この記事では、ネットワークエンジニアの職務経歴書を採用担当者に通過させる書き方を解説します。担当フェーズ・技術環境・規模の3点を押さえた書き方から、フェーズ別の具体的な例文まで紹介します。
ネットワークエンジニアの職務経歴書で採用担当者が見ている3つのポイント
ネットワークエンジニアの採用選考において、書類審査の通過率は書き方ひとつで大きく変わります。採用担当者が職務経歴書を読む時間は平均30秒以下とも言われており、最初の数行で「この人は何をどのレベルでやってきたのか」を判断します。
採用担当者が技術職の書類を読む際に見ているのは、主に次の3つの軸です。これを理解してから職務経歴書を書き直すだけで、書類の印象は大きく変わります。
①担当フェーズ(設計・構築・運用)を明示する
ネットワークエンジニアの仕事は「要件定義→基本設計→詳細設計→構築→テスト→運用・保守」という流れで構成されます。採用担当者が最も知りたいのは、このうちどのフェーズをどの立場で担当したかです。
採用担当者はここを見ている
- 担当フェーズの記載がないと「単純作業しかやっていない可能性がある」と判断されやすい
- 「設計・構築・運用を担当」ではなく、どのフェーズをどの割合・どの責任範囲で担ったかが評価の基準になる
- 構築未経験でも、運用の中で障害対応や改善提案を担ったなら、その内容が重要な評価ポイントになる
②技術環境を具体的に記述する
「ネットワーク機器の設定作業を担当」という記述は、採用担当者には何も伝わりません。採用担当者が知りたいのは「どのベンダーの、どの機器で、どのプロトコルを使って何をしたのか」です。
以下のような情報を技術環境として記載することが基本になります。
| カテゴリ | 記載例 |
|---|---|
| ネットワーク機器 | Cisco Catalyst 9300、Juniper EX4300、FortiGate 60E |
| プロトコル | OSPF、BGP、VLAN、STP、VRRP、IPsec |
| OS・管理ツール | Cisco IOS-XE、JunOS、Zabbix、Nagios |
| クラウド環境 | AWS VPC・Direct Connect、Azure VNet |
| セキュリティ | WAF、IDS/IPS、Palo Alto Networks |
採用側がどのスキルを求めているかは求人票に書かれているため、応募先の技術スタックと自分の経験を照合しながら記載内容を選ぶと書類通過率が上がります。
③規模感を数値で示す
同じ「ネットワーク構築」でも、5拠点のオフィスネットワークと200拠点の基幹ネットワークでは求められるスキルが大きく異なります。規模感を数値で示すことで、採用担当者は「どの規模の案件を任せられるか」を即座に判断できます。
- サーバ・スイッチ台数(例:スイッチ80台、サーバ250台)
- 拠点数・ユーザー数(例:全国30拠点、約2,000ユーザー)
- 回線帯域(例:拠点間100Mbps、本社1Gbps×2系統)
- プロジェクト規模(例:チーム4名、期間8か月)
ネットワークエンジニア職務経歴書の基本構成と各項目の書き方
ネットワークエンジニアの職務経歴書は、以下の構成が採用担当者にとって最も読みやすい形式です。各項目の書き方をひとつずつ確認しておきましょう。
職務要約(冒頭3〜4行)の書き方
職務要約は採用担当者が最初に目を通す箇所です。ここで「この人は何者か」が伝わらないと、詳細まで読んでもらえません。経験年数・担当領域・得意分野を3〜4行でまとめるのが基本です。
NG例(伝わらない職務要約)
ネットワークエンジニアとして8年間勤務しました。設計・構築・運用を担当し、さまざまなプロジェクトに携わってきました。チームワークを大切にして業務に取り組んできました。
良い例(伝わる職務要約)
ネットワークエンジニアとして8年間、企業向けLAN/WANインフラの設計・構築・運用を担当してきました。Cisco・Juniper製品を中心に、本社・拠点間のネットワーク設計からOSPF/BGPを用いたルーティング設定まで一貫して対応。直近3年は要件定義から参画し、全国50拠点規模の広域WANリプレースプロジェクトをリードしました。
後者は「担当領域(LAN/WAN)」「技術(Cisco/Juniper、OSPF/BGP)」「規模(全国50拠点)」「役割(リード)」が一段落で伝わります。採用担当者が知りたい情報を詰め込む意識が重要です。
プロジェクト形式での職歴詳細の書き方
職歴の詳細は「会社概要→プロジェクトごとの業務内容」の形式で記載します。1社に複数プロジェクトがある場合は、プロジェクトごとに分けて記載するのが採用担当者にとって最も読みやすい形式です。
| 項目 | 記載内容の例 |
|---|---|
| プロジェクト名 | 【本社・全拠点間WANリプレースプロジェクト】 |
| 期間 | 20XX年4月〜20XX年12月(9か月) |
| 環境・規模 | 全国50拠点、ユーザー約1,800名、Cisco Catalyst 9300×80台 |
| 担当フェーズ | 基本設計・詳細設計・構築・テスト |
| 役割・体制 | リーダー(チーム5名中) |
| 担当業務 | ・OSPF設計・設定 ・障害時の切り替え設計(VRRP) ・本番移行計画の策定・実施 |
| 成果・工夫 | 移行作業を無停止で完了。移行前比で障害件数を40%削減 |
「担当業務」を箇条書きにする際は、「何を」「どのように」「どんな結果になったか」の三点を意識して書くと採用担当者の評価が高くなります。
テクニカルスキル一覧の書き方
スキルシートは、採用担当者が技術フィットを瞬時に確認するための欄です。カテゴリ別に整理して一覧化するのが基本です。
| カテゴリ | スキル詳細 |
|---|---|
| ネットワーク機器 | Cisco Catalyst(3750/9300)、Juniper EX4300、FortiGate、Palo Alto |
| プロトコル | OSPF、BGP、EIGRP、VLAN、STP、VRRP、IPsec、MPLS |
| 監視・管理ツール | Zabbix、Cacti、Solarwinds |
| クラウド | AWS(VPC・Direct Connect・Route 53)、Azure(VNet・ExpressRoute) |
| セキュリティ | WAF、IDS/IPS(Snort)、SSL-VPN |
| OS | Linux(CentOS/Ubuntu)、Windows Server 2019 |
スキルシートに「経験年数」や「習熟度(★3つ中★★★など)」を加えると、採用担当者が即戦力かどうかを判断しやすくなります。
資格欄の書き方
資格欄は取得年月順に記載するのが基本です。ネットワークエンジニアとして評価される資格は後述の資格一覧を参照してください。
職務経歴書の作成に時間がかかる場合は、職務経歴書の自動作成ツールを活用して効率化することも選択肢のひとつです。

完全無料の履歴書・職務経歴書作成ツール
「サクレキ」質問に答えるだけで、選考書類がカンタンに完成
- 自己PR・志望動機も例文付きで安心
- スマホからでもOK。たった3分で履歴書・職務経歴書が完成
- 自動フォーマットで書き間違いゼロ
\ 完全無料・簡単3分で完成! /
無料で履歴書・職務経歴書を作成する →担当フェーズ別|ネットワークエンジニア職務経歴書の例文
ここでは、担当フェーズの違いに応じた職務要約の例文を紹介します。自分の経験に近いパターンを参考に、具体的な技術・規模・成果を加えて書き直してみてください。
設計・構築メインのエンジニア向け例文
設計・構築フェーズに強みを持つエンジニアは、「要件定義からどこまで関与できるか」と「どの技術を主体的に設計できるか」を前面に出すことが採用担当者へのアピールになります。
例文:設計・構築メイン
ネットワークインフラエンジニアとして10年間、主に企業向けWAN・データセンターネットワークの基本設計から構築・移行作業を担当してきました。Cisco ASR/Catalystシリーズを中心に、OSPF・BGP・MPLS設計を得意とし、直近では金融系顧客向けデータセンター間冗長化ネットワーク(帯域10Gbps×2系統、DR切り替え時間目標5分以内)の設計・構築をリードしました。セキュリティ観点からPalo Alto製NGFWのゾーン設計も担当し、設計段階からセキュリティ要件を組み込む経験があります。
運用・保守メインのエンジニア向け例文
「運用・保守しかやっていない」と自己評価を低くするエンジニアが多いですが、運用経験は障害対応力・インフラの安定稼働実績として高く評価されます。重要なのは、「ただ監視していた」ではなく「何を判断し、どう対処し、どんな改善につなげたか」を書くことです。
例文:運用・保守メイン
ネットワーク運用エンジニアとして7年間、製造業系大手クライアントの社内インフラ(全国40拠点・約3,000ユーザー)の監視・障害対応・定期保守を担当してきました。Zabbix/Cactiを用いたリアルタイム監視体制の整備と、障害発生時の一次〜三次対応フロー策定を主導。運用改善の取り組みとして月次の障害傾向分析レポートを作成・提出し、3年間で重大障害件数をゼロ件に維持しました。また、定期更改時の機器リプレース仕様策定と立ち会いも経験しており、構築フェーズへの理解もあります。
設計から運用まで複数フェーズ担当のエンジニア向け例文
複数フェーズを経験している場合は「一気通貫で担当できる」ことが強みになります。ただし、フェーズを羅列するだけでは伝わりません。どのフェーズをどの割合で担当し、どのフェーズが最も得意かを明確にすることが重要です。
例文:設計から運用まで複数フェーズ
ネットワークエンジニアとして12年間、SIer・ユーザー企業双方での経験を持ちます。前半7年はSIerにて企業向けネットワーク構築案件を中心に、要件定義・基本設計・詳細設計・構築・テストを一貫して担当。後半5年はユーザー企業の社内IT部門に転じ、自社グローバルWAN(15か国・200拠点)の運用責任者としてチーム8名をマネジメントしています。設計から運用まで一貫して担当できる点が強みで、特にトラブル時の原因特定と恒久対策の立案を得意としています。
自分ひとりでは職務経歴書の自己評価が難しい場合は、職務経歴書の添削サービスを活用して、第三者の目線でチェックを受けることも有効です。

採用担当者が「通したくなる」書類に変える3つの差別化ポイント
競合する応募者と同程度の経験年数・スキルがある場合、書類の書き方で評価が分かれます。ここでは「採用担当者が思わず会ってみたいと感じる書類」にするための3つのポイントを紹介します。
Before/Afterで見る「具体性で評価が変わる」書き方の実例
採用担当者が「通したくない」と判断する書類に共通するのは、具体性のない抽象的な表現です。以下のBefore/Afterで違いを確認してください。
NG例(評価が下がる書き方)
- ネットワークの設計・構築・運用に携わりました
- 障害対応を行いました
- チームで協力して業務を進めました
良い例(評価が上がる書き方)
- CiscoルーターへのOSPF設定・冗長化設計(VRRP)を全国30拠点に展開
- L2ループ発生障害を30分以内に原因特定・復旧。再発防止策としてSTP設計を見直し
- チーム3名のリーダーとして月次の作業計画を立案・進捗管理。遅延なく期限内に移行完了
良い例は「技術名・規模・結果・役割」の4要素が含まれています。NG例との差は「具体的な情報があるかどうか」だけです。
数値で成果をアピールする表現パターン
「成果を数値で示せ」と言われても、ネットワーク運用・保守の成果は数値化しにくいと感じるエンジニアが多くいます。以下のような切り口で数値を探してみてください。
- 障害件数の変化:「月平均8件あった重大障害を、運用改善により月平均2件以下に削減」
- 対応時間の短縮:「障害一次対応の平均時間を120分から45分に短縮」
- コスト削減:「WAN回線の見直しにより通信コストを年間約300万円削減」
- 稼働率・可用性:「基幹ネットワークのSLA達成率99.98%を3年連続維持」
- 規模・スピード:「移行期間6か月で50拠点の無停止移行を完了」
正確な数値が思い出せない場合は「約○○」「月平均○件程度」のように概数で記載しても問題ありません。数値があるだけで、採用担当者の印象は大きく変わります。
自己PRでキャリアの方向性を伝える方法
自己PRは「過去の実績の羅列」で終わらせてはいけません。採用担当者が自己PRで確認したいのは「この人はなぜ転職するのか、うちでどう活躍したいのか」という意図です。
自己PRの構成例
- ①強みの明示(過去の実績から1文で):「LAN/WANの設計から運用まで一貫して担当できることを強みとしています」
- ②具体的な根拠(数値・エピソードを1〜2個):「直近では全国50拠点のWANリプレースをリードし、無停止で移行を完了しました」
- ③入社後の貢献(方向性・意欲):「クラウドとオンプレミスを組み合わせたハイブリッド構成に取り組む貴社環境でも即戦力として貢献できます」
ネットワークエンジニアの職務経歴書に書くべき資格・スキル
ネットワークエンジニアの資格は、採用担当者が技術レベルを客観的に判断する材料になります。保有資格はすべて記載することが基本ですが、職種の方向性に合わせて強調する資格を選ぶことも大切です。
優先して記載すべき資格一覧
| 資格名 | 発行団体 | 採用担当者への評価 |
|---|---|---|
| ネットワークスペシャリスト試験 | IPA | 国家資格。設計・構築スキルの証明として高評価 |
| CCNA(Cisco Certified Network Associate) | Cisco | ネットワークエンジニアの標準資格。必須レベル |
| CCNP(Cisco Certified Network Professional) | Cisco | 上位資格。設計・大規模案件向けのアピールに有効 |
| CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert) | Cisco | 最上位。取得者は希少で非常に高く評価される |
| Juniper認定資格(JNCIA/JNCIS/JNCIP) | Juniper | Juniper案件が多い企業・通信キャリアで重宝される |
| AWS認定(SAA/Advanced Networking) | AWS | クラウド移行・ハイブリッド構成の案件で評価が上昇中 |
| 情報処理安全確保支援士 | IPA | セキュリティ設計も担当するエンジニアに有効 |
資格は「合格年月日 資格名」の形式で記載します。CCNAなど有効期限がある資格は、現在有効かどうかを確認した上で記載してください。失効している場合は記載しないか、「失効」と添え書きするかを採用担当者の印象を考慮して判断します。
スキルシートの書き方(OS/機器/プロトコル/ツール)
スキルシートはカテゴリで整理して記載するのが基本です。採用担当者が「必要なスキルがあるかどうか」を1分以内に確認できる構成にすることが重要です。
| カテゴリ | 詳細 | 経験年数 |
|---|---|---|
| L2スイッチ | Cisco Catalyst 3750/9300、Juniper EX4300 | 8年 |
| L3スイッチ/ルーター | Cisco ASR1000、Cisco Catalyst 9500 | 6年 |
| ファイアウォール | Palo Alto PA-3200、FortiGate 600E | 4年 |
| プロトコル | OSPF、BGP、VLAN、STP、VRRP、IPsec、MPLS | 8年 |
| 監視ツール | Zabbix、Nagios、Solarwinds | 5年 |
| クラウド | AWS VPC・Direct Connect、Azure VNet | 2年 |
職務経歴書の作成が難しい場合は、職務経歴書の代行サービスに依頼する方法もあります。転職エージェントを利用すれば無料でサポートを受けられる場合があります。

完全無料の履歴書・職務経歴書作成ツール
「サクレキ」質問に答えるだけで、選考書類がカンタンに完成
- 自己PR・志望動機も例文付きで安心
- スマホからでもOK。たった3分で履歴書・職務経歴書が完成
- 自動フォーマットで書き間違いゼロ
\ 完全無料・簡単3分で完成! /
無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 採用担当者は「担当フェーズ・技術環境・規模感」の3軸で職務経歴書を評価する
- 職務要約は経験年数・担当領域・得意技術・規模感を3〜4行で凝縮して書く
- 運用・保守メインでも、障害対応の実績や改善の成果を数値化することで高評価につながる
- 資格(CCNA/CCNP/ネットワークスペシャリストなど)はすべて記載し、スキルシートはカテゴリ別に整理する
- 自己PRは「強みの明示→根拠→入社後の貢献」の3段構成で締めると採用担当者に刺さりやすい
書類通過は転職活動の最初の壁です。今の書き方に不安があるなら、一度専門家の目線でチェックを受けることが最短ルートになります。
ネットワークエンジニアの職務経歴書に関するよくある質問
- ネットワークエンジニアの職務経歴書は何枚が適切ですか?
-
A4用紙2枚が標準です。キャリアが長い場合でも3枚以内に収めることが推奨されます。枚数より内容の密度が重要で、採用担当者が必要な情報を素早く見つけられる構成にすることが優先です。
- 運用・保守しか経験がない場合でも書類選考を通過できますか?
-
通過できます。運用・保守の経験は「安定稼働の維持実績」「障害対応力」として評価されます。障害件数の削減や対応時間の短縮など数値で成果を示し、監視設計の見直しや提案実績を書くことで、設計・構築経験がなくても高評価につながります。
- スキルシートに書く機器の型番はどこまで詳しく書けばいいですか?
-
機種名(シリーズ名)まで書くのが基本です。例えば「Cisco Catalyst 9300」のように記載し、全モデルの型番を羅列する必要はありません。ただし、特定の型番に強みがある場合(例:Cisco ASR9001の経験が豊富など)は積極的に記載することでアピールになります。
- CCNAの有効期限が切れていますが、職務経歴書に書いていいですか?
-
失効した資格の記載は原則として推奨されません。ただし、実務経験が豊富でその後も同等の技術を使っている場合は、面接での説明を前提に「CCNA(失効)」と記載するケースもあります。現在受験中であれば「CCNA(受験予定:○年○月)」と書くことも有効です。


コメント