履歴書の長所欄は、「結論→エピソード→仕事での活かし方」の3ステップで書くのが正解です。長所を一言で終えたり、短所欄の内容と矛盾したりすると、採用担当者の印象には残りません。この記事では、良い例文とNG例、状況別の書き方の違い、長所が思いつかないときの見つけ方をあわせて紹介します。
履歴書の長所の書き方と例文【結論】
結論:伝え方は「結論→エピソード→活かし方」の3ステップ
長所欄で高評価につながる文章には、共通した型があります。最初に長所を一言で言い切り、次にその根拠となる具体的なエピソード、最後に応募先でどう活かせるかを書くという順番です。
- ①結論:「私の長所は〇〇です」と最初に言い切る
- ②エピソード:いつ・どこで・どんな行動をとったかを具体的に書く
- ③活かし方:応募先の仕事でどう役立てるかまで書く
エピソードのない長所は、採用担当者からすると「本当にそうなのか確認できない」情報でしかありません。数字や役割など、具体的な事実を1つ入れるだけで説得力が変わります。
良い例文とNG例(コミュニケーション力の場合)
良い例文
私の長所は、初対面の相手とも距離を縮められるコミュニケーション力です。前職の接客業務では、常連のお客様だけでなく初めて来店された方にも積極的に話しかけ、要望を聞き出すことを心がけていました。その結果、担当した売り場のリピート率を前年比で高めることができました。貴社でも、お客様や社内の関係者と信頼関係を築きながら、円滑に業務を進めていきたいと考えています。
NG例
私の長所はコミュニケーション力です。人と話すのが好きで、誰とでもすぐに仲良くなれます。この長所を活かして頑張りたいです。エピソードも数字も一切なく、「誰でも書ける」抽象的な文章で終わっているため、採用担当者の記憶に残りません。
新卒・転職・アルバイトで書き方はどう変わるか
基本の型は共通していますが、エピソードの引用元は立場によって変わります。
| 立場 | エピソードの引用元 | 活かし方の書き方 |
|---|---|---|
| 新卒 | 部活動・ゼミ・アルバイト・学校行事 | 入社後どんな場面で発揮したいかを書く |
| 転職・社会人 | 前職での業務・数字を伴う実績 | 応募先の業務にどう再現できるかを書く |
| アルバイト・未経験 | これまでの就業経験・日常の役割 | 研修中や初日からどう動くかを書く |
転職活動で応募書類をこれから準備する場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと、長所欄以外の項目もまとめて整えられます。
採用担当者が長所欄で本当に見ているポイント
長所欄は、単に「良いところ」を確認する項目ではありません。自分を客観的に評価できているか、自社の求める人物像と合っているかを見極める材料として使われています。
採用担当者はここを見ている
- 長所とエピソードの内容が一致しているか(誇張・矛盾がないか)
- その長所が募集職種の業務内容に結びついているか
- 短所欄の内容と長所欄が矛盾していないか
- 面接で深掘りされても答えられそうな具体性があるか
特に見落とされがちなのが最後の項目です。書類選考を通過した後の面接では、長所欄に書いたエピソードについて「そのとき具体的に何をしたのか」を聞かれるケースが多くあります。書類上だけ立派に見える表現よりも、口頭でも同じ内容を説明できる長所を選ぶことが、結果的に通過率を上げます。
長所が思いつかないときの見つけ方
「自分には誇れる長所がない」と感じる人は少なくありませんが、多くの場合は長所を「特別な実績」だと思い込みすぎていることが原因です。長所は、周囲の人が自然にやっていない行動を、自分が当たり前のようにやっているものの中に隠れています。
- 過去の行動を振り返る:学校行事・アルバイト・前職で「頼まれた」「任された」場面を思い出す
- 第三者に聞く:家族・友人・元同僚に「自分の良いところ」を尋ねる(自己評価より客観性が高い)
- 短所から逆算する:「心配性」は裏を返せば「慎重」、「頑固」は「意志が強い」と言い換えられる
- 求人票の求める人物像と照らし合わせる:自分の行動パターンの中から、募集職種に近いものを選ぶ
「向上心がある」「素直」など、よく使われる長所の言葉をそのまま書くだけでは差がつきません。採用担当者は毎日大量の履歴書に目を通しているため、同じ言葉が並ぶ中で自分の経験に合った表現を選べているかを見ています。表現の幅を広げてエピソードに合った言葉を選ぶだけで、文章全体の印象が変わります。

短所とセットで聞かれたときに一貫性を保つ書き方
長所欄と短所欄が離れた場所にあると、それぞれ独立して考えてしまいがちですが、採用担当者は長所と短所を必ずセットで読み比べています。ここで矛盾があると、「自己分析ができていない人」という評価につながります。
良い例文
【長所】計画的に物事を進める計画性です。学生時代のアルバイトでは、繁忙期のシフトを1か月前から調整し、欠員を出さずに運営できるよう心がけていました。【短所】一方で、計画通りに進まないと焦ってしまう慎重さが裏目に出ることがあります。急な変更にも落ち着いて対応できるよう、まず状況を整理してから動く習慣をつけています。
NG例
【長所】計画性があるところです。【短所】特にありません。得意なことばかりアピールし、短所を空欄や無難な言葉で済ませると、「自分を客観視できていない」と受け取られ、かえって評価を下げてしまいます。
状況別の長所の選び方と例文
同じ長所でも、立場によって説得力のあるエピソードは変わります。採用担当者は応募者の立場に見合ったエピソードが選べているかも見ているため、自分の状況に近いパターンを参考にしてください。
新卒の場合の例文
良い例文(新卒の場合)
私の長所は最後までやり抜く粘り強さです。大学のゼミでは、担当した調査データの分析がうまくいかず、当初の仮説を3回作り直しました。粘り強く原因を検証し続けた結果、最終発表では教授から高い評価をいただきました。入社後も、成果が出るまで粘り強く取り組む姿勢を活かしていきたいです。
新卒でこれから履歴書を準備する場合は、新卒用の履歴書テンプレートを使うと、学歴欄との書式のバランスも取りやすくなります。
転職・社会人の場合の例文
良い例文(転職の場合)
私の長所は課題を見つけて改善する力です。前職では、手作業で行っていた在庫確認業務にミスが多いことに気づき、チェックリストを作成して手順を統一しました。導入後は月あたりの確認漏れを大幅に減らすことができました。貴社でも、現状のやり方に疑問を持ち、改善につなげる視点を活かしていきたいと考えています。
アルバイト・未経験の場合の例文
良い例文(アルバイト・未経験の場合)
私の長所は新しい環境にすぐ慣れる適応力です。飲食店のアルバイトでは、入って1週間ほどでレジ・接客・簡単な調理補助を一通り任せてもらえるようになりました。分からないことはその場で確認し、同じミスを繰り返さないよう心がけていました。未経験の業務でも早く覚え、早い段階で戦力になれるよう努力していきたいです。
アルバイトの応募書類では、アルバイト用の履歴書テンプレートのように項目数が少ないフォーマットの方が書きやすい場合があります。パート勤務での応募であれば、パート用の履歴書テンプレートも参考にしてください。

履歴書の長所を書くときの注意点
- 文字数の目安:長所欄は100〜150字程度に収める。書ききれない場合は自己PR欄で補足する
- 企業がマイナスに捉える長所は避ける:協調性を求める職種で「1人で黙々と作業するのが得意」だけを強調するなど、社風とずれる表現は使わない
- 誇張しない:面接で説明できる範囲を超えた表現は、深掘りされたときに矛盾が生じやすい
- 長所と志望動機を混同しない:長所欄はあくまで自分の資質、志望動機欄は入社意欲を書く欄として役割を分ける
長所と志望動機・自己PRの内容が重複してしまう人は、それぞれの欄の役割を整理しておくと書き分けやすくなります。

まとめ
- 長所欄は「結論→エピソード→活かし方」の3ステップで書く
- 採用担当者は長所と短所の一貫性、業務との結びつきを見ている
- 長所が見つからないときは、過去の行動の振り返りや第三者への質問、短所からの逆算で探せる
自分の状況に合ったエピソードを1つ選び、具体的な行動と数字を添えるだけで、長所欄の説得力は大きく変わります。
履歴書の長所に関するよくある質問
- 長所が思いつかないときはどうすればいいですか?
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過去にアルバイトや学校行事、前職で「頼まれた」「任された」場面を振り返るか、家族や友人に自分の良いところを聞いてみてください。短所を裏返して長所として言い換える方法も有効です。
- 長所と短所は同じ性質のものを選んだ方がいいですか?
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同じ性質から派生させると一貫性が伝わりやすくなります。たとえば長所を「計画性」とした場合、短所を「予定外の変化に弱い一面がある」とするなど、表裏一体の関係で説明すると自然です。
- 長所欄には何文字くらい書けばいいですか?
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履歴書の長所欄は100〜150字程度が目安です。書ききれないエピソードがある場合は、自己PR欄でさらに詳しく補足してください。
- アルバイトの履歴書でも長所は詳しく書くべきですか?
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アルバイトの場合も、エピソードを添えることで採用担当者の印象に残りやすくなります。学業やこれまでの就業経験の中から、応募先の業務に近い場面を選んで書いてください。

