「履歴書の性別欄って、書かないといけないの?」「女と書くべきか、女性と書くべきか、どちらが正しいの?」——履歴書を作成していて、そんな疑問が浮かんだことはありませんか。実は、2021年に厚生労働省が新しい履歴書の様式例を発表したことで、性別欄のルールは大きく変わっています。この記事では、最新の情報をもとに、採用担当者の視点を交えながら、性別欄の正しい書き方と「書かなくていいケース」を詳しく解説します。
履歴書の性別欄、2021年から「任意」になった理由
「履歴書には性別を書くもの」と思い込んでいる方も多いかもしれません。しかし、実はここ数年で性別欄のルールは変わっています。まずは、その背景から押さえておきましょう。
JIS規格廃止と厚労省新様式の登場
これまで多くの履歴書は、JIS(日本産業規格)が定めた様式に基づいて作られており、性別欄には「男・女」のいずれかを○で囲む形式が標準とされていました。しかし、2021年4月にJIS規格の解説に記載されていた様式例が廃止されたため、厚生労働省が新たな履歴書の様式例を独自に作成・公表しました。
この新しい様式では、性別欄が「男・女の選択式」から「任意記載欄」へと変更されています。つまり、性別を記入しなくても問題ないとされたのです。この変更の背景には、トランスジェンダーをはじめとした性的マイノリティへの配慮と、ダイバーシティ・インクルージョンの推進があります。
📋 2021年の様式変更 ポイントまとめ
- 2021年4月16日、厚生労働省が新しい履歴書の様式例を公表
- 性別欄が「男・女の選択式」→「任意記載欄」に変更
- 性別の未記載が認められるようになった
- 通勤時間・扶養家族数・配偶者欄なども削除
新様式と旧様式の違い
旧様式と新様式では、性別欄の扱いがどのように変わったのかを以下の表で確認しましょう。
| 項目 | 旧様式(JIS規格) | 新様式(厚労省2021年〜) |
|---|---|---|
| 性別欄の形式 | 男・女の選択式(○で囲む) | 任意記載欄 |
| 記入義務 | 記入が前提 | 記入しなくてもよい |
| 通勤時間・扶養家族欄 | あり | なし |
| 使用上の注意 | 旧様式使用の企業あり | 企業指定がある場合は従う |
参考:厚生労働省「公正な採用選考のための履歴書様式例」
ただし、市販の履歴書や企業独自のフォーマットには、今でも旧様式に近いものが多く流通しています。企業から履歴書の様式が指定されている場合は、必ずその様式に従って記入することが重要です。
履歴書の性別欄の正しい書き方【パターン別】
性別欄の書き方は、履歴書のフォーマットによって異なります。「選択式」か「記述式」かを確認してから記入しましょう。
選択式(〇で囲む)の書き方
「男・女」のどちらかを○で囲む選択式は、市販の履歴書に今でも多く残っています。書き方のポイントは次の通りです。
- 黒のボールペンを使用する(鉛筆・シャープペンシル不可)
- フリーハンドで丁寧に○を描く
- ○の大きさは文字よりひと回り大きくするとバランスがよい
- 文字が隠れない程度に○を描く
✅ 正しい記入例
性別欄に「男 女」と印刷されている場合 → 該当する方を○で囲む
(例)女性の場合:男 女 ← ○で囲む
❌ NG例(やりがちな間違い)
✓(チェックマーク)を記入する → 公的書類には○が基本。チェックは不可
鉛筆で記入する → 消えてしまう恐れがあり、書類として不適切
両方を○で囲む → 混乱を招くため絶対にNG
記述式の書き方
新様式や一部の企業フォーマットでは、性別欄が空白の記述式になっています。この場合は、自由に記入できます。
- 記入する場合:「男」または「女」と記入するのが一般的
- 記入しない場合:空欄のままでもよい(任意のため)
- 「-(ハイフン)」や「記入なし」と書く方法もある
「女」と「女性」、採用担当者的にどちらが正しい?
「女」と書くのか「女性」と書くのか、迷う方も多いのではないでしょうか。実際に採用担当者の間でもどちらが正式かについての意識は分かれますが、公文書の慣例に従うなら「女」の一文字が正式な表記とされています。
これは、戸籍や住民票などの公文書において「男・女」という一文字表記が統一されているためです。ただし、「女性」と記入したからといって選考で不利になることはありません。採用担当者のほとんどは、どちらで書かれていても気にしないのが実情です。
👔 採用担当者はここを見ている
- 「女」か「女性」かの表記の違いは、選考の合否に影響しない
- 重要なのは、履歴書内で表記を統一すること。性別欄に「女性」と書いたなら、他の欄でも一貫した表現を使う
- 細かい表記よりも、記入漏れや誤字・脱字がないかを確認することが最優先
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →性別を書かなくてもいい?採用担当者の本音
「書かなくてもよい」と言われても、空欄のままだと失礼に見られるのでは?と不安になる方もいるでしょう。ここでは採用担当者の視点から、性別欄の記入・未記入についての実情をお伝えします。
採用担当者が性別欄を確認する3つの理由
採用担当者が性別を確認するのは、必ずしも「男女で評価を変えるため」ではありません。多くの場合、以下のような実務的な理由から確認しています。
- ①設備・環境の整備:更衣室やトイレなどの設備対応のため、性別構成を把握しておく必要がある
- ②面接や入社手続きの準備:呼称(○○さん)などの準備や、メールの敬称確認など、円滑なコミュニケーションのため
- ③人員構成の管理:社内の男女比率や、チームバランスを把握するためのデータ収集
ただし、これらの理由は「入社後の実務準備」であり、選考評価とは切り離されるべきものです。性別を記入しなかったことで合否が変わることは、公正な採用選考の観点から適切ではありません。厚生労働省も、性別を理由とした差別的な選考を禁じています。
書かない場合の正しい対応方法
性別欄を空欄にする場合は、以下のポイントを押さえておきましょう。
| ケース | 対応方法 |
|---|---|
| 企業指定様式がない場合 | 空欄でも問題なし(任意のため) |
| 企業が旧様式の記入を求めている場合 | 指定に従い記入する |
| 空欄が気になる場合 | 「-」(ハイフン)を記入して意図的に未記入と示す |
「企業側が性別を把握していないと失礼では」と感じる必要はありません。新様式に対応している企業であれば、空欄は「任意のため未記入」と正しく受け取ってもらえます。
性自認が複雑な場合や書きたくない場合の対応
トランスジェンダーやノンバイナリーなど、戸籍上の性別と性自認が異なる方、あるいはどちらかに丸をつけることに抵抗がある方にとって、性別欄は大きな悩みの種になることがあります。
「任意」をどう活用するか
厚労省の新様式では「性別は記載したい内容で自由に記載することが可能」とされています。これは、性的マイノリティに配慮した制度的な変化であり、以下のような選択肢が認められています。
- 空欄にする:性別を明示したくない場合の最もシンプルな対応
- 「その他」と記入する:二項対立に当てはまらないことを示す方法
- 「-」と記入する:記入を意図的に省略したことを示す
- 戸籍上の性別を記入する:公文書の慣例に従う場合の選択肢
どの方法を選んでも、選考評価に影響しないのが原則です。ただし、企業のダイバーシティへの意識や対応状況は企業によって異なります。LGBTQ+への理解が深い企業かどうかを事前にリサーチしておくことも一つの方法です。
記入なしにした場合の採用担当者の受け取り方
性別欄が空欄の場合、採用担当者はどう感じるのでしょうか。正直なところ、新様式への対応が進んでいる企業の担当者は「任意だから記入しなかった」と自然に受け取ります。
一方で、旧来の採用フローに慣れた担当者の中には、空欄を「記入漏れ」と勘違いするケースもゼロではありません。そのような懸念がある場合は、「-」を記入して意図的な未記入であることを示すか、面接の機会に自然な流れで伝えることも選択肢の一つです。
👔 採用担当者はここを見ている
- 性別欄の記入・未記入で合否を判断することは、公正な採用選考の観点から適切ではない
- 空欄の場合も「記入漏れ」と誤解されないよう「-」を使うと丁寧な印象を与えられる
- 企業がLGBTQ+に積極的な姿勢を示している場合は、面接で正直に伝えても受け入れられる可能性が高い
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →やってはいけない!性別欄のNG記入例3選
「書き方を知らなかった」では済まないNGがあります。採用担当者が思わず印象を下げてしまうNG記入例を確認しておきましょう。
❌ NG例①:チェックマーク(✓)で記入する
選択式の性別欄にチェックマーク(✓)を記入する人がいますが、公的書類では「○(丸)」が基本ルールです。ビジネス文書の慣例に従い、必ず○で囲みましょう。
❌ NG例②:鉛筆・シャープペンシルで記入する
手書き履歴書では黒のボールペン(消えないインク)での記入が必須です。鉛筆やシャープペンシルは消えてしまう恐れがあり、公的書類として不適切です。採用担当者に「社会人としての基本マナーが備わっていない」という印象を与えかねません。
❌ NG例③:「男性」「女性」で統一せず表記がバラバラ
履歴書の中で「性別:女」と書いておきながら、職務経歴書では「女性として〜」と書くなど、性別の表記がバラバラになっているのはNGです。書類全体での統一感が、丁寧さや几帳面さを示す重要なポイントになります。
まとめ
履歴書の性別欄:正しい書き方のまとめ
- 2021年の厚労省新様式から、性別欄は「任意記載」になった
- 選択式の場合は黒ボールペンで○を記入、記述式の場合は「男」または「女」が基本
- 「女」と「女性」は表記上どちらでも問題ないが、書類全体で統一することが重要
- 性別欄を空欄にしても選考に影響しないが、企業指定がある場合は必ず従う
- 性自認が複雑な場合は、空欄・「-」・「その他」などの選択肢が認められている
性別欄に悩みすぎるより、履歴書全体の完成度を高めることに集中しましょう。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →履歴書の性別欄に関するよくある質問
- 履歴書の性別欄は空欄にしても大丈夫ですか?
-
はい、厚生労働省が2021年に公表した新しい履歴書様式では、性別欄が任意記載となっています。空欄でも選考には影響しません。ただし、企業が独自の記入様式を指定している場合は、その指示に従ってください。
- 「女」と「女性」、どちらで書くのが正しいですか?
-
公文書の慣例では「女」の一文字表記が正式とされており、戸籍や住民票などの公文書でも「男・女」と表記されています。ただし「女性」と書いても問題はなく、選考に影響することもありません。どちらを選ぶにせよ、履歴書・職務経歴書を通じて表記を統一することが重要です。
- トランスジェンダーの場合、履歴書の性別欄はどう書けばいいですか?
-
厚労省の新様式では、性別は「記載したい内容で自由に記載することが可能」とされています。空欄・「-」・「その他」など、自分に合った表現を選ぶことができます。戸籍上の性別を記入する必要はなく、記入・未記入どちらでも選考に影響しないのが原則です。なお、企業のダイバーシティへの対応状況は企業によって異なるため、事前に会社の方針を確認しておくことをおすすめします。
- 市販の履歴書には今でも「男・女」の選択式があります。書かないとダメですか?
-
市販の履歴書には旧様式のものが多く残っています。企業から「この用紙を使ってください」と指定された場合は、その様式に従って記入してください。ただし、企業から特定の様式の指定がない場合は、新様式の履歴書を使ったり、性別欄を空欄にしたりすることも選択肢になります。


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