この記事では、履歴書を郵送する際の封筒の書き方を解説します。ボールペンを使ってよいか、適切なペンの選び方、宛名・「履歴書在中」・裏面の差出人まで、採用担当者が見るポイントを押さえながら説明します。
履歴書の封筒、ボールペンで書いてよいか
先に結論をお伝えします。履歴書の封筒はボールペンで書いて問題ありません。ただし、すべてのボールペンが適しているわけではなく、インクの種類と太さに注意が必要です。
油性ボールペンが最もおすすめの理由
封筒の宛名書きには、油性ボールペンが最も適しています。理由は2点あります。
- 耐水性が高い:郵送中に雨に濡れても文字がにじまない
- にじみにくい:封筒の紙質に関わらず安定した発色が得られる
採用担当者が封筒を手にするのは、書いてから数日後のことが多いです。雨の日に配達されることも考えると、耐水性のある油性インクは実用的な選択といえます。
ゲルインクボールペンも使える?
ゲルインクボールペンも使用できます。油性の「にじみにくさ」と水性の「滑らかな書き心地」を兼ね備えており、発色がよく文字が読みやすいという特徴があります。ただし水性ゲルの場合は耐水性がやや劣るため、油性ゲルタイプを選ぶと安心です。
採用担当者はここを見ている
- 文字の濃さと読みやすさ — 薄すぎる・細すぎる文字は会社名や担当者名の読み取りに手間がかかり、マイナスな印象につながることがある
- 宛先の正確さ — 会社名・部署名の誤字は「確認不足」という印象を与える
- 封筒全体の清潔感 — 修正液の跡や汚れは「丁寧さ」への評価を下げる可能性がある
採用担当者が「このペン、NG」と感じるペン3種
封筒の宛名書きに使うべきでないペンがあります。「手元にあるから」という理由で使ってしまうと、受け取り側に不必要なリスクを与えることになります。
NG例:使ってはいけないペン
- 消せるボールペン(フリクション等):高温環境でインクが透明になり、宛名が消えるリスクがある。夏の車内や郵送中の熱でも同様の現象が起きる。重要書類への使用は厳禁
- 水性ボールペン・水性サインペン:雨に濡れるとにじんで宛名が読めなくなる可能性がある。郵便として送る封筒には不適切
- 万年筆:丁寧な印象はあるが、水性インクのため耐水性が低い。また書き慣れていない場合はかすれやにじみが出やすく、かえって読みにくくなることがある
「いつも使っているから」と0.3〜0.38mmの細いボールペンで書く方も多いですが、大きな封筒に細い文字で書くと宛名が弱々しく見えます。ペンの太さも事前に確認してから書きましょう。
ペンの太さと選び方
封筒に合うペンの太さの目安
封筒(角形2号・角形A4など)に宛名を書く際は、1.0mm〜1.6mm程度の太さが読みやすくバランスがとれています。細すぎると文字が小さく頼りない印象になり、太すぎると封筒が窮屈に見えることがあります。
| ペンの太さ | 封筒での見え方・特徴 |
|---|---|
| 0.7mm以下 | 細すぎる。文字が弱々しく見える。封筒の宛名書きには不向き |
| 1.0mm | 封筒用として最もバランスがよい。宛名書きに最適 |
| 1.6mm | 大きく太い文字で読みやすい。ただし字が雑に見えることもあるため注意 |
おすすめのペンの選び方
文房具店やコンビニで手に入る油性ボールペンや油性サインペンで十分です。以下の条件を満たすものを選んでください。
- インクの種類:油性またはゲルインク(油性)
- 色:黒(青・赤は宛名書きに使用しない)
- 太さ:1.0mm以上
なお、「履歴書在中」の赤枠を書く用途では、赤色の油性ボールペン(0.7mm〜1.0mm程度)を別に用意しておくと便利です。宛名書き用の黒ペンと合わせて2本準備しておくと当日慌てません。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →封筒の表面の書き方
封筒の表面には、宛先の住所・会社名・担当者名を記載します。記載する順番と位置に一定のルールがあります。
宛名の基本構成
表面の記載は、上から以下の順番で書きます。住所の数字は漢数字(一・二・三)を使うのが正式なマナーです。
- ①郵便番号(郵便番号欄があれば枠内に記入)
- ②住所(都道府県から番地まで、漢数字を使用)
- ③会社名(株式会社・有限会社などは省略しない)
- ④部署名(採用担当部署名がある場合)
- ⑤担当者名または「採用ご担当者様」「御中」
良い例文
〒100-0001
東京都千代田区〇〇一丁目二番三号
株式会社〇〇〇〇
人事部 採用ご担当者様
NG例
(株)〇〇〇〇 人事部御中 採用担当者様
「御中」と「様」の二重敬称はNG。「御中」は組織宛、「様」は個人宛のため、どちらか一方のみを使用すること。また「株式会社」を「(株)」と省略するのもビジネスマナーとして避ける。
「御中」と「様」の使い分け
敬称の選び方は、宛先が「組織」か「個人」かによって決まります。
| 状況 | 使う敬称 | 記載例 |
|---|---|---|
| 担当者の名前がわからない(部署宛) | 御中 | 人事部 御中 |
| 「採用担当者」と記載する場合 | 採用ご担当者様 | 採用ご担当者様 |
| 担当者の名前が明記されている場合 | 様 | 山田 太郎 様 |
「人事部 御中」の後に「採用担当者様」と続けるのはよくある間違いです。部署に「御中」をつけたなら、そこで宛名は終わりにしてください。また、「採用担当者様」より「採用ご担当者様」のほうが丁寧な印象を与えます。
縦書きと横書き、どちらを選ぶか
基本的には縦書きが正式なマナーとされています。特に以下の場合は縦書きを選んでください。
- 老舗・伝統ある企業への応募
- 手書きの送付状・お礼状を同封する場合
- 縦書き・横書きどちらか迷った場合(縦書きにしておけば失礼にはあたらない)
横書きはIT系・外資系企業などカジュアルな社風の企業への応募で選ばれることがありますが、縦書きにしておいても問題はありません。判断に迷う場合は縦書きが無難です。
「履歴書在中」の正しい書き方
封筒の表面左下に「履歴書在中」と赤字で記入します。これは郵便仕分け担当者と採用担当者への案内であり、書き忘れると封筒が一般郵便と同様に扱われ、開封が遅れる可能性があります。
赤ペンで書く位置と囲み方
- 位置:封筒の表面、左下(住所・宛名よりも下の空きスペース)
- 色:赤色の油性ペンを使用(黒ペンでは書かない)
- 囲み方:「履歴書在中」の文字の周りを定規を使って長方形に囲む
採用担当者はここを見ている
- 「履歴書在中」の有無:書いていない応募書類は開封が後回しになるケースがある
- 枠の直線が曲がっていないか:フリーハンドで書くと斜めになりやすい。定規を使うと整った印象になる
- 赤色かどうか:黒で書いてしまうと目立たず、在中表示としての役割が薄れる
「応募書類在中」との使い分け
履歴書と職務経歴書など複数の書類を同封する場合は「応募書類在中」と書くほうが正確です。「履歴書在中」でも問題はありませんが、複数書類が入っていることを正確に示したい場合は「応募書類在中」を選んでください。
封筒の裏面の書き方
裏面には差出人(自分)の情報を記載します。記載を省略すると、万が一宛先に届かなかった場合に返送できなくなります。
差出人の住所・氏名の書き方
裏面の左下(縦書き封筒の場合は左側の継ぎ目に沿って)に記載します。マンション名や部屋番号まで省略せずに書くことで、返送の必要が生じたときに確実に戻ってきます。
- 郵便番号(〒マーク+7桁の番号)
- 住所(都道府県から番地・マンション名・部屋番号まで)
- 氏名(フルネームで明記)
良い例文
〒150-0001
東京都渋谷区〇〇一丁目二番三号 〇〇マンション101号室
山田 太郎
「〆」(封字)の書き方
封筒の封じ目(のりで閉じた部分の中央)には「〆」(封字)を記入します。これは「封を開けていない・改ざんしていない」ことを示すマナーです。書き忘れても不合格になることはありませんが、細部まで丁寧に対応している印象を与えます。
- 書く位置:封じ目(V字の折り目の中央部分)
- 書き方:「×」ではなく「〆」(封字)を書く
- ペン:宛名書きと同じ黒の油性ボールペン
NG例
封じ目に「×」を書く。「×」は「拒絶・無効」の意味を持つとされており、封字としては使用しない。正しくは「〆」。
書き損じたときの対処法
封筒の宛名を書き間違えた場合、修正液・修正テープによる訂正は認められていません。ビジネス文書として、新しい封筒に書き直してください。
転職活動用に封筒は複数枚購入しておくと安心です。応募期限の直前に書き損じが発生すると、封筒を調達する時間がなくなることがあります。
- 書き損じが心配な場合は、鉛筆で薄く下書きしてから油性ペンでなぞる方法も有効(最後に鉛筆の線を消す)
- 本番の封筒に書く前に、A4用紙で文字のバランスと文字列の配置を確認する
- 角形2号の封筒は100円ショップや文房具店で安価に入手でき、1〜2枚は予備として用意しておくとよい
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 封筒の宛名書きには油性またはゲルインク(油性)のボールペンを使用する。太さは1.0mm以上が目安
- 消せるボールペン・水性ペン・万年筆は耐水性が低く、重要書類の郵送には不適切
- 「御中」は組織宛、「様」は個人宛。二重敬称は避ける
- 「履歴書在中」は赤ペンで封筒の表面左下に記入し、定規で長方形に囲む
- 裏面には差出人の住所・氏名と「〆」の封字を記入する
- 書き損じた場合は修正液を使わず、新しい封筒に書き直す
封筒の書き方ひとつで採用の合否が決まるわけではありませんが、基本マナーが守られていない封筒は「確認が不十分」という印象を与えるリスクがあります。書き直しに手間がかかっても、正確に仕上げる姿勢は書類全体への丁寧さとしても伝わります。
封筒の書き方に関するよくある質問
- 封筒の宛名はシールで印刷したものを貼ってよいですか?
-
就職・転職の応募書類では、手書きが無難です。宛名シールはビジネス郵便では一般的ですが、採用担当者によっては「丁寧さに欠ける」と受け取る可能性があります。印象の良し悪しの問題ではなく、不必要なリスクを避けるという観点から手書きをおすすめします。
- 封筒はどのサイズを使えばよいですか?
-
A4の書類を折らずに入れられる「角形2号(角2)」または「角形A4号」を使用してください。履歴書を三つ折りにするのはマナー違反にあたりますので、必ずA4のまま入れられるサイズの封筒を選んでください。
- 白と茶色の封筒、どちらが正しいですか?
-
どちらを使っても問題はありませんが、履歴書などの正式な書類を送る場合は白い封筒がよりフォーマルな印象を与えます。茶色のクラフト封筒を使っても選考に不利になることはありませんが、特にこだわりがなければ白を選ぶのが無難です。
- 担当者の名前がわからない場合、宛名はどう書けばよいですか?
-
担当者名が不明な場合は「採用ご担当者様」と書くか、部署名に「御中」をつけて「人事部 御中」と記載します。「採用担当者様」でも問題ありませんが、「採用ご担当者様」のほうが丁寧な印象を与えます。「担当者各位」という表現は応募書類では使いません。


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