履歴書の封筒は茶色でも問題ありません。封筒の色が理由で不採用になることはなく、色の指定を設けている企業もほとんどありません。ただし白が無難とされるのには、印象論ではない実務上の理由があります。この記事では、茶封筒が敬遠される本当の理由と、茶色のまま印象を落とさずに提出する方法を解説します。
履歴書の封筒は茶色でも問題ありません
結論:色で不採用になることはありません
履歴書を入れる封筒は、白・茶色・水色のいずれかであれば選考上の問題はありません。茶色のクラフト封筒は事務用品として最も流通している封筒で、企業側もそれを承知しています。応募書類の評価は中身で行われるものであり、封筒の色を採点項目にしている企業はまず存在しません。
避けるべきなのは色ではなく、柄物・カラー封筒・キャラクター入りといったビジネス文書として不適切なデザインです。無地の茶封筒であれば、その心配はありません。
それでも白が「無難」とされる理由
多くの就活サイトが白を勧めるのは、フォーマルに見えるからという理由だけではありません。企業に届いた郵便物が採用担当者の手元に渡るまでの、実務的な事情が関係しています。詳しくは次の章で解説しますが、まずは提出時の見た目の差を確認してください。
良い例(茶封筒でも通る形)
- 無地のクラフト封筒・角形2号(A4を折らずに入る)
- 表面左下に赤字で「履歴書在中」+赤い枠で囲む
- 書類はクリアファイルに挟んで封入
- 裏面に自分の住所・氏名、封じ目に「〆」
NG例(色よりこちらが減点対象)
- 長形3号に履歴書を三つ折りで封入(折り目が評価に響く数少ない例)
- 「履歴書在中」の記載なし、または黒字で小さく記載
- クリアファイルなしで封入し、角が折れている
- 裏面に差出人の記載がなく、誰から届いたか封筒だけでは判別できない
採用担当者はここを見ている
- 封筒の色は記憶に残らない。記憶に残るのは「開けにくかった」「書類が折れていた」といった手間の部分
- 締切に間に合っているかどうかのほうが、色の選択より何倍も重い
- 封筒で唯一気にするのは、応募書類だと一目でわかるかどうか
使用する履歴書の様式に迷っている場合は、転職用の履歴書テンプレートから用途に合ったものを選んでください。
茶封筒が「無難ではない」とされる2つの実務的な理由
茶封筒が勧められない理由は、マナー違反だからではありません。企業の郵便物処理という現場の事情に、茶色が構造的に不利だからです。理由は2つに絞れます。
理由1:赤字の「履歴書在中」が沈んで見えなくなる
応募書類の封筒には、表面左下に赤字で「履歴書在中」と記載するのが通例です。この赤字は、封筒を仕分ける人に「これは採用宛の書類だ」と一瞬で伝えるための信号として機能します。
ところが茶色のクラフト紙は赤との明度差が小さく、赤字が紙の色に溶けて視認性が落ちます。白封筒なら数メートル離れても目に入る赤字が、茶封筒では手に取るまで気づかれないことがあります。信号としての役目を果たしにくい、というのが茶色の弱点です。
理由2:企業間の郵便物に紛れて開封が遅れる
企業に毎日届く郵便物の大半は、請求書・契約書・カタログといった事務書類です。そしてそれらのほとんどが茶封筒で送られてきます。同じ茶封筒で応募書類を送ると、その山に物理的に埋もれます。
総務が仕分けて人事に回す企業では、この埋没が半日から1日の遅れになります。締切当日に投函した場合、この差が「間に合った・間に合わなかった」の分かれ目になることは実際にあります。裏を返せば、締切に余裕を持って出しているなら、この理由による実害はほぼありません。
| 比較項目 | 白封筒 | 茶封筒(クラフト) |
|---|---|---|
| 選考上の評価 | 影響なし | 影響なし |
| 「履歴書在中」の視認性 | 高い | 低い(赤字が沈む) |
| 他の郵便物との識別 | 目立つ | 紛れやすい |
| 入手しやすさ | やや限られる | コンビニ・100均でも入手可 |
| 価格 | やや高い | 安い |
茶色の封筒を使うときにやるべき3つの手当
茶封筒の弱点は「目立たない」ことだけです。であれば、目立たせる手当を打てば白封筒と同じ土俵に立てます。手元の茶封筒を使う場合は、次の3つを実行してください。
手当1:「履歴書在中」を赤枠で囲む
赤字が沈むなら、文字ではなく面積で目立たせます。表面左下に「履歴書在中」と書き、その周囲を赤の定規線で長方形に囲んでください。枠があると文字単体より視認距離が伸び、茶色の地色でも埋もれにくくなります。市販の「履歴書在中」スタンプや赤いラベルシールを貼るのも同じ効果があります。
NG例
茶封筒に、油性ボールペンの赤で小さく「履歴書在中」とだけ書く。線が細く地色に負けるため、仕分け時にほぼ認識されません。書くなら赤の油性マーカーで太く、必ず枠付きにしてください。
手当2:角形2号か角形A4号を選ぶ
色より優先すべきがサイズです。A4の履歴書を折らずに入れられる角形2号(240×332mm)、書類が少なければ角形A4号(228×312mm)を選んでください。茶封筒はこのサイズの流通量が多く、むしろ入手しやすいという利点があります。
角形2号は郵便の「定形外・規格内」に収まるサイズです。料金は50gまで140円、100gまで180円(2024年10月改定後)。履歴書・添え状・職務経歴書にクリアファイルを加えると50gを超えて180円になることが多いため、料金に自信がなければ郵便局の窓口で計ってもらうのが確実です。速達にする場合は300円が加算されます。
手当3:クリアファイルに挟んで封入する
クラフト封筒は紙質が粗く、白封筒より中身が擦れやすい素材です。透明のクリアファイルに挟めば、折れ・擦れ・雨染みを防げます。封入順は上から添え状 → 履歴書 → 職務経歴書。開封してすぐ読める向きに揃えてください。
新卒での応募なら新卒用の履歴書テンプレート、アルバイト応募ならアルバイト用の履歴書テンプレートが封筒サイズとも合わせやすい構成です。
封筒の色より採用担当者が見ている4つのポイント
封筒について採用担当者が実際に気にするのは、次の4点です。色はこのリストに入っていません。
| 見られている点 | なぜ見るのか | 正解 |
|---|---|---|
| 締切に間に合っているか | 期日管理は仕事の基本能力そのもの | 締切の2〜3日前に投函する |
| 書類が折れていないか | 扱いの丁寧さが仕事ぶりの推測材料になる | 角形2号+クリアファイル |
| 宛名が正確か | 社名・部署の誤記は確認力の問題として見られる | 正式名称で記載し「御中」「様」を使い分ける |
| 差出人がわかるか | 不明だと照合に手間がかかる | 裏面に住所・氏名を記載し封じ目に「〆」 |
この4点を満たしていれば、封筒が茶色であることは話題にすらなりません。逆にこの4点のどれかを落とすと、白封筒で送っていても印象は下がります。封筒選びに時間をかけるより、宛名の確認に時間をかけるほうが通過率に効きます。
ハローワーク経由や公的な様式指定がある応募では、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと様式の指摘を受けずに済みます。

手渡しなら茶封筒のデメリットはほぼ消えます
面接会場で直接手渡す場合、茶封筒の弱点は成立しません。郵便物の山に紛れることも、仕分け担当が見落とすこともないからです。相手の手に直接渡る以上、色は完全に無関係になります。
手渡しのときのルール
- 封をしない:その場で中身を確認してもらうため、封じ目の「〆」も不要
- 宛名を書かない:郵送しないため表面の住所・宛名は不要(「履歴書在中」のみ記載)
- 裏面に自分の氏名:誰の書類かを示すため記載する
- 渡す向き:相手が文字を読める向きにして両手で差し出す
手渡し用の封筒をカバンから出すときは、封筒をさらに大きめのクリアファイルに入れておくと、角が潰れた茶封筒を差し出す事故を防げます。茶封筒は白より角が折れやすいため、この一手間の価値は白封筒以上です。
白い封筒が今日中に手に入らないときの選択肢
締切が迫っているのに白い角形2号が見つからない、という状況は珍しくありません。文具店の在庫は長形封筒に偏っており、白の角2は品切れになりやすいためです。
この場合の優先順位ははっきりしています。白封筒を探して締切を落とすより、手元の茶封筒で今日中に投函するほうが確実に正解です。色は評価されませんが、遅延は評価されます。茶封筒に赤枠で「履歴書在中」を書けば、実務上の不利はほぼ埋まります。
- 時間がある:白の角形2号を用意する(郵便局・大型文具店・ネット通販)
- 今日中に出したい:手元の茶封筒+赤枠の「履歴書在中」で投函する
- すでに茶封筒で送ってしまった:何もしなくて問題ない。送り直しや謝罪の連絡はかえって不自然に映る


まとめ
- 履歴書の封筒は茶色でも問題なく、色を理由に不採用になることはありません
- 白が勧められるのは、赤字の「履歴書在中」が見やすく、他の郵便物に紛れないという実務上の理由から
- 茶封筒を使うなら「履歴書在中」を赤枠で囲み、角形2号を選び、クリアファイルに挟む
- 採用担当者が見ているのは締切・折れ・宛名・差出人の4点で、色は入っていません
- 手渡しなら茶封筒のデメリットは成立しません
封筒の色で迷った時間は、宛名の確認と投函日の前倒しに回してください。そちらのほうが選考に直接効きます。
履歴書の封筒の色に関するよくある質問
- 履歴書を茶封筒で送ってしまいました。送り直すべきですか?
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送り直す必要はありません。茶封筒は選考上の減点対象ではなく、同じ書類が二通届くほうが担当者を混乱させます。「封筒の色を間違えました」といった連絡も不要です。
- 100均の茶封筒でも大丈夫ですか?
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問題ありません。価格ではなく、無地であること・角形2号か角形A4号であること・汚れや折れがないことの3点を満たしていれば十分です。開封したときに紙質が話題になることはありません。
- 茶封筒に「履歴書在中」は何色で書けばいいですか?
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赤で書きます。茶色の地色では赤字が沈みやすいため、細いボールペンではなく赤の油性マーカーで太めに書き、周囲を赤い枠で囲んでください。市販のスタンプや赤いラベルシールでも構いません。
- 履歴書に付属していた茶封筒は使えますか?
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サイズが合えば使えます。ただし市販の履歴書に付属する封筒は長形3号など小さめのことが多く、その場合は履歴書を折る必要が生じます。折らずに入る角形2号を別途用意するほうが確実です。
- 角形2号の茶封筒を郵送する料金はいくらですか?
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定形外郵便の規格内として扱われ、50gまで140円、100gまで180円です(2024年10月改定後)。クリアファイルを入れると50gを超えて180円になることが多いため、郵便局の窓口で計量してもらうと確実です。速達は300円が加算されます。

