この記事では、リクルートエージェント・リクルートダイレクトスカウト・リクナビNEXTの3サービスが提供する履歴書テンプレートを比較します。Word・Excel・PDFの形式別の選び方と、採用担当者視点から見た書類選考を通過するための使い方を解説します。
リクルートが提供する履歴書テンプレートの種類
「リクルートの履歴書テンプレート」と一口に言っても、リクルートグループには複数のサービスが存在し、それぞれ異なるテンプレートを提供しています。代表的なのは以下の3つです。
| サービス名 | 対象者 | テンプレート種類 | 形式 |
|---|---|---|---|
| リクルートエージェント | 転職者全般 | 基本型・転職者型・新卒型・アルバイト型 | Word/Excel/PDF |
| リクルートダイレクトスカウト | ハイクラス転職者 | 3種類(厚生労働省様式・職歴重視・志望動機重視) | Word/Excel/PDF |
| リクナビNEXT | 転職者全般 | 8種類(状況別に細分化) | Word/Excel/PDF |
どのサービスも無料でダウンロードできますが、テンプレートの特徴や想定ユーザーが異なります。以下では、それぞれの特徴を採用担当者視点で整理します。
リクルートエージェントのテンプレート
リクルートエージェントは転職支援に特化したサービスで、提供するテンプレートも転職経験者が職歴を正確に記載しやすい構成になっています。「転職者向け」のテンプレートでは職歴欄が広めに設計されており、複数回の転職歴や役職変更を書き込みやすい仕様です。
「基本型」は厚生労働省が推奨する様式に近いオーソドックスなフォーマットです。初めての転職で何を使えばいいか迷っている場合、この基本型を起点にするのが最もリスクの低い選択肢といえます。転職者向け・新卒向け・アルバイト向けの3タイプが用意されており、それぞれに記入見本つきの解説ページが設けられています。
リクルートダイレクトスカウトのテンプレート
リクルートダイレクトスカウトはハイクラス・エグゼクティブ層の転職を主な対象としたサービスです。テンプレートは3種類で、各項目の書き方見本が充実しています。
特徴的なのは「提出方法別の注意点」セクションが設けられている点です。メール・郵送・手渡しのそれぞれで注意するべきポイントを確認しながらテンプレートを選べる構成になっています。管理職・専門職での転職を検討している人に向いているサービスです。
リクナビNEXTのテンプレート(8種類から選べる)
リクナビNEXTは3サービスの中で最もテンプレートの種類が豊富で、8種類のフォーマットを無料ダウンロードできます。それぞれに「向いているケース」が明示されているため、自分の状況に合わせて選びやすい設計です。
- 厚生労働省様式(標準的なフォーマット)
- 職歴欄が多いタイプ(転職回数が多い方向け)
- 志望動機・自己PR欄ありのタイプ
- 志望動機・自己PR欄なしのタイプ(Web応募と並用する場合)
- 免許・資格欄が多いタイプ
- 趣味・特技欄ありのタイプ
- 写真欄なしのタイプ
- アルバイト・パート向け簡易タイプ
どれを選べばいいか迷った場合は、リクナビNEXTのラインナップから自分の状況に近いものを探すと選択肢が絞り込みやすくなります。
リクルート以外の無料テンプレートと比較したい場合は、無料の履歴書テンプレート比較もあわせて参照してください。

Word・Excel・PDFどの形式を選ぶべきか
リクルートの3サービスはいずれもWord・Excel・PDFの3形式でダウンロードできますが、提出方法や利用シーンによって選ぶべき形式が変わります。形式の選択は一見細かい話のようですが、採用担当者が受け取る印象に直結するため正しく選ぶことが重要です。
Word形式が向いている場合
Wordは3形式の中でもっとも汎用性が高く、テキストの編集や体裁の調整がしやすい形式です。複数の応募先ごとに志望動機だけ書き換えるといった運用に向いています。
Word形式が向いている場面
- 手元のPCで内容を繰り返し編集したい場合
- 複数の応募先ごとに志望動機だけ書き換える場合
- 最終的にPDF変換して提出する前提がある場合
ただし注意点があります。Wordで作成した履歴書をそのまま提出すると、採用担当者の環境でフォントや書式が崩れて表示されるリスクがあります。Wordで作成後、提出前に必ずPDFへ変換するのが最も確実な運用方法です。
Excel形式が向いている場合
Excelは履歴書の体裁が崩れにくい点が大きなメリットです。セルのサイズで構造が固定されているため、テキストを入力しても全体のレイアウトが保たれます。証明写真の貼り付けもExcelのほうが直感的に扱えます。
Excel形式が向いている場面
- WordよりExcelの操作に慣れている場合
- 証明写真をきれいに貼り付けたい場合
- 項目の位置を変えずに内容だけ入力したい場合
PDF形式を選ぶ場面
PDFは印刷・メール送信のどちらにも対応しており、受け取る側の環境に左右されない安定した表示が可能です。ただし、PDFのまま記入する場合は専用の編集ソフトが必要になることがあります。
PDFは「手書き提出のための印刷用として使う」用途に最適です。WordやExcelで記入したものをPDF変換して提出するのが最もスムーズな流れです。企業から「PDF形式で提出してください」と指定された場合も、PDF変換したものを送付します。
転職状況別|自分に合うリクルートのテンプレートの選び方
テンプレートの形式を選んだ後は、自分の転職状況に合った種類を選ぶことが重要です。リクルートが提供するテンプレートには「どの状況の人に向いているか」という想定が設定されており、それを踏まえて選ぶことで書類の完成度が上がります。
転職経験があり職歴を充実させたい場合
転職経験が1回以上あり、職歴欄を充実させたい場合はリクルートエージェントの「転職者向けテンプレート」またはリクナビNEXTの「職歴欄が多いタイプ」が適しています。
職歴欄が狭いテンプレートを使うと、経験を十分に記載できないばかりか、無理に詰め込んだ書類は採用担当者から「整理されていない」という印象を受けやすくなります。職歴の記載量に見合ったテンプレートを選ぶことが基本です。
採用担当者はここを見ている
- 職歴欄の「余白」が多すぎないか(少なすぎると経験不足に見える)
- 職歴が各社ごとに整理されて読みやすいか
- テンプレートのサイズと記載量のバランスが取れているか
新卒・第二新卒で自己PRを強調したい場合
社会人経験が少ない新卒・第二新卒の場合、職歴欄よりも志望動機・自己PR欄を広くとれるテンプレートが有利です。リクルートエージェントの「新卒・学生向けテンプレート」やリクナビNEXTの「志望動機・自己PR欄ありのタイプ」が該当します。
職歴欄が大きいテンプレートを使うと、経験が少ない分だけ余白が目立ち、書類全体の印象が弱くなります。自分のアピールポイントをどの欄に集中させるかを意識してテンプレートを選ぶことが採用通過率に直結します。
アルバイト・パートで応募する場合
アルバイト・パートでの応募には、リクナビNEXTの「アルバイト・パート向け簡易タイプ」やリクルートエージェントの「アルバイト・パート向けテンプレート」が適しています。正社員向けの複雑なテンプレートを使うと、記入すべき情報が少なくて空欄が目立つ原因になります。
ただし、アルバイト・パートの応募でも志望動機欄は手を抜かないことが重要です。簡易型のテンプレートを使う場合でも、志望動機欄には企業を選んだ具体的な理由を記載することで採用担当者の印象が変わります。
採用担当者が見るテンプレート選びの落とし穴
テンプレートを選ぶ際に、多くの人が見落としているポイントがあります。採用担当者は書類を1件あたり平均30秒〜1分程度で確認します。その短時間でマイナス印象を与えないために、以下の落とし穴を事前に把握しておくことが重要です。
採用担当者が実際に気にしているポイント
- 職歴欄の余白が多すぎる:テンプレートが大きすぎると職歴の少なさが際立つ
- フォントが複数混在している:Wordをそのまま送ると環境差でフォントが自動変換され、統一感がなくなる
- 写真の画質が粗い:スマホ撮影をそのまま貼り付けた低解像度写真は清潔感の欠如に見えることがある
- 不要な欄を空白にしている:趣味・特技欄が空白の場合「記入を忘れた」と判断されることがある
NG例
転職経験が1回の20代が「職歴欄が多いタイプ」を選択し、職歴欄の8割が空白になっている状態。余白が多すぎることで「経験が浅い」という印象が強調されてしまう。採用担当者は「なぜこのフォーマットを選んだのか」と違和感を抱く。
良い例
転職経験が1回の20代が「志望動機・自己PR欄ありのタイプ」を選択し、職歴は簡潔に2〜3行でまとめ、志望動機欄に150〜200文字でしっかり記載している状態。採用担当者が読むべき情報が適切なバランスで配置されており、書類全体に説得力が生まれる。
テンプレートをダウンロードした後に必ずやること
リクルートのテンプレートをダウンロードしただけでは書類選考は通過できません。テンプレートはあくまで「器」であり、中身の記入方法が合否を左右します。以下の3つを必ず実施してください。
①自分の状況に合わない欄のサイズを調整する
ダウンロードしたテンプレートの欄のサイズが自分の状況と合わない場合は、WordやExcelで調整します。たとえば職歴欄が広すぎる場合は行の高さを縮小し、志望動機欄を少し拡大するといった調整が有効です。
テンプレートを「変えてはいけない固定の様式」と考える人が多いですが、内容が適切に収まる範囲での調整は採用実務上まったく問題ありません。むしろ余白だらけの書類より、情報が適切に配置された書類のほうが読みやすいと採用担当者は判断します。
②提出前にPDF変換してフォントの崩れを確認する
WordやExcelで作成した後は、必ずPDFに変換してから提出してください。変換後に別のPCやスマートフォンで開いて体裁が崩れていないかを確認するのが確実です。
特にWordで作成した場合、フォントが環境によって自動変換される「MS明朝→游明朝」のような現象が発生します。フォントが変わると行間や文字の幅が変わり、意図したレイアウトが崩れます。PDF変換によりこうした問題を防ぐことができます。
③職歴と志望動機は「具体的な数字・固有名詞」で密度を上げる
テンプレートに記入する際、最も差が出るのが職歴欄と志望動機欄の情報密度です。採用担当者は「どんな会社で何をやっていたか」「なぜうちの会社を選んだのか」を短時間で把握しようとします。
採用担当者が通過させたくなる職歴の書き方
- 売上・件数・チーム規模などの数字を含める(例:「月間60件の商談を担当」「チーム8名のリーダーを務めた」)
- 担当した商品・サービスの固有名詞を入れる(「法人向けSaaS製品のXXXを担当」)
- 「何をやっていたか」だけでなく「どんな成果を出したか」まで記載する
リクルートエージェントに登録すると、キャリアアドバイザーが書類の書き方を個別にサポートしてくれます。テンプレートのダウンロードだけでなく、添削サポートまで活用する選択肢もあります。
履歴書をオンラインで作成・管理できるツールを比較したい場合は、履歴書作成ツールの比較記事もあわせて参照してください。

まとめ
- リクルートの履歴書テンプレートはリクルートエージェント・リクルートダイレクトスカウト・リクナビNEXTの3サービスで無料提供されている
- Word・Excel・PDFの形式は、提出前にPDF変換するのが最も安全な運用方法
- 転職状況(転職経験あり・新卒・アルバイト)に応じてテンプレートの種類を選ぶことで書類の完成度が上がる
- 採用担当者は職歴欄の余白・フォントの統一感・情報の密度を短時間で確認している
- ダウンロード後は欄のサイズ調整・PDF変換確認・内容の充実化を必ず行う
テンプレートは書類選考の出発点にすぎません。採用担当者が見るのはデザインではなく記入内容の具体性と論理性です。
リクルートの履歴書テンプレートに関するよくある質問
- リクルートエージェントのテンプレートは会員登録なしでダウンロードできますか?
-
リクルートエージェントのテンプレートページは会員登録不要でアクセスできます。テンプレートをダウンロードするだけであれば、ページにアクセスしてダウンロードリンクをクリックするだけで取得できます。ただしキャリアアドバイザーによる書類添削サポートを受けるには登録が必要です。
- リクルートエージェントとリクナビNEXTのテンプレート、どちらが採用担当者に好印象ですか?
-
採用担当者がどのサービスのテンプレートかを判断することはほぼありません。重要なのはテンプレートの種類よりも記入内容の充実度と体裁の整いです。自分の転職状況に合ったテンプレートを選び、内容をしっかり書き込むことを優先してください。
- リクルートのテンプレートをExcelで作成してPDF変換するにはどうすればよいですか?
-
Excelで作成した履歴書は「ファイル」→「名前をつけて保存」→「ファイルの種類」でPDFを選択して保存できます。MacではCommand+Pで印刷ダイアログを開き「PDFとして保存」を選択する方法もあります。変換後は別のPCやスマートフォンで開いて体裁に問題がないか必ず確認してください。
- リクルートのテンプレートはB5とA4どちらを選べばよいですか?
-
現在の採用実務ではA4サイズが標準です。B5は用紙サイズが小さいため、記入できる情報量が限られます。特に指定がない場合はA4を選択してください。企業からB5指定がある場合のみ、指示に従ってください。


コメント