この記事では、顔写真なし履歴書テンプレートを使っていいケースと使うべきでないケースを、採用担当者の視点から整理します。写真なしが認められる3つの状況、採用担当者が写真に何を見ているか、テンプレートの形式と欄の広さによる選び方を解説します。
顔写真なし履歴書テンプレートとは
顔写真なし履歴書テンプレートとは、証明写真の貼付欄が最初から設けられていない履歴書の書式です。通常の履歴書には左上または右上に3cm×4cm程度の写真欄がありますが、このタイプにはその欄がありません。
写真を準備する手間を省けるだけでなく、写真欄がない分を職歴欄や志望動機欄として活用できる書式も多く、転職経験が豊富な人にとっては使い勝手がよい場合があります。
「写真欄なし」と「写真を貼らない」は別問題
混同しやすいのが、「写真欄のないテンプレートを使う」ことと「写真欄がある履歴書に写真を貼らずに提出する」ことです。この2つは採用担当者にまったく異なる印象を与えます。
採用担当者はここを見ている
- 写真欄なしのテンプレートを使う:最初から写真不要の書式を選んだ意図的な判断として受け取られる
- 写真欄ありのテンプレートに写真なし:採用担当者には「証明写真の貼り忘れ」として認識される。意図が伝わらず、書類ミスとして評価されるリスクが高い
写真欄がある書式に写真を貼らないまま提出するのは、最も避けるべきパターンです。「写真なしで出したい」と判断したなら、最初から写真欄がないテンプレートを使うことが前提になります。
厚生労働省が推奨する様式と写真欄の位置づけ
厚生労働省は2021年4月から、公正な採用選考を推進する観点で標準的な履歴書様式を改訂しています。この様式では写真欄が設けられており、採用担当者が「この様式を使うなら写真を貼るのが前提」と考えているケースがほとんどです。
一方で、外見・性別・年齢などを選考から排除する「公正採用選考」の取り組みが広がるなかで、写真欄を設けないテンプレートを採用する企業も増えています。ただし国が写真なし履歴書を推奨しているわけではなく、企業の方針次第という点を押さえてください。
顔写真なし履歴書テンプレートを使ってよい3つのケース
写真なし履歴書を使えるかどうかは、「写真を準備できるかどうか」ではなく「企業側の方針・指示」で決まります。以下の3つのケースに当てはまるかどうかを、応募前に確認してください。
① 企業・求人票に「写真不要」と明示されている
募集要項や応募フォームに「証明写真不要」「写真添付なし可」「写真は選考に使用しません」と明記されているケースです。この場合は企業側が最初から写真なし応募を前提にしているため、顔写真なしテンプレートを使えます。
NG例
求人サイトの掲載内容に「写真不要」と見えたので写真なしで応募したが、企業公式採用ページには「写真貼付」と書かれていた。→ 情報の更新タイミングのズレで不要な誤解を招く
求人サイトの情報を鵜呑みにせず、企業の採用ページや応募要項を直接確認する習慣が大切です。確認が取れない場合は「写真は必要でしょうか」と問い合わせるのが確実です。
② 公正採用選考を採用している企業への応募
外見・性別・年齢・国籍などを選考基準から排除する公正採用選考を採用方針として公表している企業では、履歴書の写真欄をなくしているケースがあります。IT・スタートアップ・外資系企業に多い取り組みです。
ただし「公正採用を意識している企業だから写真なしで大丈夫だろう」という自己判断は禁物です。採用ページ上で「写真不要」「写真欄なし書式を使用」と明示されているかどうかが判断基準になります。
③ アルバイト・パートでカジュアルな選考の場合
アルバイト・パートの採用では、正社員採用ほど書類選考が厳密でないケースがあります。コンビニ・スーパー・飲食店など即日採用が多い職種では、企業側から「写真なしでも構いません」と明示されることがあります。
ただしアルバイトの場合でも、求人票や企業の指定がなければ写真を用意して提出するのが原則です。「バイトだから不要だろう」という自己判断は避けてください。用意できる状況なら写真を貼って提出した方が、採用担当者への印象は確実に良くなります。
写真なしで応募したとき採用担当者が感じること
企業から写真不要と指定されていないのに写真なしで応募した場合、採用担当者はどう受け取るのか。ここを理解せずにテンプレートを選ぶのはリスクがあります。
採用担当者の7割が「写真の印象は選考に影響する」と回答
採用担当者への複数の調査で、約7割が「写真の印象が選考に影響する」と回答しています。写真は単なる本人確認ではなく、以下のような判断に使われています。
採用担当者が写真で見ていること
- 清潔感・服装の適切さ:スーツの着用、髪型・表情に問題がないか
- 面接前の本人確認:書類と面接で本人照合するために使われる
- 志望意欲の推測:丁寧に準備した写真は「この企業に本気で来たい」という意欲の表れとして評価される
写真自体の出来よりも「写真を準備して提出した」という事実が評価されます。写真なしが有利になるケースは、企業から明示的に指定された場合を除いて、ほぼありません。
「貼り忘れ」と判断されるリスクとその対処法
写真欄がある書式に写真なしで提出した場合、採用担当者の多くは「貼り忘れ」と解釈します。「あえて写真を省いた」という意図は伝わりません。
重要書類でのミスを犯す人材という印象につながりかねず、書類選考の段階で選考外になる可能性があります。
正しい対処法
- 写真なしで提出したい場合は、最初から写真欄がないテンプレートを選ぶ
- 写真なしテンプレートを使う前に、企業が「写真不要」と明示しているかを確認する
- 指定がない場合は写真を用意して写真欄ありの様式で提出する方が安全
顔写真なし履歴書テンプレートの選び方
企業から写真不要の指定がある場合や公正採用選考の企業に応募する場合、写真なし履歴書テンプレートは無料でダウンロードできるものが多数あります。使い勝手の違いを把握して、自分の状況に合ったものを選んでください。
Word・Excel・PDFの使い分け
| 形式 | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| Word(.docx) | PC入力・文字数の調整が多い場合 | 開くソフトによってレイアウトがずれる場合がある |
| Excel(.xlsx) | セルに入力していく形式が好みの場合 | 文章量が多い欄では入力しにくいことがある |
| PDF(印刷用) | 手書きで使用する場合 | PC入力には専用ソフトが必要 |
メールやオンラインフォームで提出する場合はPDF形式が基本です。WordやExcelで作成した後にPDF変換して送付するのが一般的な流れです。
志望動機欄・職歴欄の広さで選ぶ
顔写真なしテンプレートには、写真欄がなくなった分のスペースが他の欄に割り振られているものと、全体のレイアウトがシンプルになっているものがあります。
- 転職経験が豊富な人・職歴が多い人:職歴欄が広いテンプレートを選ぶ
- 志望動機を詳しく書きたい人:志望動機欄が大きいテンプレートを選ぶ
- シンプルに済ませたい・アルバイト応募:基本情報と職歴だけのコンパクトな書式が向いている
「写真欄がない分、他の欄を充実させて情報を補う」という発想でテンプレートを選ぶと、書類全体の完成度が上がります。
無料テンプレートを使うときの信頼性確認
無料テンプレートは多数公開されていますが、出所を確認せずにダウンロードすると、項目が古い・レイアウトが崩れるといった問題が起きることがあります。以下の観点で信頼性を確認してください。
- 大手転職サービスまたは公的機関(厚生労働省・ハローワーク)が提供しているか
- 最終更新日が2021年以降かどうか(厚生労働省の様式改訂に対応しているか)
- WordやExcelで開いたときにレイアウトが崩れないか
写真ありを含む履歴書テンプレートの種類と選び方を比較した記事も合わせて確認すると、自分に合うフォーマット選びの精度が上がります。

顔写真なし履歴書テンプレートを使うときの注意点
写真なし履歴書テンプレートを使うと決めた場合でも、いくつかの確認ステップがあります。ここを省略すると提出後に問題が発生するケースがあるため、必ず目を通してください。
提出前に必ずやること:企業の採用ページで直接確認
求人票だけで判断せず、企業の採用ページ・公式の応募要項を直接確認することが最低限のステップです。求人サイトを経由して応募する場合、掲載情報が古いことがあります。
確認が取れない場合は、採用担当者へ一言問い合わせる方法も有効です。「履歴書の写真は必要でしょうか」という確認メール自体が、準備に丁寧に取り組む応募者という印象を与える場合もあります。
写真なしで通過した後に証明写真を求められたら
書類選考を写真なしで通過した後、面接時や内定後に証明写真の提出を求められることがあります。このタイミングで慌てないよう、スマホアプリで証明写真を事前に準備しておくと安心です。
証明写真アプリを選ぶときは、採用担当者が気にするNGポイントと写真アプリの選び方をあらかじめ確認しておくと、選考に不利な写真になるリスクを防げます。

オンライン応募・Web応募での写真の扱い
企業の採用フォームやエントリーシートをWeb上で提出する場合、そもそも写真のアップロード項目がないケースがあります。この場合は写真なしで問題ありません。
一方で「ファイル添付」欄があり、任意で写真付き履歴書を添付できる場合は、用意できるなら写真を貼り付けた履歴書をPDFで添付した方が印象は良くなります。任意であっても丁寧に対応することが、仕事の姿勢を示す場面になります。
採用担当者が本当に見ていること
- 写真があるかどうかよりも、「企業の指示通りに動いているか」を見ている
- 任意の項目でも丁寧に対応している応募者は「仕事での細かな対応力がある」という印象を与える
- 写真なしが有利になるケースは基本的にない。写真なしが「許容される」ケースがあるだけ
まとめ
- 顔写真なし履歴書テンプレートは、企業から「写真不要」と明示されているケース・公正採用選考を実施している企業・一部のアルバイト採用で使用できる
- 写真欄がある書式に写真を貼らずに提出するのは「貼り忘れ」と判断されるため、写真なしで出す場合は写真欄がないテンプレートを最初から選ぶ
- 採用担当者の約7割が写真の印象は選考に影響すると回答しており、写真なしが有利になるケースはほとんどない
- テンプレートの形式(Word・Excel・PDF)と欄の広さは自分の状況に合わせて選び、大手転職サービスや公的機関が提供するものを使う
- 応募前に企業の公式採用ページで写真の要否を確認するのが最も安全な対処
書類準備の段階でルールを正確に把握して動くことが、書類選考通過への確実な一歩になります。
顔写真なしの履歴書テンプレートに関するよくある質問
- 顔写真なし履歴書は採用選考で不利になりますか?
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企業が「写真不要」と指定している場合は不利になりません。ただし指定がないのに写真なしで提出すると、採用担当者に「マナーがない」「志望意欲が低い」「準備不足」と判断されるリスクがあります。応募前に企業の採用ページで必ず確認してください。
- 厚生労働省の標準様式を顔写真なしで提出してもよいですか?
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厚生労働省の標準様式には写真欄が設けられています。この様式に写真を貼らずに提出するのは「貼り忘れ」と受け取られる可能性があるため推奨しません。写真なしで応募したい場合は、写真欄がない別のテンプレートを使用し、企業から写真不要の指定があることを事前に確認した上で使ってください。
- アルバイト応募でも証明写真は必要ですか?
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求人票に「写真添付」の記載があれば必要です。記載がない・または「写真不要」と明示されている場合は顔写真なしテンプレートを使えます。コンビニや飲食店など即採用が多い職種では不要なケースもありますが、用意できるなら写真を貼って提出する方が採用担当者への印象は良くなります。
- 顔写真なし履歴書テンプレートは手書きで使えますか?
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使えます。PDF形式でダウンロードして印刷し、黒または濃紺のボールペンで手書きして提出します。修正液は使わずに書き直すのが原則です。採用担当者は手書きかPC作成かよりも、内容の丁寧さと読みやすさを重視します。


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