正液・修正テープで消す、上から書き直す
縦書き・横書きで二重線の向きが変わる
二重線を引く向きは、宛名が縦書きか横書きかで変わります。バランスよく見せるコツは、宛名の文字の流れに線をそろえることです。
| 宛名の向き | 二重線の引き方 | 御中・様を書く位置 |
|---|---|---|
| 縦書き | 縦方向、または右上から左下への斜めの二重線 | 消した文字の下(真下) |
| 横書き | 横方向の二重線 | 消した文字の右横 |
組織なら御中、個人名なら様(併用はNG)
「行」を消したあとに書き足す敬称は、宛先が会社・部署か、個人かで使い分けます。御中と様を両方つけるのは二重敬称となり、かえって失礼になるため避けてください。
| 宛名の書かれ方 | 書き足す敬称 | 例 |
|---|---|---|
| 会社名・部署名で終わっている | 御中 | 株式会社〇〇 人事部 |
| 個人名で終わっている | 様 | 採用担当 山田太郎 |
良い例
「株式会社〇〇 人事部 行」の「行」に二重線を引き、その下(横書きなら右横)に「御中」と記入。ペンは黒一色、線はまっすぐで、御中と様は併用しない。
NG例
「行」を修正テープで消して「御中」と書く。元の文字を隠してしまうのは訂正マナー違反で、書類全体の丁寧さまで疑われやすくなります。個人名なのに「御中」を付けるのも誤りです。
宛名を書く封筒そのものの選び方や「履歴書在中」の書き方に迷う場合は、封筒の宛名・在中・裏書きの基本ルールもあわせて確認しておくと安心です。

返信用封筒の裏面・差出人の書き方
宛名(表面)を整えたら、裏面に自分の情報を書きます。届いた返信用封筒の裏面には何も印刷されていないことが多いので、差出人として自分の郵便番号・住所・氏名を記入してください。
- 位置:裏面の中央、または左下寄り(継ぎ目の左側)
- 記入内容:郵便番号・住所・氏名。学生は学校名・学部まで書くと丁寧
- 封じ目:封をしたフタの中央に「〆」を書く(×印にならないよう注意)
住所は都道府県から省略せずに書き、番地やマンション名も正確に記入します。差出人が読み取れないと、書類の到着確認や不備連絡の際に企業側の手間が増えてしまうためです。封筒への差出人・宛名の基本作法は、手書きで履歴書を郵送するときの封筒マナーでも詳しく整理しています。

切手・料金の正解|不足させないための最新料金
返信用封筒に切手が印刷・貼付されているかを、まず確認してください。切手が用意されている場合はそのまま投函できます。切手が貼られていない場合は、自分で正しい金額を貼る必要があります。
料金は2024年10月の改定後の金額が適用されます。封筒のサイズと重さで変わるため、下表を目安にしてください。
| 封筒の種類 | 重さの目安 | 料金 |
|---|---|---|
| 定形郵便(長形3号など) | 25gまで | 85円 |
| 定形郵便(長形3号など) | 50gまで | 110円 |
| 定形外・規格内(角形2号など) | 50gまで | 140円 |
| 定形外・規格内(角形2号など) | 100gまで | 180円 |
出典:日本郵便「国内の料金表」(2024年10月改定)
書類が入った角形2号封筒は、重さで料金が変わりやすい形です。判断に迷うときは郵便局の窓口で計量してもらうのが確実で、料金不足による受取人払い(企業側の負担)を防げます。
自分で返信用封筒を用意するときの書き方と準備
企業から「返信用封筒を同封してください」と指示されたときは、自分が受け取る側になるように準備します。届いた封筒を返すケースとは宛名の書き方が逆になる点に注意してください。
- 封筒の色・サイズ:白の封筒が基本。返送物が入る大きさ(角形2号や長形3号)を選ぶ
- 表面の宛名:自分の郵便番号・住所・氏名を書き、名前の下に「行」を付ける(御中・様は付けない)
- 切手:返送物の重さに合った金額をあらかじめ貼っておく
- 折り方:送付用の封筒に収まるよう三つ折りにして同封する
このとき自分の名前に付けるのは、へりくだった表現の「行」です。相手が返送時に「行」を「様」へ直せるように、あえて「行」で用意しておくのがマナーになります。同封する送付用封筒のサイズや折り方の基準は、履歴書サイズ別の封筒選びと折り方で確認できます。

なお、送付用の封筒に書く投函日など日付の扱いは、封筒に書く日付のルールにまとめています。

採用担当者が見ている返信用封筒のNG行動
返信用封筒の扱いは、応募書類の内容とは別の「事務処理の丁寧さ」が出る場面です。次のようなミスは、書類を手に取った瞬間に気づかれやすいポイントです。
採用担当者はここを見ている
- 「行」「宛」を消し忘れて、そのまま返送している
- 御中と様を両方付けている、または個人名に御中を付けている
- 修正液・修正テープで「行」を塗りつぶしている
- 切手の料金が不足し、企業側が受取人払いを負担することになる
いずれも書類選考の合否を直接決めるものではありません。ただし応募者が拮抗したとき、細部まで気を配れるかどうかは印象の差になります。逆に言えば、二重線がまっすぐで、敬称が正確で、切手に過不足がなければ、それだけで丁寧な人という印象を残せます。
送る前に確認|返信用封筒チェックリスト
投函する前に、次の項目をひと通り確認してください。1つでも抜けていると、せっかくの書類の印象を下げてしまいます。
投函前チェックリスト
- 宛名の「行」「宛」を二重線で消したか
- 会社・部署なら御中、個人名なら様に直したか(併用していないか)
- 修正液・修正テープを使っていないか
- 裏面に自分の郵便番号・住所・氏名を書いたか
- 切手は貼ってあるか、金額は足りているか
- 封をして封じ目に「〆」を書いたか
まとめ
返信用封筒の書き方は、押さえるべき点を絞れば難しくありません。届いた封筒を返すケースを中心に、要点を振り返ります。
- 宛名の「行」「宛」は修正液を使わず二重線で消す
- 会社・部署は御中、個人名は様に直す(併用はしない)
- 裏面に自分の郵便番号・住所・氏名を書き、封じ目は「〆」
- 切手が貼られていなければ、重さに合った金額を自分で貼る
ここまで確認できていれば、返信用封筒でつまずくことはありません。宛名を整えたら、投函前にチェックリストでもう一度だけ見直してから送りましょう。
履歴書の返信用封筒に関するよくある質問
- 「行」を消す二重線は定規で引くべきですか?
-
定規を使うとまっすぐ引けて見た目が整いますが、必須ではありません。フリーハンドでも、丁寧にまっすぐ引けていれば問題ありません。大切なのは線の道具より、修正液を使わず二重線で消すという点です。
- 裏面の差出人は縦書き・横書きどちらでもいいですか?
-
どちらでも問題ありません。ただし、宛名(表面)の向きにそろえると全体の印象が整います。表面が縦書きなら裏面も縦書き、横書きなら横書きに統一するのがおすすめです。
- 届いた返信用封筒に切手が貼られていない場合は?
-
返送物の重さとサイズに合った金額の切手を、自分で貼って投函します。角形2号など大きめの封筒は定形外・規格内で50gまで140円が目安です。料金に不安があるときは郵便局の窓口で計量してもらうと確実です。
- 返信用封筒に添え状(送付状)は必要ですか?
-
返信用封筒で書類を返送する場合、添え状は必須ではありません。ただし何の書類を返送したのかを一言添えたいときは、簡単な送付状を入れると親切です。企業側から特に指示がなければ、封筒のマナーを整えることを優先してください。


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