履歴書の趣味・特技欄は、単語だけで終わらせず頻度や年数を添えて書くのが正解です。空欄や「特になし」は避け、面接で話せる内容を1〜2個に絞ります。採用担当者は珍しい趣味より、続け方と面接での話し方を見ています。書くかどうかの判断、趣味と特技の違い、なしのときの探し方、状況別の記入例まで整理しています。
履歴書の趣味・特技欄の書き方と正しい記載例
結論:頻度と年数を添えて1〜2個書く
履歴書の趣味・特技欄は、「何を」「どのくらいの頻度・期間で」「そこから何を得ているか」を一言添えて書くのが基本です。合否を決める欄ではありませんが、空欄や「特になし」は意欲が薄い印象になりやすいです。採用担当者は珍しい趣味を探しているのではなく、続け方と、面接で話せるかどうかを見ています。
欄の大きさにもよりますが、目安は1〜3行、50〜100字程度です。長く書くほどよい欄ではなく、数字を1つ入れて読み切れる長さに収めます。複数ある場合も3個以上並べず、面接で深掘りされても答えられるものに絞ってください。市販用紙で欄が広いときも、余白を埋めるために弱い趣味を足す必要はありません。
採用担当者がこの欄に使う時間は短いです。単語の羅列は読み飛ばされ、数字がある1行は面接の導入になります。合否を決める材料ではないからこそ、空欄で印象を落とす損失の方が大きい、という位置づけです。
基本の書き方
- 結論:趣味は〇〇、特技は〇〇、と先に名指しする
- 数字:週〇回、月〇冊、〇年目など、継続が分かる数字を1つ入れる
- 一言:工夫している点か、仕事に活きる気づきを短く添える
良い書き方
趣味:ジョギング(週3回・3年目。休日に10km走ることが多く、体調管理の習慣になっています)
特技:料理(平日は自炊。冷蔵庫の残りから献立を決めるのが得意です)
NG例
趣味:スポーツ 特技:特になし
単語だけ、かつ「なし」は空欄と同じ印象になります。何のスポーツか、どのくらい続けているかが伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 単語で終わっていないか。数字があるだけで継続の印象が変わる
- 面接で「なぜ続けているのか」を聞ける内容か
- 仕事に無理に結びつけすぎていないか。不自然なこじつけは逆効果
趣味・特技欄は書くべき?書かないべき?
欄がある履歴書では書くのが基本です。書かない選択が成立するのは、応募先指定の様式に欄自体がない場合だけです。欄があるのに空欄のまま出すと、記入漏れか、書く気がないかのどちらかに見えます。
| 判断 | 該当するケース | 書き方 |
|---|---|---|
| 書く | 市販用紙・ダウンロード用紙に欄がある | 1〜2個を具体的に書く |
| 書く | 趣味はあるが仕事と無関係 | 仕事への無理な結びつけはせず、頻度だけ添える |
| 書く(探し直す) | 特別な趣味がない | 日常の習慣から1つ拾う。「なし」は使わない |
| 書かない | 応募先指定の様式に欄がない | 無理に本人希望欄へ足さない |
政治・宗教・ギャンブルなど、評価が分かれる話題は書かない判断が安全です。書いた瞬間に面接の話題がそこに固定され、本筋の職歴や志望理由から外れます。書ける趣味がないのではなく、書かない方がよい趣味がある、という整理です。
| 書いてよい例 | 書かない方がよい例 | 理由 |
|---|---|---|
| 読書、料理、散歩、ランニング、写真 | 特になし、空欄 | 欄を埋める気がない印象になる |
| ゲーム(頻度と内容を添える) | ゲーム(毎日深夜まで) | 生活リズムへの不安が出る |
| 資格の勉強、語学学習 | 政治活動、特定宗教の布教 | 評価が分かれ、面接が本筋から外れる |
| 旅行、登山(計画の話ができる) | ギャンブル、過度な飲酒 | 金銭感覚や勤務態度を疑われやすい |
「書いてよいか」で迷ったら、面接で初対面の人に同じ話をして気まずい内容かどうかを基準にします。気まずいなら履歴書にも書きません。無難な趣味を選ぶことと、単語だけで逃げることは違います。無難でも数字があれば足ります。
趣味と特技の違い
趣味は好きで続けていること、特技は人より得意だと示せることを指します。同じ「料理」でも、趣味なら「週末に作り置きをする」、特技なら「30分で3品作れる」のように、楽しさか得意さかで書き分けます。
| 項目 | 意味 | 書くときに添える情報 |
|---|---|---|
| 趣味 | 好きで続けている活動 | 頻度、続けている年数、好きな理由 |
| 特技 | 得意さや成果が言えること | できる範囲、数字、人に頼まれる理由 |
同じテーマを両方に書いても問題ありません。片方が思いつかないときは、片方を深掘りして欄の大半を埋める方が、空欄を残すより自然です。特技をひねり出せない人は、整理整頓、早起き、人の話を聞くことなど、日常で人に言われたことを特技にできます。就職・転職の書き方解説でも、空欄と「特になし」は避け、頻度を添えて1〜2個に絞る、が共通しています。
趣味と特技を無理に分ける必要はありません。料理が好きで段取りも得意なら、趣味に料理、特技に短時間で品数を作ること、と角度を変えるだけで足ります。反対に、特技だけ立派で趣味が空欄だと、欄の片側だけ放棄したように見えます。
評価される趣味・特技の選び方
評価されるのは内容の珍しさではありません。続けている事実と、面接で具体的に話せるかどうかです。採用担当者は、趣味そのものより「どんな向き合い方をする人か」を見ています。自己PRや志望動機ほど力を入れなくてよい一方、単語だけだと他の応募者と差がつきません。
- 週1回以上、または1年以上続けている
- 始めたきっかけと、今も続けている理由を30秒で話せる
- 応募職種と無理に結びつけなくても、継続・計画・対人のいずれかがにじむ
- 書いた内容を、友人に聞かれても同じ答えが出せる(嘘がない)
履歴書全体の書き方が整っていないと、趣味欄だけ具体でも印象は半減します。転職用の履歴書テンプレートを使う場合も、欄の大きさに合わせて1〜2行で収まる文に整えてください。

趣味・特技がない場合の書き方
「特になし」は避けてください。空欄と同じく、欄を埋める気がない印象になります。特別な趣味がなくても、日常の習慣は書けます。自慢できる実績である必要はありません。
なしのときに探す順番
- 休日に毎回やっていることを書き出す(散歩、自炊、動画視聴、掃除)
- 週1回以上続いているものに絞る
- 頻度か年数の数字を1つ付ける
- 面接で「何が面白いか」を聞かれたときの答えを1文用意する
良い書き方(趣味がないと思っている場合)
趣味:散歩(平日の通勤前後に20分歩くのが習慣です。考えを整理する時間にしています)
特技:早起き(毎朝6時に起床し、出勤前に1日の予定を書き出しています)
NG例(なしの場合)
趣味:特になし 特技:なし
欄を放棄した書き方です。本当に何もない人は少なく、探す前にペンを止めている状態です。
採用担当者はここを見ている
- 「なし」と書く人より、日常を言葉にできる人の方が会話がしやすい
- 盛った嘘より、地味でも実在する習慣の方が面接で崩れない
日常から拾うときの注意は、嘘の実績を足さないことです。「月20冊」と書いて面接で最近の書名が言えないと、職歴の数字まで疑われます。実際の頻度が月1冊なら、月1冊と書いてください。地味な数字の方が、後から壊れません。
【状況別】趣味・特技欄の良い例とNG例
転職(営業職)の場合
人と話す仕事でも、趣味を「コミュニケーション能力」に直結させすぎると不自然です。続けている事実と、相手との関わり方がにじむ書き方にします。
良い書き方(転職・営業)
趣味:読書(月4冊。業界ニュースとビジネス書を交互に読み、気になった箇所はメモしています)
特技:初対面の人と会話を始めること(共通の話題を先に探すようにしています)
NG例(転職・営業)
趣味:人と話すこと。営業に活かせます
趣味というより自己PRの再利用です。面接で「最近読んだ本は?」と聞かれたときに答えられません。
新卒の場合
職歴が短い分、趣味欄が人柄の手がかりになります。サークル名だけ、アルバイトだけ、で終わらせず、自分の役割や頻度を入れてください。新卒用の履歴書テンプレートでは欄が狭いことがあるため、1つの趣味を厚く書く方が読みやすいです。
良い書き方(新卒)
趣味:バスケットボール(大学4年間。週3回の練習を欠かさず、3年次は副将として練習メニューを組み立てました)
特技:資料の見出しを短く整えること(ゼミ発表で毎回担当していました)
NG例(新卒)
趣味:サークル 特技:協調性
サークル名も活動内容もなく、特技が抽象語です。面接の導入にも使えません。
アルバイト応募の場合
シフト勤務では、体力や生活リズムが話題になることがあります。大げさな特技は不要で、続けていることを短く書けば足ります。アルバイト用の履歴書テンプレートでも、欄があれば空欄にしないでください。
良い書き方(アルバイト)
趣味:カフェ巡り(月2回。新メニューをメモして、似た味を家で再現しています)
特技:レジ操作(前職のコンビニで、ピーク時の会計を担当していました)
NG例(アルバイト)
趣味:寝る 特技:食べる
本音でも、提出書類の文面としては雑に見えます。睡眠や料理に言い換えるなら、頻度を付けてください。
資格の勉強を書く場合
進行中の勉強は特技にも趣味にもできます。合格前なら「勉強中」と書き、合格済みなら資格欄へ正式名称を移し、趣味欄では学習の習慣だけ残します。資格欄と趣味欄で同じ名称を繰り返すと、欄が足りない印象になります。
良い書き方(資格の勉強)
趣味:日商簿記2級の学習(毎日30分。仕訳の復習を先に済ませてから問題集に進んでいます)
NG例(資格の勉強)
特技:簿記(得意です)
級も学習状況もありません。面接で「何級ですか」と聞かれたときに止まります。
ゲームを書く場合
ゲーム自体が減点になるわけではありません。減点になるのは、「ゲーム」の一言で終わり、面接でプレイ時間やタイトルを聞かれたときに困る書き方です。協力プレイや大会、攻略メモなど、続け方が見える一言を添えます。
良い書き方(ゲーム)
趣味:ゲーム(週末2時間。協力プレイが中心で、チーム内の役割分担を決めて進めるのが好きです)
NG例(ゲーム)
趣味:ゲーム(毎日深夜まで)
生活リズムへの不安を先に与えます。時間の長さより、何をしているかを書いてください。
趣味が仕事と無関係な場合
趣味を応募職種に無理に結びつける必要はありません。結びつきが見えないまま「コミュニケーションに活かします」と足す方が不自然です。頻度と続けている理由だけ書いて、仕事への翻訳は面接で聞かれたときに1文添えれば足ります。
良い書き方(仕事と無関係)
趣味:写真撮影(休日に近場の公園で風景を撮っています。構図を決めるのに時間がかかるのが好きです)
NG例(仕事と無関係)
趣味:写真撮影。観察力を業務の改善提案に活かします
写真と改善提案の距離が遠く、自己PRの再利用に見えます。趣味欄では、何を撮っているかまでで止めてください。
読書を書く場合
「読書」は無難ですが、無難なままでは記憶に残りません。月何冊か、どんな本かを入れ、面接で書名を聞かれても答えられる状態にしておきます。
良い書き方(読書)
趣味:読書(月3冊。最近は仕事の進め方に関する本を中心に読み、実践したことを1行メモしています)
NG例(読書)
趣味:読書が好きです
何を読んでいるかが分からず、面接の質問が「何の本ですか」だけになります。
採用担当者はここを見ている
- 状況が違っても、数字と事実がある書き方は共通して読みやすい
- 職種へのこじつけより、面接の導入になる具体性が残っているか

面接で聞かれる前提の書き方
趣味・特技欄は、面接の最初の雑談に使われることが多いです。書いた内容は聞かれたときの台本だと考えてください。履歴書に書いた以上の話が1分出てこないなら、書く題材を変えます。
面接で答えられるようにする3点
- 始めたきっかけ(いつ、何がきっかけか)
- 今も続けている理由(何が面白いか)
- 最近の具体例(先月やったこと、読んだ本、走った距離)
良い書き方(面接前提)
趣味:登山(年4回。前日にコースと天気を確認し、当日は予定時刻どおりに下山することを守っています)
NG例(面接前提)
特技:英会話(ネイティブ並み)
面接で英語を話して、と頼まれた瞬間に崩れます。できる範囲(日常会話、TOEIC点数、週何分学習)まで落とします。
採用担当者はここを見ている
- 話が膨らむか。一言で終わると、他の欄の具体性も疑われる
- 嘘や盛りの有無。趣味欄の矛盾は、職歴欄の信用まで落とす
- 学歴・職歴との温度差。経歴は詳しいのに趣味だけ雑、という差も目立つ
面接での答え方(30秒)
聞かれたら、履歴書の文を読み上げるだけでは足りません。きっかけ、今の頻度、最近の具体例、の順で30秒に収めると、次の質問(職歴や志望動機)へ戻りやすくなります。趣味の話を5分続ける必要はありません。
良い答え方
「趣味はジョギングです。3年前に健康診断をきっかけに始め、今は週3回、近所を5キロ走っています。先月は初めて10キロの大会に出ました。体調を崩しにくくなったので、今も続けています。」
NG例(面接の答え)
「いろいろあります。特にこれといって……読書とかです」
履歴書に書いた内容と口頭が一致しません。書いた題材だけを、数字付きで話してください。

まとめ
- 単語で終わらせず、頻度・年数・得たことを一言添える
- 1〜2個に絞り、空欄と「特になし」は使わない
- 趣味は好きで続けていること、特技は得意さを示せることで書き分ける
- 評価されるのは珍しさではなく、面接で話せる具体性
- なしのときは日常の習慣から探し、嘘は書かない
欄を埋め終わったら、書いた内容を声に出して30秒話せるか確認します。書名、距離、頻度、始めた年が口から出ない文面は、単語に戻すか題材を変えます。止まらない文面だけを残してください。
趣味・特技欄は、面接で話せる事実を数字付きで書く欄です。単語のまま出した履歴書は、ここで一度止めて書き直してください。
履歴書の趣味・特技欄に関するよくある質問
- 趣味と特技は同じ内容でもよいですか?
-
同じテーマでも問題ありません。趣味は楽しさ、特技は得意さで書き分けると読みやすいです。例として、趣味は料理、特技は短時間で品数を作れる、という分け方です。
- 「特になし」と書いてよいですか?
-
避けてください。空欄と同じく、欄を埋める気がない印象になります。散歩、自炊、早起きなど、日常の習慣に頻度を付けて書いてください。
- 趣味・特技は何個書くのがよいですか?
-
1〜2個が読みやすいです。3個以上並べると、どれも単語で終わりやすくなります。面接で深掘りできるものだけ残してください。
- ゲームや漫画は書いてよいですか?
-
書いて問題ありません。減点になりやすいのはジャンルではなく、一言で終わる書き方です。頻度と、何をしているかを添えてください。深夜まで、といった生活面の不安が出る表現は避けます。

