保育士の退職届は、一般的な退職届と基本フォーマットは同じですが、年度途中の退職では後任探しへの配慮、保護者・子どもへの報告タイミングなど、保育士ならではの注意点があります。この記事では正社員・パート別の例文と、円満退職につながる提出タイミングの考え方を紹介します。
保育士の退職届の書き方と例文
結論:基本フォーマットは一般的な退職届と同じ
保育士だからといって、退職届に特別な書式が必要になるわけではありません。用紙は白無地の便箋、黒の消えないインクで手書きするのが基本で、園独自の指定書式がある場合はそちらに従います。
- 用紙:白無地の便箋(B5またはA4)
- 筆記具:黒のボールペンまたは万年筆(消せるペンは不可)
- 書式:縦書きが一般的だが、園が横書きを指定していれば横書きでよい
- 提出先:園長・施設長(法人立の場合は法人が指定する提出先)
保育士向け退職届の例文(正社員の場合)
良い例文
退職届
私儀
この度、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。
令和〇年〇月〇日
〇〇保育園 保育士 〇〇 〇〇 印
〇〇保育園 園長 〇〇 〇〇 様
退職理由の欄に細かい事情を書く必要はありません。「一身上の都合」の一言でまとめるのが正式なマナーです。日付は提出日ではなく退職を希望する日を記載する点にも注意してください。
年度途中で退職する場合の例文と理由の書き方
年度途中の退職でも、退職届に書く文面は年度末退職と変わりません。「一身上の都合」で統一し、体調不良や家庭の事情、転職といった個別の事情を書面に書き込む必要はないためです。
NG例
私儀
この度、職場の人間関係が原因で退職いたします。
令和〇年〇月〇日
園長・施設長はここを見ている
- 退職理由が「一身上の都合」で簡潔にまとめられているか
- 提出日と退職希望日が明確に分かれているか
- 押印・署名に不備がないか
保育士の退職届で押さえておきたい3つのポイント
退職理由は「一身上の都合」でまとめる
退職理由が待遇や人間関係であっても、退職届にはそのまま書きません。園長との面談で口頭説明は必要になる場合がありますが、書面上は「一身上の都合」で統一するのが一般的なルールです。転職先の履歴書で退職理由を説明する際の書き方に迷う場合は、次に紹介する記事も参考にしてください。

提出日と退職希望日を分けて書く
退職届に書く日付は、提出する日ではなく退職を希望する日です。園長に手渡しする日と混同して同じ日付を書いてしまうミスが多いため、書く前に必ず確認しましょう。
契約更新のタイミングでパートとしての勤務を終える場合も、正社員と同様に退職希望日を明記します。契約途中で退職する場合は、契約書に定められた申告期限を先に確認してください。パートとして次の職場を探す予定があれば、パート用の履歴書テンプレートを早めに準備しておくと安心です。
手書き・黒の消えないインクが基本
退職届は手書きが基本です。フリクションなどの消せるボールペンや鉛筆は、内容の改ざんを疑われる原因になるため使用しません。シャチハタも同様の理由で避け、朱肉を使う認印か実印を使用します。
保育士が退職届を出すタイミング|年度途中と年度末の違い
年度末(3月末)退職の逆算スケジュール
保育園では次年度のクラス担任やシフトを、多くの場合10月〜11月頃から検討し始めます。年度末での退職を希望するなら、この時期までに意思を伝えておくと引き継ぎがスムーズです。
| 時期 | やるべきこと |
|---|---|
| 10〜11月頃 | 園長へ退職の意思を口頭で相談 |
| 12月〜1月 | 正式な退職届を提出(最短の目安) |
| 2月末まで | 退職届提出の最終目安 |
| 3月中旬〜下旬 | 保護者・子どもへの報告、引き継ぎ |
| 3月31日 | 退職日 |
法律上は退職の意思表示から2週間で雇用契約を終了できますが、保育園では年間行事や担任交代の準備があるため、1〜3ヶ月前の申告が実務上のマナーとされています。
年度途中で退職する場合に確認すべきこと
体調不良や家庭の事情など、年度末を待てない理由で退職する場合もあります。この場合は年度末退職以上に早めの相談が必要です。
年度途中退職で確認すべき3点
- 就業規則に定められた退職の申告期限(1〜3ヶ月前が一般的)
- 担任クラスがある場合、後任・引き継ぎ期間の確保
- 有給休暇の消化スケジュール
退職届は、園長との話し合いで退職日が確定してから提出するのが基本です。話し合い前に一方的に提出すると、後任探しが間に合わず現場に大きな負担がかかるため、突然の提出は避けるのが円満退職の鉄則です。
異業種への転職を考えている場合は、保育士としての経験をどう伝えるかで職務経歴書の書き方が変わります。転職先を検討し始めたら保育士の職務経歴書テンプレートを確認しておくと準備が進めやすくなります。

保護者・子どもへの報告はいつ?退職届提出後の流れ
園長に伝える順番を守る理由
保護者や子どもへの報告は、退職届の提出後、園長・施設長の指示に従って行うのが原則です。自分の判断で先に伝えてしまうと、後任が決まっていない状態で保護者を不安にさせたり、園の対応方針と食い違ったりするおそれがあります。
- 次のクラス担任・体制が決まってから伝えるケースが多い
- 年度末なら懇談会や修了式など、既存の行事に合わせて伝える場合もある
- 伝える時期・方法(お便り・連絡帳・口頭)は園長と相談して決める
保護者・子どもへの伝え方
良い例文(保護者向け)
「〇月〇日をもちまして、一身上の都合により退職することになりました。〇〇ちゃんの成長を見守らせていただき、大変感謝しております。今後の担当については園より改めてご案内いたします。」
子どもへは「〇月から新しい先生になるけど、みんなのことずっと応援しているよ」など、不安にさせず前向きに受け止められる言葉を選びます。詳しい理由の説明は不要で、年齢に合わせた短く分かりやすい伝え方が基本です。
保育士の退職届マナーと封筒の書き方
用紙・ペンの選び方
便箋は白無地でシンプルなものを選びます。罫線の有無はどちらでも問題ありませんが、縦書きで使うなら縦罫のものが書きやすいです。ペンは黒のボールペンか万年筆を使い、インクが薄いものや消せるタイプは避けてください。
封筒の書き方・渡し方
- 封筒は白無地・二重封筒を使用する(茶封筒は避ける)
- 表面中央上部に「退職届」と縦書きで記載する
- 裏面左下に所属と氏名を記載する
- 便箋は三つ折りにして封筒に入れ、封をしたら「〆」を書く
渡すタイミングは、他の職員がいない時間帯を選び、園長に直接手渡しするのがマナーです。朝の忙しい時間帯や子どもの前を避け、事前にアポイントを取ってから渡すと落ち着いて話ができます。
退職後に転職活動を始める場合の準備
正社員として別の保育園や異業種への転職を考えているなら、退職届の提出と並行して応募書類の準備を進めておくと、転職活動をスムーズに始められます。転職用の履歴書テンプレートを使えば、必要項目を漏れなく整理できます。
履歴書の様式に迷う場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと、採用担当者にも馴染みのある形式で提出できます。

まとめ
- 保育士の退職届は一般的な書式と同じで、理由は「一身上の都合」でまとめる
- 年度末退職は10〜11月頃の相談開始、遅くとも2月末までの提出が目安
- 保護者・子どもへの報告は、園長と相談して順番を守る
退職届そのものはシンプルな書面ですが、保育士の場合はクラスの引き継ぎや保護者・子どもへの配慮が円満退職の鍵になります。提出前に園長へ相談し、後任の準備期間を確保したうえで手続きを進めましょう。
保育士の退職届に関するよくある質問
- 退職届と退職願の違いは何ですか?
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退職願は退職の「お願い」であり、園の承諾を得るまでは撤回できる可能性があります。退職届は退職の「意思表示」そのもので、提出後は原則として撤回できません。多くの保育園では退職願での相談を経てから、退職届を提出する流れが一般的です。
- パート保育士でも退職届は必要ですか?
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雇用契約に期間の定めがない場合は、正社員と同様に退職届の提出が求められることが多いです。契約期間中の退職を希望する場合は、契約書に記載された申告期限を先に確認し、園長へ早めに相談してください。
- 退職届を提出したら、いつ保護者に伝わりますか?
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提出後すぐに伝わるとは限りません。次の担任や体制が決まってから、園長の指示に従って報告するのが一般的です。伝える時期や方法は自己判断せず、必ず園長と相談してから進めましょう。
- 退職理由に「体調不良」と具体的に書いてもいいですか?
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退職届の書面上は詳しい理由を書かず、「一身上の都合」でまとめるのが一般的なマナーです。体調不良などの具体的な事情は、園長との面談で口頭で伝えれば十分です。

