履歴書の交通機関欄は、徒歩で通勤する場合も空欄にせず「徒歩」と記入するのが正解です。交通機関を使わないからといって斜線や空白のままにすると、書き忘れと区別がつきません。この記事では、徒歩の場合の交通機関欄と通勤時間の記入例、自転車や電車を併用するケース、採用担当者が実際に確認している点をまとめます。
履歴書の交通機関欄に「徒歩」と書く方法【結論と記入例】
結論:空欄にせず「徒歩」と記入する
交通機関欄は「電車やバスの路線名を書く欄」だと思われがちですが、実際には自宅から勤務先までどのような手段で移動するかを伝える欄です。徒歩も立派な通勤手段のひとつなので、そのまま「徒歩」と書けば要件を満たします。
迷いやすいのが「なし」という書き方です。これは間違いではないものの、読み手には「交通機関を使わない」のか「まだ決まっていない」のか判断がつきません。手段そのものを書く「徒歩」のほうが情報として親切です。欄の名称が「交通機関」と限定されているフォーマットであれば、「なし(徒歩)」と補うと誤解が残りません。
徒歩だけで通勤する場合の記入例
自宅から勤務先まで歩いて向かい、途中で乗り物を使わないパターンです。交通機関欄と通勤時間欄がセットになっている履歴書では、次のように書きます。
良い例文
交通機関:徒歩
通勤時間:約 0 時間 15 分
手段と所要時間が1行で読み取れます。1時間未満でも「0時間」を省略しないのが履歴書の作法です。
NG例
交通機関:(空欄)
通勤時間:約 時間 13 分
交通機関が空欄だと記入漏れとの区別がつきません。所要時間が1分単位なのも履歴書では不自然で、時刻表のない徒歩でここまで断定すると、かえって実測していない印象を与えます。
徒歩と自転車・電車を併用する場合の記入例
自宅から駅まで歩き、そこから電車に乗るように複数の手段を使う場合は、実際に使う順番どおりに並べて書きます。徒歩の区間が含まれていても、主となる交通機関を先に書いてしまうと経路が伝わりません。
良い例文(併用パターン)
- 駅まで歩く場合:徒歩・電車/約0時間40分
- 自転車と徒歩を使い分ける場合:徒歩(雨天時はバス)/約0時間20分
- バス停まで歩く場合:徒歩・バス/約0時間35分
なお、駅から会社までの数分の歩きまで律儀に「徒歩・電車・徒歩」と書く必要はありません。乗り継ぎの前後にある短い徒歩は、通勤時間の合計に含めれば十分です。フォーマットに迷ったときは、通勤時間欄が最初から用意されているJIS規格に沿った履歴書テンプレートを使うと、記入位置で迷わずに済みます。
徒歩の場合の通勤時間は5分単位で書く
1時間未満は「0時間◯分」と記入する
通勤時間は片道の所要時間を5分単位に丸めて書きます。徒歩13分なら15分、22分なら20分という具合です。実際より短く見せようとして切り捨てを繰り返すと、面接で住所を確認された際に説明が食い違います。
| 実際の徒歩時間 | 履歴書への記入 |
|---|---|
| 7分 | 約0時間5分 |
| 13分 | 約0時間15分 |
| 22分 | 約0時間20分 |
| 38分 | 約0時間40分 |
| 63分 | 約1時間5分 |
「0時間」を書かずに分だけ記入する人がいますが、時間の欄が空白のままだと未記入に見えます。数字を入れて欄を埋めてください。
徒歩の所要時間の調べ方
地図アプリの徒歩ルート検索は、信号待ちや坂道を計算に入れていません。表示が12分でも、実際に歩くと17分かかることは珍しくありません。応募先が決まっている段階なら、一度実際に歩いてみるのが確実です。
徒歩時間を見積もるときの目安
- 不動産表示の「徒歩1分=80m」を基準にすると、1kmでおよそ13分
- 地図アプリの表示に信号・踏切分として2〜3分を上乗せする
- 坂道や階段を含む経路は、平坦な道より1割ほど長く見積もる
採用担当者が徒歩通勤の交通機関欄で見ている3つのこと
この欄は人柄を測るための項目ではありません。採用が決まったあとの実務に直結する情報として読まれています。何のために使われるかを知っておくと、書くべき内容がはっきりします。
採用担当者はここを見ている
- 通勤手当がいくら必要か:徒歩なら支給の必要がなく、人件費の見通しが立てやすい
- 通勤が続けられる距離か:片道90分を超えると、季節や天候による離脱を懸念される
- 通勤経路を把握できるか:労災保険の通勤災害は経路と手段が判断材料になる
3つ目の労災は見落とされがちな観点です。労災保険では、住居と勤務先の間を合理的な経路と方法で移動している最中の事故を通勤災害として扱います。厚生労働省の説明では、この「合理的な方法」に鉄道やバス、自動車、自転車と並んで徒歩も明示されています。つまり歩いて通う人も対象であり、会社は入社時に通勤手段と経路を把握しておく必要があります。交通機関欄を空欄で出すと、この確認が入社後に持ち越されます。
通勤手当についても補足します。所得税の扱いでは、徒歩通勤者に支給された通勤手当は距離にかかわらず全額が課税対象です。片道2km未満の場合も同じ扱いになるため、そもそも徒歩通勤には手当を出さない企業が多数を占めます。ここを理解しておくと、次のセクションで触れる「交通費ゼロをどう伝えるか」の判断がしやすくなります。

徒歩通勤でやりがちな交通機関欄のNGな書き方
徒歩は書く内容が少ないぶん、雑に処理してしまいやすい欄です。書類全体の丁寧さを疑われる原因になるパターンを挙げます。
NG例
- 交通機関も通勤時間も空欄のまま提出する
- 斜線を引いて済ませる(該当なしの意味に読まれます)
- 「約8分」など1分単位で書く
- 実際は30分かかるのに「10分」と近さを強調して書く
- 記載した住所から明らかに徒歩圏内ではない所要時間を書く
とくに時間を短めに盛る書き方は避けてください。住所欄と照らし合わせれば、担当者は距離の見当がつきます。「歩いて10分」と書いてあるのに地図では3km離れている、といった食い違いは面接で必ず話題になります。通勤の負担を軽く見せたい気持ちがあっても、正確に書いたほうが結果的に信用されます。
提出前に住所欄との整合性もあわせて見直しておくと安心です。アルバイトやパートへの応募であれば、アルバイト用の履歴書テンプレートのように項目が絞られた様式を使うと、記入漏れそのものが起きにくくなります。
【ケース別】徒歩通勤の交通機関欄の書き方
会社まで徒歩5分の場合
近すぎることを気にする必要はありません。通勤時間の短さがマイナス評価につながる場面は、まずないと考えて差し支えありません。むしろ人手が急に足りなくなったときに頼れる人材として見られます。
良い例文(徒歩5分の場合)
交通機関:徒歩
通勤時間:約 0 時間 5 分
「徒歩圏内」「すぐ近く」といった曖昧な表現に置き換えず、数字で書きます。
雨の日だけバスや自転車を使う場合
普段の手段を基準に書きます。週の大半を歩いているなら「徒歩」が主で、括弧書きで代替手段を添えれば十分です。「徒歩(雨天時はバス)」と書いておくと、天候による遅刻を心配されることもありません。
逆に、自転車のほうが使用頻度が高いなら「自転車」を主として書きます。駐輪場の有無を会社側が確認する必要が出てくるため、こちらは早めに伝わったほうが親切です。

引っ越しで徒歩通勤になる場合
入社に合わせて転居し、その結果として徒歩通勤になるケースです。現住所からの通勤時間を書いてしまうと実態とずれるため、転居後を基準にしたうえで、その旨を本人希望欄に補足します。
良い例文(転居予定がある場合)
交通機関:徒歩(転居後)
通勤時間:約 0 時間 20 分
本人希望記入欄:入社までに貴社近隣へ転居予定のため、通勤時間は転居後の目安を記載しております。
転居先がまだ確定していない段階なら、通勤時間欄には現住所からの時間を書き、本人希望欄で転居予定を伝えます。決まっていないことを空欄で表現しないのが原則です。転職用の履歴書テンプレートには本人希望欄が広めに取られているため、こうした補足を書き添えやすくなっています。
通勤時間欄がなく交通機関欄しかない場合
様式によっては通勤時間欄が省かれ、交通機関だけを書く形になっています。この場合は手段と所要時間をまとめて1行に収めます。「徒歩(約15分)」と書けば、欄が分かれていなくても必要な情報が伝わります。
そもそも通勤時間欄も交通機関欄も存在しない様式もあります。厚生労働省が示した様式例がこれにあたり、通勤時間の記載欄は設けられていません。欄がない履歴書に無理やり書き足す必要はなく、面接で聞かれたときに答えられれば問題ありません。欄の有無を先に確認したい方は厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを確認してみてください。
徒歩通勤を選考で有利に変える書き方
ここまでは「減点されない書き方」の話でした。徒歩通勤には、電車通勤の応募者が持てない強みが2つあります。ダイヤの乱れに左右されないことと、通勤手当が発生しないことです。
交通機関欄そのものは狭く、書ける内容が限られます。強みとして伝えたいときは本人希望欄を使ってください。ただし「交通費がかかりません」と単独で書くと、条件面での売り込みが前に出すぎます。勤務にどう役立つかとセットで書くと自然に収まります。
良い例文(本人希望欄での伝え方)
徒歩10分の距離に居住しており、交通機関の遅延による遅刻の心配がありません。早番・遅番のどちらにも対応可能です。
NG例(本人希望欄での伝え方)
徒歩通勤のため交通費は不要です。その分を時給に反映していただけますと幸いです。
コスト面の主張が交換条件になっており、待遇交渉の場と受け取られます。伝えるのは事実だけにとどめます。
シフト制の職場では、この一文があるだけで書類の印象が変わります。急な欠員が出たときに近隣から出勤できる人がいるかどうかは、現場にとって現実的な関心事だからです。近所のパート求人に応募する場合は、パート用の履歴書テンプレートを使い、勤務可能な曜日や時間帯とあわせて記入すると伝わりやすくなります。

まとめ
- 徒歩通勤でも交通機関欄は空欄にせず「徒歩」と記入する
- 欄の名称が「交通機関」に限定されている場合は「なし(徒歩)」と補う
- 通勤時間は5分単位に丸め、1時間未満でも「0時間◯分」と書く
- 複数の手段を使う日があるなら「徒歩(雨天時はバス)」と括弧で添える
- 遅延がないことは本人希望欄で、勤務にどう役立つかとセットで伝える
徒歩の二文字を書き足すだけで、書類の完成度は変わります。通勤時間を実測して埋めたら、そのまま提出まで進んでください。
履歴書の交通機関「徒歩」に関するよくある質問
- 交通機関欄に「なし」と書くのは間違いですか?
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間違いではありませんが、記入漏れと区別がつきにくい書き方です。手段そのものを示す「徒歩」、または「なし(徒歩)」と書くほうが確実に伝わります。
- 徒歩5分の距離だと「近すぎる」と思われませんか?
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通勤時間の短さが選考でマイナスに働くことはほとんどありません。急な欠員が出たときに出勤しやすい人材として、シフト制の職場ではむしろ歓迎されます。
- 徒歩通勤でも通勤手当はもらえますか?
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企業の規定によりますが、支給しない会社が多数です。所得税の扱いでは徒歩通勤者への通勤手当は距離を問わず全額が課税対象となるため、支給対象外としている企業が一般的です。
- 徒歩通勤中にけがをした場合、労災の対象になりますか?
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対象になります。労災保険の通勤災害では、住居と勤務先の間を合理的な経路と方法で移動している間の事故が補償対象で、この「合理的な方法」には徒歩も含まれます。会社が通勤経路を把握しておく必要があるため、交通機関欄は正確に記入してください。

