総務の職務経歴書は、業務の幅広さを弱みではなく専門性として言語化することが通過の鍵です。「総務は誰でもできる仕事」と見られがちですが、書き方次第で確かな強みに変えられます。この記事では、数字にしにくい総務の実績を魅力的に見せる書き方と、状況別の例文を採用担当者の視点から解説します。
総務の職務経歴書の書き方と例文【結論】
結論:総務の職務経歴書は「業務の幅」を専門性として言語化する
総務は勤怠管理から株主総会の運営まで担当領域が広く、そのぶん「何を書けばいいかわからない」と手が止まりやすい職種です。しかし採用担当者は、この業務範囲の広さこそを「幅広い課題に対応できる証拠」として見ています。
担当した業務を「頻度・規模・継続」の3つの軸で具体化するだけで、数字が出しにくい総務の仕事も十分な実績として伝わります。まずは職務経歴書全体の見本から確認していきましょう。
総務の職務経歴書 見本(フル例文)
まずは職務要約から自己PRまで、一連の流れを把握できる見本を紹介します。自分の状況に合わせて数字や業務内容を置き換えて活用してください。
総務の職務経歴書 見本
【職務要約】
従業員300名規模の製造業にて、総務部(4名体制)で庶務・労務・施設管理を5年間担当。2024年のオフィス移転プロジェクトでは事務局を務め、10部署との調整を主導して2ヶ月での完了に貢献しました。
【職務経歴】
株式会社〇〇(20XX年4月〜現在)
総務部所属。契約書の受発信・管理(月間約30件)、勤怠管理システムを用いた300名分の月次集計、備品・消耗品の発注管理、株主総会の招集通知作成補助を担当。
【自己PR】
属人化しやすい総務業務を「誰でも対応できる状態」に整えることを意識してきました。前職では引き継ぎマニュアルが存在せず後任者が業務習得に苦労していた状況を改善するため、業務手順書を整備し、引き継ぎ期間を3週間から1週間に短縮しました。
厚生労働省が公開している応募書類の様式を土台にすると、項目の抜け漏れを防ぎやすくなります。まだフォーマットを決めていない場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートもあわせて確認してください。
【状況別】総務の職務経歴書の例文
実務経験の長さによって、アピールすべきポイントは変わります。自分に近い状況の例文を参考にしてください。
実務経験が豊富な場合(5年以上)
良い例文
従業員500名規模の商社にて、総務・法務補助を8年間担当。契約書の管理体制をExcel台帳からクラウド管理に切り替え、検索時間を平均10分から1分に短縮しました。社内規程40本の見直しも主導し、法務部との連携を強化しています。
NG例
総務部にて総務全般の業務を8年間担当。幅広い経験を活かして貴社に貢献したいと考えています。「総務全般」だけでは担当領域も実績の規模も伝わらず、他の応募者との違いが見えません。
採用担当者はここを見ている
- 担当した業務の規模(従業員数・件数・拠点数)が数字で示されているか
- 「整備した」「改善した」など、変化を起こした行動が書かれているか
総務の経験が浅い・未経験からの場合
良い例文
販売職として店舗運営に従事するかたわら、シフト管理・備品発注・売上日報の集計を担当。Excel関数を使った集計の自動化で日報作成にかかる時間を半分に短縮した経験があります。総務未経験ですが、正確な事務処理と業務改善への意識を活かしたいと考えています。
NG例
総務の経験はありませんが、コミュニケーション能力には自信があります。未経験ですが精一杯頑張ります。前職の経験と総務の仕事がどうつながるのかが説明されておらず、意欲だけが伝わる内容になっています。
採用担当者はここを見ている
未経験者に求めるのは総務の知識量ではなく、前職の経験を総務業務に転用できるかという視点です。数字管理・正確な事務処理・関係者との調整経験があれば、具体的なエピソードとして書き添えてください。
総務の職務経歴書で採用担当者が見ているポイント
総務は業務が属人化しやすい職種のため、採用担当者は「引き継ぎができる形で仕事を回せる人か」を重視します。職務経歴書全体を通じて、以下の視点を意識してください。
採用担当者はここを見ている
- 文書化・仕組み化の力:マニュアル整備や規程管理など、属人化を防ぐ工夫をしてきたか
- 危機管理・法令対応力:契約書管理や社内規程改訂など、リスクに関わる業務への対応経験
- 調整力:複数部署が関わる業務(移転・株主総会等)をどう推進したか
逆に、業務を並べただけで「何を改善したか」が見えない書き方や、社外秘に関わる情報を具体的に書きすぎる記載は評価を下げる原因になります。そもそも職務経歴書自体が必要か迷う場合は、次の記事もあわせて確認してください。

実績を数値化しにくい総務の仕事を魅力的に見せる書き方
「総務には成果と呼べる実績がない」と感じる人ほど、実は書ける材料を見落としています。数字が出にくい仕事でも、伝え方を変えるだけで採用担当者への響き方は大きく変わります。
「頻度・規模・継続」で具体化するテクニック
売上のような直接的な数字がなくても、業務の頻度・規模・継続年数を添えるだけで説得力は変わります。
| 具体化の軸 | 抽象的な表現 | 通る表現に変えると |
|---|---|---|
| 頻度 | 電話・来客対応を担当 | 1日平均30件の電話・来客対応を担当 |
| 規模 | 備品管理を担当 | 社員300名分の備品発注・在庫管理を担当 |
| 継続 | 契約書を管理していた | 5年間、契約書の管理・更新漏れゼロを継続 |
この型は事務職全般で使えるテクニックです。他の職種の書き方も参考にしたい場合は、事務の職務経歴書テンプレートも確認してみてください。
業務改善・コスト削減エピソードの見つけ方
次の3つの質問を自分の業務に当てはめると、書ける実績が見つかりやすくなります。
- 面倒だと感じていた作業を、自分なりに工夫して楽にしたことはないか
- コストや時間を減らすために変更した手順・ツールはないか
- 他部署から感謝されたこと、頼られたことはないか
実績がないと感じる状態から具体的な例文への変換方法は、次の記事でも詳しく紹介しています。

会社によって業務範囲が違う総務の職歴をどう整理するか
総務は企業規模によって業務範囲の定義が異なり、人事や経理と兼務しているケースも珍しくありません。この曖昧さこそが、職務経歴書を書きにくくしている大きな原因です。
人事・経理兼務の場合の書き方
兼務経験がある場合は、業務を無理に一つにまとめず、「総務」「人事」「経理」の領域ごとに分けて記載すると採用担当者に伝わりやすくなります。
応募先が人事色の強い総務を募集している場合は、人事の職務経歴書テンプレートの書き方も参考にすると、記載すべき項目を整理しやすくなります。
経理業務との兼務が中心だった場合は、経理の職務経歴書テンプレートもあわせて確認しておくと、抜け漏れを防ぎやすくなります。
求人票の言葉に合わせて再編集するコツ
同じ経験でも、応募先が求めている言葉に合わせて表現を調整すると通過率が上がります。求人票の「仕事内容」や「歓迎条件」に出てくる言葉を、自分の経験の中から拾って職務要約に反映してください。
採用担当者はここを見ている
求人票の表現をそのままコピーするのではなく、自分の経験の中から該当する事実を選び直して書けているかを見ています。表面的な言葉合わせは、面接での深掘り質問で見抜かれます。
未経験・総務経験が浅い人の職務経歴書の書き方
総務未経験の場合、実績は前職の経験から探します。事務処理の正確さ、数字を扱った経験、複数の関係者との調整経験は、そのまま総務業務に置き換えられます。
前職の経験から使えるスキルの探し方
良い例文(未経験からの応募)
飲食店のホール業務に4年間従事し、スタッフ15名分のシフト作成と食材発注を担当しました。急な欠員時も取引先と調整し発注量を柔軟に変更するなど、限られた条件の中で業務を回す力を培いました。この経験を総務の在庫・備品管理業務でも活かしたいと考えています。
履歴書と職務経歴書のどちらに何を書くべきか迷う場合は、次の記事も参考にしてください。

総務の職務経歴書 提出前のセルフチェックリスト
- 担当業務ごとに、企業規模・件数・年数などの数字が入っているか
- 「総務全般」のような曖昧な表現だけで終わっていないか
- 工夫した点・改善した点が1つ以上具体的に書かれているか
- 社外秘・個人情報にあたる情報を書きすぎていないか
- 誤字脱字、年月の抜け漏れがないか
まとめ
- 総務の職務経歴書は、業務の幅広さを専門性として言語化することが通過の鍵
- 数字が出にくい仕事は「頻度・規模・継続」で具体化する
- 人事・経理兼務の経験は領域ごとに分けて整理し、求人票の言葉に合わせて調整する
- 未経験の場合は前職の経験から転用できるスキルを具体的なエピソードで示す
担当してきた業務を一つずつ棚卸しし、頻度・規模・継続の3つの軸で書き直してみてください。数字が出しにくいと感じていた総務の経験も、確かな実績として伝わる形に変わります。
総務の職務経歴書に関するよくある質問
- 総務の職務経歴書は何枚にまとめるべきですか?
-
A4で2枚程度が目安です。経験年数が3年未満であれば1枚に収める方が読みやすくなります。10年を超える経験がある場合も3枚以上は避け、直近5〜7年の経験を中心にまとめてください。
- 総務の仕事で本当に書ける実績がない場合はどうすればいいですか?
-
直近1〜2年の業務をすべて書き出し、それぞれに「工夫したこと」「感謝されたこと」を書き添えてみてください。特別な成果でなくても、担当件数や継続年数を添えるだけで実績として成立します。
- 総務未経験でも職務経歴書だけで通過できますか?
-
通過できます。総務そのものの経験がなくても、前職での事務処理・調整・数字管理の経験を総務業務に結びつけて具体的に書くことで、ポテンシャルは十分に伝わります。
- 人事・経理と兼務していた場合、職務経歴書はどう書けばいいですか?
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業務を無理に一つにまとめず、総務・人事・経理の領域ごとに分けて記載してください。応募先が重視する領域を先頭に配置すると、採用担当者にとって読みやすい構成になります。

