この記事では、履歴書の最終学歴欄の書き方を、大学院・在学中・中退・高卒・専門学校など状況別の記入例とともに解説します。採用担当者が学歴欄で何を確認しているかを踏まえ、書類選考で落とされないポイントも合わせて紹介します。
最終学歴とは何か|採用担当者が学歴欄で確認していること
最終学歴とは、卒業・修了した教育機関の中で、最も高い課程の学歴を指します。「最後に通った学校」ではない点が重要です。
たとえば、大学を中退して専門学校を卒業した場合、最終学歴は「専門学校卒業」になります。大学は卒業していないため、「大学中退」は最終学歴に含まれません。
| 学歴の状況 | 最終学歴の扱い |
|---|---|
| 大学卒業 | 大学卒業(大卒) |
| 大学院修了 | 大学院修了(院卒) |
| 大学在学中 | 高校卒業(大学は卒業していないため) |
| 大学中退 | 高校卒業(中退は卒業扱いにならない) |
| 大学中退+専門学校卒業 | 専門学校卒業 |
| 専門学校卒業 | 専門学校卒業(専卒) |
| 高校卒業 | 高校卒業(高卒) |
採用担当者は学歴欄を通じて、主に以下の3点を確認しています。
採用担当者はここを見ている
- 応募資格との照合:求人票に「大卒以上」と記載されている場合、その要件を満たしているかを確認する
- 経歴の整合性チェック:入学・卒業年度が年齢と合っているか、空白期間に不自然な点はないかを見る
- 業務との関連性確認:理系職種や専門職では、学部・学科・専攻が業務に関係するかを確認することがある
採用担当者が最も警戒するのは、学歴欄に事実と異なる記載がある場合です。中退を隠したり「卒業」と書いたりした場合、発覚した時点で選考外れだけでなく、内定取り消しや入社後の解雇につながる可能性もあります。
履歴書の学歴欄に書く基本ルール3つ
学歴欄の書き方には、どの学歴・どのケースでも共通する基本ルールがあります。まずこの3つを押さえてから、自分のケースに合わせた記入に進んでください。
①学校名・学部・学科は正式名称で記入する
学校名は必ず正式名称で記入します。「高校」は「高等学校」、「大学院」は省略なしに記入するのが基本です。
正式名称の書き方(NG例と正解)
| NG表記 | 正しい表記 |
|---|---|
| ○○高校 | ○○高等学校(「私立」「○○県立」も明記) |
| 早大 / 慶大 | 早稲田大学 / 慶應義塾大学 |
| ○○大 経済 | ○○大学 経済学部 経済学科 |
| ○○大学院 修了 | ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程修了 |
| ○○専門 | ○○専門学校 ○○科 |
高校は「国立」「公立(○○県立・東京都立など)」「私立」の区別も明記します。学部・学科・専攻を省略すると、採用担当者が経歴を正確に把握できなくなります。
なお、履歴書の校種の書き方(高校・専門学校・大学院のNG例と正解)では、学校種別ごとの正しい記載方法を詳しく解説しています。

②和暦か西暦かを全体で統一する
和暦・西暦のどちらで記入しても問題ありません。ただし、履歴書全体を通じて統一することが必須です。学歴欄は和暦、職歴欄は西暦という書き方は採用担当者に雑な印象を与えます。日付欄(作成日)も含めて揃えてください。
入学・卒業年度を確認する際は年号早見表を活用すると便利です。1996年生まれの履歴書|入学・卒業年度早見表のように生年別の早見表も参考にしてください。
③学歴欄の最後は「以上」で締める
学歴・職歴欄の最後の行に、右寄せで「以上」と書きます。学歴と職歴の最終行を書き終えた後、1行空けて右端に記入するのが正しい作法です。
在職中の場合は、現在の職歴の次の行に「現在に至る」と書き、その次の行に「以上」と記入します。「以上」で締めることで、この先に追記がないこと(記載漏れや改ざんではないこと)を示します。
【ケース別】最終学歴の正しい書き方と記入例
自分の学歴に合うケースを確認してください。記入例は「令和」「西暦」を混在させずに使用します。
大学・短大を卒業している場合
大学・短大を卒業した場合は、入学と卒業の2行を記入します。学部・学科・専攻まで正式名称で書くことが必要です。
記入例(大学卒業)
2018年4月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 入学
2022年3月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業
記入例(短大卒業)
2020年4月 ○○短期大学 ○○学科 入学
2022年3月 ○○短期大学 ○○学科 卒業
学部名を「経済」のように省略してはいけません。「○○大学 経済学部 経済学科」のように正式名称を書いてください。転入・編入がある場合は、「○○大学 ○○学部 編入学」と記入します。
大学院(修士・博士)修了の場合
大学院は「卒業」ではなく「修了」が正式な表記です。「卒業」と書くと、採用担当者に正確な知識がないと判断されることがあります。大学院の記入は入学と修了の2行が必要です。
記入例(修士課程修了)
2022年4月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程入学
2024年3月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程修了
記入例(博士課程修了)
2022年4月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 博士課程入学
2025年3月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 博士課程修了
博士課程の途中で論文提出資格を得てから退学した場合は「博士課程単位取得退学」と記入します。「退学」という言葉が入りますが、これは一定の課程を修了していることを示す正式な表現なので、正直に書いてください。
在学中・卒業見込みの場合
在学中の表現は、応募の目的によって使い分けます。
| 状況 | 記入する表現 |
|---|---|
| 新卒の就職活動中(卒業予定あり) | ○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業見込み |
| アルバイト応募など(在学中) | ○○大学 ○○学部 ○○学科 在学中 |
| 大学院在学中で就職活動 | ○○大学大学院 ○○研究科 修士課程在学中 |
転職活動の場合(社会人が学校に在学しているケースを除く)、「在学中」「卒業見込み」の表記は使いません。すでに卒業した学校の最終学歴を通常通り記入します。
大学・高校を中退している場合
中退の場合は「中退」ではなく、「中途退学」が正式な表記です。採用担当者は中退の事実を必ず確認するため、隠したり「卒業」と書いたりすることは避けてください。発覚した場合は選考終了だけでなく、入社後の雇用に影響する可能性があります。
記入例(大学中退)
2018年4月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 入学
2020年3月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 中途退学
NG例
2018年4月 ○○大学 ○○学部 入学
2022年3月 ○○大学 ○○学部 卒業(← 中退しているのに「卒業」は学歴詐称)
中退理由(一身上の都合、経済的理由、進路変更など)を括弧書きで添えるかどうかは任意です。面接で聞かれることを想定して、正直に書いておくほうが採用担当者から誠実な印象を持たれやすい傾向があります。
中退に至った経緯の伝え方については、退学理由の書き方と例文で詳しく解説しています。

専門学校を卒業している場合
専門学校卒業の場合は、高校卒業から専門学校入学・卒業の流れを順番に記入します。専門学校名と学科名は正式名称で記載してください。
記入例(専門学校卒業)
2018年3月 ○○高等学校 普通科 卒業
2018年4月 ○○専門学校 ○○科 入学
2020年3月 ○○専門学校 ○○科 卒業
「専修学校」と「専門学校」は異なります。学校が認定する名称を確認して正確に記入してください。2年制か3年制かによって卒業年度が変わるため、年度のずれがないよう注意が必要です。
高校を卒業している場合(高卒)
高卒の場合、中学校卒業から学歴を書き始めます。高校名は「○○高校」ではなく、「○○高等学校」と正式名称で記入します。
記入例(高卒)
2015年3月 ○○市立○○中学校 卒業
2015年4月 東京都立○○高等学校 普通科 入学
2018年3月 東京都立○○高等学校 普通科 卒業
「国立」「公立(都道府県立・市立)」「私立」の区別は必ず明記します。商業科・工業科・農業科など普通科以外を卒業した場合は学科名も記入してください。採用担当者は学科名から応募者のバックグラウンドを読み取ることがあります。
浪人・留年・休学・留学があった場合
各ケースによって記入方法が異なります。
| 状況 | 記入方法 | ポイント |
|---|---|---|
| 浪人 | 特別な記載不要 | 入学年度が遅れるだけで、採用担当者は年度の空白で把握できる |
| 留年 | 特別な記載不要 | 卒業年度が遅れるだけ。聞かれたら正直に答える |
| 休学(1年以内) | 記載不要のケースが多い | 面接で理由を聞かれることがある。理由が前向きなら書いてもよい |
| 長期留学(1年以上) | 「休学(語学留学のため)」と添えて記載可能 | 語学スキルのアピールになる場合は積極的に記載を検討する |
浪人・留年は学歴欄に明記する義務はありません。ただし、入学年度と卒業年度から空白期間が生じる場合、採用担当者から確認されることがあります。聞かれた際に正直に答えられる準備をしておくことが大切です。
浪人期間の書き方について詳しくは履歴書の浪人期間の書き方、休学を記載する際の判断基準は履歴書の休学の書き方を参照してください。


採用担当者が学歴欄で落とす5つのNG記入
競合他社の書類も多数見てきた採用担当者が、実際に「この学歴欄の書き方は通過させたくない」と感じるケースがあります。意外に思えるものが落選理由になっていることも珍しくありません。
採用担当者が学歴欄でチェックする5つのNG
- NG①:学校名の略称「早大」「慶大」「〇〇高校」など。応募書類に略称を使うのは、ビジネス文書の基礎が身についていないと受け取られる
- NG②:大学院を「卒業」と書く大学院は「修了」が正式。「卒業」と書いた時点で、基本的な知識がないと判断されるリスクがある
- NG③:中退を書かない、または「卒業」と書く在籍期間から判明することが多く、学歴詐称と見なされる。記載しないより正直に「中途退学」と書いたほうが信頼につながる
- NG④:和暦・西暦の混在「平成30年4月」「2020年3月」が同じ書類に混在している状態。細部まで注意が払えない印象を与える
- NG⑤:学部・学科の省略「○○大学 経済 卒業」のように学部・学科を省略してしまう。採用担当者が専攻を確認できず、業務との適性判断ができなくなる
これらのNG例は、いずれも「ルールを知らなかった」という理由で起こります。知っていれば防げるミスです。提出前に、上の5点を確認するだけで書類選考の通過率に差が出ます。
まとめ
- 最終学歴とは「卒業・修了した中で最も高い課程の学歴」。在学中・中退は含まれない
- 学校名・学部・学科は正式名称で記入する(略称・省略は禁止)
- 和暦か西暦かを履歴書全体(学歴・職歴・日付)で統一する
- 大学院は「卒業」ではなく「修了」が正式な表記
- 中退は「中途退学」と正直に記入する。隠すことは学歴詐称になる
- 浪人・留年は特別な記載不要。休学・留学は状況に応じて記載を検討する
採用担当者は学歴欄を通じて、応募者が基本的なビジネス文書のルールを守れるかどうかも見ています。正確な情報を、正式な表記で記入することが、書類選考を通過するための第一歩です。
最終学歴の書き方に関するよくある質問
- 最終学歴は「最後に通った学校」ではないのですか?
-
最終学歴は「最後に通った学校」ではなく、「卒業・修了した教育機関の中で最も高い課程」のことです。たとえば大学を中退して専門学校を卒業した場合、最終学歴は「専門学校卒業」になります。在学中や中退の学校は卒業していないため、最終学歴には含まれません。
- 大学院は「卒業」と書いてはいけないのですか?
-
大学院は「修了」が正式な表記です。「卒業」は学部課程に用いる言葉で、大学院には使いません。修士課程を終えた場合は「修士課程修了」、博士課程を終えた場合は「博士課程修了」と記入してください。「卒業」と書くと採用担当者に基本知識がないと判断されるリスクがあります。
- 学歴欄の和暦・西暦はどちらで書けばよいですか?
-
どちらでも問題ありません。ただし、履歴書全体(学歴欄・職歴欄・作成日の日付)を通じて和暦か西暦のどちらかに統一することが必要です。学歴欄は和暦、職歴欄は西暦という混在した書き方は、採用担当者に不注意な印象を与えます。
- 浪人期間は学歴欄に書く必要がありますか?
-
浪人期間を学歴欄に書く必要はありません。高校卒業年度と大学入学年度の間に年度の差が生じることで、採用担当者には浪人したことが自然に伝わります。聞かれた場合は正直に答えれば問題ありません。
- 大学中退の場合、最終学歴は何になりますか?
-
大学を中退した場合の最終学歴は「高校卒業(高卒)」です。大学は卒業していないため、「大卒」には該当しません。履歴書には「○○大学 ○○学部 ○○学科 中途退学」と正直に記入してください。隠したり「卒業」と書いたりすることは学歴詐称になります。


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