この記事では、管理栄養士・栄養士の履歴書の書き方を資格欄・志望動機・自己PRの3つに分けて解説します。免許の正式名称、両方持っている場合の記載順、採用担当者が落とす志望動機のパターンまで、書類選考を通過するための具体的なポイントを紹介します。
資格欄の書き方:正式名称と記載順
栄養士免許の正式名称と記載例
資格欄に記載する際の正式名称は「栄養士免許 取得」です。「栄養士」や「栄養士資格」と省略するのはNGです。栄養士は栄養士法第2条に基づき都道府県知事から交付される免許であるため、「免許」という表記が必要です。
良い例文
○○年○月 栄養士免許 取得
NG例
○○年○月 栄養士 取得
○○年○月 栄養士資格 取得
「免許」を省略すると正式名称ではなくなるため、採用担当者に確認不足という印象を与えます。
管理栄養士免許の正式名称と記載例
管理栄養士の正式名称は「管理栄養士免許 取得」です。管理栄養士は国家資格であり、厚生労働大臣から免許が交付されます。「管理栄養士」や「管理栄養士資格」と略した書き方は誤りです。
採用担当者はここを見ている
- 資格名が正式名称になっているか(「免許」の文字が入っているか)
- 取得年月が正確に記載されているか
- 医療・福祉系の求人では管理栄養士か栄養士かで配置できる業務範囲が異なるため、資格欄は特に念入りに確認される
両方持っている場合の記載順
栄養士と管理栄養士の両方を持っている場合、原則として管理栄養士免許のみを記載すれば問題ありません。管理栄養士は栄養士の上位資格であり、管理栄養士免許があれば栄養士として就業することも可能です。
スペースに余裕がある場合や資格取得の経歴を時系列で示したい場合は、両方記載することもできます。その場合は取得年月の古い順(栄養士→管理栄養士の順)に記載します。
| 状況 | 記載方法 |
|---|---|
| 管理栄養士のみ持っている | 管理栄養士免許 取得(のみ記載) |
| 栄養士のみ持っている | 栄養士免許 取得(のみ記載) |
| 両方持っている(基本) | 管理栄養士免許 取得(これだけでOK) |
| 両方持っている(経歴を示す場合) | 栄養士免許 取得 → 管理栄養士免許 取得の順で記載 |
管理栄養士免許「取得見込み」の書き方
国家試験合格後、免許申請中の場合や合格発表前に就職活動をしている場合は「取得見込み」と記載します。
良い例文
○○年○月 管理栄養士免許 取得見込み
「取得予定」は履歴書では使いません。必ず「取得見込み」を使用してください。取得予定月を明記しておくと、採用担当者が入職可能時期を判断しやすくなります。
栄養士免許の資格欄への詳しい書き方はこちらの記事でも確認できます。

採用担当者が落とす志望動機のパターンと例文
採用担当者が即落とす志望動機3パターン
栄養士・管理栄養士の志望動機で採用担当者が最も多く目にするNGパターンは、次の3つです。
NG例
- ①「食に興味があり、人の健康に貢献したかったから」:気持ちは理解できますが、他の応募者と全く同じ文章になります。なぜ「この施設・企業でなければならないのか」が伝わりません。
- ②「御社の○○という理念に共感しました」:理念への言及だけでは「ウェブサイトを読んだだけ」という印象を与えます。自分の経験と結びついていないと、採用担当者の記憶には残りません。
- ③「栄養指導に力を入れていると聞き、魅力を感じました」:表面的な情報収集にとどまっています。「なぜ自分がそこで働くのか」という必然性が採用担当者の心を動かします。
採用を通過する志望動機の書き方
採用担当者に響く志望動機には、次の3要素が揃っています。
- 自分の経験:何をしてきたか、何が得意か
- 応募先の特徴:なぜこの施設・企業でなければならないのか
- 入職後の貢献:入ってから何をしたいか・できるか
この3つが揃って初めて、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせる志望動機になります。
就職先別 志望動機例文
病院・クリニック(急性期病院)
良い例文
前職では一般病院の給食部門に3年間勤務し、1日約200食の食事提供と入院患者の栄養指導を担当してきました。特に術後の経口摂取回復に向けた栄養アセスメントに力を入れてきたことで、消化器外科病棟との連携を深めることができました。貴院はNST(栄養サポートチーム)が充実していると伺い、チームの一員として専門的な栄養管理に携わりながら、管理栄養士としてのスキルをさらに磨いていきたいと考え、応募しました。
医療機関への志望動機の書き方についてはこちらの記事も参考になります。

福祉施設・老人ホーム
良い例文
栄養士として老人保健施設に2年間勤務し、嚥下機能の低下した高齢者向けのミキサー食・ソフト食の献立作成を担当してきました。入所者一人ひとりの食べる楽しみを守りたいという思いが強くなり、管理栄養士免許を取得しました。貴施設が個別栄養ケア・マネジメントに注力されていることを知り、これまでの経験を活かしながら高齢者の生活の質向上に貢献できると考えております。
保育園・学校給食
良い例文
保育園での栄養士経験(3年間)を通じて、子どもたちの食への興味を育てることの大切さを実感してきました。特に食物アレルギー対応食の提供体制づくりに携わり、保護者との個別面談を20件以上経験する中で、家庭での食育にも関わりたいという気持ちが強まりました。貴法人が食育活動に積極的に取り組まれている点に魅力を感じ、現場経験を活かして子どもたちの食環境づくりに貢献したいと考えております。
食品メーカー・企業
良い例文
管理栄養士として特定保健指導に2年間携わり、メタボリックシンドローム該当者の生活習慣改善を支援してきました。担当者の腹囲改善率は60%を超え、個別指導の継続率は85%以上を維持できました。この経験から、食品そのものの機能性を高めることで一人でも多くの人の健康をサポートしたいと考えるようになりました。貴社の機能性表示食品の開発に、栄養の専門知識を活かして貢献したいと考え志望しました。
自己PRの書き方と例文
採用担当者が重視するポイント
栄養士・管理栄養士の自己PRで採用担当者が確認しているのは、スキルの羅列ではありません。「この人が入職したら現場で何ができるのか」を短い文章から判断しようとしています。
採用担当者はここを見ている
- 業務内容が数値(対象者数・提供食数・改善率など)で具体化されているか
- チームとの連携経験や調整力が伝わるか(栄養士の業務は多職種連携が多い)
- 応募先の業務内容と自分のスキルが結びついているか
経験者の自己PR例文(転職)
良い例文
急性期病院で管理栄養士として4年間勤務し、入院患者1日150名分の栄養管理と週20件の栄養指導を担当してきました。栄養状態の低下した患者に対するNST回診に参加し、医師・看護師・薬剤師と連携した早期経腸栄養の導入を推進した経験があります。多職種連携の中でも栄養の専門職として意見を発信する習慣が身についており、現場課題の解決に積極的に関わる姿勢が強みです。
新卒・未経験者の自己PR例文
良い例文
大学の臨地実習では高齢者施設での献立作成・栄養アセスメントを経験し、利用者の摂取量不足に気づいて食形態の見直しを提案したことがあります。また、学内での食育イベントの企画・運営を主導し、50名以上の参加者に栄養バランスの大切さを伝えました。現場で即戦力になれるよう、現在も食物アレルギー対応や特定保健指導に関する自主学習を続けています。
食育インストラクター資格をお持ちの場合は、自己PRや資格欄で積極的にアピールしましょう。履歴書への書き方はこちらで確認できます。

学歴・職歴欄の書き方
学歴欄:管理栄養士養成課程の書き方
管理栄養士養成課程のある大学・短大を卒業している場合は、正式な学部・学科名を記載します。「管理栄養士養成課程」はカリキュラムの区分であり、履歴書には学校が公式に使用している学科・専攻名を正確に書く必要があります。卒業証明書や学生証を確認して、正式な学科名・専攻名を記載してください。
良い例文
○○大学 健康科学部 栄養学科 管理栄養士専攻 卒業
職歴欄:業務経験を数値で表現するコツ
職歴欄は在籍した施設名・期間・担当業務を記載しますが、詳細な業務内容は職務経歴書に書くのが一般的です。ただし、採用担当者の目を引く一行コメントを添えるだけで、印象が大きく変わります。
NG例
○○病院 栄養管理室 管理栄養士
入院患者の栄養管理を担当
具体的な数値がなく、業務の規模感が採用担当者に伝わりません。
良い例文
○○病院 栄養管理室 管理栄養士
入院患者200名の栄養管理・週20件の栄養指導を担当。NST回診への参加経験あり。
「何名対象」「週何件」「どんな連携経験があるか」を1〜2行で添えるだけで、採用担当者が業務規模とスキルを瞬時に把握できます。
医療法人の履歴書に特有のルール(「入職・退職」の表記など)はこちらで確認できます。

その他の項目のポイント
証明写真と基本事項
証明写真はスーツ・白シャツが基本です。清潔感があり、表情が明るく写っているものを使用しましょう。スマホアプリで撮影する場合も、背景・服装・表情のNGポイントを事前に確認した上で撮影することを強くおすすめします。
- サイズ:縦4cm×横3cm(L判・W3サイズは不可)
- 撮影時期:3ヶ月以内の写真を使用する
- 服装:スーツが基本(白衣での撮影はNG)
本人希望欄の注意点
本人希望欄は「特になし」か、勤務形態に関する最低限の条件を記載するにとどめましょう。「残業なし希望」「給与○○万円以上」などの記載は、採用担当者に「条件にうるさい応募者」という印象を与えるリスクがあります。
医療・福祉系の求人では現場の状況によって時間外が発生することも多く、希望を書く際は「相談の余地あり」という印象を残すことが選考を有利に進める上での判断の一つです。
まとめ
- 資格欄の正式名称は「栄養士免許 取得」「管理栄養士免許 取得」。「免許」を省略しないこと
- 管理栄養士を持っていれば資格欄は管理栄養士のみでOK。両方記載する場合は古い取得順(栄養士→管理栄養士)で
- 志望動機は「自分の経験・応募先の特徴・入職後の貢献」の3要素で書く
- 自己PRは業務を数値で表現し、多職種連携の経験を盛り込む
- 職歴欄は「何名対象・何件担当・どんな連携か」を1〜2行添えるだけで採用担当者の印象が変わる
履歴書は「自分の強みを採用担当者に正確に伝えるための文書」です。正式名称の確認から始め、自分だけが書ける経験と数値を盛り込んだ書類を作成しましょう。
栄養士・管理栄養士の履歴書に関するよくある質問
- 管理栄養士と栄養士の両方を持っている場合、どちらを書けばいいですか?
-
原則として管理栄養士免許のみの記載で問題ありません。管理栄養士は栄養士の上位資格であり、管理栄養士免許があれば栄養士として就業することも可能です。スペースに余裕がある場合や資格取得の経歴を時系列で示したい場合は、取得年月の古い順(栄養士→管理栄養士の順)に両方記載することもできます。
- 栄養士免許の正式名称は何ですか?
-
「栄養士免許 取得」が正式な記載方法です。「栄養士」や「栄養士資格」と省略するのはNGです。栄養士は栄養士法第2条に基づき都道府県知事から交付される免許であるため、「免許」という表記が必要です。管理栄養士の場合も同様に「管理栄養士免許 取得」と記載します。
- 管理栄養士の国家試験合格後、免許申請中の場合は何と書けばいいですか?
-
「管理栄養士免許 取得見込み」と記載してください。「取得予定」は履歴書では使いません。免許申請の手続き中でも「取得見込み」の月を添えることで、採用担当者が入職可能時期を判断しやすくなります。
- 志望動機に「食に興味があった」と書くのはNGですか?
-
それだけでは書類選考を通過する志望動機として不十分です。採用担当者は「なぜこの施設・企業でなければならないのか」を確認しています。食への興味を出発点にしながら、自分の具体的な経験・スキルとの結びつき、入職後に何をしたいかを添えることで説得力のある志望動機になります。


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