履歴書に書くことがない欄は、空欄のままにせず「事実+そこから感じたこと」を一文添えるだけで埋められます。自己PR・志望動機・趣味特技・学歴職歴・資格欄など、欄ごとに悩みやすいポイントは異なりますが、考え方の基本は共通しています。欄別の例文に加え、空欄のまま出したときに採用担当者がどう受け取るかも解説します。
履歴書に書くことがないときの結論と欄別の埋め方
結論:空欄ではなく「事実+一言」で埋める
書くことがない欄に無理な武勇伝を作る必要はありません。小さな事実に、そこから学んだことや気づきを一言添えるだけで、採用担当者に伝わる文章になります。
「特になし」は避けたほうがよい理由
- 空欄が複数あると「自己分析をしていない」という印象につながりやすい
- 趣味・特技のように任意性の高い欄は「特になし」でも大きな減点にはなりにくい
- 自己PR・志望動機のように必須度が高い欄は、短くても具体的な内容を入れたほうが通過率は上がる
【欄別】書くことがないときの例文
欄によって求められる内容は異なります。悩みやすい5つの欄について、良い例とNG例をセットで確認します。
自己PR欄
良い例文
前職では、伝票処理を任され入力ミスをゼロに保つため二重確認の手順を自分で決めて実行していました。地味な作業でも正確さを積み重ねることを大切にしています。
NG例
私は責任感が強く、何事にも一生懸命取り組みます。具体的な行動や結果が書かれておらず、誰にでも当てはまる内容になっている点がNGです。
志望動機欄
特別な志望理由がない場合は、応募先の求人内容や職場の特徴のうち志望動機なしの履歴書テンプレートのように「働き方の条件」を軸に組み立てる方法もあります。
良い例文
安定して長く働ける環境を探す中で、貴社の土日休みで研修制度が整っている点に魅力を感じ、応募しました。未経験の業務にも早く慣れられるよう努力します。
NG例
御社の理念に共感したため志望しました。理念のどこに共感したのかが書かれておらず、使い回しだと伝わってしまう点がNGです。
趣味・特技欄
良い例文
特技:家計簿アプリでの支出管理。1年間続けて無駄な出費を月1万円ほど減らせました。地道な記録や数字の管理が得意です。
NG例
趣味:読書、映画鑑賞。ジャンルや頻度が書かれておらず、当たり障りのない印象で終わってしまう点がNGです。
学歴・職歴欄(経験が浅い場合)
アルバイト経験しかない場合も、アルバイト用の履歴書テンプレートの書式に沿って、担当業務を具体的に書けば職歴欄は十分に埋まります。
良い例文
飲食店でのアルバイトにて、ホール業務と発注業務を兼任。繁忙期のシフト調整役も担当しました。
免許・資格欄(資格なしの場合)
良い例文
普通自動車第一種運転免許のみ保有している場合は、正式名称で「普通自動車第一種運転免許 取得」と記載すれば十分です。資格が1つでもあれば空欄より確実に印象がよくなります。
採用担当者はここを見ている
- 資格の有無そのものより、応募職種に関係する記述があるかを見ている
- 本当に資格がなければ「特になし」と書いてよく、無資格を隠そうとする不自然な記述の方が印象を下げる
状況別の応用(未経験・第二新卒・転職回数が多い場合)
状況によって「何が書けるか」は変わります。以下の3パターンで考え方を整理します。
| 状況 | 書き方の方向性 |
|---|---|
| 未経験・新卒 | 学生時代の役割や継続した取り組みを、業務に近い言葉に置き換えて書く |
| 第二新卒 | 短い在籍期間でも担当業務を具体的に書き、次に活かしたいことを添える |
| 転職回数が多い | 各社での担当業務を簡潔にそろえ、共通して身についたスキルを一文でまとめる |
新卒で職歴自体がない場合は、新卒用の履歴書テンプレートのように学歴欄を厚く扱う書式を選ぶのも一つの方法です。
なぜ「書くことがない」と感じてしまうのか
「書くことがない」という感覚は、経験がないから起きるとは限りません。経験を言葉にする作業が不足していることが主な原因です。
書くことがないと感じる3つの原因
- 自己分析が不足している:何をしてきたか整理できておらず、思い出すだけで止まっている
- 正解を探しすぎている:模範解答のような立派なエピソードを探すあまり、身近な事実を見落としている
- 企業側の求める人物像が見えていない:どの経験を選んで書けばいいか判断できない
特別な実績や資格がなくても、日常業務のなかで工夫したことや続けてきたことは立派な材料になります。次の章で、空欄のまま提出した場合に実際どう見られるかを確認します。
空欄のまま提出するとどうなるか|採用担当者の本音
採用担当者は、履歴書の内容量そのものより「空欄の有無」と「取り繕おうとしている感じがないか」を見ています。
採用担当者はここを見ている
- 必須度の高い欄(自己PR・志望動機)が空欄だと「意欲がない」と受け取られやすい
- 任意性の高い欄(趣味・特技)は「特になし」でも大きな減点にはなりにくい
- 経験の大小より、素直に言語化できているかどうかで印象が決まる
NG例
自己PR欄に何も書かず提出、または実際にはやっていない実績を誇張して書くケースです。空欄は意欲不足、誇張は面接での深掘りでボロが出るリスクにつながります。
書くことを見つけるための自己分析のやり方
特別な出来事を探そうとすると手が止まります。日常業務や生活の中の「小さな行動」を洗い出すところから始めます。
- これまでの業務や役割を時系列で書き出す:担当業務・工夫した点をメモ形式で並べる
- 「工夫した」「続けた」「困った」の3視点で見直す:それぞれの視点で1つずつ具体例を探す
- 応募先の求人票を読み、求められる人物像と重なる部分を選ぶ:全部を書こうとせず1〜2点に絞る
- 選んだ内容に「事実+気づき」の一文を添える:これで欄を埋める文章が完成する
この手順を踏むと、「特にない」と思っていた欄にも書ける材料が見つかるケースがほとんどです。
【状況別】書くことがない人が特に迷いやすいケース
職歴に空白期間がある場合
空白期間があっても、無理に隠す必要はありません。期間中に行っていたこと(資格学習・家族の事情など)を一言添えれば、不自然さは残りません。
転職を検討中で書きにくい場合
複数社の職歴を無理に詳しく書こうとすると散漫になります。共通して身についたスキルを1つに絞り、転職用の履歴書テンプレートの職歴欄フォーマットに沿って整理すると書きやすくなります。

趣味・特技が本当に思いつかない場合
特別な趣味がなくても、日々続けている習慣(散歩・料理・記録アプリの利用など)で構いません。頻度や続けてきた期間を添えるだけで、具体性のある内容になります。

未経験の職種に応募する場合で職務経歴書もあわせて悩んでいる場合は、次の記事も参考になります。

まとめ
- 書くことがない欄は「事実+一言」で埋めるのが基本
- 自己PR・志望動機は空欄を避け、趣味・特技は無理に作らなくてよい
- 採用担当者は内容の量より、空欄の有無と取り繕い感を見ている
- 状況(未経験・第二新卒・転職回数が多い等)に応じて書く材料の選び方を変える
小さな事実を一つずつ拾い上げていけば、どの欄も無理なく埋められます。
履歴書に書くことがないときによくある質問
- 自己PR欄に本当に何も思いつかない場合はどうすればいいですか。
-
大きな実績を探す必要はありません。担当業務のなかで工夫した点や、任された作業を最後までやり切ったエピソードを一つ選び、そこから得た気づきを一文添えれば十分に自己PRとして成立します。
- 趣味・特技欄は空欄のままでも大丈夫ですか。
-
趣味・特技欄は任意性が高いため、空欄が直接大きな減点になることは少ないです。ただし「特になし」と一言添えるほうが、記入漏れとの誤解を避けられます。
- 実績がない分、話を盛って書いてもいいですか。
-
誇張した内容は面接で深掘りされた際に矛盾が生じやすく、印象を大きく下げます。小さな事実でも正直に書き、そこから何を学んだかを添えるほうが評価されやすくなります。

