この記事では、履歴書の保護者欄の書き方を解説します。誰が記入するのか、成人した場合は空欄でよいのか、「方呼出欄」の意味まで、採用担当者の目線を交えながら説明します。未成年・成人別の記入要否と代筆がNGな理由を押さえれば、記入の迷いは解消します。
保護者欄が必要な人・不要な人
保護者欄とは、応募者の保護者(親権者)が署名・押印する欄です。すべての応募者が記入するわけではなく、記入が必要かどうかは年齢で決まります。
| 年齢 | 保護者欄の記入 |
|---|---|
| 18歳未満(未成年) | 原則として必要 |
| 18歳以上(成人) | 不要(空欄でよい) |
2022年から成人年齢は18歳——この変化を知らないと判断を誤る
2022年4月1日の民法改正により、日本の成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。この改正以前は18歳・19歳でも未成年として保護者欄の記入が求められる場面がありましたが、現在は18歳以上であれば保護者の同意なしに雇用契約を結べます。
- 高校3年生(17歳):未成年のため保護者欄の記入が必要
- 高校卒業後すぐに働き始める18歳:成人のため保護者欄は不要
- 大学1年生(18歳):成人のため保護者欄は不要
ただし、求人票に「保護者同意書を添付すること」などの指定がある場合は、企業の方針に従って対応してください。
保護者欄のない履歴書を選ぶ方法
成人の方がアルバイトや就職活動に応募する場合、最初から保護者欄のない履歴書を使うことで記入の混乱を避けられます。厚生労働省が公開している参考様式の中には保護者欄が含まれているものがありますが、これは主に未成年者向けの様式です。成人の方は市販の標準的な履歴書(JIS規格様式)を選ぶのが一般的です。
保護者欄の正しい書き方
未成年の方が保護者欄を記入する際に押さえておくべきポイントは、「誰が書くのか」と「何を書くのか」の2点です。
必ず保護者本人が記入する
採用担当者はここを見ている
- 保護者欄の文字と応募者本人の文字が酷似していないか(筆跡・筆圧)
- 本人記入欄と保護者欄で書き癖が一致していないか
- 押印が正式な印鑑かどうか
保護者欄は、保護者が内容を確認したうえで自筆で署名することに意味があります。応募者本人が代わりに書く「代筆」は絶対に避けてください。どんな事情があっても代筆を選ぶべきではなく、保護者本人に記入を依頼してください。
記入する情報と書き方のポイント
| 記入項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 保護者の氏名 | 保護者本人が自筆で署名。楷書体で丁寧に記入 |
| 保護者の住所 | 同居していても「同上」は使わず、正式な住所を記入 |
| 保護者の電話番号 | 確実に連絡がとれる番号(自宅電話または携帯電話) |
| 押印 | 必要な場合は認印でよい(シャチハタ不可の企業もある) |
「同上」と書きたくなる気持ちはわかりますが、保護者欄の住所に「同上」を使うのは不適切です。採用担当者が保護者の情報を直接確認できるよう、改めて正式な住所を記入してください。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →代筆が発覚したらどうなるか
「保護者に頼みにくい」「遠方にいてすぐに書いてもらえない」といった理由から、応募者本人が保護者欄を代筆するケースがあります。しかし代筆が発覚した場合のリスクは軽くありません。
発覚した場合に起きること
- 内定取り消し:選考中に発覚した場合、書類偽造として扱われ内定が取り消されることがあります
- 採用後の契約問題:未成年の労働契約において保護者の同意が確認できない場合、労働契約の有効性に疑義が生じる可能性があります
- 信頼の喪失:誠実さが重視される採用場面で、書類の偽りは採用担当者の記憶に残ります
採用担当者はどう気づくか
採用担当者はここを見ている
- 本人の自筆部分と保護者欄の筆跡が酷似している
- 「の」「て」「し」などの書き癖が全体で一致している
- 筆圧や文字の大きさが不自然なほど統一されている
採用担当者が意識的に筆跡を比較するとは限りませんが、違和感として感じ取ることは珍しくありません。リスクを負うより、保護者に郵送で記入を依頼するほうが確実で誠実な対応です。郵送が難しい場合は、スキャンしてメールで送り返してもらう方法も活用してください。
「方呼出」欄の書き方
厚生労働省の参考様式などに含まれる「方呼出(かたよびだし)」という欄に戸惑う応募者は少なくありません。この欄は現代では不要なケースがほとんどですが、正しく理解しておくことで記入に迷わなくなります。
方呼出とは何か
方呼出とは、応募者本人に直接電話が通じない場合に、別の人を介して連絡を取るための方法です。固定電話が中心だった時代に設けられた欄で、「〇〇さん宅の電話番号に電話して本人へ取り次いでもらう」ための情報を記入します。
記入例
03-〇〇〇〇-〇〇〇〇 佐藤方呼出
「佐藤さんの電話番号に電話して、本人へ取り次いでもらう」という意味です。
携帯電話がある場合は空欄でよい
現代では携帯電話(スマートフォン)を持つ方が大多数であるため、携帯電話番号を記入している場合は方呼出欄を空欄にして問題ありません。採用担当者も携帯電話への直接連絡を基本とするため、方呼出欄が空白でも書類選考に影響することはありません。
状況別——保護者欄の対応ケース
保護者欄の書き方は、応募者の家庭環境によってケースが異なります。自分の状況に当てはまるものを確認してください。
一人暮らしで保護者が遠方にいる場合
一人暮らしをしている未成年の場合でも、保護者欄には実家の世帯主(保護者)の情報を記入する必要があります。書いてもらうための主な方法は以下の通りです。
- 郵送:履歴書を実家へ郵送し、保護者に記入・押印してもらってから返送してもらう
- データのやり取り:履歴書のPDFをメールで送り、印刷・記入・スキャンして送り返してもらう
- 帰省時に記入:帰省するタイミングで保護者に記入してもらう
時間的な余裕がない場合でも、代筆は行わず必ず保護者本人に記入を依頼してください。
片親の場合
片親の場合、記入するのは親権を持つ保護者一人で問題ありません。保護者欄は世帯主(主に親権者)の情報を記入するものであるため、両親全員の記入を求めるものではありません。
保護者がいない場合(未成年後見人)
両親がいない、または親権を持つ保護者がいない場合は、未成年後見人が保護者欄に署名します。未成年後見人とは、家庭裁判所が選任した、親権者に代わって未成年者の法律行為を行う人物です。後見人の氏名・住所・電話番号を記入してください。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 保護者欄の記入は18歳未満(未成年)のみ必要。2022年の民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられたため、18歳以上は空欄でよい
- 記入するのは必ず保護者本人。代筆は発覚時に内定取り消しや契約問題につながるため絶対に避ける
- 住所は同居していても「同上」を使わず、正式な住所を改めて記入する
- 「方呼出」欄は携帯電話番号を記入している場合は空欄でよい
- 一人暮らしで保護者が遠方の場合は郵送・スキャン送信などで対応する
保護者欄は小さな欄ですが、正しく記入することで採用担当者に書類全体の誠実さを伝えることができます。
保護者欄に関するよくある質問
- 保護者欄に「同上」と書いてもいいですか?
-
保護者欄の住所に「同上」を記入するのは不適切です。応募者本人と同居している場合でも、採用担当者が保護者の情報を直接確認できるよう、正式な住所を改めて記入してください。
- 成人した大学生でも保護者欄は必要ですか?
-
18歳以上は成人のため、保護者欄の記入は不要です。2022年4月の民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられたため、大学1年生(多くは18歳)も成人として扱われます。保護者欄がある様式を使っている場合は空欄のままで問題ありません。
- 保護者欄が空欄のまま提出してしまった場合はどうすればよいですか?
-
未成年で保護者欄を空欄のまま提出してしまった場合は、早めに応募先へ連絡し、保護者に記入してもらった履歴書を再提出する意向を伝えてください。「書き忘れてしまいました。保護者に記入してもらい、改めて提出させてください」と正直に連絡することが最善の対応です。


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