この記事では、MacのNumbersを使って職務経歴書を無料で作成する方法を解説します。テンプレートの入手先から作成手順、採用担当者に通じるPDF提出の注意点まで、WordなしでもMacだけで書類を完成させる具体的な手順がわかります。
MacユーザーはNumbersで職務経歴書を無料で作れる
WordやExcelがないと職務経歴書が作れない、と思っているMacユーザーは少なくありません。ですが実際には、MacにあらかじめインストールされているNumbersを使えば、追加コストなしで職務経歴書を完成させられます。
Numbersとは何か
NumbersはAppleが開発した無料の表計算ソフトです。MacとiPad・iPhoneに無料で提供されており、Microsoft Excelに相当する機能を持っています。表・グラフ・テキストを組み合わせた書類の作成が可能で、フリーレイアウトで職務経歴書のような書式の文書も作れるのが特徴です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対応OS | macOS / iPadOS / iOS(Windows非対応) |
| 価格 | 無料(App Storeからダウンロード) |
| 主な保存形式 | .numbers(独自形式)/ .xlsx / .pdf |
| Excel互換性 | Excel形式(.xlsx)の読み込み・書き出しに対応 |
WordやExcelを用意しなくていい理由
転職活動のためだけにWordやExcelを購入・サブスクリプション契約するのは、月数百〜千円以上の出費になります。Numbersなら追加コストゼロで職務経歴書を完成させられます。
- コスト:Numbersは無料。Microsoft 365 Personal(Word/Excel含む)は月2,130円〜の費用がかかる
- 提出形式:企業への提出はPDFが主流。Numbers→PDF変換は数ステップで完了する
- Excel互換:転職サイトが配布するExcel形式テンプレートをそのままNumbersで開いて編集できる
採用担当者はここを見ている
採用担当者が職務経歴書で最初に確認するのは、書かれている内容です。作成ツールの種類(WordかNumbersか)を意識する担当者はほぼいません。ただし、提出ファイルの形式は別の話です。PDFで提出するなら問題ありませんが、.numbersや.xlsxのまま送ると担当者のPCで開けないリスクがあります。ファイル形式さえ正しければ、Numbersで作った書類は採用担当者に問題なく届きます。
Numbers用の職務経歴書テンプレートを無料で手に入れる方法
Numbers専用の職務経歴書テンプレートは市場に少ないのが現状です。ただし、以下の2つの方法でコストゼロでテンプレートを準備できます。
方法①:Apple公式テンプレートを流用する
Numbersには起動時に選べるテンプレートが用意されています。職務経歴書向けの専用テンプレートはありませんが、「履歴書」テンプレートをベースにカスタマイズするのが最も手軽な方法です。
- Numbersを起動 → 「新規書類」をクリック
- テンプレート一覧から「個人」カテゴリを選ぶ
- 「履歴書」または「シンプル」テンプレートを選択して開く
- 不要な項目を削除し、職務経歴書に必要な項目(職務要約・職務経歴・スキル)を追加する
Apple公式テンプレートはデザインが整っているため、最小限の修正で職務経歴書の体裁を整えられます。ただし、あくまで「履歴書向け」のテンプレートなので、職務経歴書の構成(職務要約・詳細職歴・スキル)に合わせた大幅なカスタマイズが必要になる点は覚悟してください。
方法②:Excel形式のテンプレートをNumbersで開く
転職サイト(doda・リクナビNEXTなど)が無料配布しているExcel形式テンプレートをダウンロードして、Numbers上で開く方法です。Numbers本体でExcelファイルの読み込みに対応しているため、特別な変換作業なしに使えます。
- 転職サイトからExcel形式(.xlsx)の職務経歴書テンプレートをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを右クリック →「このアプリケーションで開く」→「Numbers」を選択
- Numbersで内容を編集する(一部レイアウトがずれる場合は手動で修正)
- 完成後にPDF形式で書き出して提出する
注意点
Excel形式テンプレートをNumbersで開くと、フォントや罫線の位置がずれることがあります。そのまま提出せず、PDF出力後に必ずプレビューで全ページを確認してから送信してください。
Numbersで職務経歴書を一から作る手順
テンプレートを使わずゼロから作る場合の手順を解説します。手順通りに進めれば、採用担当者に通じる職務経歴書を40〜60分で完成させられます。
Step 1:用紙サイズをA4に設定する
Numbersのデフォルト設定は必ずしもA4ではありません。最初に正しいサイズを設定しないと、PDF出力時に余白がずれたり、印刷時にレイアウトが崩れます。
- 新規書類を開いたら、右上の「書類」アイコン(四角のアイコン)をクリック
- 「プリント設定」→「用紙サイズ」→「A4」を選択
- 余白は上下左右20mm以上に設定する(読みやすさと印刷対応のため)
Step 2:基本レイアウトを組む
職務経歴書のレイアウトは、上から順に「タイトル → 氏名・日付 → 職務要約 → 職務経歴 → スキル・資格 → 自己PR」の構成が採用担当者にとって最も読みやすい流れです。
- タイトル行:「職務経歴書」と大きく中央に配置(16〜18pt・太字)
- 氏名・日付:右端に「作成日:YYYY年MM月DD日 氏名:〇〇 〇〇」
- 職務要約:3〜5行のサマリー(採用担当者が最初に目を通す部分)
- 職務経歴:表形式で企業ごとに時系列で記載する
- スキル・資格:箇条書きまたは表で整理する
Step 3:フォントと文字サイズを統一する
Numbersで作る書類はフォントの選択が採用担当者の印象に直接影響します。Macに標準搭載されているフォントの中から、ビジネス文書として適切なものを選んでください。
| 箇所 | 推奨フォント | サイズ |
|---|---|---|
| 本文テキスト | ヒラギノ角ゴ ProN W3 | 10.5〜11pt |
| 見出し(セクション名) | ヒラギノ角ゴ ProN W6(太字) | 12〜13pt |
| タイトル「職務経歴書」 | ヒラギノ角ゴ ProN W6(太字) | 16〜18pt |
フォントの種類を統一することで、採用担当者が「整理されている」と感じる書類になります。複数のフォントを混在させると視覚的なまとまりが崩れ、読みにくい印象を与えます。
Step 4:PDFとして書き出す
内容が完成したら、必ずPDF形式で書き出してから提出します。Numbers形式(.numbers)のままでは採用担当者がWindowsを使っている場合にファイルを開けません。
- メニューバーの「ファイル」→「書き出す」→「PDF」を選択
- 画質「最高」を選択してOKをクリック
- ファイル名は「山田太郎_職務経歴書.pdf」のように氏名を先頭に付ける
- 保存後、Macの「プレビュー」アプリで全ページを確認してからメールに添付する
NG例
ファイル名を「職務経歴書.pdf」のままにするのはNGです。採用担当者は複数の候補者から書類を受け取ります。誰の書類かわからないファイル名では管理の段階でトラブルになることがあります。「山田太郎_職務経歴書.pdf」のように氏名を先頭に入れることが基本です。
採用担当者が見る職務経歴書の5つの必須項目
Numbersで書類を作れても、書く内容が採用担当者の基準を満たしていなければ通過できません。書類を受け取ってから30秒で判断が下されることを前提に、最低限押さえるべき5つの項目を解説します。
採用担当者はここを見ている
- 冒頭の職務要約:「この人は何ができるのか」が3〜5行で読めるか
- 職務経歴の具体性:「何を・どのくらい・どんな成果で」が数字で書かれているか
- 読みやすさ:フォントが統一されているか・適切な余白があるか・2枚以内に収まっているか
①職務要約(冒頭3〜5行のサマリー)
職務要約は採用担当者が最初に目を通す部分です。「即戦力になりそうか」「求める人材に近いか」をここで3〜5秒で判断されます。「経験年数・職種・得意なこと」の3点を簡潔に書きましょう。
良い例文
営業職として8年間(法人向けIT製品の新規開拓・既存顧客フォロー)従事。前職では年間売上目標150%を3期連続で達成。現在は個人向けからBtoB領域への転換を目指し、法人営業のポジションを希望しています。
NG例
「営業を長年担当してきました。人と話すことが得意で、チームワークを大切にしています。」のような抽象的な自己評価は落とされます。採用担当者が求めているのは「何を・何年・どんな成果で」という具体的な事実です。
②職務経歴(会社名・期間・担当業務)
最も分量が多くなるセクションです。各勤務先ごとに表形式でまとめると、採用担当者が複数の職歴を比較しやすくなります。
| 項目 | 記載内容の例 |
|---|---|
| 会社名・事業内容 | 株式会社〇〇(IT機器販売・従業員300名) |
| 在籍期間 | 20XX年4月〜20XX年3月(3年間) |
| 雇用形態 | 正社員 |
| 担当業務 | 法人向けPC・周辺機器の新規営業(担当エリア:東京・神奈川) |
| 実績・成果 | 月平均新規獲得件数8件、前期比120%(チーム内1位) |
③スキル・保有資格
スキルと資格は、採用担当者が「即戦力かどうか」を判断するための補足情報です。資格は取得年月と正式名称を明記します。
- PCスキル:Microsoft Excel(ピボットテーブル・VLOOKUP活用レベル)、Salesforce基本操作
- 資格:日本語での正式名称で記載し、取得年月を添える(例:普通自動車第一種運転免許 20XX年X月取得)
- 語学:TOEIC 750点(20XX年XX月受験)のように点数と受験時期を明示する
④自己PR
職務経歴書での自己PRは任意ですが、記載すると他の候補者との差別化になります。「これまでの経験をどう活かすか」「入社後に貢献できること」を100〜200文字でまとめます。スキルや経験の羅列ではなく、相手企業への具体的な貢献イメージを書くことが採用担当者の目を引くポイントです。
⑤作成日と氏名
右上または末尾に「作成日:20XX年X月X日」と氏名を記載します。複数の書類を比較している採用担当者が誰の書類かを確認するために必要な情報です。記載を忘れると「準備が雑な人」という印象を与えることがあります。
作成作業を効率化したい場合は、職務経歴書の自動作成ツールを活用する方法もあります。Numbersで下書きを作り、仕上げに自動作成ツールで文章を補強するという使い方も有効です。

Numbersで職務経歴書を作るときの3つの落とし穴
Numbers特有の注意点を知らずに提出すると、採用担当者側でファイルが開けなかったり、読みにくい書類になるリスクがあります。以下の3点は必ず確認してください。
落とし穴①:Numbers(.numbers)形式のまま提出するのは絶対NG
.numbers形式はApple専用のファイル形式です。WindowsユーザーやAndroid端末を使っている採用担当者はこのファイルを開けません。書類が届いても確認できなければ、選考から外れるリスクがあります。
NG例
「職務経歴書.numbers」を添付して送信する→ 採用担当者のWindowsでは開けない可能性が高いです。必ずPDF(.pdf)に変換してから提出してください。どうしてもExcel形式が求められる場合は、Numbersのメニュー「ファイル→書き出す→Excel」から.xlsx形式で書き出せます。
落とし穴②:フォントが文字化けするリスク
PDFで書き出すことで文字化けのリスクは大幅に下がりますが、PDF出力前に必ずプレビューで確認する習慣をつけましょう。特にExcel形式のテンプレートを流用した場合、フォントが意図しないものに置き換わることがあります。
- PDF書き出し後、Macの「プレビュー」アプリで全ページを確認する
- 文字が□(豆腐)や「?」に変わっている箇所がないか確認する
- フォントはヒラギノ角ゴ系統(Mac標準搭載)を使えば文字化けリスクが最小限になる
落とし穴③:ページ数が多すぎると最後まで読まれない
採用担当者が一人の候補者の職務経歴書に割ける時間は、多くて1〜2分です。ページ数が3枚・4枚と増えると、後半は読まれないまま次の候補者の書類に移ることがあります。
- 基本は2枚以内:経験年数10年未満は1〜2枚を目安にする
- 情報の優先順位をつける:直近3〜5年の職歴を厚く書き、古い経験は1〜2行に簡略化する
- Numbersで確認する方法:「プリント」→「プレビュー」でページ数を確認してから書き出す
書類の内容についてプロにチェックしてもらいたい場合は、職務経歴書の添削サービスを検討する選択肢もあります。

まとめ
- MacのNumbersは無料で使え、職務経歴書の作成に十分対応できる
- テンプレートはApple公式テンプレートの流用か、Excel形式テンプレートをNumbersで開く方法が使える
- ゼロから作る場合は「用紙A4設定 → レイアウト設計 → 項目入力 → PDF書き出し」の手順で進める
- 採用担当者が見るのは職務要約の具体性・職務経歴の成果・全体の読みやすさ
- .numbers形式での提出は厳禁。必ずPDFに変換してから送信する
- ページ数は2枚以内、ファイル名は「氏名_職務経歴書.pdf」とする
書類の形式を整えたら、次は内容の精度を上げることが書類選考通過への近道です。自分一人での見直しに限界を感じたタイミングで、転職エージェントや添削サービスに書類を確認してもらうことを検討してみてください。
NumbersでつくるMac職務経歴書についてのよくある質問
- Numbersで作った職務経歴書はそのまま提出できますか?
-
「そのまま」が.numbers形式のことであれば提出できません。採用担当者のPCがWindowsの場合、.numbersファイルは開けないためです。必ずPDF形式(.pdf)に変換してから提出してください。PDF書き出しはNumbersのメニュー「ファイル→書き出す→PDF」から行えます。
- NumbersとExcelで作った職務経歴書、採用担当者から見て違いはありますか?
-
PDF形式で提出する限り、採用担当者は作成ツールを判別できません。書類の品質(内容・読みやすさ・ページ数)が選考の判断基準であり、NumbersかExcelかという点は関係しません。
- Numbersにフォントが少なくて困っています。どうすればいいですか?
-
職務経歴書の本文はMac標準の「ヒラギノ角ゴ ProN」W3(本文)とW6(見出し・太字)だけで十分です。凝ったフォントを使う必要はなく、ビジネス文書として読みやすいフォントを統一して使うことが採用担当者に良い印象を与えます。
- Numbersで作った職務経歴書をWord形式で提出することはできますか?
-
Numbersから直接Word形式(.docx)で書き出すことはできません。Excelを経由した.xlsx形式への変換は可能ですが、Wordとは別の形式です。Word形式での提出を指定された場合は、Googleドキュメントを経由してWord形式に変換する方法か、無料で使えるLibreOfficeのWriterで書き出す方法を検討してください。

