この記事では、不採用後に企業から届く履歴書返却送付状の基本構成と読み方、辞退時に求職者が書類を返す際のテンプレートを解説します。頭語・結語の選び方や郵送時の封筒マナーも合わせて確認できます。
履歴書の返却送付状とは|使われる2つのシーン
返却送付状とは、一度受け取った書類を相手に返す際に同封するあいさつ状のことです。転職・就職活動では主に2つの場面で必要になります。
| シーン | 送る側 | 受け取る側 |
|---|---|---|
| 不採用後の書類返却 | 企業(採用担当者) | 応募者(求職者) |
| 辞退後の書類返却 | 応募者(求職者) | 企業(採用担当者) |
不採用後に企業から届くケース
不採用通知と一緒に書類を郵送で返却する場合、企業は必ず送付状を同封します。個人情報を含む書類をそのまま送るのではなく、一言添えるのがビジネスマナーとして定着しています。
ただし、書類の返却は企業に義務づけられているわけではありません。「応募書類は責任を持って廃棄いたします」と不採用通知に記載し、シュレッダー処分で対応する企業も多くあります。どちらになるかは不採用通知の文面で確認できます。
辞退後に求職者が書類を返却するケース
内定を受諾した後に辞退する場合、企業から受け取った「内定通知書」などを返却する場面があります。この場合は求職者自身が送付状を書いて同封します。
一方、採用選考の途中で辞退する場合は、自分が提出した履歴書・職務経歴書を改めて返却する必要はありません。電話またはメールで辞退の意思を伝えれば、企業側が適切に処理します。
不採用時の履歴書返却送付状テンプレート
企業から届く送付状の形式を把握しておくと、受け取った際に内容をすぐ理解でき、次の行動に移りやすくなります。
返却送付状の基本構成(6つの要素)
一般的な返却送付状には、次の6つの要素が含まれています。
- 送付年月日(文書の右上)
- 宛先(応募者の氏名と「様」)
- 差出人情報(会社名・部署・担当者名・連絡先)
- タイトル(「応募書類ご返却の件」など)
- 本文(頭語・時候の挨拶・不採用の旨・返却の旨・結語)
- 同封書類リスト(「記」以下に品目と数量を記載)
不採用時のテンプレート例文(そのまま使える)
不採用に伴う書類返却送付状の例文です。「〇〇」の部分を実際の情報に置き換えてお使いください。
不採用時の返却送付状テンプレート
令和〇年〇月〇日
〇〇 〇〇 様
〇〇株式会社 人事部 採用担当
〒000-0000 〇〇県〇〇市〇〇1-1-1
TEL:00-0000-0000
応募書類ご返却の件
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは弊社求人にご応募いただきましたこと、誠にありがとうございました。慎重なる選考の結果、誠に残念ながらご期待に沿いかねる結論に至りました。
つきましては、ご提出いただきました応募書類をご返却申し上げます。なお、選考の詳細についてはお答えしかねますので、あらかじめご了承ください。
今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
敬具
記
一.履歴書 一通
一.職務経歴書 一通
以上
採用担当者が送付状に必ず含める3つの要素
送付状を受け取った際、記載内容に「なぜこの書き方なのか」と疑問を持つ方もいます。採用担当者側の意図を知っておくと、内容をより正確に読み取れます。
採用担当者はここを見ている
- 不採用の旨を簡潔に伝える:「誠に残念ながら〜」の一文で十分です。長々とした説明や慰めの言葉は書きません。
- 選考理由には触れない:「書類の内容が弊社の基準に合わなかったため」などの理由は一切書かないのが慣習です。採用基準の漏洩を防ぐためです。
- 同封書類を「記」以下に明記する:品目と数量を記載することで、受け取った側が書類の過不足を確認できます。受け取ったら内容物を確認する習慣をつけましょう。
辞退時の書類返却送付状テンプレート
辞退後に書類返却が必要なケース
求職者が書類返却送付状を書く場面は、限られたケースに絞られます。
- 内定を受諾した後に辞退する場合(内定通知書を返却するとき)
- 企業から「書類を返却してほしい」と明示的に求められた場合
採用選考の途中で辞退する場合は、自分が提出した履歴書・職務経歴書を返却する必要はありません。電話またはメールで辞退の意思を伝えれば、企業側が個人情報として適切に処理します。
辞退時の返却送付状テンプレート例文
内定辞退に伴う書類返却送付状の例文です。「一身上の都合により」の一文だけ書けば、辞退理由の説明は不要です。
辞退時の返却送付状テンプレート
令和〇年〇月〇日
〇〇株式会社 人事部 採用担当 〇〇 〇〇 様
〒000-0000 〇〇県〇〇市〇〇1-1-1
氏名:〇〇 〇〇
TEL:000-0000-0000
内定辞退および書類ご返却の件
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは内定のご内示をいただきましたこと、誠にありがとうございます。慎重に検討いたしました結果、一身上の都合により、誠に恐れながら今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡申し上げます。
貴重なお時間をいただきながら、このようなご報告となりましたこと、深くお詫び申し上げます。
つきましては、ご送付いただきました内定通知書をご返却申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
敬具
記
一.内定通知書 一通
以上
採用担当者が受け取って困る送付状のNG例
NG例
- 辞退理由を具体的に書く:「〇〇社に内定したため」「条件面が希望と合わなかったため」などの詳細は不要。「一身上の都合」で十分です。具体的な記載は場合によって企業との関係を複雑にします。
- 同封書類の品目を書かない:何を返却したかが企業側に伝わらず、書類の管理ができません。「記」以下に品目と数量を必ず書きましょう。
- 発送が遅すぎる:辞退を決めたなら、連絡後すみやかに発送するのが礼節です。内定通知書を手元に長く置いておくことは避けます。
返却送付状を書く際のマナーと注意点
頭語・結語の正しい使い方
送付状はビジネス文書なので、頭語と結語をセットで使います。以下の表で組み合わせを確認してください。
| 頭語 | 結語 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 一般的なビジネス文書(最も多用) |
| 謹啓 | 謹言 | 特に丁寧な場面(役員あてなど) |
| 前略 | 草々 | 略式(採用関連の文書では使わない) |
採用・辞退に関わる書類では「拝啓・敬具」を基本として選べば問題ありません。「前略・草々」は略式のため、採用関連の文書では避けるのが無難です。
郵送時の封筒と梱包のマナー
書類を郵送する際は以下のルールを守ります。
- 封筒サイズは「角形2号(A4書類が折らずに入るサイズ)」を使用する
- 書類はクリアファイルに入れてから封筒に入れる(折らずに送ることが前提)
- 封筒の表面に「書類在中」と赤字で記載する(スタンプ使用可)
- 切手の料金不足を防ぐため、郵便局の窓口で重量を確認してから貼る
封筒の選び方や宛名の書き方は、履歴書の封筒と印刷に関する記事でも詳しく解説しています。

書類を送付するタイミング
企業から書類が返却されてきた場合は、受け取り後に同封書類の内容を確認し、そのまま自分で保管します。追加で返信などを送る必要はありません。
求職者が辞退後に書類を返却する場合は、辞退の連絡(電話または書面)を入れた後、3営業日以内を目安に発送するのが理想です。判断が速いほど、企業側の再選考や採用計画への影響を最小限にできます。
スマホだけで送付状を作成してコンビニで印刷する方法は、こちらの記事で手順を解説しています。

まとめ
- 返却送付状が必要な場面は「不採用後に企業が書類を返す場合」と「辞退後に求職者が書類を返す場合」の2パターン
- 基本構成は「日付・宛先・差出人・タイトル・本文(頭語〜結語)・同封書類リスト」の6要素
- 頭語・結語は「拝啓・敬具」が基本。採用関連の文書で「前略・草々」は使わない
- 辞退理由は「一身上の都合」のみで十分。具体的な理由の記載は不要
- 郵送は角形2号の封筒を使い、クリアファイルに入れて書類を折らずに送る
テンプレートをコピーして宛先・氏名・日付を書き換えるだけで、そのまま使える書類が完成します。
履歴書の返却送付状に関するよくある質問
- 不採用になったら履歴書は必ず返ってきますか?
-
返却するかどうかは企業によって異なります。不採用通知に「書類は責任を持って廃棄いたします」と記載されている場合は返却されません。返却がある場合は通知や同封書類にその旨が書かれています。
- 採用選考の途中で辞退した場合、履歴書は返却してもらえますか?
-
通常は辞退の連絡を入れれば、企業が個人情報として適切に処理します。返却を希望する場合は、辞退の連絡時に「書類の返却をお願いできますか」と一言伝えると対応してもらえるケースがほとんどです。
- 辞退の送付状に具体的な辞退理由を書く必要はありますか?
-
「一身上の都合により」の一文で十分です。他社への入社など具体的な理由の記載は不要で、ビジネスマナーとしても記載しないのが正解です。
- 送付状はWordで作らないといけませんか?
-
形式の指定がなければWordでなくてもかまいません。スマホのメモ帳やGoogle ドキュメントで作成してPDF変換し、コンビニで印刷する方法でも対応できます。


コメント