企業から「履歴書を郵送してください」と言われたとき、封筒選びから切手代まで、何から手をつければよいか迷う方は少なくありません。郵送マナーの正解を知らないまま送ってしまい、選考への影響が気になっている方に向けて、準備物から封筒の書き方、投函後の対応まで、採用担当者が実際に見ているポイントとあわせて解説します。
履歴書を郵送する前に準備するもの【チェックリスト】
履歴書を郵送する際は、履歴書だけを封筒に入れれば済むわけではありません。送付前に以下の5点をそろえておくと、当日の作業がスムーズになります。
- 履歴書・職務経歴書:企業から指定された書類一式
- 送付状(添え状):同封書類の一覧と簡単な挨拶を記載した1枚
- クリアファイル:雨や折れから書類を守るため必須
- 角形A4号(角2)または角形2号の封筒:白色が基本
- 切手:重さに応じた金額分(後述)
採用担当者はここを見ている
- 書類の丁寧さは「入社後の仕事の進め方」を推測する材料になっている
- 送付状の有無より、指定された書類がすべて揃っているかを先に確認している
履歴書の郵送方法は普通郵便が基本|速達・書留との違い
応募書類の郵送方法として企業から特に指定がない場合、選ぶべきは普通郵便です。「大切な書類だから記録が残る方法で送りたい」と考えて簡易書留を選ぶ方もいますが、これは採用担当者側の受け取り作業を増やしてしまうため避けたほうが無難です。
| 郵送方法 | 特徴 | 履歴書郵送での位置づけ |
|---|---|---|
| 普通郵便 | 追跡なし・最も一般的 | 指定がなければこれでよい |
| 速達 | 通常より配達が早い(+料金) | 締切が近いときの選択肢 |
| 特定記録郵便 | 差出の記録が残る(受取印は不要) | 不安な場合の選択肢として可 |
| 簡易書留 | 差出・配達の記録+受取時に押印が必要 | 受取人の手間が増えるため基本は避ける |
NG例
「大事な書類だから」という理由だけで簡易書留を選ぶと、受け取る採用担当者側にサイン・押印の手間をかけてしまいます。丁寧さのつもりが相手の負担になっているケースは意外と多いです。企業から記録付きの郵送を指定された場合を除き、普通郵便または特定記録郵便を選びましょう。
履歴書を送る封筒の選び方と書き方
封筒のサイズ・色の選び方
A4サイズの履歴書を折らずに送る場合は「角形A4号(角2)」、三つ折りにして送る場合は「長形3号」を使います。色は白か薄い色が基本で、茶封筒でもマナー違反にはなりませんが、白のほうが清潔感のある印象を与えやすいです。
表面(宛名・履歴書在中)と裏面の書き方
封筒の表面には宛先住所と会社名・部署名・担当者名を、都道府県から省略せずに記載します。左下には赤字で「履歴書在中」と書き、四角で囲みます。裏面には自分の住所・氏名を、宛先より小さめの文字で記載するのが基本です。
担当者の名前が分からない場合は「採用ご担当者様」、部署宛てなら「〇〇部御中」とします。「様」と「御中」を同時に使わないよう注意しましょう。
封筒のサイズ別・封筒の折り方や宛名の詳しい書き方は、以下でさらに詳しく解説しています。
手書きで履歴書を郵送する場合の封筒の選び方・宛名の書き方は履歴書を手書きで郵送する際の封筒の書き方で詳しく紹介しています。

B5サイズの履歴書を使う場合の封筒サイズと折り方はB5履歴書の封筒サイズと折り方を、A3サイズの場合はA3封筒の書き方をあわせて確認してください。

採用担当者はここを見ている
- 宛名の美しさそのものより、住所や部署名が省略されず正確かを確認している
- 「履歴書在中」の記載漏れがあると、開封時に他の郵便物に紛れて見落とされるリスクがある
履歴書の折り方・入れ方とクリアファイルの使い方
角形封筒にA4書類を折らずに入れる場合も、長形封筒に三つ折りで入れる場合も、書類は必ずクリアファイルに挟んでから封筒に入れます。雨で濡れたり、封筒内で折れ曲がったりするのを防ぐためです。
- 重ねる順番は「送付状 → 履歴書 → 職務経歴書」が基本
- 三つ折りにする場合は、開いたときに文字が正しい向きで読める折り方にする
- のり付け後、封の中央からフラップにかけて「〆」の封字を書く
印刷から封入までの一連の流れは履歴書の封筒と印刷|コンビニ手順・折り方・宛名まで解説で写真つきの手順を紹介しています。

採用担当者はここを見ている
クリアファイルなしで封入された書類は、開封時に折れ跡や雨染みが目立ちやすく、扱いの雑さとして印象に残ります。書類の見た目の状態も、採用担当者が最初に受け取る情報の一つです。
封筒に書く日付と投函するタイミング
封筒に日付を書く欄がある場合、郵送であれば投函日を記入します。手渡しの場合は面接や訪問の日付になるため、書き方が変わる点に注意してください。
投函は、応募期限が「必着」か「消印有効」かで動き方が変わります。必着の場合は郵便局の窓口で配達日数を確認したうえで余裕をもって出し、消印有効の場合でも締切当日ぎりぎりの投函は避けたほうが安全です。
採用担当者はここを見ている
締切当日の消印は「ぎりぎりまで検討していた」と受け取られる可能性があります。数日前の投函であれば、志望度の高さが伝わりやすくなります。
封筒の日付欄の書き方は履歴書の封筒に書く日付はいつ?郵送・手渡し別の書き方で詳しく解説しています。

履歴書郵送の切手代はいくら?料金不足を防ぐ方法
切手代は封筒のサイズと重さによって変わります。履歴書・職務経歴書・送付状一式をクリアファイルに入れた状態で50〜100g程度になるケースが多く、下記の料金が目安です。
| 封筒・折り方 | 郵便区分 | 重さの目安 | 料金の目安 |
|---|---|---|---|
| 長形3号(三つ折り) | 定形郵便 | 50gまで | 110円 |
| 角形A4号/角形2号(折らない) | 定形外郵便(規格内) | 50gまで | 140円 |
| 角形A4号/角形2号(折らない) | 定形外郵便(規格内) | 100gまで | 180円 |
出典:日本郵便株式会社 国内郵便料金表をもとに作成
NG例
目分量で切手を貼ると、料金不足で受取人払いになったり、返送されて締切に間に合わなくなったりすることがあります。迷ったら郵便局の窓口に持ち込み、その場で重さを量ってもらうのが確実です。
履歴書を郵送した後にすること|報告メールの書き方
すでに採用担当者とメールでやり取りをしている場合や、担当者から郵送を指示された場合は、投函後に一報を入れると丁寧な印象を与えられます。必須ではありませんが、書類の到着確認にもつながるため送っておくと安心です。
良い例文
件名:応募書類ご送付のご連絡(氏名)
本日、履歴書・職務経歴書を普通郵便にて発送いたしました。到着まで今しばらくお待ちいただけますと幸いです。お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
報告メールの詳しい文例とマナーは「本日郵送いたしました」メール例文|履歴書郵送後の報告マナーで紹介しています。

採用担当者が郵送書類で本当に見ている3つのポイント
ここまで封筒や切手のルールを解説してきましたが、実際の採用現場では「宛名が完璧かどうか」よりも優先して見られていることがあります。マナーの細部にこだわりすぎるあまり、かえって本質を見失ってしまう人も少なくありません。
- 期限を守っているか:宛名や封字が多少不慣れでも、期限内に届いていることのほうが評価される
- 同封書類に不備がないか:指定された書類が揃っているか、記入漏れがないかを最初に確認している
- 誠実な対応をしているか:郵送後の報告や、企業からの指示に沿った送り方をしているかを見ている
マナーを完璧にしようとして提出が締切ギリギリになってしまうより、多少の書き方の粗さがあっても余裕をもって届くほうが、結果的に良い印象につながります。迷ったときは「早く、正確に、指示通りに送る」ことを優先しましょう。
履歴書の郵送でよくある失敗と対処法
| よくある失敗 | 対処法 |
|---|---|
| 切手代が不足していた | 郵便局の窓口で重さを量ってもらい、正確な料金分を貼る |
| 封筒や書類にシミ・折れがある | クリアファイルに入れてから封入する |
| 「履歴書在中」の記載を忘れた | 投函前に封筒表面を指差し確認する |
| 宛名に「様」と「御中」を両方書いた | 個人宛は「様」、部署・会社宛は「御中」に統一する |
| 締切に間に合わない発送になった | 必着か消印有効かを事前に確認し、余裕をもって投函する |
まとめ
- 履歴書の郵送は、送付状・クリアファイル・封筒・切手をそろえてから始める
- 郵送方法は普通郵便が基本。簡易書留は相手の手間を増やすため避ける
- 封筒の宛名・「履歴書在中」・切手代は正確に、ただし完璧さより期限厳守を優先する
細部のマナーにとらわれすぎず、指示された内容を正確に、余裕をもって届けることが書類選考を通過する第一歩になります。
履歴書の郵送に関するよくある質問
- 履歴書は速達で送っても失礼にあたりませんか?
-
速達で送ること自体は失礼にはあたりません。締切が近いときの選択肢として問題なく使えます。一方で、簡易書留のように受取時の押印が必要な方法は、採用担当者の手間を増やしてしまうため避けたほうが無難です。
- 履歴書をメール便や宅配便で送っても大丈夫ですか?
-
履歴書のような信書に該当する書類は、メール便や宅配便での送付が法律上認められていません。日本郵便の郵便物として送る必要があります。
- 切手が足りないまま投函してしまったらどうなりますか?
-
不足分は受取人(応募先企業)に請求されるか、差出人に返送されることがあります。どちらの場合も企業側に余計な手間をかけてしまうため、不安なときは郵便局の窓口で正確な料金を確認してから投函しましょう。
- 封筒はセロハンテープで閉じても問題ありませんか?
-
セロハンテープは輸送中の摩擦や気温ではがれやすいため避け、のり付けした上で「〆」の封字を書く方法が推奨されます。


コメント