エクセルの履歴書がPDFで崩れるときの原因は、「印刷の拡大縮小設定」と「セルの結合」の2点にほぼ集約されます。提出直前で焦っている方に向けて、罫線が消える・写真がずれる・文字が途中で切れるといった症状別に、今すぐ試せる直し方と、次回から崩れないPDFを作るための事前設定を、採用担当者の視点もまじえて解説します。
エクセル履歴書がPDFでずれる時の直し方【結論】
結論、まず見るべきは「拡大縮小」と「セルの結合」
エクセルの履歴書をPDFにしたときのズレは、原因を一つずつ潰そうとすると時間がかかります。実際にはチェックする順番があり、「印刷の拡大縮小」を100%(実際のサイズ)に戻すことと、セルの結合を最小限にすることの2つを先に試すと、罫線ズレ・文字切れの大半はここで解消します。
正しい設定
- 「ページレイアウト」→「拡大縮小印刷」→「拡大/縮小」に100と入力する
- 「ファイル」→「印刷」→「拡大縮小なし」を選択してからPDF変換する
- 変換は「名前を付けて保存」→「PDF」、または「印刷」→「PDFとして保存」のどちらかに統一する
やりがちなNG設定
「シートを1ページに印刷」のような自動縮小設定を入れたままPDF化すると、画面上では正しく見えても出力サイズが縮小され、罫線や文字の位置が動いて見えることがあります。倍率を自動任せにせず、必ず数値で固定してください。
採用担当者はここを見ている
- レイアウト崩れそのものより「提出前に確認したかどうか」を見ている
- 画面上の見た目だけで満足し、PDF変換後の状態を確認していない書類が多い
直し方STEP1〜3
設定を戻す優先順位は次の3ステップです。上から順に試すことで、原因の切り分けと修正が同時に進みます。
- 「ページレイアウト」タブで拡大/縮小を100%、余白を「標準」または「ユーザー設定」に戻す
- 「表示」タブの「改ページプレビュー」で青い印刷範囲の線を確認し、必要な範囲だけに収める
- 結合しているセルを解除し、罫線を引き直してから再度PDFに変換して見た目を比較する
テンプレートを一から作り直したい場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートのように、そもそもセル結合が少なく作られている様式に乗り換えるのも近道です。
エクセル履歴書のPDFがずれる3つの原因
症状だけを見て場当たり的に直すと、また別の箇所でズレが再発します。まず自分のケースがどの原因に当てはまるか、次の3つで確認してください。
| 原因 | 起きやすい症状 | 優先度 |
|---|---|---|
| ①印刷設定(拡大縮小・余白・用紙サイズ) | 全体的な文字・罫線のズレ、文字切れ | 高 |
| ②セルの結合・罫線の太さの不統一 | 罫線の一部が消える、枠がガタつく | 中 |
| ③図形・写真のアンカー設定 | 写真や印鑑だけが位置ズレする | 中 |
原因1:印刷設定(拡大縮小・余白・用紙サイズ)
編集画面・印刷プレビュー・PDFの3段階で見た目が食い違う場合、多くは印刷設定が原因です。用紙サイズがA4になっているか、拡大縮小が自動になっていないかをまず確認してください。プレビューでは揃っているのにPDFだけ崩れる場合は、変換方式(プリンタードライバー経由かエクスポート機能か)の違いが影響していることもあります。
原因2:セルの結合・罫線の太さ
セルの結合が多いシートは、印刷時に内側の罫線が意図せず省略されることがあります。特に履歴書のように細かい枠が多いフォーマットでは、結合セルを最小限にし、罫線の太さを全体で統一するだけで見た目が安定します。
- 結合セルを選択し、「セルを結合して中央揃え」をオフにしてから罫線を引き直す
- 罫線の太さは「細線」で統一し、枠ごとに太さが混在しないようにする
- ページ設定の「シート」タブで簡易印刷にチェックが入っていないか確認する
原因3:図形・写真のアンカー設定
証明写真や印影などの図形だけがPDF変換後にずれる場合は、アンカー(図形の固定方法)の設定が原因です。図形を右クリックし「図形の書式設定」→「サイズとプロパティ」を開くと、セルとの連動方法を3種類から選べます。
| 設定 | 挙動 |
|---|---|
| セルに合わせて移動やサイズ変更をする(初期設定) | セルの操作に連動して位置・サイズが変わる |
| セルに合わせて移動するがサイズ変更はしない | 位置は連動するがサイズは固定 |
| セルに合わせて移動やサイズ変更をしない | 位置・サイズともに固定される |
履歴書の証明写真のように、位置がずれると印象を大きく損なう図形は、「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」に固定するのが安全です。
エクセル作成そのものの体裁ルールを見直したい場合は、フォント統一や写真貼り付けの手順もあわせて確認しておくと対策の抜け漏れを防げます。

症状別|エクセル履歴書PDFのズレ直し方
原因が分かったところで、実際に起きている症状別の対処法を確認します。自分に近い症状から読み進めてください。
罫線が消える・薄くなる場合
正しい設定
- 「ページ設定」→「シート」タブで「簡易印刷」のチェックを外す
- 結合セルを解除し、対象範囲に改めて罫線(細線)を引き直す
- 拡大/縮小を100%に戻してから、印刷プレビューで罫線の欠けがないか確認する
NG設定
画面上で罫線が見えているからと、印刷プレビューを確認せずそのままPDF化してしまうケースです。画面表示と印刷結果は必ずしも一致しないため、変換前に一度プレビューを開く手順を省略しないでください。
写真・証明写真だけずれる場合
正しい設定
- 写真を選択し、「サイズとプロパティ」から「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」に変更する
- 縦横比を保ったまま角のハンドルでサイズを調整する(中央のハンドルは使わない)
- 設定変更後にPDFへ再変換し、写真の位置が枠内に収まっているか確認する
NG設定
写真を初期設定(セルに合わせて移動やサイズ変更をする)のまま貼り付け、あとから行の高さや列幅を調整するケースです。セル操作のたびに写真の位置がずれ直すため、レイアウトが固まってから貼り直すか、先にアンカー設定を固定してから配置してください。
文字が途中で切れる・改ページで分断される場合
セル内の文章がPDFで途中から見切れる場合は、行の高さが自動調整されていない、またはセル内改行(Alt+Enter)を使わずに長文を詰め込んでいることが原因です。Alt+Enterで改行位置を制御し、行の高さを「自動調整」に戻すと、ページの境目でも文字が欠けにくくなります。
- 「表示」タブの「改ページプレビュー」を開き、青い点線(自動改ページ)と実線(手動改ページ)の位置を確認する
- 印刷範囲からはみ出している箇所を、線をドラッグして範囲内に収める
改ページの位置を再設定するだけで、文章が途中で不自然に分断される問題は解消します。
写真の位置ズレはワード形式の履歴書でも起こりやすい現象です。アンカー固定の考え方はワード側の操作でも共通するため、両方のソフトを使い分ける人は下記もあわせて参考にしてください。

採用担当者はズレたPDF履歴書をどう見ているか
レイアウトのズレは、内容の良し悪し以前に採用担当者の目に触れる部分です。ここでの印象が、その後の書類の読まれ方にも影響します。
「体裁の乱れ」は内容以前に読まれる
採用担当者が履歴書を最初に開いた数秒で見ているのは、文章の巧拙よりも枠に収まっているか、文字が欠けていないかという体裁面です。エクセル作成であること自体は減点対象になりませんが、ズレたまま提出された書類は「提出前の確認が甘い」という印象につながります。
採用担当者はここを見ている
- PC作成の巧拙ではなく、罫線・写真・文字が枠内に収まっているかを見ている
- PDF変換後の状態を一度も確認していない書類は、細部の粗さで判別できることが多い
- メール添付の場合は、開封時の環境(PC・スマホ)による見え方の違いまで意識できているかを見ている
差がつくポイント:印刷とPDF両方で確認する人は少ない
多くの応募者は、画面上でズレがないことを確認した時点で提出してしまいます。PDFに変換したファイルを実際に印刷し、さらにスマホなど別端末で開いて表示を確認する人はごく一部です。この一手間が、体裁の完成度で他の応募者と差をつける具体的なポイントになります。
PDF化しても崩れない履歴書を作るための事前チェック
今回のズレを直したあとは、次に作成するときから崩れを未然に防げるよう、作成段階でのチェックポイントを押さえておきましょう。
作成前にやっておくべき3つの設定
✅ 提出前チェックリスト
- 用紙サイズ・拡大縮小:A4・100%(実際のサイズ)になっているか
- セル結合:必要最小限に抑え、罫線の太さを統一しているか
- 図形・写真のアンカー:「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」に固定しているか
- PDF変換後の確認:印刷プレビューと別端末表示の両方でズレがないか確認したか
一から作り直すなら、あらかじめレイアウトが崩れにくく設計されたテンプレートを使うのも有効です。転職なら転職用の履歴書テンプレート、新卒の方は新卒用の履歴書テンプレートを土台にすると、ゼロからセルを組む場合よりズレのリスク自体を減らせます。JIS規格に沿った様式が必要な場合はJIS規格に沿った履歴書テンプレートも選択肢になります。
PDF化した履歴書をメールやLINEで送付する際は、ファイル名やメッセージの書き方まで含めて確認しておくと安心です。

まとめ
- エクセル履歴書のPDFずれは「拡大縮小」と「セルの結合」の見直しが最優先
- 罫線が消える・写真がずれる・文字が切れる、それぞれ原因が異なるため症状別に対処する
- 写真や印影は「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」に固定するとズレを防げる
- PDF変換後は印刷プレビューと別端末の両方で表示を確認する習慣が体裁の差を生む
設定を一つずつ見直せば、エクセルの履歴書でも印刷・PDF双方で崩れない仕上がりにできます。
エクセル履歴書のPDFずれに関するよくある質問
- エクセルの履歴書をPDFに変換すると罫線が消えるのはなぜですか?
-
セルの結合や「簡易印刷」設定が原因であることが多いです。結合セルを解除して罫線を引き直し、「ページ設定」の「シート」タブで簡易印刷のチェックを外してから、拡大/縮小を100%に戻して再度PDFに変換してください。
- 写真だけPDF変換後にずれてしまいます。直し方はありますか?
-
写真を右クリックして「サイズとプロパティ」を開き、「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」に設定を変更してください。位置とサイズが固定され、セルの操作をしても写真がずれなくなります。
- 拡大縮小の設定を直しても文字が途中で切れます。
-
セル内改行(Alt+Enter)を使わずに長文を入力していると、行の高さが足りず文字が見切れることがあります。行の高さを「自動調整」に戻し、長い文章はAlt+Enterで改行位置を制御してください。
- 提出前にどのように最終確認すればよいですか?
-
PDFに変換したファイルを実際に一度印刷し、あわせてスマホなど別端末でも開いて表示を確認してください。画面上だけの確認では気づきにくいズレも、この2段階の確認で発見できます。

