インターンの履歴書は、職歴欄に「なし」と書き、志望動機と自己PRで差をつけるのが正解です。アルバイト経験は職歴欄には書けないため、ほぼ全員が同じ状態からのスタートになります。この記事では項目別の記入例、状況別の志望動機・自己PRの例文とNG例、証明写真や提出方法のマナーまでまとめました。
インターン履歴書の書き方と項目別の記入例
結論:職歴欄は「なし」、勝負は志望動機と自己PR
インターンに応募する学生の履歴書は、基本情報・学歴・写真の書き方でほとんど差がつきません。フォーマットが決まっているうえ、職歴欄は学生であればほぼ全員が「なし」になるためです。
つまり採用担当者が読み比べているのは、志望動機と自己PRの2つだけと考えて構いません。ここに時間を配分し、残りの欄はミスなく埋めることに集中してください。
項目別の書き方早見表
| 項目 | 書き方の正解 |
|---|---|
| 日付 | 提出日を書く。郵送なら投函日、メールなら送信日、手渡しなら面接日 |
| 氏名・住所 | 都道府県から略さず記入。ふりがな欄の表記(ひらがな/カタカナ)に合わせる |
| メールアドレス | 大学発行のアドレスが最も無難。趣味的な文字列のアドレスは避ける |
| 写真 | 縦4.0cm×横3.0cm、3か月以内に撮影したもの |
| 学歴 | 中学卒業から記入。在学中は「在学中」または「卒業見込」 |
| 職歴 | 「職歴」と書いた次の行に「なし」。アルバイトは含めない |
| 免許・資格 | 正式名称で記入。取得年月順に並べる。ない場合は「特になし」 |
| 志望動機 | 200〜400字。結論から書き、その企業でなければならない理由を入れる |
| 自己PR | 200〜400字。強みを1つに絞り、具体的な行動で裏づける |
学歴欄の書き方(在学中・卒業見込の使い分け)
大学2〜3年生の時点でインターンに応募する場合は「在学中」、就職活動と並行して卒業年度が確定している場合は「卒業見込」を使います。学部・学科・専攻まで省略せずに書いてください。
良い例文
2022年3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
2022年4月 〇〇大学 経済学部 経営学科 入学
2026年3月 同学部 同学科 在学中
NG例
2022年4月 〇〇大 経済 入学
現在に至る
学校名や学部の略記は正式書類として不適切です。「現在に至る」は職歴欄で使う表現で、学歴欄には使いません。
在学中と卒業見込のどちらを書くべきか迷った場合は、応募先が「参加時点で在学しているか」を確認したい意図で欄を設けている点を思い出してください。

職歴欄の書き方(アルバイトとインターンの扱い)
職歴欄に書けるのは雇用契約を結んで働いた経歴です。アルバイトと短期インターンは含みません。長期インターンでも、契約社員などの雇用契約を結んで就業していた場合に限り記載できます。
良い例文
職歴
なし
以上
「職歴」は中央に、「なし」は左詰めで書きます。最後の行の右端に「以上」を入れると、記入漏れではないことが伝わります。
NG例
2023年5月 株式会社〇〇 カフェスタッフ(アルバイト) 入社
アルバイトを職歴として書くと、履歴書のルールを知らないと判断されます。アルバイトで得た経験は自己PR欄で書いてください。
職歴欄を空白のまま提出する学生が一定数います。空白は「書き忘れ」と区別がつかないため、必ず「なし」と記入してください。アルバイトの経験を書類に落とし込みたい場合は、アルバイト用の履歴書テンプレートの記入欄も参考になります。

インターン履歴書の志望動機の書き方と例文
通る志望動機の3ステップ構成
志望動機は次の順番で組み立てると、200〜400字に収めながら内容が薄くなりません。
- 結論:このインターンで何を確かめたいのかを1文で書く
- 根拠:そう考えるに至った自分の経験を具体的に書く
- 接続:なぜ他社ではなくこの企業なのかを、事業内容やプログラム内容と結びつける
3つ目が抜けた志望動機は、他社にもそのまま出せる文章になります。企業名を入れ替えても成立する文章は、その時点で評価されません。
【業界志望が固まっている場合】志望動機の例文
良い例文
法人向けの提案営業が、実際にどこまで顧客の課題設定から関わるのかを確かめたく応募しました。大学のゼミで地域の小売店3社に販促改善の提案を行った際、こちらが用意した施策より、店主への聞き取りで出てきた在庫の悩みのほうが本質的な課題だと気づいた経験があります。貴社のインターンは初日から既存顧客の課題整理に同席できると伺っており、聞き取りから提案までの流れを現場で確認したいと考えています。
NG例
貴社は業界トップクラスの実績があり、社員の方々が生き生きと働いている点に魅力を感じました。成長できる環境で多くのことを学びたいと考え、応募いたしました。
「学びたい」「成長したい」だけで終わる志望動機は評価されません。企業側から見ると、自分の成長を会社に委ねている姿勢に映るためです。何を、なぜこの企業で確かめたいのかまで書いてください。
【理系・技術系】志望動機の例文
良い例文
研究室で扱っている画像処理の技術が、製品化の段階でどのような制約を受けるのかを知りたく応募しました。学部の研究では検出精度を上げることを目標にしてきましたが、学会で企業の方から「処理速度とコストが合わなければ製品には載らない」と指摘を受け、評価軸が大きく異なることを知りました。貴社の車載向け開発では限られた計算資源での実装が前提になると伺っており、その判断基準を現場で確認したいと考えています。
【業界がまだ決まっていない場合】志望動機の例文
志望業界が固まっていない段階での応募は珍しくありません。無理に志望度を演出するより、迷っている理由を具体的に書いたほうが説得力が出ます。
良い例文
ものづくりに関わりたいという思いはあるものの、企画と製造のどちらに適性があるか判断できずにいます。所属するサークルでイベントの企画側と運営側の両方を担当した際、企画段階の議論より、当日の想定外に対応する場面のほうが自分は集中できると感じました。貴社のインターンでは企画から試作までを一連で体験できると伺っており、自分の適性がどちらの工程にあるのかを確かめたいと考えています。
採用担当者はここを見ている
- プログラム内容に触れているか(触れていなければ企業研究をしていないと判断される)
- 参加目的が具体的か(「学びたい」で止まっていないか)
- 経験の記述に自分にしか書けない細部があるか
- 企業名を入れ替えても成立する文章になっていないか
応募先によっては志望動機欄がないフォーマットを指定されることもあります。その場合の対応は、志望動機なしの履歴書テンプレートの構成が参考になります。
バイト経験しかなくても書けるインターン履歴書の自己PR例文
自己PRは「実績」ではなく「行動」を書く
学生の自己PRで数字の実績を求められることはまずありません。採用担当者が見ているのは、課題に気づいてから何をしたかという行動の中身です。
アルバイト、ゼミ、サークル、資格勉強のどれでも構いません。強みは1つに絞り、その強みが表れた場面を1つだけ詳しく書くのが最も伝わります。
【強み:調整力】自己PRの例文
良い例文
立場の違う相手の間に入って話をまとめることが得意です。飲食店のアルバイトで、ホールとキッチンの間で提供順をめぐる言い合いが続いていた時期がありました。どちらにも事情があると考え、混雑する時間帯に両方の持ち場に入って動きを確認したところ、注文の入力順と調理の着手順がずれていることが原因だと分かりました。伝票に番号を振る運用を提案し、双方に試してもらった結果、言い合いはほとんどなくなりました。
NG例
私の強みは協調性とコミュニケーション能力です。アルバイトやサークル活動では、周囲と協力しながら物事を進めることを心がけてきました。この強みを貴社のインターンでも活かしたいと考えています。
強みを複数並べ、具体的な場面がないため誰が書いても同じ文章になっています。「心がけた」ではなく、実際に取った行動を書いてください。
【強み:継続力】自己PRの例文
良い例文
結果が出るまで手を止めずに続けられます。簿記2級の勉強を始めた当初、独学で3か月続けても模擬試験が60点前後から動きませんでした。解けない問題を分類したところ、工業簿記の原価計算だけで失点の7割を占めていると分かり、その単元だけを1日30分、2か月間繰り返しました。つまずいている箇所を特定してから時間を投じる進め方は、実務でも同じように使えると考えています。
すでに他社の長期インターンを経験している場合は、その内容を自己PR欄で扱えます。

採用担当者が落とすインターン履歴書の共通点
内容以前の理由で落ちる履歴書があります。締切直前に慌てて仕上げると、次の4点が抜けやすくなります。
- 日付欄の空白:テンプレートを使い回した際に最も残りやすい未記入欄です
- 他社名の残存:志望動機の企業名だけ差し替え忘れると、その場で選考終了になります
- 私的なメールアドレス:ニックネームや誕生日を含むアドレスは大学発行のものに変えてください
- 写真の使い回し:髪型や服装が現在と大きく異なる写真は本人確認の妨げになります
採用担当者はここを見ている
- 修正液や修正テープで直した跡がないか(書き損じは新しい用紙に書き直す)
- 消せるボールペンを使っていないか(熱で消えるため正式書類には使えません)
- 誤字脱字の数(提出書類への注意力がそのまま業務への姿勢と見られます)
- 指定された文字数や様式を守っているか
インターン履歴書の選び方・証明写真・提出方法のマナー
どの履歴書を使えばよいか
優先順位は明確です。企業から様式の指定があればそれに従い、指定がなければ大学指定の履歴書を使ってください。大学指定の様式は学業やゼミの記入欄が広く取られており、学生の応募書類として自然に見えます。
大学指定の様式が手元にない場合は市販品でも問題ありません。なお履歴書のJIS規格の様式例は令和2年7月に削除されており、現在は厚生労働省が公表した様式例が基準として使われています。性別欄は任意記載となり、配偶者や扶養家族、通勤時間の欄は削除されました。詳しい記入欄は新卒用の履歴書テンプレートと厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートで確認できます。
証明写真のルール
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| サイズ | 縦4.0cm×横3.0cm |
| 撮影時期 | 3か月以内 |
| 服装 | スーツ。インターンでも私服写真は避ける |
| 背景 | 白・水色・グレーの無地 |
| 裏面 | 大学名と氏名を記入してから貼る |
写真は最後に貼ってください。記入中に汚したり書き損じたりした場合、貼付済みだと写真ごと無駄になります。
郵送・メール・手渡しの提出マナー
- 郵送:クリアファイルに入れて封筒へ。追跡できる方法で送り、封筒表面に赤字で「応募書類在中」と記載します
- メール:PDFに変換して添付。ファイル名と件名に大学名と氏名を入れます
- Web提出:指定フォーマット以外で提出しない。文字数制限を超えないよう事前に確認します
- 手渡し:クリアファイルに入れ、封筒には入れずに両手で渡します
提出前に必ずコピーかスキャンで控えを残してください。面接では履歴書の記載内容に沿って質問されるため、手元に同じものがないと答えがぶれます。
インターンの履歴書は本選考まで残る前提で書く
見落とされがちですが、インターン選考で提出した履歴書は企業の応募者データとして保管されます。同じ企業の本選考に進んだとき、インターン時の志望動機と内容が大きく食い違えば、面接で理由を尋ねられます。
この前提から導かれる書き方
- 通るために話を盛らない(本選考で説明できない経験は書かない)
- 提出した内容は必ず控えを残し、本選考前に読み返す
- 志望動機は「現時点で確かめたいこと」として書く。半年後に考えが変わっても矛盾しません
インターンの履歴書は一度きりの書類ではなく、本選考の出発点になる書類です。背伸びせずに書いた内容のほうが、結果的に最後まで一貫します。
まとめ
- 職歴欄は「なし」と記入する。アルバイトと短期インターンは含めない
- 差がつくのは志望動機と自己PRの2欄だけ。ここに時間を配分する
- 志望動機は「結論・根拠・なぜこの企業か」の3ステップで200〜400字にまとめる
- 自己PRは強みを1つに絞り、実績ではなく行動の中身を書く
- 写真は縦4.0cm×横3.0cm・3か月以内。日付欄と他社名の残りは提出前に確認する
書き始める前に志望動機の3ステップだけメモに書き出しておくと、残りの欄は30分ほどで埋まります。
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インターン履歴書に関するよくある質問
- インターンの履歴書は手書きとパソコンのどちらで作成すべきですか
-
企業から指定がなければどちらでも問題ありません。Web提出やメール提出が指定されている場合はパソコン作成のほうが自然です。ただし大学指定の履歴書を紙で配布されている場合は手書きが前提になります。
- 1dayインターンでも履歴書は必要ですか
-
企業によって異なります。1dayの場合はエントリーシートやWebフォームのみで完結することが多い一方、複数日程のプログラムでは履歴書の提出を求められる傾向があります。募集要項の提出書類欄を必ず確認してください。
- 資格が何もない場合、免許・資格欄はどう書けばよいですか
-
「特になし」と記入してください。空欄のままにすると記入漏れと区別がつきません。勉強中の資格がある場合は「〇〇検定2級 取得に向け勉強中」と書くこともできます。
- 本人希望記入欄には何を書けばよいですか
-
基本的には「貴社の規定に従います」と記入します。参加できない日程がある場合や、授業の都合で調整が必要な場合のみ、その事情を簡潔に書いてください。給与や待遇に関する希望を書く欄ではありません。

