この記事では、職務経歴書のExcelテンプレートの選び方と、ダウンロードした後に多くの転職者がつまずく「書き方」の落とし穴を解説します。逆編年体・編年体・キャリア式の3形式の違いと、採用担当者が実際に確認しているポイントも紹介します。
Excelテンプレートの「形式」を選ぶところから始めよう
職務経歴書のExcelテンプレートを検索すると、複数のサイトが異なるフォーマットを提供しています。まず理解しておくべきは、テンプレートの「形式」を間違えると、どれだけ内容を書き込んでも採用担当者に伝わりにくくなるという点です。
職務経歴書のフォーマットは大きく3種類あります。自分のキャリアに合った形式を選ぶことが、書類選考突破の第一歩です。
| 形式 | 書く順番 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| 逆編年体式 | 最新の職歴から順に書く | 転職経験があり、直近の実績が強い人 |
| 編年体式 | 入社が古い順に書く | 転職回数が少ない・社歴の積み上げを見せたい人 |
| キャリア式 | 業務・スキル別にまとめる | 転職回数が多い人・IT・クリエイター系の専門職 |
逆編年体式|転職者の定番・最近の経験を前に出す形式
最も一般的に使われるフォーマットです。直近の職歴から書き始めるため、採用担当者が「最近どんな仕事をしてきたか」を最初に把握できる構成になります。
転職経験が1〜3回あり、現在の仕事に近い職種へ転職する場合は、まずこの形式を選んでおけば問題ありません。多くの採用担当者が見慣れている形式のため、読みやすさの面でも有利です。
編年体式|スタートから現在へ、キャリアの積み上げが伝わる
入社が古い職歴から順に書いていく形式です。「どんなキャリアを積み上げてきたか」を時系列で追いやすく、転職回数が少なく1〜2社での経験が長い場合に読みやすい構成です。
採用担当者が「直近の経験」を確認するためには最後まで読む必要があります。20代・第二新卒など社歴の浅い段階での転職活動では、逆編年体式よりも選ばれる頻度は低めです。
キャリア式|転職回数が多い人・専門性が高い人向け
過去の業務内容を「職種別」「スキル別」に整理して記載する形式です。複数の会社でプロジェクト単位で働いてきたIT系・デザイン系・コンサル系の方や、転職回数が4回以上ある場合に有効です。
馴染みの薄いフォーマットのため、採用担当者によっては読みにくいと感じることもあります。一般的な転職活動では、逆編年体式を選んでおくほうが無難です。
自分に合った形式を選ぶ3つの目安
形式選びのチェックポイント
- 転職が2回以上ある・直近の経験をアピールしたい → 逆編年体式
- 転職は初めてか、1社での経験が長い → 編年体式または逆編年体式
- 転職回数が4回以上・プロジェクト単位のキャリアが多い → キャリア式
履歴書のテンプレートも合わせて準備が必要な方は、以下の記事を参考にしてください。

Excelテンプレートに入力する内容の書き方
テンプレートをダウンロードしただけで手が止まってしまう人が多いのが、「何を・どう書けばいいかわからない」という壁です。採用担当者が書類選考で実際に目を止める3つの項目の書き方を解説します。
職務要約は100〜150文字で結論から始める
職務要約とは、職務経歴書の冒頭に書く「自己紹介のような短い文章」です。採用担当者が職務経歴書を手に取ったとき、最初に目を通すのがこの職務要約です。ここで「読む価値がある」と判断されなければ、残りのページを細かく読んでもらえないこともあります。
書くべき内容は「これまでの経験の要点」「持っているスキルや強み」「企業に提供できる価値」の3点です。100〜150文字にまとめ、冒頭で職種・経験年数から入るのが基本です。
良い例文
法人向けIT営業として7年のキャリアを持ちます。中小企業向けのクラウド導入支援を中心に担当し、年間売上目標を継続して120〜135%で達成。新規開拓と既存深耕の両方に強みがあり、チームリーダーとして3名のマネジメント経験もあります。
NG例
これまで営業として働いてきました。今後もお役に立てるよう努力します。職種・経験年数・具体的な実績がすべて抜けており、採用担当者に何も伝わらない。「いつ・どこで・何をしたか・どんな成果を出したか」が職務要約の最低条件。
業務内容と実績は「数値」で語る
業務内容の欄に「営業活動を担当しました」「顧客対応を行いました」と書いても、採用担当者には何も伝わりません。「どれくらいの規模で」「どんな成果が出たか」を数値で示すことが、書類を通過させるために最も効果的な方法です。
数値で示しにくい業務でも、「担当件数」「チームの人数」「月間対応件数」など、何かしら数字で表せる要素が見つかるはずです。
良い例文
法人向け新規開拓営業(担当顧客数:20社、月間訪問件数:30件)。年間売上目標1,200万円に対し達成率130%(前年比+25%)。2023年度は社内表彰で部門MVPを受賞。
NG例
法人向け営業を担当し、多くのお客様に対応しました。高い評価を受けました。「多くの」「高い評価」という表現は意味をなさない。1社でも100社でも同じに見える。具体的な件数・金額・達成率がないと採用担当者には評価のしようがない。
スキル・ツール・資格の書き方
「ExcelやWordが使えます」の一言では採用担当者に刺さりません。スキル欄には、どのレベルで使えるかを具体的に示すことがポイントです。特に、応募職種で求められるツールについては詳しく書くほど有利になります。
- Excel(ピボットテーブル・VLOOKUP・マクロの作成)
- PowerPoint(社内報告用スライド・顧客向け提案資料の作成経験あり)
- Salesforce(リード管理・商談管理・レポート作成)
資格欄は「正式名称+取得年」で記載します。「Excel検定 取得」ではなく「日本商工会議所主催 ビジネス統計スペシャリスト(2022年取得)」のように正確に書くことで、採用担当者からの信頼性が上がります。
入力内容の整理に迷った場合は、自動作成ツールを補助的に活用する方法もあります。

Excelで職務経歴書を作るときに気をつけたい4つのこと
WordテンプレートよりExcelを選ぶ人の多くが「表やレイアウトを自由に組みやすいから」という理由を挙げます。ただ、Excelには独自の注意点があります。
フォントとレイアウトの崩れに注意する
Excelで作成した職務経歴書は、自分のPCでは問題なく表示されていても、採用担当者のPCで開くと文字サイズがずれたり行がはみ出したりすることがあります。崩れを防ぐための基本ルールは以下のとおりです。
- フォントは「MS明朝」または「MSゴシック」に統一する(環境依存が少ない)
- セル結合は最小限にとどめる(崩れの原因になりやすい)
- 本文は10〜11pt、見出しは12ptを目安にする
- 余白(行の高さ・列の幅)に余裕を持たせると読みやすくなる
提出前には必ずPDF変換する
メールで職務経歴書を提出する場合、Excelファイル(.xlsx)のまま添付するのは避けてください。採用担当者の端末やOfficeのバージョンによっては、意図した通りに表示されません。
作成が完了したら、必ずPDFに書き出してから添付するのが正解です。ExcelではCtrl+P(印刷)→「PDFに保存」の手順で、フォーマットを崩さずに書き出せます。
Excelが苦手なら別のツールも選択肢になる
Excelの表組みやレイアウト調整が苦手な方は、無理に使う必要はありません。以下のような選択肢も有効です。
- Wordテンプレート:テキスト中心のシンプルな書類なら、ExcelよりWordのほうが崩れにくく扱いやすい
- Web作成ツール:項目を入力するだけで自動的にきれいなフォーマットに整えてくれるサービスがある
- 転職エージェントのサポート:無料で職務経歴書の添削を受けられる転職エージェントもある
採用担当者はここを見ている
- 冒頭の職務要約が30秒以内に把握できるか
- 業務内容に具体的な数字(件数・金額・達成率)が示されているか
- PDFで文字ずれ・行崩れがないか
- 全体のフォントや書式が統一されているか
自分一人での完成に自信がない場合は、有料添削サービスの活用も一つの手です。

採用担当者が「30秒で落とす」職務経歴書のNG例と改善法
テンプレートを使って見た目が整っていても、中身の書き方が原因で書類選考を通過できないケースは多くあります。以下の3つは、採用担当者が実際によく目にする「惜しい職務経歴書」の典型です。
NG例①:業務内容が箇条書きの羅列になっている
「業務を担当しました」「〇〇を行いました」という表現が延々と続く職務経歴書は、採用担当者にとって読む気が起きません。「何をしたか」ではなく「どんな成果を出したか」を示すことが職務経歴書の本来の目的です。
NG例
・顧客訪問を行いました
・提案書を作成しました
・契約手続きの対応をしました
規模・実績・工夫がすべて抜けており、他の候補者と区別がつかない。
良い例文
法人向け新規開拓営業(月間訪問件数30件)。顧客の課題に応じた提案書を作成し、月間成約率を前年比12%向上させた。既存顧客へのアップセル提案でも年間売上貢献額150万円を達成。
NG例②:実績に数値がない
「売上に貢献しました」「高い評価を受けました」という表現は、数値がないと何も伝わりません。採用担当者は複数の書類を同時に評価しています。数値で示された実績がある候補者は、そうでない候補者よりも圧倒的に印象に残ります。
「数値が出せない業務だった」という場合でも、担当した顧客数・処理件数・チームの人数・プロジェクト期間など、数字で表せる要素を探してみてください。どんな業務にも、何らかの定量的な情報が必ず存在します。
NG例③:テンプレートの空白が多い
Excelテンプレートをダウンロードしたまま、項目に「特になし」「なし」と書いてある書類が採用担当者のもとに届くことがあります。空白の多い職務経歴書は「準備不足」と判断され、即座に読み飛ばされます。
空白・「なし」で埋まった項目への対処法
- 資格・スキル欄が空き気味:業務上使ってきたツール(Excel・PowerPoint・使用システム名等)を具体的に書く
- 自己PR欄に書くことがない:「この会社でやりたいこと・貢献できること」を応募企業に合わせて1〜2文書く
- 職務要約がうまく書けない:「職種・経験年数・最も得意な業務」の3点だけで書き始めると整理しやすい
書類作成に自信がない場合は、代行サービスを活用する方法もあります。

まとめ
- 職務経歴書のExcelテンプレートは「逆編年体式・編年体式・キャリア式」の3種類があり、自分のキャリアに合った形式を選ぶことが最初のステップ
- 冒頭の職務要約は100〜150文字で「職種・経験年数・実績」を結論から書く
- 業務内容は「担当した・行った」ではなく、件数・金額・達成率など具体的な数値で表す
- Excelで作成した場合は、提出前に必ずPDF変換してフォーマット崩れを防ぐ
- テンプレートは「器」、中身の書き方で採用担当者の印象は大きく変わる
書類選考の通過率を上げるには、テンプレートの選び方と中身の充実の両方が必要です。自分だけで完結させることにこだわらず、転職エージェントや添削サービスを活用しながら仕上げていくことも積極的に検討してください。
職務経歴書テンプレートに関するよくある質問
- 職務経歴書はExcelとWordのどちらで作るべきですか?
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どちらでも問題ありません。Excelはレイアウトをセルで自由に組みやすい反面、Wordは文章の流れが作りやすく、環境によるフォーマット崩れのリスクが低い傾向にあります。いずれを選んでも、提出前にPDF変換する点は共通です。自分が使いやすい方で作成し、最終的にPDF保存して提出するのが基本です。
- 職務経歴書のページ数は何枚が適切ですか?
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一般的にはA4用紙2〜3枚が目安です。採用担当者が短時間で読める量として、2枚以内を推奨しているエージェントや企業が多くあります。経験年数が10年以上ある場合は3枚まで許容されることもありますが、枚数にこだわるより「採用担当者がスムーズに読めるか」を基準にするほうが実際の通過率に影響します。
- テンプレートを使うと採用担当者にわかりますか?
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テンプレートの使用自体は問題ありません。採用担当者が評価するのはフォーマットではなく内容です。大手転職サービスやOffice公式のテンプレートを使っている応募者は多く、「テンプレートを使った」ことがマイナス評価になることはありません。中身に具体的な実績・数値・自己PRを丁寧に書き込むことが、テンプレートを使いながら選考を通過するための唯一の方法です。


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