ネットワークエンジニアの職務経歴書|運用・保守でも通る書き方を徹底解説

ネットワークエンジニアの職務経歴書|運用・保守でも通る書き方を徹底解説

ネットワークエンジニアの職務経歴書は、担当フェーズ・技術環境・規模感の3点を具体的に書くことが書類選考通過の鍵です。この記事では採用担当者が実際に見ているポイントを整理したうえで、設計構築メイン・運用保守メインなど状況別の例文と、資格・スキルの書き方までまとめて紹介します。

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目次

ネットワークエンジニアの職務経歴書はこう書く|結論と例文

結論:担当フェーズ・技術環境・規模の3点を書けば通過率が上がる

ネットワークエンジニアの職務経歴書で採用担当者が最初に確認するのは、「①どのフェーズを②どの機器・環境で③どの規模で担当したか」の3点です。この3点を押さえるだけで、経験年数や役職に関わらず内容の伝わり方が大きく変わります。

以下では、担当フェーズの違いに応じた職務要約の例文を3パターン紹介します。自分の経験に近いものを参考に、具体的な技術・規模・成果を加えて書き直してみてください。

設計・構築メインのエンジニア向け例文

設計・構築フェーズに強みを持つ場合は、「要件定義からどこまで関与できるか」と「どの技術を主体的に設計できるか」を前面に出すことがアピールになります。

良い例文(設計・構築メイン)

ネットワークインフラエンジニアとして10年間、主に企業向けWAN・データセンターネットワークの基本設計から構築・移行作業を担当。Cisco ASR/Catalystシリーズを中心に、OSPF・BGP・MPLS設計を得意とし、直近では金融系顧客向けデータセンター間冗長化ネットワーク(帯域10Gbps×2系統、DR切り替え時間目標5分以内)の設計・構築をリード。セキュリティ観点からPalo Alto製NGFWのゾーン設計も担当し、設計段階からセキュリティ要件を組み込む経験がある。

運用・保守メインのエンジニア向け例文

「運用・保守しかやっていない」と自己評価を下げてしまう人が多いですが、運用経験は障害対応力・安定稼働実績として評価されます。重要なのは「ただ監視していた」ではなく「何を判断し、どう対処し、どう改善につなげたか」を書くことです。

良い例文(運用・保守メイン)

ネットワーク運用エンジニアとして7年間、製造業系大手クライアントの社内インフラ(全国40拠点・約3,000ユーザー)の監視・障害対応・定期保守を担当。Zabbix/Cactiを用いたリアルタイム監視体制の整備と、障害発生時の一次〜三次対応フロー策定を主導。月次の障害傾向分析レポートを作成・提出し、3年間で重大障害件数をゼロ件に維持。定期更改時の機器リプレース仕様策定と立ち会いも経験しており、構築フェーズへの理解もある。

設計から運用まで複数フェーズ担当のエンジニア向け例文

複数フェーズを経験している場合は「一気通貫で担当できる」ことが強みになります。フェーズを羅列するだけでは伝わらないため、どのフェーズをどの割合で担当し、どのフェーズが最も得意かを明確にすることが重要です。

良い例文(複数フェーズ担当)

ネットワークエンジニアとして12年間、SIer・ユーザー企業双方での経験を持つ。前半7年はSIerにて企業向けネットワーク構築案件を中心に、要件定義・基本設計・詳細設計・構築・テストを一貫して担当。後半5年はユーザー企業の社内IT部門に転じ、自社グローバルWAN(15か国・200拠点)の運用責任者としてチーム8名をマネジメント。設計から運用まで一貫して担当できる点が強みで、トラブル時の原因特定と恒久対策の立案を得意とする。

職務経歴書のフォーマットに迷ったら、エンジニアの職務経歴書テンプレートを土台にすると、必要項目を漏れなく整理できます。なお、応募先によっては履歴書と職務経歴書の両方が必要かどうかで迷うこともあるでしょう。

採用担当者が職務経歴書で見ている3つのポイント

ネットワークエンジニアの採用選考では、採用担当者が書類を読む時間は平均30秒以下とも言われます。最初の数行で「何をどのレベルでやってきたのか」を判断されるため、なぜ結論の3点が重要なのかを理解しておくと、書き方の精度がさらに上がります。

①担当フェーズ(設計・構築・運用)を明示する

ネットワークエンジニアの仕事は「要件定義→基本設計→詳細設計→構築→テスト→運用・保守」という流れで構成されます。採用担当者が最も知りたいのは、このうちどのフェーズをどの立場で担当したかです。

採用担当者はここを見ている

  • 担当フェーズの記載がないと「単純作業しかやっていない可能性がある」と判断されやすい
  • 「設計・構築・運用を担当」ではなく、どのフェーズをどの割合・どの責任範囲で担ったかが評価の基準になる
  • 構築未経験でも、運用の中で障害対応や改善提案を担ったなら重要な評価ポイントになる

②技術環境を具体的に記述する

「ネットワーク機器の設定作業を担当」という記述は、採用担当者には何も伝わりません。知りたいのは「どのベンダーの、どの機器で、どのプロトコルを使って何をしたのか」です。以下のような情報を技術環境として記載するのが基本になります。

カテゴリ記載例
ネットワーク機器Cisco Catalyst 9300、Juniper EX4300、FortiGate 60E
プロトコルOSPF、BGP、VLAN、STP、VRRP、IPsec
OS・管理ツールCisco IOS-XE、JunOS、Zabbix、Nagios
クラウド環境AWS VPC・Direct Connect、Azure VNet
セキュリティWAF、IDS/IPS、Palo Alto Networks

応募先が求める技術は求人票に書かれているため、応募先の技術スタックと自分の経験を照合しながら記載内容を選ぶと書類通過率が上がります。

③規模感を数値で示す

同じ「ネットワーク構築」でも、5拠点のオフィスネットワークと200拠点の基幹ネットワークでは求められるスキルが大きく異なります。規模感を数値で示すことで、採用担当者は「どの規模の案件を任せられるか」を即座に判断できます。

  • サーバ・スイッチ台数(例:スイッチ80台、サーバ250台)
  • 拠点数・ユーザー数(例:全国30拠点、約2,000ユーザー)
  • 回線帯域(例:拠点間100Mbps、本社1Gbps×2系統)
  • プロジェクト規模(例:チーム4名、期間8か月)

ネットワークエンジニア職務経歴書の基本構成と各項目の書き方

ここからは、実際に職務経歴書を組み立てる際の項目別の書き方を確認します。以下の構成が採用担当者にとって最も読みやすい形式です。

職務要約(冒頭3〜4行)の書き方

職務要約は採用担当者が最初に目を通す箇所です。ここで「この人は何者か」が伝わらないと、詳細まで読んでもらえません。経験年数・担当領域・得意分野を3〜4行でまとめるのが基本です。

NG例(伝わらない職務要約)

ネットワークエンジニアとして8年間勤務しました。設計・構築・運用を担当し、さまざまなプロジェクトに携わってきました。チームワークを大切にして業務に取り組んできました

良い例(伝わる職務要約)

ネットワークエンジニアとして8年間、企業向けLAN/WANインフラの設計・構築・運用を担当。Cisco・Juniper製品を中心に、本社・拠点間のネットワーク設計からOSPF/BGPを用いたルーティング設定まで一貫して対応。直近3年は要件定義から参画し、全国50拠点規模の広域WANリプレースプロジェクトをリードした。

後者は「担当領域」「技術」「規模」「役割」が一段落で伝わります。採用担当者が知りたい情報を詰め込む意識が重要です。

プロジェクト形式での職歴詳細の書き方

職歴の詳細は「会社概要→プロジェクトごとの業務内容」の形式で記載します。1社に複数プロジェクトがある場合は、プロジェクトごとに分けて記載するのが最も読みやすい形式です。

項目記載内容の例
プロジェクト名【本社・全拠点間WANリプレースプロジェクト】
期間20XX年4月〜20XX年12月(9か月)
環境・規模全国50拠点、ユーザー約1,800名、Cisco Catalyst 9300×80台
担当フェーズ基本設計・詳細設計・構築・テスト
役割・体制リーダー(チーム5名中)
成果・工夫移行作業を無停止で完了。移行前比で障害件数を40%削減

担当業務を箇条書きにする際は、「何を」「どのように」「どんな結果になったか」の三点を意識して書くと採用担当者の評価が高くなります。作成に時間がかかる場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートのような項目別フォーマットに沿って書き出すと整理しやすくなります。

テクニカルスキル一覧の書き方

スキルシートは、採用担当者が技術フィットを瞬時に確認するための欄です。カテゴリ別に整理して一覧化するのが基本です。「経験年数」や「習熟度」を加えると、即戦力かどうかを判断しやすくなります。

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採用担当者が「通したくなる」書類に変える差別化ポイント

競合する応募者と同程度の経験年数・スキルがある場合、書類の書き方で評価が分かれます。ここでは「思わず会ってみたい」と感じさせるための3つのポイントを紹介します。

Before/Afterで見る「具体性で評価が変わる」書き方の実例

採用担当者が「通したくない」と判断する書類に共通するのは、具体性のない抽象的な表現です。以下のBefore/Afterで違いを確認してください。

NG例(評価が下がる書き方)

  • ネットワークの設計・構築・運用に携わりました
  • 障害対応を行いました
  • チームで協力して業務を進めました

良い例(評価が上がる書き方)

  • CiscoルーターへのOSPF設定・冗長化設計(VRRP)を全国30拠点に展開
  • L2ループ発生障害を30分以内に原因特定・復旧。再発防止策としてSTP設計を見直し
  • チーム3名のリーダーとして月次の作業計画を立案・進捗管理。遅延なく期限内に移行完了

良い例は「技術名・規模・結果・役割」の4要素が含まれています。NG例との差は具体的な情報があるかどうかだけです。

数値で成果をアピールする表現パターン

ネットワーク運用・保守の成果は数値化しにくいと感じる人が多くいますが、以下のような切り口で数値を探してみてください。

  • 障害件数の変化:「月平均8件あった重大障害を、運用改善により月平均2件以下に削減」
  • 対応時間の短縮:「障害一次対応の平均時間を120分から45分に短縮」
  • コスト削減:「WAN回線の見直しにより通信コストを年間約300万円削減」
  • 稼働率・可用性:「基幹ネットワークのSLA達成率99.98%を3年連続維持」

正確な数値が思い出せない場合は「約○○」「月平均○件程度」のように概数で記載しても問題ありません。数値があるだけで印象は大きく変わります。

自己PRでキャリアの方向性を伝える方法

自己PRは「過去の実績の羅列」で終わらせてはいけません。採用担当者が確認したいのは「この人はなぜ転職するのか、うちでどう活躍したいのか」という意図です。

自己PRの構成例

  • ①強みの明示:「LAN/WANの設計から運用まで一貫して担当できることを強みとしています」
  • ②具体的な根拠:「直近では全国50拠点のWANリプレースをリードし、無停止で移行を完了しました」
  • ③入社後の貢献:「クラウドとオンプレミスを組み合わせたハイブリッド構成に取り組む貴社環境でも即戦力として貢献できます」

ネットワークエンジニアの職務経歴書に書くべき資格・スキル

資格は採用担当者が技術レベルを客観的に判断する材料になります。保有資格はすべて記載するのが基本ですが、書く順番と勉強中資格の扱い方で印象が変わります。

優先して記載すべき資格一覧

資格名発行団体採用担当者への評価
ネットワークスペシャリスト試験IPA国家資格。設計・構築スキルの証明として高評価
CCNACiscoネットワークエンジニアの標準資格。必須レベル
CCNPCisco上位資格。設計・大規模案件向けのアピールに有効
CCIECisco最上位。取得者は希少で非常に高く評価される
Juniper認定資格(JNCIA/JNCIS/JNCIP)JuniperJuniper案件が多い企業・通信キャリアで重宝される
AWS認定(SAA/Advanced Networking)AWSクラウド移行・ハイブリッド構成の案件で評価が上昇中
情報処理安全確保支援士IPAセキュリティ設計も担当するエンジニアに有効

資格の記載順序と勉強中資格の書き方

資格が複数ある場合、並べる順番でも伝わりやすさが変わります。基本の並び順は「応募先との関連度が高い順」→「同じ関連度なら取得年月が新しい順」です。応募先がCisco機器中心の環境なら、取得年月が古くてもCCNPを先頭に置くほうが伝わります。

採用担当者はここを見ている

  • 有効期限がある資格(CCNA等)は、現在有効かどうかを確認したうえで記載する。失効している場合は「(失効)」と添え書きするか記載自体を見送る
  • 受験予定・勉強中の資格は「CCNA(受験予定:2026年10月)」のように書くと、意欲の証明として好意的に評価されやすい
  • 資格名の記載だけでなく、「合格年月日 資格名」の形式で統一すると読みやすさが増す

資格欄が多くなり書ききれないと感じる場合は、優先順位をつけて絞り込む判断も必要です。

スキルシートの書き方(OS/機器/プロトコル/ツール)

スキルシートはカテゴリで整理して記載するのが基本です。採用担当者が「必要なスキルがあるか」を1分以内に確認できる構成にすることが重要です。

カテゴリ詳細経験年数
L2スイッチCisco Catalyst 3750/9300、Juniper EX43008年
L3スイッチ/ルーターCisco ASR1000、Cisco Catalyst 95006年
ファイアウォールPalo Alto PA-3200、FortiGate 600E4年
プロトコルOSPF、BGP、VLAN、STP、VRRP、IPsec、MPLS8年
監視ツールZabbix、Nagios、Solarwinds5年
クラウドAWS VPC・Direct Connect、Azure VNet2年

派遣・客先常駐でキャリアを積んできた場合は、派遣の職務経歴書テンプレートを参考に、常駐先ごとの担当業務を切り分けて書くと経歴が伝わりやすくなります。

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まとめ

  • 採用担当者は「担当フェーズ・技術環境・規模感」の3軸で職務経歴書を評価する
  • 職務要約は経験年数・担当領域・得意技術・規模感を3〜4行で凝縮して書く
  • 運用・保守メインでも、障害対応の実績や改善の成果を数値化することで高評価につながる
  • 資格は「関連度が高い順→取得年月が新しい順」で並べ、勉強中の資格は受験予定時期を添えて書く
  • 自己PRは「強みの明示→根拠→入社後の貢献」の3段構成で締めると採用担当者に刺さりやすい

書類通過は転職活動の最初の壁です。今の書き方に不安があるなら、一度専門家の目線でチェックを受けることが最短ルートになります。職務経歴書の自動作成ツールで下書きを整えてから、自分の経験と数値で書き直す方法も有効です。

ネットワークエンジニアの職務経歴書に関するよくある質問

ネットワークエンジニアの職務経歴書は何枚が適切ですか?

A4用紙2枚が標準です。キャリアが長い場合でも3枚以内に収めることが推奨されます。枚数より内容の密度が重要で、採用担当者が必要な情報を素早く見つけられる構成にすることが優先です。

運用・保守しか経験がない場合でも書類選考を通過できますか?

通過できます。運用・保守の経験は「安定稼働の維持実績」「障害対応力」として評価されます。障害件数の削減や対応時間の短縮など数値で成果を示し、監視設計の見直しや提案実績を書くことで、設計・構築経験がなくても高評価につながります。

構築の実務経験がなくても、ネットワークエンジニアの職務経歴書は書けますか?

書けます。ヘルプデスクや監視業務からのキャリアであっても、障害切り分けの経験や機器のスペック管理・設定変更への立ち会いなど、構築フェーズに近い業務があれば具体的に記載してください。実務経験が浅い場合は、資格の「受験予定」欄で意欲を示す方法も有効です。

CCNAの有効期限が切れていますが、職務経歴書に書いていいですか?

失効した資格の記載は原則として推奨されません。ただし、実務経験が豊富でその後も同等の技術を使っている場合は、面接での説明を前提に「CCNA(失効)」と記載するケースもあります。現在受験中であれば「CCNA(受験予定:○年○月)」と書くことも有効です。

この記事を書いた人

キャリアアドバイザー 髙橋承輝 著者
髙橋承輝
キャリアアドバイザー|履歴書・職務経歴書監修

人材紹介業界で5年間、キャリアアドバイザーとして数百名以上の転職支援に従事。面談を通じて求職者一人ひとりの経験やスキルを丁寧にヒアリングし、それぞれの強みが伝わる履歴書・職務経歴書の作成を数多くサポートしてきました。

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