履歴書を手書きで書くコツは、いきなり清書せず下書きで文字数と余白を確認してから写すことです。字の上手さよりも、正しい手順と訂正ルールを守れているかどうかで、採用担当者が受ける印象は大きく変わります。基本情報から志望動機まで、迷わず書き進められる順番とペンの選び方、間違えたときの対処法を実践的な手順にそって解説します。
履歴書を手書きする書き方【結論】下書き→清書の2ステップ
結論:いきなり清書せず下書きしてから写す
手書きの履歴書は、本番用紙にいきなり書き始めると高い確率で書き損じます。同じ規格の用紙やコピー用紙に一度下書きを仕上げてから、内容を清書用紙へ書き写すのが、失敗が最も少ない手順です。下書きの段階で各欄に何文字くらい書けるか把握しておけば、清書中に「欄からはみ出す」「文字が詰まりすぎる」といった書き直しを防げます。
手書き履歴書を書く順番
書く順番を誤ると、あとから書く欄で余白が足りなくなることがあります。以下の順番で進めると失敗しにくくなります。
- 日付・氏名・生年月日・住所・連絡先など、変更のない基本情報から書く
- 学歴・職歴欄を年代順に書く(会社名・学校名は正式名称で統一する)
- 免許・資格欄を取得年月の古い順に書く
- 志望動機・自己PR・本人希望記入欄など、文章量が多い欄を最後に書く
- 証明写真を貼付し、全欄に記載漏れがないか通しで確認する
文章量が多い志望動機・自己PR欄をあとに回すのは、ほかの欄で使った余白の感覚をつかんでから、残りのスペースに合わせて文字の大きさを調整できるためです。
良い例文
下書き用紙に鉛筆で1行あたりの文字数の目安を書き込み、清書用紙には黒の油性ボールペンで転記する。下書きと清書を分けることで清書は「写すだけ」の作業になり、緊張で字が乱れるのを防げる。
NG例
下書きをせず、いきなり本番用紙の学歴欄から書き始める。志望動機欄まで進んだ時点で余白が足りなくなり、文字を小さく詰め込んで読みにくくなる、または用紙をもう1枚使って書き直すことになる。
採用担当者はここを見ている
- 文字の大きさ・濃さが全欄を通じて一定に保たれているか
- 枠からはみ出さず、行の中心がそろっているか
- 黒の油性ボールペンでインクがにじんでいないか
書き損じたときの正しい訂正方法
手書きの履歴書で書き間違えた場合、原則はその用紙を破棄して新しい用紙に書き直すことです。ただし清書の終盤で1箇所だけ間違えたようなケースでは、二重線と訂正印を使う方法も正式な訂正として認められています。
良い例文(訂正印を使う場合)
間違えた箇所に定規で二重線を引き、その上に認印(訂正印)を押してから、正しい文字を近くの余白に書き加える。同じ用紙が手元になく、清書のやり直しが難しい場合の最終手段として使う。
NG例
修正液・修正テープを使う、または熱で文字が消えるフリクションボールペンで清書する。履歴書は経歴を証明する書類のため、修正の跡があると「本人が書いたものか分からない」と評価が下がることがある。
訂正印を使うのはあくまで最終手段です。同じ用紙が手元にあるなら、最初から書き直したほうが仕上がりの印象は確実によくなります。

西暦・和暦・空欄の統一ルール
手書きの履歴書で採用担当者が意外と細かく見ているのが、表記の統一です。以下の3点は書き始める前に必ず決めておいてください。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 年号表記 | 西暦・和暦のどちらかに統一する(生年月日と学歴・職歴の年号を混在させない) |
| 会社名・学校名 | 「(株)」などの省略表記を使わず、正式名称で記載する |
| 空欄の扱い | 該当事項がない欄は空白のままにせず「特になし」と明記する |
特に転職者は、学歴時代を和暦、職歴(転職後)を西暦で書いてしまうミスが起こりやすいので、下書きの段階で年号の一覧を作り、清書前に見比べておくと防げます。
日付・ペン・用紙の選び方
手書き用の履歴書用紙は、応募先から指定がなければ厚生労働省の様式やJIS規格に沿ったフォーマットを選ぶと無難です。無料でダウンロードできる厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを印刷して使う方法もあります。
ペンは黒の油性ボールペンが基本です。太字(0.7mm前後)はにじみやすく、細字(0.38mm前後)は薄く頼りない印象になりやすいため、0.5mm前後を選ぶと読みやすさと丁寧さのバランスが取れます。
日付欄は郵送日または持参日に合わせて記入するのが基本ですが、提出方法によって考え方が異なります。詳しい判断基準は下記の記事で解説しています。

状況別の書き方のコツ|転職・新卒・アルバイト
転職の場合
転職者は職歴欄・志望動機欄に書く内容量が新卒より多くなります。すべての社歴を詳細に書こうとすると欄からあふれるため、「入社」「退社」の年月と会社名・部署名を簡潔に並べ、業務内容の詳細は職務経歴書に譲るのが基本方針です。無料でダウンロードできる転職用の履歴書テンプレートを使うと、欄のバランスを崩さずに書き進められます。
新卒の場合
新卒者は職歴欄が空欄になるため、学歴欄と免許・資格欄、自己PR欄に厚みを持たせるのが基本です。アルバイト経験は職歴欄ではなく自己PRや趣味・特技欄で触れるとバランスが取れます。新卒用の履歴書テンプレートを使えば、記入欄のバランスに迷いにくくなります。
アルバイト・パートの場合
アルバイト・パートの応募では、志望動機欄に「家が近い」だけで終わらせず、シフトに入れる曜日や意欲を一言添えると印象が変わります。アルバイト用の履歴書テンプレートを使うと、欄の広さに合わせた文字数の目安がつかみやすくなります。職歴欄に書ききれない場合の対処法は下記の記事も参考にしてください。

字が汚いと不利になる?採用担当者の本音
字に自信がないことを理由に手書きをためらう人は少なくありません。ただし字が汚いという理由だけで書類選考が不利になることはほとんどありません。採用担当者が見ているのは字の巧拙ではなく、文字の大きさや濃さをそろえて取り組んだ形跡があるかどうかです。
- 本番用紙と同じ罫線幅の用紙で、下書きを2〜3回書いてから清書に臨む
- 罫線のない欄には、下に罫線を引いた紙を敷いて行をそろえる
- 一文字ずつ止め・はね・はらいを意識するより、文字の大きさと間隔を均一にすることを優先する
それでも不安が大きい場合は、無理に手書きにこだわらず、パソコン作成に切り替えるのも現実的な判断です。
まとめ
- 手書きの履歴書は下書きで文字数と余白を確認してから清書する
- 書き損じたら原則は書き直し、やむを得ない場合のみ二重線と訂正印で対応する
- 西暦・和暦の統一、正式名称での表記、空欄への「特になし」記載を徹底する
- 志望動機・職歴欄は文章量が多くなるため、書く順番を最後に回して余白を調整する
- 字の巧拙よりも文字の大きさ・濃さをそろえた仕上がりが評価される
手順さえ押さえれば、手書きの履歴書は決して不利な選択ではありません。
履歴書の手書きに関するよくある質問
- 履歴書は手書きとパソコン、どちらが有利ですか?
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企業から指定がない限り、どちらを選んでも選考上の有利・不利はほとんどありません。手書きを選んだ場合は、下書き→清書の手順と訂正ルールを守れば、整った印象を与えられます。
- 手書きの履歴書を1文字間違えたら、必ず書き直す必要がありますか?
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同じ用紙が手元にあるなら書き直しが基本です。用紙が手元にない、または清書の終盤で1箇所だけ間違えた場合は、二重線と訂正印を使う方法も正式な訂正として認められています。
- 手書きの履歴書に消えるボールペン(フリクション)を使ってもいいですか?
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使用は避けてください。フリクションボールペンは熱で文字が消えるため、履歴書のような証明書類には不向きです。黒の油性ボールペンを使用してください。
- 職歴が多く、手書きの欄に書ききれません。どうすればいいですか?
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会社名・部署名・入社と退社の年月といった要点のみを簡潔に記載し、業務内容の詳細は職務経歴書に記載してください。履歴書の職歴欄は経歴の一覧を示す役割に絞ることで、欄内に収まりやすくなります。

