この記事では、面接に履歴書を持っていくときの正しい持参方法を、封筒とクリアファイルの準備から受付・面接官への渡し方まで採用担当者の視点で解説します。手渡しでも封筒は必要か、当日のり付けはするのかといった迷いやすい点まで、第一印象で損をしないための判断基準がわかります。
履歴書の持っていき方の基本|手渡しでも封筒とクリアファイルは必要
面接に履歴書を持っていくときは、書類をそのまま鞄に入れるのではなく、クリアファイルに挟み、白い封筒に入れて持参するのが基本です。郵送しないから封筒はいらないと考えてしまいがちですが、手渡しでも封筒は用意します。理由は、鞄の中で折れ曲がったり角がつぶれたりするのを防ぐためと、封筒に入っているだけで書類を丁寧に扱う人だと伝わるためです。
採用担当者は、履歴書の中身だけを見ているわけではありません。書類の扱い方から、その人の仕事の丁寧さや段取り力を無意識に読み取っています。むき出しの履歴書を差し出されると、それだけで「準備が雑な人」という第一印象がついてしまうことがあります。
履歴書を持っていくときに準備するもの
- 履歴書(+職務経歴書など応募書類一式)
- 無色透明のクリアファイル:A4サイズ・未使用のもの。予備を含め2〜3枚あると安心
- 白い封筒:角形A4号または角形2号。茶封筒は避ける
- 自分用の履歴書のコピー:面接で手元に置き、質問に即答するため
この4点がそろっていれば、持っていき方で減点されることはまずありません。ここから先は、封筒・折り方・渡し方の順に、間違えやすいポイントを具体的に見ていきます。より詳しい所作は面接に持参する履歴書の渡し方でも解説しています。

持参用の封筒の選び方と書き方(宛名・送付状は不要)
持参用の封筒は、郵送用と書き方が一部異なります。ポイントは「宛名を書かない」「送付状はつけない」の2点です。郵送のマナーをそのまま持参に当てはめると、かえって不自然になります。
封筒のサイズと色
封筒は、A4サイズの履歴書が折らずに入る角形A4号(角A4)または角形2号を選びます。色は白の無地が基本です。茶封筒は事務書類やダイレクトメールを連想させ、応募書類としてはやや軽い印象になります。市販の履歴書に付属している封筒があれば、それを使っても問題ありません。
| 項目 | 持参の正解 |
|---|---|
| 封筒サイズ | 角形A4号・角形2号(A4が折らず入る) |
| 色 | 白の無地 |
| 宛名(表面) | 不要(郵送のみ必要) |
| 送付状 | 不要(郵送のみ推奨) |
表面「履歴書在中」・裏面の書き方
持参の場合でも、封筒の表面左下に「履歴書在中」と赤字で書き、定規で四角く囲みます。裏面には左下に提出年月日と自分の住所・氏名を記入します。手渡しでは相手の会社名や宛名は書きません。宛名を書いてしまうと郵送用と混同している印象を与えるため、表面は「履歴書在中」だけにとどめます。
NG例
持参なのに表面へ会社名や担当者名の宛名を大きく書いてしまう。手渡しでは宛名も送付状も不要で、書いてあると「郵送との使い分けができていない」と見られることがあります。
「履歴書在中」の位置や囲み方に迷う場合は、「履歴書在中」の正しい書き方を、宛名の書き方全般は履歴書の封筒の書き方で確認できます。

持参する履歴書の折り方とクリアファイルの入れ方
封筒が決まったら、次は中身の入れ方です。折り方とクリアファイルの使い方を間違えると、せっかく封筒を用意しても書類がシワになったり読みにくくなったりします。
二つ折りが基本
角形A4号や角形2号の封筒なら、A4サイズの履歴書は折らずにそのまま入れるのが最もきれいです。市販の履歴書はもともと二つ折りの状態になっているものが多く、その場合はそれ以上折り目を増やさないのが原則です。三つ折り・四つ折りにすると開いたときに折り目で文字が読みにくくなり、扱いが雑な印象につながります。
A3サイズの履歴書を二つ折りにする場合の向きや封筒の選び方は、履歴書A3の折り方で詳しく解説しています。
クリアファイルの使い方とのり付けの要否
クリアファイルは、無色透明で未使用のものを使います。色付きやロゴ入り、使い古して曲がったファイルは避けてください。履歴書と職務経歴書をまとめてクリアファイルに挟み、それを封筒に入れます。書類を守りたい場合は、封筒ごともう1枚のファイルで上下から挟むと、鞄の中でも折れにくくなります。
採用担当者はここを見ている
- 封筒ののり付けは不要。当日その場で中身を確認・提出するため、封をすると受付でモタついて印象を損なう
- クリアファイルが折れ曲がっていないか。書類を守る意識があるかが伝わる
- 取り出すときに書類がすぐ出てくるか。手間取ると段取りの悪さと受け取られる
クリアファイルの色選びや面接時の扱い方をもう少し詳しく知りたい方は、履歴書のクリアファイルの正しい入れ方もあわせて確認してください。

【場面別】履歴書の渡し方|受付と面接官でマナーが変わる
持っていき方で最も差が出るのが、実際に渡す瞬間です。渡す相手が受付なのか面接官なのかで、封筒から出すかどうかが変わります。ここを事前に決めておくと、当日に迷って挙動不審になることがありません。
受付に渡す場合
受付で「履歴書を預かります」と言われた場合は、封筒に入れたまま両手で渡します。このとき「本日〇時に面接をお願いしております〇〇と申します。履歴書をお持ちしました」と、名前と用件を一言添えます。封筒の「履歴書在中」と書かれた表面が相手から読める向きにして差し出すと丁寧です。
面接官に渡す場合
面接室で面接官に直接渡す場合は、封筒から書類を取り出し、クリアファイルに入れたままの履歴書を渡します。封筒は下に重ねて一緒に差し出すか、自分の脇に置きます。渡す向きは、面接官がそのまま読める向きに整えてから、両手で「よろしくお願いいたします」と一言添えて手渡します。テーブル越しの場合は、机の上を滑らせるのではなく、立ち上がって手渡しできるとより丁寧です。
良い例
渡す前に一瞬手元で向きを整え、両手で「本日はよろしくお願いいたします」と添えて差し出す。相手が受け取ってすぐ読める状態になっているため、面接官を待たせない。
NG例
自分から見て正しい向きのまま片手で差し出す。面接官が受け取ってから向きを直す必要があり、相手への配慮が欠けていると受け取られます。無言で渡すのも印象を下げます。
控室・後から入室など迷うケース
案内された控室で待つよう言われた場合は、指示があるまで自分から履歴書を出さず、すぐ取り出せる位置に用意しておきます。面接官が後から入室してくるケースでは、着席をすすめられたあと、面接官が席についてタイミングを見て渡します。判断に迷ったら「履歴書はこちらでよろしいでしょうか」と一言確認すれば失礼になりません。渡すタイミングは、指示がなければ面接の冒頭、着席前後が自然です。
面接当日までの持ち運び方と直前トラブルの対処
準備が整っていても、持ち運び方や当日のトラブルで印象を落とすことがあります。鞄への入れ方と、直前に困ったときの対処を確認しておきましょう。
封筒は折り曲がらないよう、鞄の中で本や手帳と一緒に立てて入れるか、A4が入るビジネスバッグにまっすぐ収めます。受付や面接ですぐ取り出せるよう、鞄の一番手前や外ポケットに入れておくと、探して待たせることがありません。雨の日は、封筒がぬれないよう鞄の内側にしまい、必要ならもう1枚のクリアファイルで包んでおくと安心です。
直前に封筒やファイルがないときの最低ライン
- コンビニや100円ショップで、白い封筒(角形2号)と透明クリアファイルは購入できる
- どうしても封筒が用意できないときは、最低限クリアファイルには挟む。むき出しだけは避ける
- 折れてしまった履歴書は、時間が許せば書き直す。難しければ折り目を伸ばし、コピーではなく原本を提出する
手元に自分用のコピーを1部持っておくと、面接で「志望動機のこの部分について」と聞かれたときに同じ書類を見ながら答えられます。原本を相手に渡したあと、記憶だけで答えるより落ち着いて対応できます。
郵送・データ提出との違い|「持参」と指定されたら
応募方法が「持参」と指定されている場合は、郵送やメールと同じ準備をしないよう注意します。提出方法によって、必要なものと不要なものが変わります。
| 提出方法 | 封筒の宛名 | 送付状 | のり付け |
|---|---|---|---|
| 持参(手渡し) | 不要 | 不要 | 不要 |
| 郵送 | 必要 | つける | 必要 |
| メール・データ | ― | 本文であいさつ | ― |
「持参」と言われたのに宛名や送付状をつけたり、逆に「郵送」なのに封をせず出したりすると、指示を正しく読めていない印象になります。郵送を指定された場合の封筒の書き方・切手・添え状は履歴書の郵送マナーと書き方で、データで提出する場合は履歴書のデータ提出の方法で確認してください。

まとめ
- 手渡しでも、履歴書はクリアファイルに挟み白い封筒(角形A4号・角形2号)に入れて持参する
- 持参の封筒は宛名・送付状・のり付けが不要。表面の「履歴書在中」と裏面の住所氏名だけ書く
- 受付には封筒のまま、面接官には封筒から出して読める向きで、両手+一言を添えて渡す
- すぐ取り出せる位置に入れ、自分用のコピーを1部持っておくと当日あわてない
持っていき方は、書類の中身と同じくらい第一印象を左右します。封筒と渡し方の準備を前日までに終えておけば、当日は面接の受け答えに集中できます。
履歴書の持っていき方に関するよくある質問
- 履歴書を持参するとき封筒はのり付けしますか?
-
手渡しの場合はのり付けは不要です。受付や面接でその場から中身を取り出すため、封をしていると開ける手間で待たせてしまいます。封をせず、いつでも取り出せる状態にしておきます。
- 持参する封筒に会社名や宛名は書きますか?
-
持参では宛名は書きません。表面左下に赤字で「履歴書在中」と書き枠で囲み、裏面に提出日と自分の住所・氏名を書くだけで十分です。宛名や送付状は郵送のときにだけ必要になります。
- 受付と面接官では履歴書の渡し方が違いますか?
-
違います。受付には封筒に入れたまま両手で渡し、名前と用件を一言添えます。面接官には封筒から書類を出し、クリアファイルに入れたまま相手が読める向きにして両手で渡します。
- 面接直前で封筒がないときはどうすればいいですか?
-
コンビニや100円ショップで白い封筒とクリアファイルを購入できます。どうしても封筒が用意できないときは、最低限クリアファイルには挟み、むき出しで渡すことだけは避けてください。


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