診療放射線技師の職務経歴書は、モダリティ経験を件数・対応部位・使用機器の3点で数値化して書くのが正解です。採用担当者は職務要約の3〜5行だけで「即戦力かどうか」を判断しています。本記事では良い例文とNG例の比較に加え、業務改善エピソードを盛り込んだ自己PRの書き方まで実務目線で紹介します。
診療放射線技師の職務経歴書の書き方【結論】モダリティ経験を数値で伝える
結論:件数・対応部位・使用機器の3点をセットで書くのが正解
診療放射線技師の職務経歴書で最も重視されるのは、モダリティ経験を件数・対応部位・使用機器の3点セットで書けているかどうかです。「CT・MRIを経験しました」という一文だけでは、採用担当者はその技師がどの程度即戦力になるか判断できません。
同じCT経験でも、年間300件と年間3,000件では担当できる業務範囲が大きく変わります。数字を添えるだけで、書類の説得力は大きく変わります。
職務要約の書き方と例文
職務要約は採用担当者が最初に読む3〜5行です。ここに経験年数・主なモダリティ・勤務施設の規模感・強みを凝縮して書くことで、続く経歴詳細を読んでもらえるかどうかが決まります。
- 経験年数:診療放射線技師として○年
- 主なモダリティ:経験した検査の種類
- 施設規模:大学病院・急性期病院・クリニックなど
- 強み:最も伝えたい実績やスキルを一文で
良い例文
診療放射線技師として6年、300床規模の急性期病院にてCT・一般撮影・骨密度検査を担当してきました。CT検査は1日平均12件、うち救急対応が3割を占めます。撮影プロトコルの見直しを提案し、検査時間の短縮に貢献した経験があります。
NG例
○○病院にて放射線技師として勤務し、各種検査業務に従事しておりました。「各種検査業務」という表現では、どのモダリティをどの程度扱えるのか採用担当者に伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 診療放射線技師免許の保有を書類冒頭または資格欄で確認している
- 応募先の診療科に対応するモダリティ経験があるかを最初に確認している
経歴詳細(モダリティ別)の書き方と例文
経歴詳細では、施設情報→担当モダリティ一覧→モダリティ別の詳細という順で書くと読みやすくなります。施設情報には病床数や診療科の数を添えると、どんな現場だったかが伝わりやすくなります。
- 件数:年間○件、または1日あたりの平均件数
- 対応部位:頭部・胸部・腹部・整形外科・救急など
- 使用機器:メーカー名と型式(機種名まで書けると信頼性が増す)
良い例文
【CT検査】キヤノンメディカル製160列CT
1日平均10〜12件(救急対応を含む)。担当部位は頭部・胸部・腹部が中心。造影CTの前後確認と3D画像作成を担当し、読影医への提示までを一貫して行っていました。
NG例
CT・MRIともに問題なく対応可能です。件数・部位・機器の記載がないと、「対応可能」という自己申告以上の情報が採用担当者に伝わりません。
項目立てに迷う場合は、医療業界の職務経歴書テンプレートを土台にして、モダリティ経験の欄を追記していく方法が効率的です。

職務経歴書の基本フォーマットと必須項目
A4・2枚以内・PC作成が原則
職務経歴書はA4サイズ・2枚以内が基本です。モダリティの種類が多い技師ほど書きたい内容が増えますが、採用担当者が精読できる時間は限られています。3枚を超える書類は最後まで読まれずに終わるケースが多いため、優先度の低い情報は削り、直近の経験や応募先に関連するモダリティを厚めに書く判断が必要です。
ハローワーク経由での応募を検討している場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートのフォーマットも確認しておくと安心です。

必須の4項目と記載の順序
診療放射線技師の職務経歴書には、以下の4項目を必ず含めてください。この順序で書くと、採用担当者が「概要把握→詳細確認→資格確認→人物把握」と自然に読み進められます。
| 項目 | 内容 | 文量の目安 |
|---|---|---|
| ①職務要約 | 経験年数・主要モダリティ・施設規模を3〜5行で凝縮 | 100〜150文字 |
| ②経歴詳細 | 施設ごとに施設概要・担当業務・使用機器を記載 | 1施設あたり10〜15行 |
| ③保有資格 | 診療放射線技師免許・関連資格を取得年順に記載 | 3〜5行 |
| ④自己PR | 業務改善エピソードを含めた具体的な内容 | 200〜300文字 |
書式そのものに迷う場合は、JIS規格に沿った履歴書テンプレートもあわせて確認しておくと、履歴書と職務経歴書のフォーマットに統一感が出ます。

自己PRで差がつく「業務改善エピソード」の書き方
「コミュニケーション力があります」だけでは通過しない理由
「コミュニケーション能力があります」「チームワークを大切にしています」という自己PRは、どの職種の応募者も書ける内容です。採用担当者の目には、具体性のない自己申告としてしか映りません。
採用担当者が実際に見ているのは、「具体的な行動と、その結果のセット」です。多くの技師はモダリティ経験の記載で満足してしまいますが、そこに業務改善や課題解決のエピソードを1つ加えるだけで、書類の印象は大きく変わります。
- 状況:どの施設・どんな業務場面だったか
- 行動:自分が具体的に取り組んだ工夫や提案
- 結果:数値や評価など、可能な限り定量化できるもの
状況別自己PR例文
良い例文(経験豊富な技師の場合)
急性期病院でのCT業務を中心に、年間3,000件超の撮影を担当してきました。救急外来からの依頼が多い時間帯に検査待ち時間が長引く課題があり、撮影プロトコルの見直しを技師長に提案し導入しました。導入後は1件あたりの検査時間を平均2分短縮できています。
良い例文(転職2回目の場合)
急性期病院とクリニックの双方を経験し、大規模設備での高負荷業務と少人数体制での多業務対応の両方に対応してきました。クリニックでは新規導入したマンモグラフィ装置の撮影マニュアルを整備し、他の技師が迷わず対応できる体制づくりに携わりました。
採用担当者はここを見ている
- モダリティ経験の記載だけで終わる技師は多いため、業務改善や課題解決のエピソードがあると印象に残りやすい
- 「提案した」「整備した」など、自分が主体的に動いた表現があるかを見ている
転職回数・在籍期間が短い場合の書き方
複数施設経験の整理方法
転職経験がある場合は、施設ごとにブロックを分けて記載します。在籍期間が短い施設でも、そこで得たモダリティ経験や気づきがあれば、正直に具体的に書くことで複数の診療体制に対応できる技師であることの裏づけになります。
あわせて履歴書も見直す場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと職歴欄の表記を職務経歴書と揃えやすくなります。
退職理由の書き方
在籍期間が1年以内の施設がある場合は、退職理由を短く付記すると採用担当者が疑問を持ちにくくなります。「一身上の都合(施設の診療体制変更に伴う退職)」など一文で十分です。施設をまたいでモダリティの種類が増えている場合は、職務要約でその幅広さを積極的に伝えてください。
書類選考で落ちる職務経歴書のNGパターン
採用担当者の視点から、書類選考で落とされやすい職務経歴書の特徴を整理しました。自分の書類に当てはまるものがあれば、提出前に見直してください。
- モダリティ名のみで件数・部位・機器が不明
「CT・MRI・X線検査を担当」の一文で終わっているケース。採用担当者は即戦力かどうか判断できません。 - 施設名と在籍期間のみで業務内容がない
履歴書と重複する情報しかなく、職務経歴書を提出する意味が薄れます。 - 自己PRが全施設で同じ内容
前回の職務経歴書を使い回していると、転職への本気度が伝わりません。 - 業務改善や課題解決のエピソードがない
モダリティ経験の羅列だけで終わり、他の候補者との差がつきません。
まとめ
- 採用担当者が最初に見るのは職務要約。モダリティ・件数・施設規模を3〜5行に凝縮する
- 経歴詳細ではモダリティごとに件数・対応部位・使用機器を具体的に記載する
- 自己PRは業務改善エピソードを1つ加えることで、他の技師との差別化につながる
- 転職回数や在籍期間の短さは、退職理由を一文添えることで不安を払拭できる
職務経歴書の完成度に不安がある場合は、第三者の視点でチェックを受けることも選択肢の一つです。
診療放射線技師の職務経歴書に関するよくある質問
- 診療放射線技師の職務経歴書は手書きでも提出できますか?
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手書きは避けてください。採用担当者が複数人で確認・回覧する場面が多く、読みやすさと修正のしやすさを考えるとPC作成が適切です。WordやGoogleドキュメントで作成し、PDF形式で提出するのが一般的です。
- 経験したモダリティの数が少ない場合はどう書けばいいですか?
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モダリティが少ない場合は「深さ」で勝負できます。対応した部位・件数・使用機器・救急対応の有無を詳細に書き、専門性の高さを伝える書き方が有効です。
- 業務改善エピソードが思いつかない場合はどうすればいいですか?
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大きな改善である必要はありません。撮影手順の工夫、患者説明の見直し、新人指導での気づきなど、日々の業務の中で自分なりに工夫した経験を振り返ってみてください。
- 転職回数が多いと書類選考で不利になりますか?
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転職回数の多さより、各施設で何を習得したかの記述が重要です。複数施設を経験したことで得た対応力の幅を、職務要約で明示的に伝えることで強みに転換できます。

