この記事では、職務経歴書の資格欄の書き方を解説します。正式名称や取得年月の表記ルールに加え、資格を書くほど評価が上がるとは限らないという採用担当者の視点、資格なし・取得見込み・複数資格などケース別の記載例までまとめて紹介します。
職務経歴書の資格欄、基本の書き方3つのルール
履歴書には資格・免許欄があらかじめ用意されていますが、職務経歴書は書式が自由なため、資格をどこにどう書くかで迷う方は少なくありません。まずは押さえておきたい基本ルールを整理します。
- 正式名称で書く:「簿記2級」ではなく「日商簿記検定2級」のように、略称ではなく正式名称で記載する
- 取得年月は西暦・和暦のどちらかに統一する:職務経歴書内はもちろん、履歴書とも表記を揃える
- 履歴書の資格欄と内容を揃える:職務経歴書だけに載せた資格があると、確認の手間を増やしてしまう
特に注意したいのは正式名称です。略称のまま提出すると、資格そのものを正確に把握していない印象を与えてしまうことがあります。
良い例文
日商簿記検定2級(2023年6月取得)
TOEIC(R) L&R テスト 730点(2024年3月取得)
NG例
簿記2級(H29) 正式名称ではなく略称、かつ和暦・西暦が混在している
採用担当者はここを見ている
- 正式名称で書かれているか(略称は不正確な印象につながる)
- 取得年月の表記が履歴書と食い違っていないか
資格欄以外の言葉づかいで気になる方は、履歴書のNGワードも参考にしてください。曖昧な表現を避ける考え方は職務経歴書にも共通します。

資格欄以外の職務要約や経歴欄の書き方に不安がある場合は、職務経歴書全体の書き方から見直しておくと、資格欄だけが浮いてしまうこともなくなります。

資格を書くほど評価が下がる?採用担当者が見る「取捨選択」の境界線
資格は多ければ多いほど有利になると考えがちですが、実際はそうとは限りません。応募職種と関連の薄い資格まで並べてしまうと、「募集内容を理解していない」と受け取られ、評価を下げる原因になることがあります。
例えば事務職に応募する書類に、業務に関係のない資格まで脈絡なく並べても、採用担当者には「即戦力になりそう」という印象にはつながりません。資格欄は数を競う場所ではなく、応募先の業務にどう活きるかを示す場所と捉えることが大切です。
採用担当者はここを見ている
- 掲載されている資格が応募職種と結びついているか
- 資格名だけでなく、業務での活かし方が一言添えられているか
- 応募先ごとに資格を取捨選択している形跡があるか
良い例文
日商簿記検定2級(2023年6月取得)/前職の経理業務では、月次決算の数値チェックにこの知識を活用していました。
NG例
日商簿記検定2級/普通自動車第一種免許/英検3級/〇〇技能講習修了証 (応募職種との関連が示されないまま資格を羅列している)
趣味性の強い資格や特殊な資格を書くべきか迷ったときは、履歴書に書ける面白い資格の扱い方も参考になります。取捨選択の基本的な考え方は職務経歴書でも共通しています。

状況別・資格の書き方
資格が一つもない場合の書き方
保有資格がない場合、資格欄自体を無理に作る必要はありません。空欄で提出するより、資格欄を省略して自己PRや活かせるスキルの欄を厚くするほうが、書類全体の印象はまとまります。
普通自動車第一種免許のように、業務に直結する資格を持っている場合は忘れずに記載します。運転業務がある求人では、免許の有無が確認事項になっていることも珍しくありません。
取得見込み・勉強中の資格の書き方
勉強中の資格は、取得済みの資格と混同されない書き方であれば記載して問題ありません。「取得」と「取得見込み」「学習中」を明確に書き分けることが前提になります。
良い例文
ITパスポート試験 2026年8月受験予定
日商簿記検定3級 学習中(2026年11月試験にて受験予定)
NG例
ITパスポート試験(取得) 未取得の資格を「取得」と書くと、経歴詐称と受け取られる可能性がある
資格を複数持っている場合の並べ方
資格を複数持っている場合は、次の優先順位で並べると読み手に伝わりやすくなります。
- 応募職種に直結する資格
- 取得難易度が高い資格・上位資格
- 取得年月が新しい資格
同じ資格の下位級を複数持っている場合は、上位資格のみを記載すれば十分です。「日商簿記検定3級・2級」のように両方書く必要はありません。
TOEIC・語学系資格は何点から書くべきか
TOEICは点数に関わらず記載して構いませんが、評価される目安は600点前後からとされています。応募職種によって基準は変わります。
| 職種の傾向 | 目安スコア |
|---|---|
| 英語を使わない職種(一般事務・営業など) | 600点前後から評価対象 |
| 英語を業務で使う職種(貿易事務・海外営業など) | 700点程度から実務レベルとして評価 |
| 外資系企業・商社 | 800〜900点以上を求められることもある |
600点未満でも記載自体は問題ありませんが、英語をほとんど使わない職種でスコアだけを強調すると、ミスマッチな印象を与えることもあります。点数だけでなく、実務での使用経験もあわせて書くと伝わりやすくなります。
失効した資格・古い資格はどう書けばいいか
更新が必要な資格の有効期限が切れている場合、記載しないほうがよいと考える方もいますが、実際はアピールになる資格であれば失効した旨を添えて記載して問題ありません。
良い例文
普通救命講習 2019年5月修了(現在失効中)
NG例
普通救命講習 修了 (失効している事実を書かずに提出し、面接で指摘されるケースがある)
採用担当者はここを見ている
- 失効の事実を隠さず書いているか(誠実さの判断材料になる)
- 更新予定がある場合は、その意思が伝わる一言があるか
職種別の資格欄記載例
資格欄は職種によって重視されるポイントが変わります。採用担当者は「資格名」と「募集業務」の距離が近いかどうかを最初に見ています。代表的な3職種の記載例を紹介します。
事務職の記載例
日商簿記検定2級(2023年6月取得)/MOS Excel Expert(2022年9月取得)/伝票入力から月次決算のサポートまで、経理知識を実務で活用してきました。
IT・エンジニア職の記載例
基本情報技術者試験(2022年10月合格)/AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(2024年4月取得)/設計フェーズでのクラウド構成検討に活用しています。
営業職の記載例
普通自動車第一種免許(2015年3月取得)/TOEIC(R) L&Rテスト 750点(2023年11月取得)/海外拠点とのメールでのやり取りに活用しています。
IT・エンジニア職で資格以外の経歴の書き方に迷う場合は、エンジニアの職務経歴書の書き方も参考にしてください。技術スタックを成果として見せる方法を解説しています。

まとめ
- 資格は正式名称で、取得年月の表記を履歴書と揃えて書く
- 数を並べるのではなく、応募職種との関連性で取捨選択する
- 資格なし・取得見込み・失効中の資格も、書き方次第でマイナスにならない
資格欄は職務経歴書の中でも短時間で読まれる部分だからこそ、応募先ごとに内容を見直す一手間が通過率を左右します。
職務経歴書の資格の書き方に関するよくある質問
- 資格が一つもない場合、職務経歴書に何を書けばいいですか?
-
資格欄を無理に作る必要はありません。資格を省略し、これまでの実務で身につけたスキルや実績を自己PR欄で厚く書くほうが、書類全体の完成度は高くなります。業務に関連する普通自動車第一種免許などがあれば忘れずに記載してください。
- 取得見込みの資格は職務経歴書に書いてもいいですか?
-
書いて問題ありません。ただし「取得」ではなく「取得見込み」「学習中」など、未取得であることがわかる表現にする必要があります。受験予定日を添えると、より具体的な印象になります。
- 履歴書と職務経歴書で資格の書き方が違っても問題ありませんか?
-
資格の名称や取得年月に食い違いがあると、確認の手間が生まれてしまいます。基本的には履歴書の資格欄と同じ内容・同じ表記で揃えておくことをおすすめします。
- TOEICは何点から職務経歴書に書けますか?
-
点数に関わらず記載できますが、評価の目安は600点前後からとされています。英語をほとんど使わない職種の場合は、点数だけでなく実務での使用経験もあわせて書くと伝わりやすくなります。


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