不動産営業の職務経歴書は、物件種別・顧客層・実績を数字で書くのが正解です。売買仲介・賃貸仲介・管理など業態によって評価される内容が異なるため、書き方ひとつで採用担当者の印象は大きく変わります。実績に自信がない場合の書き方や、未経験・派遣・パートからの転職まで、状況別の例文とあわせて紹介します。
不動産営業の職務経歴書の書き方と例文【結論】
結論:物件種別・顧客層・実績を数字で書くのが正解
不動産営業の職務経歴書で採用担当者が最初に見るのは、担当してきた物件の種類と、実績が具体的な数字で示されているかどうかです。売買仲介・賃貸仲介・管理など業態によって求められる経験が異なるため、まず自分がどの領域で成果を出してきたかを明確にすることから始めます。
【売買仲介の場合】職務要約の例文
売買仲介の経験がある場合は、物件種別と成約実績を数字で示す職務要約が効果的です。
良い例文
不動産業界で4年間、首都圏の新築マンション売買仲介を担当しました。年間平均38件・売上1億5,000万円を達成し、一次取得層の個人客への提案から契約・引き渡しまでを一貫して担当しています。紹介案件が月間成約の25%を占める点が強みです。
NG例
不動産会社で4年間、マンションの営業をしていました。物件種別や実績が具体的な数字で示されていないため、採用担当者はどの規模の営業経験があるのか判断できません。
採用担当者はここを見ている
- 物件種別(新築・中古・戸建・マンション)が明記されているか
- 成約件数と売上金額がセットで書かれているか
- 紹介案件比率など独自の強みが数字で示されているか
【賃貸仲介・未経験の場合】職務要約の例文
賃貸仲介の経験者は成約件数の多さを、不動産業界未経験の方は前職の経験との接続を意識して書きます。
良い例文(賃貸仲介の場合)
賃貸仲介営業として3年間、都内を中心に年間200件以上の契約を担当しました。学生の単身入居者からファミリー層まで対応し、繁忙期の1〜3月は1日複数件の成約を継続的に達成しています。
NG例
賃貸の営業をしていて、たくさんのお客様を担当しました。「たくさん」では具体的な件数が伝わらず、実績として評価されません。
採用担当者が不動産営業の職務経歴書で見ている3つのポイント
書類選考の現場では、採用担当者は1枚の職務経歴書を30秒前後で判断します。読んでもらえる職務経歴書にするには、採用担当者が最初に目を向ける3つのポイントを押さえることが近道です。
採用担当者はここを見ている
- 物件の種類(売買か賃貸か、住宅か商業用か)と担当顧客の属性
- 実績が件数・金額・達成率など具体的な数字で示されているか
- 経歴の一貫性(なぜ今の会社にいて、なぜ転職するのか)
物件種別と顧客属性が書かれているか
「不動産営業として5年勤務」だけでは、新築マンションの個人向け営業なのか、商業ビルの法人向けリースなのか判断できません。担当した物件の種類とエリア、顧客が個人か法人かを必ず書きます。
実績が数字で示されているか
「頑張りました」ではなく、年間成約件数・売上金額・予算達成率など比較できる数字を並べます。数字のない職務経歴書は、採用担当者に判断材料を与えられません。
経歴の文脈に一貫性があるか
実績が好調なのに転職を希望する場合は、「より多くの物件種別を扱える環境を求めて」のようにキャリアの方向性が伝わる書き方にします。転職理由と職歴のつながりが見えないと、懸念材料になります。
実績に自信がない人の書き方
成約件数や売上が同僚より少ない、市況の影響で数字が落ち込んだ時期がある。そうした場合でも、書き方次第で誠実さと改善力を伝えられます。
数字がなくても書ける3つの視点
- 成長の過程(入社当初と比べてどう伸びたか)
- チーム内での役割(新人教育・資料作成などの貢献)
- 業務プロセスの改善(顧客対応の工夫・提案資料の見直しなど)
実績が落ち込んだ時期がある場合の書き方
良い例文
市況の下落期に当たった2年間は成約件数が前年比7割まで落ち込みましたが、この期間に顧客管理の仕組みを整備し、翌年は年間45件とチーム内最多の実績を回復させました。
NG例
実績が良くなかった時期は職務経歴書に書きませんでした。空欄にすると「隠している何かがある」と受け取られやすく、かえって不利になります。
職務経歴書の基本構成|職務要約・職歴・資格欄の書き方
不動産営業の職務経歴書は、職務要約・職歴・資格欄の3つを軸に組み立てます。それぞれの役割を理解して書くと、採用担当者に伝わる構成になります。
職務要約は3〜4行で「規模感」を先に伝える
職務要約は職務経歴書の先頭に置く要約文です。経験年数・担当してきた物件と顧客層・代表的な実績を3〜4行にまとめ、続く職歴欄を読む前に全体像を伝えます。
職歴欄は「物件・顧客・業務」の3軸で書く
職歴欄は「いつ・どの会社で・何をしたか」の事実だけで終わらせず、物件の種類・顧客層・担当業務の3軸を明記すると、採用担当者が即座にイメージできる記述になります。
| 項目 | 記載内容の例(売買仲介の場合) |
|---|---|
| 在籍期間 | 2019年4月〜2024年3月(5年間) |
| 物件種別 | 新築マンション・中古戸建(首都圏エリア) |
| 顧客属性 | 一次取得層・30〜40代の個人客 |
| 担当業務 | 来場対応・物件説明・資金計画の提案・契約手続き |
| 実績 | 年間成約件数45件、売上2億円超 |
ゼロから作成する時間がない場合は、営業の職務経歴書テンプレートやハローワーク用の職務経歴書テンプレートを土台にすると、項目の抜け漏れを防げます。
宅建士など資格欄の書き方
宅地建物取引士(宅建士)を保有している場合は、資格欄に必ず明記します。試験合格後に登録手続き中の場合は「登録申請中」、結果待ちの場合は「○年○月合格見込み」と記載すると、現在の状況が正確に伝わります。

異業種・派遣・パートから不動産営業へ転職する場合の書き方
不動産業界未経験や、派遣・パート勤務からの転職では、職務経歴書の書き方に工夫が必要です。前職の経験と不動産営業の業務をどう接続するかがポイントになります。
前職の経験を接続する書き方
「異業種から転職しました」という事実よりも、前職の経験が不動産営業のどの場面で活きるかを具体的に書く方が、採用担当者の想像力を刺激します。
| 前職 | 不動産営業への接続ポイント |
|---|---|
| 保険営業 | 高額商材の販売経験・リスク説明力・長期的な信頼関係の構築 |
| 銀行員 | 資金計画の提案力・金融知識・法人クライアントとの折衝経験 |
| 飲食・接客業 | ホスピタリティ・来場者への対応力・クレーム処理の経験 |
派遣先で不動産営業に近い業務を担当していた場合は派遣の職務経歴書テンプレート、パート勤務からの転職ならパート用の職務経歴書テンプレートを土台にすると、実務内容を整理しやすくなります。
転職回数が多い・ブランクがある場合の書き方
転職回数が多い場合や、ブランク期間がある場合も、書き方を工夫すれば不利になりません。
各社での在籍期間と、次のステップに進んだ理由を明記します。「○年ごとに物件種別を変え、複数の不動産領域での営業スキルを習得してきた」という文脈に整えると、前向きな印象になります。ブランク期間は、家族の介護や体調管理などやむを得ない理由なら正直に書いて問題ありません。


まとめ
- 不動産営業の職務経歴書は物件種別・顧客層・実績を数字で書くことが最優先
- 職務要約で規模感を先に伝えると、その後の職歴欄が証拠として機能する
- 実績が弱い時期も、変化の理由と改善の軌跡を添えれば誠実さを伝えられる
職務要約・職歴・資格欄の3つを軸に、採用担当者が転職後のあなたをイメージできる職務経歴書に仕上げてください。
不動産営業の職務経歴書に関するよくある質問
- 職務経歴書は手書きとパソコン作成、どちらが良いですか?
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不動産業界の中途採用では、パソコン作成が一般的です。情報量が多くなるため手書きだと読みにくくなります。特別な指定がない場合はWordやGoogleドキュメントで作成し、A4サイズ・11pt前後のフォントを目安にします。
- 職務経歴書の適切なページ数は?
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A4サイズで1〜2枚が基本です。経験が浅い場合は1枚、転職回数が複数ある場合やマネジメント経験がある場合は2枚以内にまとめます。3枚以上になると、重要な情報が埋もれやすくなります。
- 宅建士の資格は必ず記載すべきですか?
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保有している場合は必ず資格欄に明記します。試験合格後に登録手続き中の場合は「登録申請中」、結果待ちの場合は「○年○月合格見込み」と記載すると、現在の状況が正確に伝わります。
- 未経験から不動産営業に転職する場合、職務経歴書に何を書けばいいですか?
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前職で培ったスキルが不動産営業のどの場面で活きるかを具体的に書きます。「異業種から転職しました」という事実よりも、経験と業務の接続点を伝える方が、採用担当者に強みが伝わります。

