「卒業」と「修了」は、履歴書の学歴欄では書き分けが決まっています。高校・専門学校・短大・大学は「卒業」、大学院は「修了」と書くのが正解です。職業訓練校など一部も「修了」を使います。学歴欄のたった一語でも、間違えると採用担当者に学歴の正確性を疑われることがあります。この記事では、学校の種類ごとの使い分けを一覧で示し、大学院・専門学校・高専・在学中の状況別に、そのまま使える記載例を採用担当者の視点でまとめます。
【結論】「卒業」と「修了」の違いと履歴書での使い分け
迷ったときの基準はシンプルです。学校が定めた課程を「全部」終えたなら卒業、大学院のように「一定の課程」を終えたなら修了と考えます。まずは意味の違いと、学校の種類別にどちらを使うかを確認してください。
「卒業」と「修了」の意味の違い
- 卒業:学校が定めた全課程を修め終え、その学校を離れること。小学校から大学まで、課程全体を終えた場合に使います。
- 修了:学校の中の一定の課程を修め終えること。学校そのものではなく「課程」を終えた状態を指し、大学院の修士課程・博士課程などが当てはまります。
大学院で「卒業」を使わないのは、修士課程や博士課程が大学院という組織の中の一課程という位置づけだからです。この考え方を押さえておくと、迷ったときに判断できます。
学校の種類別|どちらを使うか一覧表
| 学校の種類 | 使う言葉 | 学歴欄の書き方例 |
|---|---|---|
| 高等学校 | 卒業 | 〇〇高等学校 卒業 |
| 専門学校 | 卒業 | 〇〇専門学校 〇〇科 卒業 |
| 短期大学 | 卒業 | 〇〇短期大学 〇〇学科 卒業 |
| 高専(本科) | 卒業 | 〇〇工業高等専門学校 〇〇学科 卒業 |
| 高専(専攻科) | 修了 | 〇〇工業高等専門学校 専攻科 修了 |
| 大学 | 卒業 | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業 |
| 大学院(修士) | 修了 | 〇〇大学大学院 〇〇研究科 修士課程 修了 |
| 大学院(博士) | 修了 | 〇〇大学大学院 〇〇研究科 博士課程 修了 |
| 職業訓練校 | 修了 | 〇〇職業訓練校 〇〇科 修了 |
大まかには「大学院と職業訓練校が修了、それ以外は卒業」と覚えておけば、ほとんどのケースで対応できます。判断に迷いやすいのは大学院と高専の専攻科なので、次の章から状況別に見ていきます。
採用担当者はここを見ている
- 用語ひとつで、学歴を正確に書ける人か、確認せず提出する人かを見分けている
- 大学院修了者が「卒業」と書いていると、経歴全体の記載も疑ってかかる
- 正しい用語は、それだけで基礎的な注意力と社会常識の証明になる
大学院の学歴欄の書き方【修了の記載例】
大学院を出た方が最も迷うのがこの部分です。結論は、修士課程・博士課程のいずれも「修了」を使います。入学と修了を両方書き、研究科・専攻・課程まで正式名称で記載するのが基本です。
修士課程(博士前期課程)の書き方
良い例文
20XX年4月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 入学
20XX年3月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 修了
大学によっては「修士課程」を「博士前期課程」と呼びます。学生証や修了証明書の表記に合わせれば問題ありません。学部と大学院で学校名が同じでも、大学院は必ず「〇〇大学大学院」と書き分けます。
博士課程(博士後期課程)の書き方
良い例文
20XX年4月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 博士後期課程 入学
20XX年3月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 博士後期課程 修了
博士後期課程も全課程を終えた場合は「修了」です。学位(博士号)を取得しているかどうかとは別に、課程を終えたなら修了と書いて構いません。
単位取得退学・満期退学の書き方
博士後期課程で、所定の単位を取り終えたものの博士号を取得する前に在籍を終えた場合は「修了」を使いません。この状況は「単位取得退学」または「満期退学」と書きます。事実と異なる「修了」は経歴詐称と受け取られかねないため、正確に区別してください。
NG例
20XX年3月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 修士課程 卒業
大学院に「卒業」は使いません。正しくは「修了」です。学部の感覚のまま卒業と書いてしまう典型的なミスで、採用担当者が最初に気づく箇所です。
修士・博士・中退それぞれの詳しい記載例や、大学院での経験を職歴欄でどう見せるかは、大学院の履歴書の書き方をまとめた記事で状況別に確認できます。

専門学校・短大・高専・職業訓練校の書き分け
大学院以外にも判断に迷う学校があります。専門学校と短大は「卒業」、高専は本科と専攻科で変わり、職業訓練校は「修了」を使います。学校ごとの正解を記載例とあわせて整理します。
専門学校・短大の場合(卒業)
専門学校と短期大学は、課程全体を終えるため「卒業」です。専門学校は学科・コース名まで書くと、何を学んだかが伝わり評価につながります。
良い例文
20XX年4月 〇〇専門学校 〇〇科 入学
20XX年3月 〇〇専門学校 〇〇科 卒業
学歴欄の正式な記載ルールや採用担当者が見るポイントは、専門学校の履歴書の書き方でも詳しく解説しています。
高専の場合(本科は卒業・専攻科は修了)
高等専門学校は、5年間の本科を終えた場合は「卒業」です。本科修了後にさらに進む専攻科(2年)を終えた場合は「修了」を使います。同じ高専でも本科と専攻科で言葉が変わる点に注意してください。履歴書では「〇〇工業高等専門学校」と正式名称で書きます。
職業訓練校の場合(修了)
ハローワーク経由などで通う公共職業訓練は「修了」を使います。入学ではなく「入校」、卒業ではなく「修了」と書くのが一般的です。訓練内容を示すコース名も添えます。
良い例文
20XX年4月 〇〇職業訓練校 〇〇科 入校
20XX年9月 〇〇職業訓練校 〇〇科 修了
高校・専門学校・大学院などをまたいで書き分けを一度に確認したいときは、履歴書の校種の書き方もあわせて参考になります。
在学中の書き方|「卒業見込み」と「修了見込み」の違い
在学中に応募する場合も、卒業・修了の使い分けはそのまま反映します。学部や専門学校なら「卒業見込み」、大学院なら「修了見込み」と書きます。見込みを書けるのは、その年度内に卒業・修了が確実な場合です。
良い例文
- 大学生:20XX年3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業見込み
- 大学院生:20XX年3月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 修士課程 修了見込み
卒業・修了がまだ確定していない段階では「在学中」と書きます。「卒業見込み」との違いや使い分けの条件は、在学中の正しい書き方の記事で整理しています。

学歴欄で採用担当者が見ているポイントと失敗しないコツ
卒業と修了の使い分けは、採用担当者にとって「学歴を正確に書けるか」を確認する入口です。用語を正しく書いたうえで、次のポイントも押さえると学歴欄で減点されにくくなります。
採用担当者はここを見ている
- 大学院を「卒業」と書いていないか(正確性の第一チェック)
- 学校名を「〇〇大」などと略さず正式名称で書いているか
- 元号と西暦が混在せず、入学年と卒業・修了年が整合しているか
NG例
20XX年3月 〇〇大学院 修了
研究科・専攻・課程が抜けています。「〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 修了」まで書いて、初めて正式な記載になります。
用語以外にも学歴欄で落とされやすいポイントは複数あります。詳しくは学歴・職歴で落ちるNG例をまとめた記事や、最終学歴の書き方を確認してください。入学・卒業の年度は学歴早見表で確認するとミスを防げます。

まとめ
- 高校・専門学校・短大・大学は「卒業」、大学院は「修了」が基本
- 職業訓練校と高専の専攻科は「修了」、高専の本科は「卒業」
- 博士号取得前に退学した場合は「単位取得退学」または「満期退学」
- 在学中は学部なら「卒業見込み」、大学院なら「修了見込み」
卒業と修了の一語は、採用担当者が学歴の正確さを判断する最初の手がかりです。学校の種類に合った言葉を選び、正式名称まで丁寧に書けば、それだけで書類の印象は変わります。
卒業と修了の違いに関するよくある質問
- 大学院を出た場合、履歴書には「卒業」と「修了」どちらを書きますか?
-
修士課程・博士課程のいずれも「修了」を書きます。大学院に「卒業」は使いません。研究科・専攻・課程まで正式名称で記載してください。
- 専門学校は「卒業」で合っていますか?
-
専門学校と短期大学は「卒業」で正解です。ただし職業訓練校は「修了」、高専は本科が「卒業」・専攻科が「修了」と分かれる点に注意してください。
- 「修了」を「卒業」と間違えて書いてしまうと不採用になりますか?
-
その一点だけで直ちに不採用になるわけではありませんが、学歴の正確性を疑われ、経歴全体を細かく見られる原因になります。気づいたら訂正した清書を提出するのが安全です。
- 高等専門学校(高専)は卒業ですか、修了ですか?
-
5年間の本科を終えた場合は「卒業」、本科修了後に進む専攻科を終えた場合は「修了」です。同じ高専でも本科と専攻科で言葉が変わります。


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