この記事では、新卒の就活で使える履歴書テンプレートの種類・選び方・Word/Excel/PDF別の使い分け・各項目の書き方を、採用担当者の視点から解説します。テンプレート選択でよくある失敗例も合わせて紹介します。
新卒就活の履歴書テンプレートには3つの種類がある
就活で使う履歴書テンプレートは、厚生労働省の公式サイトやマイナビ・リクナビ・dodaなどの就活支援サイトから無料でダウンロードできます。大きく分けると基本型(厚生労働省推奨様式)・学歴欄が広いタイプ・志望動機/自己PR欄が広いタイプの3種類があり、それぞれ向いている状況が異なります。
| テンプレートの種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 厚生労働省推奨様式 | 性別・通勤時間など旧式項目を整理。バランスの取れたレイアウト | すべての就活生の基本 |
| 学歴欄が広いタイプ | 学歴・学業経歴の記入スペースが大きい | 大学院生・留学経験者・転部経験者 |
| 志望動機・自己PR欄が広いタイプ | アピール欄のスペースが大きい | 書きたい経験が多い人・自己PRに力を入れたい人 |
①厚生労働省推奨様式——すべての就活生の基本
2021年4月に厚生労働省が公表した推奨様式は、現在の採用市場における事実上の標準フォーマットです。旧来のJIS規格様式と比べると「性別(任意)」「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者の有無」の記載が整理されており、公正な採用選考に配慮した設計になっています。
企業から様式の指定がない場合は、まずこのフォーマットを選んでおくのが無難です。新卒・転職・アルバイトを問わず使える汎用設計のため、就活全般で活用できます。
②学歴・学業経験欄が広いタイプ
大学院生や留学経験者など、学歴欄に書くことが多い場合に向いています。大学・大学院・留学先を正確に記載するためのスペースが確保されているため、行数が足りなくなる事態を防げます。
新卒は職歴欄にほとんど書くことがない分、学歴欄をしっかり埋められるテンプレートを選ぶことで、採用担当者に学業への取り組みを伝えやすくなります。
③志望動機・自己PR欄が広いタイプ
アルバイト・サークル・ゼミ・インターンなど、アピールしたいことが多い人に向いています。採用担当者は新卒の書類選考で志望動機・自己PRに最も時間をかけて目を通します。
欄が広いテンプレートを選ぶことで、内容を削ることなく自分の経験を伝えられます。あとからテンプレートを変えると書き直しが必要になるため、最初の選択でアピール欄の広さを確認しておくことが時間の節約につながります。
採用担当者はここを見ている
- テンプレートの新旧より「内容の充実度」が評価の中心。フォーマットが整っていても中身が薄ければ通過しない
- 志望動機欄が小さいテンプレートで内容が1〜2行になっているケースは、志望度が低いと見られやすい
- JIS規格様式(旧式)は完全に使えないわけではないが、現在は厚生労働省推奨様式を選ぶのが無難
新卒が履歴書テンプレートを選ぶ4つのポイント
①企業から様式の指定がある場合は必ず従う
最優先すべきは企業からの指示です。採用要項に「当社指定の様式を使用してください」「マイナビの推奨フォームで提出してください」などの記載がある場合は、その指定に必ず従ってください。
どれほど内容が良くても、指定以外のフォーマットを使うと選考対象外になるケースがあります。エントリー前に採用要項の「提出書類」欄を必ず確認してください。
②志望動機・自己PR欄の広さを優先する
新卒の履歴書で最も重要な選択基準が志望動機・自己PR欄の広さです。欄が小さすぎると、伝えたい内容を削らざるを得なくなります。実際にテキストを仮入力してみて、書きたい内容が自然に収まるかを確認してから決めると、後から作り直す手間を防げます。
③Word・Excel・PDFの使い分け方
3つの形式にはそれぞれ用途の違いがあります。状況に応じて選んでください。
- Word形式:パソコン入力に最適。セルの幅・行間を調整しやすく、初めて作成する人に扱いやすい。入力後はPDFに変換して保存・送付するのが基本
- Excel形式:罫線がきれいに印刷できる反面、レイアウト調整には慣れが必要。使い慣れている場合は問題ないが、初心者はWordのほうが安全
- PDF形式:手書き記入用。印刷して使う。パソコン入力には向かない
④サイズはA4を基本にする
履歴書のサイズはA4(二つ折りでA3)とB5(二つ折りでB4)がありますが、現在の主流はA4です。企業の書類管理もA4に対応していることが多く、B5は視認性が下がる場合があります。テンプレートを選ぶ際はA4サイズを基本とし、B5は特別な理由がない限り避けるのが無難です。
テンプレートをダウンロードしたら最初にやること
テンプレートを入手した直後にいきなり内容を書き始めると、フォントの乱れや写真サイズの不一致、レイアウト崩れといったトラブルが起きやすくなります。書き始める前に以下の3点を先に済ませておいてください。
フォントと文字サイズを統一する
Wordテンプレートを開くと、フォントが部分的に異なっているケースがあります。全体を選択して明朝体(游明朝またはMS明朝)・文字サイズ10.5〜11ptに統一しておくことで、採用担当者に整った書類という印象を与えられます。フォントが途中で変わっていると、内容が良くても雑な仕上がりに見えてしまいます。
履歴書のフォント選びについて詳しく知りたい場合は、以下の記事を参照してください。

証明写真欄のサイズを確認する
履歴書の証明写真は縦4cm×横3cmが標準サイズです。テンプレートによっては枠のサイズが異なることがあります。実際に写真を貼る前に、枠の実寸を確認してください。スマホアプリで証明写真を作成する場合も、このサイズへの対応有無を事前にチェックしておくと安全です。
PDFで保存してから印刷・送付する
WordやExcelで作成した履歴書は、印刷やメール送付の前に必ずPDF形式で保存してください。Wordファイルのまま送付すると、受け取り側の環境によってレイアウトが崩れることがあります。
PDF保存は「ファイル → エクスポート → PDF/XPSの作成」の手順で行えます。保存後に一度ファイルを開いてレイアウトを確認してから、印刷または送付してください。
新卒の履歴書テンプレート|各項目の書き方と採用担当者が見るポイント
学歴欄——中学卒業から書く・正式校名を使う
学歴欄は中学校卒業から記入するのが基本です。高校は「入学」と「卒業」を2行に分けて書き、大学・大学院も同様に入学・卒業(または卒業見込み)を明記します。学校名は略称や通称ではなく、必ず正式名称を使ってください。
良い例
20XX年 3月 ○○県立△△高等学校 普通科 卒業
20XX年 4月 ○○大学△△学部△△学科 入学
20XX年 3月 ○○大学△△学部△△学科 卒業見込み
NG例
20XX年 ○○大 経済学部入学(「○○大」は略称。「高校」ではなく「高等学校」が正式表記)
→ 略称・通称を使うと採用担当者が正式名称を調べる手間が生じる
採用担当者はここを見ている
- 大学・学部・学科の正式名称が使われているか
- 在学中の場合「卒業見込み」と正しく記載されているか(「卒業予定」は不正確)
- 年月の記入漏れ・西暦と和暦の混在がないか
志望動機欄——「なぜこの会社か」の具体性が合否を分ける
志望動機欄は、採用担当者が書類選考で最も時間をかけて読む箇所のひとつです。新卒の場合、業界への関心・入社後にやりたいことの具体性・なぜ他社でなくこの会社なのかが問われます。
採用担当者はここを見ている
- 「御社の理念に共感した」だけで終わっていないか(どの会社にも当てはまる文章はマイナス評価)
- 入社後に「何をしたいか」が具体的に書かれているか
- なぜ同業他社でなく「この会社か」の理由があるか
テンプレートの志望動機欄が狭く、書きたい内容が収まらない場合はテンプレート自体を変更することを検討してください。欄に無理に文字を詰め込んでも読みにくくなるだけで、評価は上がりません。
自己PR欄——ガクチカを「数値」で表現する
新卒の自己PR欄には、アルバイト・サークル・ゼミ・インターンなど学生時代の経験(ガクチカ)を書くのが基本です。採用担当者が「この人が入社後に活躍できるか」を見極める材料になります。
差がつくポイントは「何人のチームで」「どのくらいの成果を出したか」という具体的な数値を盛り込むことです。
NG例
「サークルのリーダーとして積極的に活動し、チームをまとめました。この経験を入社後に活かしたいです。」
→ 何人のチームで、どんな成果を出したかが不明。採用担当者には具体的な姿が伝わらない。
良い例
「20名規模のバスケットボールサークルの代表として、年2回の合宿を企画・運営しました。合宿参加率が前年の60%まで落ち込んでいた課題を解消するため、メンバーへのヒアリングをもとに日程・費用・場所を全面的に見直し、翌年の参加率を92%まで回復させました。この経験から、現場の声を数値で整理して改善につなげる進め方を身につけました。」
本人希望欄——「特に希望なし」でよいケースとNGなケース
本人希望欄は勤務地・職種・給与などに関する希望を書く欄です。基本的には「貴社の規定に従います」または「特に希望はございません」と書いておくのが無難です。
- 「特に希望なし」でよいケース:勤務地や配属先に特別なこだわりがなく、会社の指示に従える場合
- 具体的に書くべきケース:家族の介護や持病など、勤務地・時間に正当な制約がある場合。正直に書いたほうが入社後のトラブルを防げます
- NGなケース:「残業なし希望」「年収〇〇万円以上希望」など条件面の要求を最初の履歴書に書くこと。志望意欲が低いと判断されるリスクがあります
無料で使えるテンプレートの種類と選び方については、以下の記事で詳しく比較しています。

スマホやWebツールで履歴書を作りたい場合は、以下の記事でツール別に比較しています。

まとめ
- 新卒就活の履歴書テンプレートは厚生労働省推奨様式が現在の標準。企業指定がない場合はこちらを選ぶ
- テンプレート選択では志望動機・自己PR欄の広さを最優先で確認する
- パソコン入力はWord→PDF変換が基本。手書きの場合はPDFを印刷して使う
- ダウンロード後はフォント統一・写真欄サイズ確認・PDF保存の3点を先に行う
- 学歴欄は中学卒業から正式校名で記入。志望動機は「なぜこの会社か」の具体性が合否を左右する
テンプレートの選択は就活書類準備の入り口にすぎません。採用担当者の目を引くのは、最終的には記入内容の質です。使いやすいフォーマットを選んだうえで、志望動機・自己PRの中身に時間をかけることが通過率を高めます。
新卒の履歴書テンプレートに関するよくある質問
- 新卒の履歴書テンプレートはどこで無料ダウンロードできますか?
-
厚生労働省の公式サイト、マイナビ・リクナビ・doda・キャリタスなどの就活支援サイトから無料でダウンロードできます。Word・Excel・PDFの各形式が揃っています。企業から様式の指定がある場合はその指示を優先してください。
- 新卒の就活ではWord・Excel・PDFどれを使えばいいですか?
-
パソコンで入力して提出する場合はWord形式が最も扱いやすく、初めての方に適しています。入力後はPDFに変換して保存・送付するのが基本です。手書きで提出する場合はPDF形式のテンプレートを印刷して使います。
- JIS規格の履歴書テンプレートは新卒でも使えますか?
-
使えないわけではありませんが、現在は厚生労働省推奨の新様式を使うのが基本です。JIS規格様式には現在の採用基準では不要とされている項目(性別・通勤時間など)が含まれている場合があります。企業から特別な指定がない限り、厚生労働省推奨様式を選んでください。
- 学歴欄に大学名は略称で書いてもいいですか?
-
略称は使わず、正式名称で記入するのが基本です。「○○大学△△学部△△学科」のように、正式な大学・学部・学科名を記載してください。「○○大」のような略称は、採用担当者が正式名称を確認する手間を生じさせるため避けてください。


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