この記事では、職務経歴書が必要になった新卒・第二新卒の方を対象に、すぐ使えるテンプレートの選び方と各項目の書き方を解説します。アルバイト経験しかない場合の具体的な記入例、採用担当者が実際にチェックするポイント、書類選考を通過するためのコツまで網羅します。
新卒が職務経歴書を求められる状況と採用担当者の本音
「新卒なのに職務経歴書?」と戸惑う方は少なくありません。しかし近年では、就活中の大学生や第二新卒を対象に、職務経歴書の提出を求める企業が増えています。
職務経歴書が必要になるのはどんなとき?
新卒に職務経歴書を求める企業には、主に以下のパターンがあります。
- インターンシップや長期アルバイト経験者が多い企業:入社前に実務経験があることを前提として選考する場合、職務経歴書でその経験の深さを確認しようとします
- 第二新卒・中途の同一選考枠:新卒と第二新卒を同じ枠で採用する場合、書類を統一フォーマットで求めるケースがあります
- 自己PRの補完資料として:履歴書の欄では書ききれないと判断した企業が、任意で提出を求める場合もあります
提出が必須か任意か不明な場合は、採用担当者に確認してください。「念のため作成しました」と添えて提出することも、意欲のアピールになります。
採用担当者が新卒の職務経歴書で見ているポイント
経験豊富な転職者の職務経歴書に求めるのは「即戦力としての実績」ですが、新卒に対してはまったく異なる視点で書類を見ています。
採用担当者はここを見ている
- 仕事への向き合い方:アルバイトやインターンで「どう取り組んだか」という姿勢
- 課題発見・改善の経験:「現状を変えようとした経験」があるかどうか
- 学びとの連結:経験から何を学び、次にどう活かすかを説明できるか
- 書類の完成度:論理構成・誤字脱字・フォーマットの統一感
実績がゼロであること自体は問題ではありません。「経験を言語化できているかどうか」が最初のスクリーニングポイントです。アルバイト経験であっても、書き方次第で採用担当者の印象は大きく変わります。
新卒の職務経歴書テンプレート|基本構成と形式の選び方
職務経歴書には複数のフォーマットがあります。新卒・第二新卒が使うべき形式と、各項目の役割を押さえてから書き始めてください。
職務経歴書の4つの必須項目
| 項目 | 内容 | 目安文字数 |
|---|---|---|
| 職務要約 | 職歴全体を3〜5行で要約する。採用担当者が最初に読む部分 | 100〜150文字 |
| 職務内容 | 担当した業務・役割・実績を時系列または機能別に記載 | 100〜200文字/社 |
| 活かせるスキル | 業務を通じて身につけたスキルや資格 | 箇条書き3〜5項目 |
| 自己PR | 応募職種に関連したアピールポイントと具体的エピソード | 150〜200文字 |
形式はどれを選ぶべきか
職務経歴書のフォーマットは主に「逆編年体式」「編年体式」「キャリア式」の3種類があります。新卒・第二新卒に最適なのは、直近の経験が最初に目に入る逆編年体式です。
- 逆編年体式(推奨):最新の経験から書き、採用担当者が最も知りたい情報をすぐ読める。アルバイト経験が1〜3件の方に適している
- キャリア式:同じ職種の経験が複数あるときに有効。新卒でも同じ業界のアルバイトを複数経験している場合には使えるが、経験が浅いと逆に薄く見える場合がある
テンプレートはdodaやリクナビNEXTが提供するWordファイルが使いやすく、採用担当者にも見慣れたフォーマットです。自動作成ツールを使いたい場合は以下の記事も参考にしてください。

新卒・バイトしかない場合の項目別の書き方と例文
「バイト経験しかないから書けることがない」という不安は多くの就活生が感じていますが、採用担当者にとっては書き方次第で評価が大きく変わります。以下に項目別の書き方と具体的な例文を示します。
職務要約の書き方
採用担当者が最初に読むのが職務要約です。ここで興味を引けなければ、以降の内容は丁寧に読まれません。「どこで・何を・どのくらい経験したか」を100〜150文字でまとめるのが基本です。
良い例文
大学3年間、飲食チェーン店(スタッフ20名規模)でアルバイトとして勤務。接客・調理補助・レジ管理を担当しました。2年目以降は新人スタッフの教育も担い、育成マニュアルの作成に携わりました。接客経験を通じ、相手の状況を読む力とチームで目標を達成する姿勢を身につけました。(136文字)
NG例
大学時代にアルバイトをしていました。飲食業のアルバイトをしていたので接客が得意です。「何年」「何人規模」「何を担当したか」という具体性がゼロ。採用担当者はこの一文から次を読む気を失います。
職務内容の書き方と例文
職務内容は「所属した職場の情報」と「担当した業務の内容」に分けて書きます。アルバイトの場合でも会社情報として「業種・規模・雇用形態」を明記してください。
採用担当者はここを見ている
- 勤続期間:3ヶ月未満は書かなくてよい(書くと短期離職の印象を与える)
- 数字で語れるか:「週5日」「月30万円の売上管理」など具体的な数字があるか
- 改善・提案の経験:「現状を変えた」エピソードがあると他の応募者と差がつく
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 勤務先 | △△チェーン ○○店(飲食業・チェーン店) |
| 雇用形態 | アルバイト |
| 期間 | 20XX年4月〜20XX年3月(約2年) |
| 担当業務 | ホール接客・レジ管理・新人スタッフ教育(週4日勤務) |
| 主な実績 | 繁忙期のシフト管理を任され、スタッフ8名のシフト調整を担当。クレーム対応も独立して行えるようになった |
活かせるスキル・自己PRの書き方と例文
スキル欄は箇条書きで簡潔にまとめます。「コミュニケーション能力」「責任感」のような抽象的な言葉だけでは採用担当者の印象に残りません。スキルは「具体的な業務で使った能力」として書くのがポイントです。
良い例文(スキル欄)
- 接客対応(対面・電話):クレーム一次対応を含む2年間の実務経験
- 新人教育:業務マニュアル作成、OJTによる3名のスタッフ育成
- 基本的なPCスキル:Word・Excel(シフト表・集計作業)
自己PRでは、スキルの羅列ではなく「そのスキルが応募先でどう役立つか」まで書くことが重要です。職務経歴書の完成度を上げたい場合は、以下の記事も参考にしてください。

採用担当者が落とす「新卒の職務経歴書」よくあるNG例
書き方を把握したうえで、落とされる書類に共通するパターンも押さえておきましょう。採用担当者が「この人は通過させられない」と判断するNG例を3つ紹介します。
NG①:経歴の羅列だけで「学び」がない
「○○店でアルバイトをしました。業務内容は接客とレジです。」これは職歴の記録であって職務経歴書ではありません。採用担当者は「そこから何を得たか」を知りたいのに、それが一切書かれていない書類は実績ゼロの人材と同等に評価されます。
NG②:短期アルバイトをすべて列挙している
3ヶ月未満の短期アルバイトを複数記載すると、「続かない人」という印象を与えます。長期で継続したもの・最も業務密度が高かったものを選んで記載し、短期はまとめて「その他短期アルバイト経験あり」と添えるだけで十分です。
NG③:テンプレートのデザインが自己目的化している
カラフルなデザインテンプレートやSNS風のレイアウトは、採用担当者に「書類の中身より見た目を優先する人」という印象を与えることがあります。特に金融・製造・医療への応募では、シンプルな白黒の標準テンプレートが無難です。
履歴書のテンプレート選びでも同様の注意点があります。職務経歴書と合わせて確認してください。

書類選考を通過する新卒の職務経歴書 差別化ポイント3選
テンプレートの使い方とNG例を理解したうえで、採用担当者が「この人と会いたい」と感じる書類を作るための差別化ポイントを3つ紹介します。同じバイト経験を持つ応募者の中で一歩抜け出せる書き方です。
- 数字で語る:「接客経験あり」ではなく「週4日×2年、累計4,000時間以上の接客経験」と書くだけで信頼性が変わります。売上・客数・スタッフ数・シフト人数など、関わった業務の規模を数字で示せるところを探してください
- 「なぜそのバイトを選んだか」を書く:応募職種に関心があったから・スキルを磨くために選んだ、という動機があれば職務要約に一行加えるだけで他の応募者との差がつきます。採用担当者は「目的を持って行動できる人かどうか」を常に見ています
- 「困難と解決」のエピソードを1つ入れる:クレームが発生したときに独力で対処した・繁忙期のシフト不足を補うために自ら申し出た、など課題に対して行動した経験が1つでも書けると、採用担当者の印象は大きく変わります
採用担当者はここを見ている
- 課題に気づいて動けるか(主体性)
- チームの中でどんな役割を取ったか(対人能力)
- 言語化する力(この書類の完成度そのもの)
書き上げた職務経歴書は第三者の視点で確認を受けると完成度が上がります。転職エージェントを通じれば無料での作成サポートも受けられます。

まとめ
- 新卒に職務経歴書が求められるケースは増えており、バイト経験があれば十分な内容が書ける
- 採用担当者は「何をしたか」ではなく「どう向き合い何を学んだか」を見ている
- フォーマットは逆編年体式を選び、職務要約・職務内容・スキル・自己PRの4項目を埋める
- 数字・改善エピソード・動機の3点を意識すると採用担当者の印象が大きく変わる
- 短期バイトの羅列・経歴だけの記載・派手なデザインの3つはNG
職務経歴書で自分の経験を正しく伝えられた人は、面接に呼ばれる確率が上がります。テンプレートを使うことより、自分の経験を採用担当者の言葉に翻訳できているかどうかが、書類選考を突破するかどうかの分岐点です。
職務経歴書テンプレート(新卒)に関するよくある質問
- 新卒でも職務経歴書を提出するのは失礼になりますか?
-
失礼にはなりません。企業が明示的に求めている場合はもちろん、任意の場合でも「意欲の表れ」として好意的に受け取られます。提出が必要か不明な場合は事前に採用担当者に確認するのが確実です。
- アルバイト経験しかない場合、職務経歴書は1枚でいいですか?
-
1枚で問題ありません。職務経歴書の適切な分量はA4で1〜2枚です。アルバイト経験が1〜2件の場合は1枚にまとめるのが読みやすく、採用担当者にとっても親切です。無理に2枚にしようとして内容を薄める必要はありません。
- 新卒向け職務経歴書のテンプレートはWordとPDFのどちらで提出すべきですか?
-
企業からフォーマット指定がある場合はそれに従います。指定がない場合は、内容が崩れにくいPDF形式が無難です。Wordファイルは編集可能なため修正依頼の際に便利ですが、受信環境によってレイアウトが崩れることがあります。Wordで作成後にPDF変換して提出するのが最も安全です。
