履歴書の賞罰欄は、該当がなければ「賞罰 なし」と明記し、全国・国際大会での受賞歴や刑事罰があれば具体的な事実を記入するのが正解です。書く範囲を誤ると空欄による記入漏れと誤解されたり、隠した罰が後から発覚して経歴詐称と判断されたりするリスクがあります。採用担当者が実際に確認している基準と、交通違反や執行猶予など迷いやすい状況別の記入例まで具体的に解説します。
履歴書の賞罰欄の書き方【結論】なし・賞・罰のケース別記入例
結論:該当がなければ「賞罰 なし」、該当があれば必ず書く
賞罰欄に何も該当しなければ、空欄にせず「賞罰 なし」と明記します。全国・国際大会での受賞歴や、刑事罰を受けた事実があれば、空欄にはせず具体的な内容を記入してください。書く・書かないの判断に迷ったときは、次の3パターンの記入例を参考にしてください。
「なし」の場合の書き方
良い例文
職歴の最終行から1行空け、中央に「賞罰」、次の行に「なし」、最後に右寄せで「以上」と記入します。空欄のまま提出しないことが大切です。
NG例
賞罰欄を空欄のまま提出する。記入漏れと誤解される可能性があるため、該当がなくても必ず「なし」と明記します。
「賞」がある場合の書き方
良い例文
20XX年X月 第XX回全国〇〇大会 優勝
大会名と成績を具体的に書きます。「入賞」とだけ書くのではなく、大会の規模と結果が伝わる書き方にします。
NG例
20XX年X月 社内MVP賞受賞
社内表彰や部活動の校内成績は対象外です。書きすぎは基準を理解していない印象につながります。
「罰」がある場合の書き方
良い例文
20XX年X月 〇〇罪により罰金刑
刑の種類と時期を正直に記入します。事実と異なる記載は後から経歴詐称と判断されるリスクがあります。
NG例
罰金刑を受けた事実があるのに「賞罰 なし」と記入する。
経歴詐称や告知義務違反と判断されるリスクがある書き方です。


賞罰欄の「賞」と「罰」、書くべき範囲はどこまでか
賞罰欄でいう「賞」と「罰」は、日常的な言葉の意味より範囲が限定されています。趣味の大会での入賞や社内の口頭注意など、身近な出来事すべてが対象になるわけではありません。基準を正しく理解しておくことが、書きすぎ・書き忘れの両方を防ぐ第一歩になります。
書ける「賞」の基準
| 書ける例 | 書けない例 |
|---|---|
| 全国大会・国際大会での優勝〜入賞 | 社内表彰・部署内表彰 |
| 国・都道府県・官公庁からの表彰 | 校内・地区大会レベルの成績 |
| 公的な功労表彰(ボランティア表彰など) | 学生時代のサークル内の表彰 |
書くべき「罰」の基準と、書かなくていい前歴
賞罰欄に書く「罰」は、刑法に基づく犯罪行為について裁判で有罪判決が確定し、刑事罰が科された場合を指します。懲役・禁錮・拘留・罰金刑などが該当します。一方、起訴猶予や不起訴で終わった前歴は、そもそも有罪判決を受けていないため記載義務はありません。
刑法上、禁錮以上の刑は執行終了後10年、罰金以下の刑は執行終了後5年が経過すると「刑の言い渡しの効力」が消滅し、告知義務が軽くなる仕組みがあります。ただし業務内容によって判断が分かれるケースもあるため、個別の状況は弁護士など専門家に確認することをおすすめします。
採用担当者はここを見ている
- 賞罰欄そのものより、基準に沿って過不足なく記入できているかを見ている
- 「賞」は応募者の実力や継続力を裏づける補足情報として参考にしている
- 「罰」は入社後のトラブルを未然に防ぐためのリスク確認として見ている
「罰」を隠して「なし」と書いた場合のリスク
該当する刑事罰があるにもかかわらず「なし」と記入した場合、後から事実が判明すると経歴詐称や告知義務違反として、内定取り消しや解雇の対象になることがあります。刑が消滅した前科であっても、業務内容によっては告知が求められる場合がある点に注意が必要です。
採用担当者はここを見ている
- 正直に申告した内容そのものより、隠していたことが判明する経緯を問題視する
- 背景や現在の状況を含めて、業務上のリスクがあるかどうかを総合的に判断している
- 賞罰欄以外の書類の整合性もあわせて確認している

交通違反・執行猶予・少年犯罪はどう扱う?迷いやすい状況別の判断
賞罰欄の判断で特に迷いやすい4つの状況を整理しました。基本の考え方は「刑事罰として確定しているかどうか」です。
| 状況 | 記入要否 | 理由 |
|---|---|---|
| 反則金で処理された軽微な交通違反 | 不要 | 行政上の反則金であり刑事罰ではないため |
| 酒気帯び運転など罰金刑以上の道路交通法違反 | 必要 | 刑事罰として有罪判決が確定しているため |
| 執行猶予中 | 必要 | 猶予中でも有罪判決自体は確定しているため |
| 少年時代の保護処分(少年法) | 原則不要 | 刑事罰ではなく更生を目的とした処分のため |
執行猶予は、猶予期間を無事に満了すると刑の言い渡し自体が効力を失うため、その後は賞罰欄への記載が不要になるケースが一般的です。行政処分と刑事罰の違いを理解せず、反則金レベルの交通違反まで詳しく書いてしまうのも、基準を理解していない印象につながります。
使用する履歴書のテンプレートによっては、そもそも賞罰欄が設けられていない場合もあります。厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートやJIS規格に沿った履歴書テンプレートでは欄の構成が異なるため、応募先が指定するフォーマットを事前に確認しておくと安心です。転職活動中の方は転職用の履歴書テンプレート、新卒の方は新卒用の履歴書テンプレートもあわせて確認してみてください。
まとめ
- 賞罰欄は「全国・国際大会での入賞」「刑事罰」に該当するものだけを書く欄
- 該当がなければ空欄にせず「賞罰 なし」と明記する
- 該当する刑事罰を「なし」と記入すると経歴詐称と判断されるリスクがある
- 交通違反や執行猶予は「刑事罰として確定しているか」を基準に判断する
基準に沿って過不足なく記入することが、賞罰欄で信頼を得る最短ルートです。
履歴書の賞罰に関するよくある質問
- 賞罰欄がない履歴書テンプレートの場合はどうすればいいですか?
-
賞罰欄自体がないフォーマットであれば、自発的に記載する義務はありません。近年の厚生労働省推奨様式や現行のJIS規格に沿ったテンプレートでは賞罰欄自体が廃止されているものが多く、欄がなければ無理に追加して記入する必要はありません。
- 賞罰欄に「以上」と書く必要はありますか?
-
必須ではありませんが、記入した内容の末尾に「以上」と添えると、続きがないことが明確になり、採用担当者にとって読みやすい書類になります。
- 資格試験の合格は賞罰欄に書きますか?
-
資格試験の合格は賞罰欄ではなく、免許・資格欄に記載します。賞罰欄は表彰歴や刑事罰など、資格とは異なる性質の情報を扱う欄です。

