この記事では、医療事務の資格を履歴書の免許・資格欄に正しく書く方法を解説します。主な資格の正式名称一覧、「合格」「認定」「修了」の使い分け、複数資格がある場合の記載順序、採用担当者が実際に確認するポイントまでをまとめています。
採用担当者が医療事務の資格欄で最初に確認すること
医療事務の採用担当者が履歴書の免許・資格欄で確認するのは、大きく分けて2点です。「正式名称で記載されているか」と「動詞(合格・認定・修了)が適切か」という点です。
医療事務のレセプト業務は、診療報酬点数の細かなルールを正確に処理する仕事です。履歴書の段階から正式名称を正しく書けるかどうかは、その「正確性へのこだわり」を採用担当者が測る材料になります。
採用担当者はここを見ている
- 資格の正式名称が正確か(通称・略称を使っていないか)
- 「合格」「認定」「修了」の動詞が適切か
- 取得年月が時系列で正確に記入されているか
- 複数の資格を持つ場合、評価が高い資格から記載されているか
「正式名称」と「動詞の選択」の2点が最重要
採用担当者が資格欄の記載で最初に見るのは「正式名称が合っているか」という点です。同じ医療事務の資格でも、主催団体が異なれば名称は変わります。「医療事務技能審査試験」と「医療事務管理士技能認定試験」は別の資格ですが、両方を「医療事務取得」と書いてしまうと、採用担当者はどちらを持っているか判断できません。
次に確認されるのが動詞の選択です。「取得」「合格」「認定」「修了」のどれを使うかは、資格の種類によって決まります。ここを間違えると「自分が持っている資格の内容を把握していない」という印象を与えます。
医療事務の資格は種類が多いから正式名称ミスが起きやすい
医療事務に関連する民間資格は20種類以上存在します。メディカルクラーク、医療事務管理士、医療事務認定実務者、診療報酬請求事務能力認定試験など、名前が似た資格が複数あるため、正式名称の確認を怠ると誤記につながります。
「医療事務 取得」「医療事務資格 合格」のような曖昧な書き方は、採用担当者に「どの資格なのかわからない」と受け取られます。自分が持っている資格の合格証書・認定証を手元に置いて、正式名称を一字一句確認してから書くことが必須です。
医療事務の主な資格と正式名称・書き方一覧
以下の表で、主な医療事務資格の正式名称と履歴書に記載する際の動詞を確認してください。通称と正式名称が大きく異なる資格もあるため、表を参考に記載内容を見直してください。
| 通称・呼び名 | 履歴書に書く正式名称 | 主催団体 | 動詞 |
|---|---|---|---|
| 診療報酬請求事務能力認定試験 | 診療報酬請求事務能力認定試験(医科) | 公益財団法人日本医療保険事務協会 | 合格 |
| メディカルクラーク | 医療事務技能審査試験○級 | 一般財団法人日本医療教育財団 | 合格 |
| 医療事務認定実務者 | 医療事務認定実務者(R) | 全国医療福祉教育協会 | 認定 |
| 医療事務管理士 | 医療事務管理士(R)技能認定試験(医科) | 技能認定振興協会(JSMA) | 合格 |
| 医療秘書技能検定 | 医療秘書技能検定試験○級 | 医療秘書教育全国協議会 | 合格 |
| ドクターズクラーク | 医師事務作業補助技能認定試験 | 一般財団法人日本医療教育財団 | 合格 |
| 診療情報管理士 | 診療情報管理士認定試験 | 公益社団法人日本病院会 | 合格 |
※「医科」「歯科」など種別がある資格は、受験した種別を括弧書きで明記する
なお、医療機関の採用担当者が「難易度が高い・即戦力として評価する」と判断する資格は、診療報酬請求事務能力認定試験です。この資格を持っている場合は、他の資格より先頭に記載すると採用担当者の目に止まりやすくなります。

「合格」「認定」「修了」正しい動詞の選び方
医療事務の資格欄で最も間違えやすいのが動詞の選び方です。以下の3つを使い分けます。
- 「合格」:検定試験・能力認定試験に合格した場合(大半の医療事務資格はこれ)
- 「認定」:試験合格後または研修後に認定証が交付される形式の資格(医療事務認定実務者など)
- 「修了」:研修・講習プログラムを完了した場合(修了証が発行されるもの)
- 「取得」:運転免許など国家免許に使用する表現(医療事務の民間資格には通常使わない)
迷った場合は、自分が受け取った合格証・認定証に書かれている表記をそのまま使うのが最も確実です。証書に「合格」と書いてあれば「合格」、「認定」と書いてあれば「認定」を使います。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →医療事務の資格欄を正しく書く5つのルール
正式名称と動詞を確認したら、記入のルールを5つ押さえます。どれも基本的な内容ですが、採用担当者が無意識にチェックしているポイントです。
ルール①正式名称で書く(略称・通称は使わない)
「メディカルクラーク」は通称、「医療事務管理士」は略称です。いずれも履歴書には正式名称を記入します。
NG例
令和○年○月 メディカルクラーク2級 取得
良い例
令和○年○月 医療事務技能審査試験2級 合格
ルール②難易度の高い資格・評価される資格から先に書く
基本的な記載順序は時系列(取得が古い順)ですが、医療事務の場合は難易度・評価の高い資格を先頭に持ってくる方法も効果的です。
特に診療報酬請求事務能力認定試験は医療事務資格の中で最も難易度が高く、採用担当者からの評価も高い資格です。この資格と他の資格を複数持っている場合は、年月に関わらず先頭に記載することで、採用担当者が書類を手に取った瞬間に強みが伝わります。
| 採用担当者の評価 | 資格名 |
|---|---|
| 最も高い(即戦力と判断) | 診療報酬請求事務能力認定試験(医科・歯科) |
| 高い | 医療事務技能審査試験1級(メディカルクラーク) |
| 標準的な評価 | 医療事務技能審査試験2級、医療事務管理士、医療事務認定実務者など |
ルール③西暦・和暦を履歴書全体で統一する
学歴・職歴欄で和暦(令和・平成)を使っている場合は、資格欄も和暦で統一します。西暦(2025年など)を使っている場合は全体を西暦で統一します。資格欄だけ表記が違うと、採用担当者に「見直しが甘い」という印象を与えます。
ルール④取得年月日は正確に記入する
合格証書・認定証に記載されている年月を確認して記入します。「たしか〇年頃」という記憶だけで書くのは危険です。入職後に証書の提出を求められる職場もあり、年月のズレは問題になります。合格証書が手元にない場合は、主催団体に問い合わせて確認することをおすすめします。
ルール⑤最後の行に「以上」と書く
免許・資格欄の最後の記載の下の行に、右寄せで「以上」と書きます。これが「記載終了の合図」にあたります。採用担当者は「以上」がないと「記載漏れがないか」を確認する必要があるため、記入することで書類としての完成度が上がります。
書類選考で落とされる資格欄のNG例3つ
採用担当者の確認で実際に問題になりやすい書き方を3つ紹介します。いずれも「ちょっとした確認不足」から生まれるミスです。
NG①「医療事務 取得」と書いてしまう
「医療事務」は職種名であり、資格名ではありません。「医療事務 取得」という記載は、そもそも存在しない資格名を書いていることになります。採用担当者は「どの資格を指しているのか判断できない」と受け取ります。
NG例
令和○年○月 医療事務 取得
→「医療事務」という名称の資格は存在しない。採用担当者はどの資格か確認できない。
良い例
令和○年○月 医療事務認定実務者(R) 認定
NG②主催団体名が不明確になる書き方をする
正式名称の中に主催団体を示す情報が含まれている資格(診療報酬請求事務能力認定試験など)は、正式名称を書けば主催団体は省略できます。しかし「医療事務管理士」のような名称だけでは主催団体(技能認定振興協会)が特定できないため、正式名称を省略せず「医療事務管理士(R)技能認定試験(医科)」と書く必要があります。
迷ったときのルールはシンプルです。合格証書・認定証に書かれている資格名をそのまま転記するのが最も正確です。
NG③「取得」と「合格」を間違える
「取得」は本来、免許(自動車免許などの国家免許)に使う表現です。医療事務の資格のほとんどは「合格」か「認定」が正しい動詞です。
NG例
令和○年○月 診療報酬請求事務能力認定試験(医科) 取得
良い例
令和○年○月 診療報酬請求事務能力認定試験(医科) 合格
採用担当者はここを見ている
- 「合格」「取得」の使い分けで、資格への理解度を確認している
- 動詞の間違いが1か所あると、他の記載の正確性も疑われる
- 合格証書を手元に置いて確認した上で書いているかどうかが、書き方の丁寧さに表れる
状況別:医療事務の資格欄の記入例
実際にどのように書けばいいか、状況別の記入例を示します。自分の状況に合うパターンを確認してください。
複数の医療事務資格を持っている場合
複数の資格を持っている場合は、診療報酬請求事務能力認定試験を先頭に置き、その後は取得年月の古い順(時系列順)で記載する方法が効果的です。採用担当者は上から順番に確認するため、最も評価が高い資格を先頭に持ってくることで印象が変わります。
良い記入例(複数資格あり)
令和5年11月 診療報酬請求事務能力認定試験(医科) 合格
令和4年3月 医療事務技能審査試験2級 合格
令和3年6月 医療事務認定実務者(R) 認定
以上
取得見込みの場合(試験前・結果待ち)
試験を受験済みで結果待ちの場合や、近い将来に受験予定で合格の見通しがある場合は「合格見込み」と記載できます。ただし、書いてよいのは受験済みまたは受験日が確定している段階に限ります。「これから勉強を始める」という段階では記載しないのが適切です。
良い記入例(取得見込み)
令和7年7月 医療事務技能審査試験2級 合格見込み
採用後に合格証書を提出できる見通しがある場合は、面接の場で「〇月に受験し、〇月に結果が出る予定」と補足するとより丁寧な印象になります。
医療事務の資格を持っていない場合
医療事務への転職では、資格がなくても書類選考を通過できるケースは多くあります。「特になし」と書くよりも、職歴欄や志望動機で経験・意欲をしっかり示す方が効果的です。
たとえば、前職でExcelやレセプトシステムを扱った経験がある場合は職歴欄に具体的に記載します。現在取得に向けて学習中であれば、本人希望欄や志望動機でその意欲を示すことで採用担当者に伝わります。
医療機関への応募では、履歴書全体の書き方も採用担当者の評価に影響します。医療法人に特化した履歴書の書き方については、医療法人の履歴書の書き方もあわせて確認してください。

医療事務の資格を持っている場合の志望動機への連携
資格欄に正しく記載するだけでは不十分な場合があります。採用担当者は「なぜその資格を取ったのか」「資格をどのように活かしたいと考えているのか」を志望動機と連動して確認しています。
たとえば、診療報酬請求事務能力認定試験に合格している場合、志望動機で「レセプト業務の正確性を高めたいという思いから独学で取得した」と触れることで、資格欄の記載が単なる「持っている資格の列挙」ではなく「仕事への意欲の証明」になります。
採用担当者はここを見ている
- 資格を取得した経緯(スクール通学・独学など)から志望の本気度を確認している
- 取得年と応募時期が非常に近い場合は「応募に合わせて急いで取った」と見られることがある
- 資格は「入り口」であり、実際の業務でどう活かしたいかを志望動機で示すことが採用判断に影響する
医療法人の志望動機の書き方については、医療法人の志望動機|採用担当者が通過させる書き方と例文で詳しく解説しています。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 医療事務の資格欄は「正式名称」と「正しい動詞(合格・認定)」の2点が最重要
- 「医療事務 取得」は存在しない資格名の記載であり、採用担当者に「確認不足」と判断される
- 複数資格がある場合は、診療報酬請求事務能力認定試験など難易度が高い資格から先に記載する
- 動詞は合格証書・認定証の表記に合わせるのが最も確実
- 資格欄と志望動機を連動させることで書類の一貫性が生まれ、採用担当者への説得力が上がる
資格名を一字一句確認して記入することは、医療事務の実務に求められる正確性そのものです。書類の段階から「正確に処理できる人」という印象を残せる資格欄にしてください。
医療事務の資格と履歴書に関するよくある質問
- 医療事務の資格は履歴書に書かなくてもいいですか?
-
持っている場合は必ず記載してください。資格は書類選考の評価材料になるため、記載しないとアピールの機会を失います。複数ある場合は難易度の高いものから順に記載し、採用担当者が一目で評価できるよう整理しておきましょう。
- ユーキャンで取った医療事務の資格の正式名称はどう書きますか?
-
ユーキャンの医療事務講座で取得できる資格は「医療事務認定実務者(R)」(全国医療福祉教育協会主催)です。履歴書には「医療事務認定実務者(R) 認定」と記載します。「ユーキャン医療事務 取得」と書くのは誤りです。通信教育の名前ではなく、認定機関の正式名称を使ってください。
- 診療報酬請求事務能力認定試験は医科と歯科どちらを書きますか?
-
受験・合格した試験の種別(医科または歯科)を括弧書きで明記します。「診療報酬請求事務能力認定試験(医科) 合格」または「診療報酬請求事務能力認定試験(歯科) 合格」が正しい書き方です。種別を省いた「診療報酬請求事務能力認定試験 合格」では、医科・歯科のどちらを取得したかが採用担当者に伝わりません。
- 医療事務の資格欄に「特になし」と書いてもいいですか?
-
資格を持っていない場合は「特になし」と書くより、欄を空欄にしておく方が無難です。採用担当者は「志望動機」や「職歴欄」の記載から、資格がなくても採用する理由を探しています。職歴欄に医療・事務経験を具体的に記載し、本人希望欄や志望動機で取得に向けた意欲を示すことで補完できます。


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