この記事では、英語の履歴書(Resume)のテンプレート3種類と選び方、各セクションの書き方を解説します。写真や生年月日を書かない理由、採用担当者が評価する業績の数値化のコツ、学生・新卒向けのテンプレート活用法まで網羅します。
英語の履歴書(Resume)とは 日本式との3つの違い
外資系企業やグローバル求人へ応募する際に求められる英語の履歴書は、日本式の履歴書とはフォーマットも記載内容も根本的に異なります。日本式の書き方をそのまま英語に翻訳しただけでは、採用担当者には届きません。まずは3つの違いを押さえましょう。
採用担当者はここを見ている
- 写真・生年月日が記載されていないか(記載があると弾く企業も存在する)
- 職務内容の羅列ではなく、数値で示した業績が書かれているか
- 応募ポジションのJob Descriptionに合わせてカスタマイズされているか
Resume・CVの違いと使い分け方
英語の履歴書には「Resume(レジュメ)」と「CV(Curriculum Vitae)」の2種類があります。外資系の一般企業や転職活動ではResumeが標準です。CVはアカデミア(大学・研究機関)や英国・欧州企業向けに使われる書類で、業績・論文・受賞歴などを全て網羅する複数ページの詳細書類です。
| 書類種別 | 主な利用先 | 長さの目安 |
|---|---|---|
| Resume(レジュメ) | 北米・アジア・一般企業 | 1〜2ページ |
| CV(カリキュラム・ビタエ) | 欧州・英国・学術機関 | 2ページ以上(制限なし) |
どちらを提出すべきか求人票に記載がない場合は、採用担当者に直接確認するのが最も確実です。北米・シンガポール・香港などアジアの外資系であればResumeを選んで問題ありません。
写真・生年月日は記載禁止(欧米の法的背景)
日本の履歴書では顔写真や生年月日の記載が必須ですが、英語の履歴書では写真・生年月日・性別・婚姻状況・国籍の記載は原則として避けるべきです。米国・英国・カナダなどでは、これらの情報を採用選考に使うことが雇用機会均等法(EEO)の観点から問題になるケースがあります。
悪意がなくても写真や生年月日を添付すると、採用担当者が法的リスクを回避するために書類ごと弾く企業もあります。ダウンロードしたテンプレートに写真フレームが含まれている場合は、必ず削除してから使用してください。
「職務内容の説明」より「業績の数値」で書く
日本式の職歴欄では「〇〇業務を担当していました」という業務内容の説明が中心になりがちです。英語の履歴書では「何をしたか」ではなく「何を数値で達成したか」を行動動詞(アクションバーブ)で書くことが大原則です。
良い書き方の例
- Led a team of 8 and increased sales revenue by 30% within 12 months
- Reduced customer complaints by 45% by implementing a new QA process
- Managed a $2M product launch delivered 2 weeks ahead of schedule
NG例(日本式の職務記述を英訳しただけ)
- Was responsible for sales activities(「担当していました」の直訳で成果が見えない)
- Worked on customer support(何を達成したか不明)
英語の履歴書テンプレートの3種類と選び方
英語の履歴書テンプレートには大きく3つの形式があります。自分の経歴や状況に合わせて選ぶことが、採用担当者への伝わり方を左右します。
| テンプレートの形式 | こんな人におすすめ | 特徴 |
|---|---|---|
| 逆編年体式(Chronological) | 転職者・キャリアに一貫性がある人 | 直近の職歴から逆順に記載。採用担当者が最も見慣れた形式 |
| キャリア式(Functional) | 学生・新卒・職歴の少ない人・異業種転職 | スキルと実績を前面に出し、時系列の職歴を補う構成 |
| 混合式(Combination) | 即戦力アピールをしたい中堅・ハイクラス | スキルサマリーと逆編年体式を組み合わせた形式 |
逆編年体式(Chronological Resume)-転職者に最適
採用担当者が最も慣れ親しんでいる形式で、直近の職歴・学歴を先頭に、過去に向かって時系列で記載します。職歴がある程度あり、キャリアに一貫したストーリーがある場合に最も効果的です。転職活動で使うテンプレートとして迷ったら、まずこの形式から選んでください。
Microsoft WordやGoogleドキュメントに内蔵されているテンプレートの多くがこの形式に対応しており、最も入手しやすい形式でもあります。
キャリア式(Functional Resume)-学生・新卒・異業種転職向け
スキルや実績をカテゴリ別にまとめ、時系列の職歴を補足として記載する形式です。職歴が少ない学生・新卒や、業種を大きく変える転職の場合に活用できます。
ただし、採用担当者によっては職歴を意図的に隠しているように受け取られる場合があります。理由なく転職回数が多い場合や、明確な業績がほとんどない場合に安易に選ぶと逆効果になることもあります。
混合式(Combination Resume)-ハイクラス転職向け
冒頭にスキルサマリーまたはプロフィールサマリーを置き、その後に逆編年体式の職歴を続ける形式です。専門性の高いポジションや、マネジメント経験を前面に出したいハイクラス転職に向いています。
採用担当者はここを見ている
- テンプレートの形式より、内容のカスタマイズ度を重視している
- 応募職種のJob Description内のキーワードがレジュメに含まれているか
- スペルミスや文法エラーがないか(1つあるだけで落とす担当者も多い)
英語の履歴書テンプレートに必要な6項目と書き方
どのテンプレート形式を選んでも、英語の履歴書(Resume)には共通して記載が必要な項目があります。日本式の履歴書のように各欄のフォーマットが固定されているわけではなく、何を・どの順序で書くかを理解したうえでテンプレートを活用してください。
①連絡先(Contact Information)
レジュメの最上部に記載します。必要な情報は名前・メールアドレス・電話番号・居住都市(国)の4点です。住所の番地まで細かく書く必要はなく、「Tokyo, Japan」程度で十分です。
記載例
Taro Yamada
taro.yamada@email.com | +81-90-1234-5678 | Tokyo, Japan
LinkedIn: linkedin.com/in/taroyamada(任意)
LinkedInプロフィールがある場合はURLを添えると、採用担当者が経歴を補完する情報として活用できます。写真・生年月日は絶対に記載しないでください。
②職務サマリー(Professional Summary / Objective)
3〜4文で「自分が何者で、何を提供できるか」をまとめる冒頭の要約欄です。転職者は「Professional Summary(実績の要約)」、学生・未経験者は「Objective(目標・意欲)」の形式が適しています。
転職者向けの例文(Professional Summary)
Results-driven marketing professional with 7 years of B2B digital campaign experience. Proven track record of increasing lead generation by 40% and managing annual budgets over $500K. Seeking to leverage data-driven expertise at a global technology company.
③職歴(Work Experience)
最も重要なセクションです。直近の職歴から逆順に記載し、各ポジションで何を達成したかを行動動詞+数値で示します。1つのポジションにつき箇条書き3〜5項目が目安です。
職歴欄の基本フォーマット
Job Title | Company Name | City, Country | MM/YYYY – MM/YYYY(または Present)
- Achieved [result] by [action], resulting in [measurable impact]
- Led [team/project] of [size] to deliver [outcome] within [timeframe]
数値化が難しい業務でも「Successfully」「Consistently」などの副詞で質を補足できます。完全に数値化できない場合は「Managed」「Coordinated」「Implemented」など動詞の強さで伝えましょう。
④学歴(Education)
転職者の場合は職歴の後に記載します。学生・新卒の場合は職歴より先(Professional Summary直後)に置くのが一般的です。記載すべき情報は大学名・学部・専攻・卒業年(または予定年)の4点です。
学歴欄の記載例
Bachelor of Science in Business Administration
Waseda University | Tokyo, Japan | Graduated: March 2020
⑤スキル(Skills)
使用できるソフトウェア・プログラミング言語・ツール名などを箇条書きでリストアップします。「Communication skills(コミュニケーション能力)」のような抽象的なスキルは評価されにくく、「Salesforce CRM」「Python(Pandas, NumPy)」「Google Analytics 4」のように具体的なツール・技術名で記載するほうが採用担当者に伝わります。
⑥言語・資格(Languages / Certifications)
日本のTOEICスコアや英検は、外資系企業の採用担当者には評価の基準がわからないことがあります。英語力はCEFR(A1〜C2)またはTOEFL・IELTSのスコアで示すか、Native / Business / Conversational / Basicの4段階で表現するのが国際標準です。IELTSを保有している場合は履歴書へのIELTS記載方法も合わせて確認してください。

言語欄の記載例
- Japanese: Native
- English: Business-level (TOEIC 920/990 / CEFR B2)
学生・新卒の英語の履歴書テンプレートの書き方
英語の履歴書は「職歴が少ないと書けない」という印象があるかもしれませんが、学生・新卒でも十分に活用できるテンプレートがあります。ポイントは職歴欄を無理に埋めようとせず、学歴・スキル・学内活動実績を前面に出す構成に切り替えることです。
職歴がない場合のテンプレート活用法
学生向けテンプレートでは、通常の「Work Experience」セクションに加えて「Relevant Projects」「Academic Achievements」「Extracurricular Activities」の欄を追加できます。インターンシップや学内プロジェクトの経験は正式な職歴と同等の位置に記載できます。
- ゼミ・研究プロジェクト: テーマ・研究手法・成果(発表数・論文数など)を具体的に記載
- サークル・部活動: 役職・チームサイズ・運営上の実績を数値で示す
- ボランティア活動: 期間・規模・担当タスクを具体的に記載
学内活動・インターンを職歴に変換する方法
学内活動も「業績の数値化」の原則は同じです。「サッカー部のマネージャーをしていました」ではなく、具体的な人数・役割・成果を英語で記述してください。
学生向け 活動の職歴変換の例
- NG: Member of English Speaking Society(ただメンバーだったという記述)
- OK: Served as Event Coordinator for 120-member English Speaking Society, organizing 8 speaker events per year with 50+ attendees each
インターンシップ期間が3ヶ月以上あれば、正規の職歴と同列に「Work Experience」または「Internship Experience」として記載できます。期間・会社名・担当業務・成果を必ず明記してください。
採用担当者が落とす日本人の英語の履歴書NG例
日本式の履歴書の慣習を英語レジュメに持ち込んでしまうことが、書類落ちの主な原因です。採用担当者が実際に目にするNGパターンを5つ整理します。
NG例① 写真と生年月日の記載
日本式テンプレートの一部をそのまま流用して写真と生年月日を掲載するケースです。採用担当者が書類を弾く直接的な原因になります。テンプレートに写真フレームが含まれていても、使用せず削除してください。
NG例② 職務内容を説明するだけの箇条書き
「Handled customer inquiries」のように、何を担当したかだけ書いて成果が見えない記述です。「Handled 80+ customer inquiries daily, achieving 97% satisfaction rating」のように、件数や結果を必ず添えてください。
NG例③ 全求人に同じテンプレートを使い回す
英語のレジュメは応募するポジションごとにカスタマイズすることが前提です。Job Descriptionに書かれているキーワードを意識的に盛り込まないと、ATS(採用管理システム)でフィルタリングされて担当者の目に届かない場合があります。
NG例④ TOEICスコアをそのまま記載
「TOEIC 850点」の記載は、外資系採用担当者には評価の基準がわかりません。「TOEIC 850/990(Business-level)」のように満点と用途を補足するか、「English: Business Proficiency(CEFR B2)」に換算して記載する方が伝わります。
NG例⑤ 3ページ以上の長すぎるレジュメ
日本の職務経歴書はA4複数枚でも許容されますが、英語のレジュメは職歴10年未満なら1ページ以内、10年以上でも2ページを超えないのが原則です。情報を絞り込む能力も選考力として見られています。
英語の履歴書テンプレートの無料入手先と使い方
英語の履歴書テンプレートは、パソコンに入っているソフトやクラウドサービスを使って無料で入手できます。特別なサービスへの登録は不要です。
WordとGoogleドキュメントのテンプレート活用
Microsoft Wordでは「新規作成」のテンプレート検索ボックスに「resume」と入力するだけで複数のResumeテンプレートが表示されます。Googleドキュメントでも「ギャラリーからテンプレートを使用」からResume用テンプレートを直接開いて編集できます。いずれも無料で使用でき、PDF書き出しにも対応しています。
- Microsoft Word: 新規 → テンプレート検索「resume」→ 英語テンプレートを選択してそのまま編集
- Googleドキュメント: テンプレートギャラリー → Resumeカテゴリから選択 → Googleドライブ上で共同編集も可能
- Canva: 英語の履歴書テンプレートが豊富に用意されており、PDF・Word形式でダウンロード可能
ダウンロード後に必ずカスタマイズする理由
テンプレートはあくまで「構造の枠」です。テンプレートをダウンロードして名前と経歴を埋め込むだけでは、採用担当者の目に止まりません。応募ポジションのJob Descriptionを読み込み、使われているキーワードをスキル欄・職歴の箇条書きに意識的に反映させることが、書類通過率を高める最も重要な作業です。
日本語の履歴書テンプレートの選び方については、無料テンプレートの選び方と注意点も参考にしてください。

英語の書類作成を効率化したい場合は、英語対応の履歴書作成ツールの活用も検討してみてください。

まとめ
- 英語の履歴書(Resume)は日本式と異なり、写真・生年月日の記載は避けるべき
- テンプレートは逆編年体式・キャリア式・混合式の3種類。転職者は逆編年体式が標準
- 職歴欄は「何を担当したか」ではなく「何を数値で達成したか」を行動動詞で書く
- 学生・新卒はキャリア式テンプレートを活用し、学内活動・インターン・プロジェクトを具体的に数値化する
- テンプレートはWordやGoogleドキュメントで無料取得でき、応募ポジションごとにカスタマイズすることが前提
英語のレジュメで最もよくある失敗は、日本式の書き方をそのまま持ち込むことです。テンプレートを活用しながら、業績の数値化とポジション別カスタマイズの2点を徹底することが書類通過への近道です。
英語の履歴書テンプレートに関するよくある質問
- 英語の履歴書に写真は必要ですか?
-
不要です。米国・英国・カナダなど多くの国では、雇用機会均等法の観点から採用書類への写真添付は避けるのが一般的です。テンプレートに写真フレームが含まれていても使用せず削除してください。
- ResumeとCVはどちらを提出すればよいですか?
-
外資系の一般企業や転職活動ではResumeが標準です。CVは大学・研究機関や英国・欧州企業向けの書類で、複数ページにわたる詳細な記録を指します。求人票に指定がない場合はResumeを提出し、欧州系企業であればどちらが適切か採用担当者に確認するのが確実です。
- 英語の履歴書は何ページにすればよいですか?
-
職歴10年未満は1ページが原則です。10年以上の経験があれば2ページまで許容されますが、それ以上は避けましょう。採用担当者が書類1枚あたり確認する時間は平均6〜7秒とされており、コンパクトにまとめることが書類通過率を高めます。
- TOEICスコアは英語の履歴書に書けますか?
-
書けますが、スコアの意味が伝わるよう補足が必要です。「TOEIC 850/990」のように満点を明記するか、「English: Business Proficiency(TOEIC 850)」と表現することで採用担当者に伝わりやすくなります。CEFRのレベル(A1〜C2)に換算して記載する方法も有効です。


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