職務経歴書は「編年体形式」「逆編年体形式」「キャリア形式」の3種類から自分の経歴に合う形式を選び、職務要約と実績を数字で示すのが基本です。履歴書との違いを理解しないまま書くと、内容が重複して評価が下がります。初めて作成する人でも迷わないよう、項目ごとの書き方と採用担当者が実際に見ているポイントを状況別に解説します。
職務経歴書の書き方と3つの基本フォーマット【結論】
結論|まず自分に合うフォーマットを選ぶ
職務経歴書には「編年体形式」「逆編年体形式」「キャリア形式」という3つの基本フォーマットがあります。どれを選ぶかで採用担当者への伝わり方が変わるため、書き始める前に自分の経歴と一番合う形式を決めることが通過率を左右します。
- 編年体形式:古い職歴から新しい順に記載する。職歴に一貫性がある人向け
- 逆編年体形式:直近の職歴から遡って記載する。最新の実績を強調したい人向け
- キャリア形式:職種・プロジェクト単位で経歴をまとめる。転職回数が多い人や専門職向け
【記載例】職務経歴書の書き方サンプル
職務要約は職務経歴書の冒頭に置く文章で、採用担当者が最初に読む箇所です。経験年数・担当業務・実績を具体的な数字とともに書くかどうかで、第一印象が大きく変わります。
良い例文
営業職として8年間、法人向けIT商材の新規開拓から既存顧客のフォローまで一貫して担当してきました。前職では新規契約件数を前年比130%に伸ばし、チームリーダーとして後輩3名の育成も経験しています。この実績を活かし、貴社でも顧客との長期的な信頼関係構築に貢献したいと考えています。
NG例
営業として長年頑張ってきました。お客様対応やチームのマネジメントなど、様々な業務を経験しています。培った経験を活かして貴社でも頑張りたいです。
経験年数・実績の数字・担当業務の範囲がすべて曖昧です。「頑張ってきました」「様々な業務」だけでは、何ができる人なのか採用担当者に伝わりません。
編年体・逆編年体・キャリア形式の選び方
3つの形式には、それぞれ向いている人と注意点があります。表で比較してから選ぶと、書き始めてからの手戻りを防げます。
| 形式 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 編年体形式 | 転職回数が少なく職歴に一貫性がある人 | 直近の実績が埋もれやすい |
| 逆編年体形式 | 直近の経験・実績を強くアピールしたい人 | 古い経歴ほど印象が薄くなる |
| キャリア形式 | 転職回数が多い人・専門職・フリーランス経験者 | 時系列が分かりにくくなる場合がある |
職務経歴書と履歴書の違い
履歴書は氏名・住所・学歴・職歴の概要など応募者のプロフィールを伝える書類です。一方、職務経歴書はこれまでの仕事内容・実績・スキルを詳しく伝えるための書類で、役割がまったく異なります。
- 履歴書:氏名・学歴・職歴(会社名と在籍期間のみ)・資格・志望動機など基本プロフィール
- 職務経歴書:職務要約・担当業務の詳細・実績・使用スキル・自己PRなど経験の中身
同じ内容を両方の書類に書いてしまうと、採用担当者は「情報が薄い」と感じます。履歴書は事実の一覧、職務経歴書はその中身を掘り下げる書類と役割分担して書き分けてください。

職務経歴書の各項目の書き方
職務経歴書は「日付・氏名」「職務要約」「職務経歴」「職務内容」「保有資格・免許」「自己PR」の6項目で構成するのが一般的です。ここでは特に評価に直結する3項目の書き方を、例文とあわせて解説します。
職務要約の書き方と例文
職務要約は200〜300文字程度で、経歴と強みを端的に示す文章です。すべての経歴を書く必要はなく、応募先の職種に関連する内容を優先してまとめます。
- 経験年数と職種(何年、どんな業務を担当してきたか)
- 担当範囲(新規開拓か既存フォローか、個人向けか法人向けかなど)
- 代表的な実績(数字で示せるものを1つ選ぶ)
営業職や事務職など、職種によって書くべき実績の切り口は変わります。書き方に迷う場合は営業の職務経歴書テンプレートのような職種別の型を参考にすると項目の抜け漏れを防げます。
職務経歴・職務内容の書き方と例文
職務経歴は在籍企業ごとに事業内容・在籍期間・役職を記載し、職務内容は「どこで」「誰に対して」「何をしてきたか」「どんな成果を出したか」が分かるように書きます。
良い例文
【在籍企業】株式会社○○(IT商材の販売代理店) 2018年4月〜2026年3月
事業内容:法人向けクラウドサービスの販売・導入支援
【職務内容】中小企業を中心に新規開拓営業を担当。月20件のアポイント獲得から提案・契約まで一貫して対応し、担当エリアの新規契約件数を前年比130%に伸ばしました。既存顧客への提案営業も兼任し、契約継続率は95%を維持しています。
事務職や管理部門など、数字で示しにくい職種の場合は「対応件数」「削減できた時間」「関わった人数」のように業務量や関係者の規模で実績を表現できます。事務の職務経歴書テンプレートには、そうした業務量ベースの書き方例も収録しています。
資格・自己PRの書き方と例文
保有資格は応募職種に関連するものから順に記載します。自己PRは「頑張りました」で終わらせず、どんな課題をどう解決してきたかという行動と結果をセットで書くことが重要です。
実績を伝える表現に迷ったときは、動詞のバリエーションを増やすだけでも印象が変わります。単調になりがちな「実施する」の言い換え表現を集めた記事もあわせて参考にしてください。

採用担当者はここを見ている|通過率が上がるポイント
採用担当者が1件の職務経歴書に目を通す時間は、決して長くありません。短時間で「どんな人か」「即戦力になりそうか」が伝わるかどうかで、面接に呼ぶかが判断されます。次の3点を意識するだけで、伝わり方は大きく変わります。
採用担当者はここを見ている
- 職務要約:冒頭数行で経験年数・担当範囲・強みが分かるか
- 実績の具体性:数字や固有名詞を使って裏付けがあるか
- キャリアの一貫性:転職理由と応募先が自然につながっているか
逆に、次のような書き方はよくある失敗パターンです。応募前に見直しておきましょう。
- 「頑張りました」「様々な業務」など、具体性のない表現の連発
- 西暦と和暦が書類内で混在している
- 誤字脱字、社内でしか通じない略称・専門用語の多用
- A4用紙3枚を超える長文で、要点がどこにあるか分からない
書くことがない・実績に自信がない人の対処法
「数字で示せる実績がない」と感じて手が止まる人は少なくありません。採用担当者は「数値がない=評価できない」とは判断しません。業務を振り返れば、数字以外でも伝えられる成果は必ず見つかります。
数値がなくても伝わる成果表現の例
- 「担当業務を後任へマニュアル化し、引き継ぎ期間を短縮した」(業務改善の証明)
- 「上司からのチェック回数が減り、単独で任される業務が増えた」(信頼の証明)
- 「クレーム対応を任され、顧客から継続利用の返答を得た」(対応力の証明)
- 「新人教育を任され、担当した後輩が独り立ちした」(育成実績)
入社からの業務を時系列で振り返り、「任される仕事が増えた」「頼られる場面が増えた」という変化を書き出すと、数字がなくても説得力のある職務経歴書になります。
職種別・雇用形態別テンプレートの活用法
職務経歴書は自分でゼロから作るより、職種や雇用形態に合ったテンプレートを土台にする方が項目の抜け漏れを防げます。応募先の状況に近いテンプレートを選んでください。
ハローワーク経由での応募を予定している場合は、書式が指定されているケースもあるためハローワーク用の職務経歴書テンプレートから確認しておくと安心です。
派遣社員としての経験が中心の場合は、就業先ごとの契約期間や業務内容を整理しやすい派遣の職務経歴書テンプレートを使うと、就業先が複数ある場合でも読みやすくまとめられます。
採用担当者は書式が整っているかどうかより、自分の経験に合わせて項目が書き換えられているかを見ています。テンプレートの見出しをそのまま残し、内容だけ機械的に埋めた職務経歴書は一目で分かってしまいます。
職務経歴書を提出する際のマナーと注意点
職務経歴書は履歴書とセットで提出することがほとんどです。提出方法によって注意すべき点が異なります。
- 郵送の場合:クリアファイルに挟み、折らずにA4封筒で送る
- メール添付の場合:PDF形式に変換し、ファイル名に氏名を入れる
- Web応募フォームの場合:文字化けを避けるため、指定形式(PDF・Word等)を必ず確認する
採用担当者は郵送物の折り目やメールのファイル形式といった細部からも、仕事の丁寧さを見ています。内容がどれだけ良くても、提出方法のマナー違反だけで印象が下がることがあります。
履歴書と職務経歴書は、両方の提出を求められた場合に片方だけ省略すると選考で不利になることがあります。両方が必要な理由と、提出時に迷いやすいポイントは以下で詳しく解説しています。

まとめ
- 職務経歴書は編年体・逆編年体・キャリア形式の3種類から、自分の経歴に合う形式を選ぶ
- 職務要約は200〜300文字で、経験年数・担当範囲・代表的な実績を先出しする
- 職務内容は「どこで」「誰に対して」「何をしたか」「どんな成果を出したか」が分かるように書く
- 数字の実績がなくても、業務範囲や信頼の変化を書けば説得力は十分に出せる
- 履歴書と役割を書き分け、提出方法に合わせたマナーを守る
職務経歴書で差がつくのは、経歴の長さではなく「何を」「どこまで」できるのかが具体的に伝わるかどうかです。今回紹介したフォーマットと例文を土台に、自分の経験を採用担当者に伝わる形で整理してください。
職務経歴書に関するよくある質問
- 職務経歴書はどの形式で作ればいいですか?
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転職回数が少なく職歴に一貫性がある場合は編年体形式、直近の実績を強くアピールしたい場合は逆編年体形式が向いています。転職回数が多い場合や専門職・フリーランス経験がある場合は、職種・プロジェクト単位で整理できるキャリア形式を選ぶと経歴を伝えやすくなります。迷ったときは、直近の経験を一番アピールしたいかどうかで判断してください。
- 職務経歴書はA4何枚にまとめればいいですか?
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A4用紙1〜2枚、多くても3枚程度が目安です。経験年数が短い場合は1枚、長い場合や職務内容が多岐にわたる場合でも3枚を超えないようにしてください。枚数を増やすことより、職務要約で要点を先出しし、採用担当者が知りたい情報から読める構成にすることを優先してください。
- 職務経歴書に書ける実績がない場合はどうすればいいですか?
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数字で示せる実績がなくても、業務を振り返れば伝えられる成果は見つかります。「任される業務が増えた」「後輩の教育を担当した」「クレーム対応を任され継続利用につながった」など、信頼や業務範囲の変化を具体的なエピソードとともに書けば、数字がなくても十分な説得力を持たせられます。
- 職務経歴書はパソコンと手書き、どちらで作成すべきですか?
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職務経歴書はパソコンで作成するのが一般的です。修正のしやすさに加え、採用担当者にとっても読みやすく、ビジネス文書作成スキルの証明にもなります。手書きが必須と指定された場合を除き、Word・Excel・PDFなどで作成し、フォントサイズや行間を整えて見やすいレイアウトに仕上げてください。

