この記事では、日本のビザ申請(在留資格申請)に必要な履歴書テンプレートの入手方法と書き方を解説します。就職用の履歴書との違い、入管が確認するポイント、ビザ種類別の注意点まで紹介します。
ビザ申請(入管申請)に提出する履歴書とは
日本のビザ(在留資格)を申請する際、入管庁(出入国在留管理庁)への提出書類として履歴書の添付を求められるケースがあります。入管庁が発行する申請書のフォーマットには記入スペースの限界があるため、詳細な学歴・職歴を補足する書類として履歴書を別紙で提出することが一般的です。
就職用履歴書との4つの違い
就職活動で使う履歴書とビザ申請用の履歴書は、目的が異なるため記載内容にも差があります。
| 比較項目 | 就職用履歴書 | ビザ申請用履歴書 |
|---|---|---|
| 目的 | 採用担当者にアピール | 在留資格の審査を通過する |
| 学歴の記載範囲 | 高校入学から(一般的) | 中学校卒業から(場合によっては小学校から) |
| 職歴の記載 | 主要なものでOK | 全職歴を省略なく記載 |
| 志望動機・自己PR | 必須 | 不要 |
| 写真 | 原則必要 | 申請書に添付するため必ずしも不要 |
| 空白期間 | 説明があれば良い | 理由を含め必ず記載 |
履歴書の提出が求められる主なビザの種類
すべてのビザ申請で履歴書が必要なわけではありません。以下のビザ申請では、履歴書の添付が求められる可能性が高いです。
- 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務):申請者の専門的な学歴・職歴を証明するために必要
- 永住許可申請:長期間の在留実績と就労実績を示す書類として添付
- 特定技能ビザ:外国人本人の職歴・資格を確認するために提出を求められることがある
- 在留資格変更・更新申請:変更後の活動内容との適合性を示すため
申請の種類・状況によって必要書類は異なります。最新の必要書類は入管庁の公式サイトまたは担当の行政書士に確認してください。
就職活動と並行してビザ申請を進める場合は、無料の履歴書テンプレートの選び方もあわせて確認しておくと準備が効率的です。

ビザ申請用 履歴書テンプレートの選び方と入手方法
入管庁は独自の履歴書テンプレートを配布していません。そのため一般的な履歴書テンプレートを活用することになりますが、ビザ申請の目的に合った選び方のポイントがあります。
無料テンプレートの主な入手先
- 厚生労働省の様式(JIS規格):厚生労働省が公開している標準様式。国内求人への就職活動でも使えるため、就職とビザ申請の両方に対応可能
- 入管庁が公表している記載例を参考にした自作:申請書類の記載例に含まれる職歴・学歴の書き方を参考に、シンプルな一覧形式で作成する方法
- 外国人の就職支援サービスが提供するテンプレート:日英バイリンガル対応や国籍・在留資格の記載欄が設けられたテンプレートを配布しているサイトも存在する
ビザ申請用テンプレートに必要な項目
就職活動用の履歴書テンプレートには「志望動機」「自己PR」など入管審査では不要な項目が含まれます。ビザ申請に使う場合は、以下の項目を網羅したシンプルなフォーマットが適しています。
- 氏名(ふりがな・ローマ字表記)
- 生年月日・国籍
- 現住所・連絡先(電話番号・メールアドレス)
- 在留資格・在留カード番号(現在の在留資格がある場合)
- 学歴(中学校卒業相当から順に記載)
- 職歴(全職歴を年月日とともに記載、業務内容も明記)
- 資格・免許・語学能力(日本語能力試験レベル等)
- 署名・作成日
入管提出用 履歴書の書き方【学歴・職歴編】
入管審査官はここを見ている
- 申請書との一貫性:申請書(在留資格認定証明書交付申請書など)に記載した学歴・職歴と、履歴書の内容が一致しているか
- 空白期間の有無:年月日に空白があると「この期間は何をしていたのか」という疑義が生じ、追加書類の提出を求められる場合がある
- 職歴の業務内容と申請ビザの整合性:技術・人文知識・国際業務ビザの場合、過去の職歴と申請先での業務内容が専門性の面で一致しているかが重要
学歴の書き方
ビザ申請用の履歴書では、就職用と異なり中学校卒業(または小学校卒業)から記載するのが基本です。入学・卒業の年月を正確に記載し、学校名・学部・学科・専攻は正式名称で書きましょう。
良い例文
2011年 3月 〇〇市立△△中学校 卒業
2011年 4月 〇〇市立△△高等学校 入学
2014年 3月 〇〇市立△△高等学校 卒業
2014年 9月 〇〇大学 工学部 情報工学科 入学
2018年 6月 〇〇大学 工学部 情報工学科 卒業
NG例
2014年〜2018年 〇〇大学 理工学部
NG理由:入学・卒業年月が不明確で中学・高校の記載がなく、正式な学部名・学科名が省略されています。
職歴の書き方
職歴は、入社・退社の年月日を正確に記載し、担当業務の内容をできるだけ具体的に書くことが求められます。会社名は正式名称を使用し、アルバイトや短期就労も在留資格に関係する場合は省略しないことが原則です。
良い例文
2018年 7月 株式会社〇〇テクノロジー 入社
職種:システムエンジニア
業務内容:金融系Webシステムの設計・開発(Java、Python)
2021年 3月 株式会社〇〇テクノロジー 退社
2021年 6月 株式会社△△ソリューションズ 入社
職種:プロジェクトリーダー
業務内容:ERPシステム導入プロジェクト管理(メンバー5名)
現在に至る
NG例
2018年〜現在 IT関係の会社でエンジニアとして勤務
NG理由:会社名・入退社の年月が不明確で業務内容の詳細もありません。申請ビザとの専門性の関連性が確認できず、審査が通りにくくなります。
空白期間がある場合の書き方
学業・職歴の間に空白期間がある場合は、その理由を必ず記載します。空白期間を無記載にすると審査で疑義が生じる可能性があります。
空白期間の記載例
- 2019年 4月〜2020年 3月 帰国・求職活動中
- 2020年 1月〜2020年 6月 病気療養のため休職
- 2021年 4月〜2021年 9月 育児のため休業
ビザの種類別 履歴書の書き方ポイント
ビザ申請の種類によって、履歴書で特に重点的に記載すべき内容が異なります。自分が申請するビザに合わせた書き方を確認しておきましょう。
就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)
このビザは、申請者の専門的な学歴・職歴と、日本での従事業務の関連性が審査の核心になります。
- 大学・専門学校での専攻科目を明記する(情報工学、国際ビジネスなど)
- 前職の業務内容を、日本での予定業務と関連付けて記載する
- 語学スキル(TOEICスコア、日本語能力試験レベルなど)を資格欄に明記する
永住許可申請
永住申請では、日本に入国してからの全期間の経歴を、空白なく記載することが重要です。長期にわたる経歴になるため、フォーマットの見やすさにも気を配りましょう。
- 日本入国以前の学歴・職歴も含め、全経歴を記載する
- 在留資格の変遷(留学→就労など)がわかるよう区切りを明示する
- 日本語での記載が望ましいが、漢字での正式社名が不明な場合はカタカナ・ローマ字を併記する
在留資格変更・更新時
すでに在留資格を持ち変更・更新を申請する場合は、前回の申請時に提出した書類との一貫性が求められます。
- 前回の申請以降に加わった職歴・学歴を追記する
- 在留期間中の活動内容が申請した在留資格の活動範囲に沿っているか確認する
- 前回提出した書類と記載内容に矛盾がないことを確認する
履歴書を効率よく作成したい場合は、Web上で使える履歴書作成ツールを活用するのも手段のひとつです。

まとめ
- ビザ申請用の履歴書は就職用と目的が異なり、全経歴の正確な記載が求められる
- 入管庁専用のテンプレートは存在せず、一般的な履歴書フォーマットを活用するのが一般的
- 学歴は中学校卒業から記載し、職歴は業務内容を具体的に書くことが重要
- 申請書類との一貫性を保ち、空白期間は理由を添えて必ず記載する
- ビザの種類(就労ビザ・永住許可・在留変更)によって重点的に記載すべき内容が異なる
ビザ申請に必要な書類の詳細は状況によって異なります。確信が持てない場合は、専門家である行政書士または入管庁へ直接問い合わせることをおすすめします。
ビザ申請 履歴書に関するよくある質問
- ビザ申請の履歴書は日本語で書かなければいけませんか?
-
基本的には日本語での記載が望まれます。ただし、海外の大学名や会社名など日本語表記が困難な場合は、ローマ字や現地語での表記にカタカナ読みを併記する方法が一般的です。日本語能力に不安がある場合は、日英バイリンガル形式のテンプレートを利用する方法もあります。
- 空白期間がある場合、履歴書に書かないといけませんか?
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ビザ申請用の履歴書では空白期間を省略しないことを強くおすすめします。「帰国中」「求職活動中」「療養のため休職」など、空白の理由を簡潔に添えて記載してください。空白期間の未記載は、審査官に疑義を生じさせ、追加書類の提出を求められる原因になることがあります。
- 就職用の履歴書テンプレートをそのままビザ申請に使えますか?
-
使用できないわけではありませんが、就職用テンプレートには「志望動機」「自己PR」など入管審査に不要な項目が含まれます。これらの欄を空欄にするか、ビザ申請に特化したシンプルな経歴書形式のテンプレートを活用するほうが、審査書類として見やすくなります。
- 永住許可申請の履歴書は何年分の職歴が必要ですか?
-
永住許可申請では、原則として日本への入国以前の経歴を含む全職歴・学歴の記載が求められます。日本滞在中の全期間の活動履歴はもちろん、日本入国前の学歴・職歴も省略しないことが、審査の信頼性向上につながります。


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