退職届は、就業規則に特別な定めがない限りワード(Word)で作成しても問題ありません。多くの企業が手書きを義務づけているわけではなく、パソコンで整えた文書を印刷して提出するケースは珍しくありません。この記事では、ワードで退職届を作る具体的な手順と、印刷後に体裁が崩れて浮いてしまわないための整え方を解説します。
退職届はワードで作成していい?結論とすぐ使えるテンプレート
結論:就業規則に定めがなければワードでの作成は問題ない
退職届は法律上、手書きでなければならないという決まりはありません。会社の就業規則や社内規定で「所定の書式を使うこと」「自筆で提出すること」といった指定がなければ、ワードで作成した退職届を印刷して提出しても受理されます。
ただし、署名欄だけは手書きにするのが一般的なマナーです。本文はワードで作成し、氏名の部分だけ自分の手で書くと、事務的な印象を和らげられます。

✅ ワードで作成する前に確認すること
- 就業規則に退職届の書式指定がないか
- 会社所定のフォーマットが配布されていないか
- 署名だけでも手書きにできる状態か
そのまま使える例文
ワードで退職届を作成する際は、まず本文の型を決めておくと迷いません。以下は縦書き・横書きどちらにも応用できる基本の例文です。
良い例文
退職届
私儀
この度、一身上の都合により、来る令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。
令和〇年〇月〇日
〇〇部〇〇課 氏名
株式会社〇〇 代表取締役〇〇様
「私儀」は本文よりも一段下げた位置に書くのが慣例です。ワードで作る場合はインデントやタブで位置を調整し、印刷して確認してからずれを直すと仕上がりが安定します。
ワードで一から作るときの基本フォーマット
無料テンプレートを探して回るよりも、ワードの基本機能だけで整える方が早いケースもあります。用紙はA4またはB5、フォントは明朝体系(MS明朝など)でサイズ10.5〜12pt程度が目安です。行間を広めにとると、印刷したときに窮屈な印象になりません。
ワードで退職届を正しく作る5つのステップ
ワードでの作成は自由度が高い分、体裁が崩れやすいという弱点もあります。手順を押さえておけば、印刷したときに慌てて修正する手間を減らせます。
縦書きにする場合の設定手順
- 「レイアウト」タブ→「ページ設定」→「文字列の方向」で「縦書き」を選ぶ
- 用紙の向きが自動で横向きに変わっていないか確認する
- 横向きのままだった場合は「レイアウト」→「印刷の向き」→「縦」に設定し直す
- 日付や年数の数字が横向きのままずれている場合は「縦中横」機能を使って整える
NG例
縦書きに設定したまま印刷の向きを確認せず、用紙が横向きのまま印刷されてしまう失敗はよくあります。ワード上の画面表示だけで満足せず、印刷プレビューで縦向きになっているかを必ず確認してください。
横書きにする場合の設定手順
横書きの退職届はワードの初期設定のまま作成できます。見出しの後に提出日、会社名、代表者名、自分の氏名、本文という順に並べるのが横書きの基本構成です。IT企業や外資系など、社内文書が横書き中心の会社ではこちらの形式がなじみます。
受け取る上司・総務担当者はここを見ている
- フォントの種類やサイズが本文中で統一されているか
- 余白のバランスが左右で崩れていないか
- 日付・氏名・会社名などの誤字脱字がないか
受け取る上司はワードの退職届のここを見ている
ワードで作った退職届そのものを問題視する上司はほとんどいません。一方で、テンプレートをコピーしただけで自社の状況に合わせていない文書は、事務作業を軽視している印象につながることがあります。
特に見られやすいのは、コピー&ペーストの跡が残ったままの体裁です。テンプレートサイトからダウンロードした文書は、フォントが本文と部分的に異なっていたり、罫線が用紙からはみ出していたりすることがあります。提出前に一度印刷して、画面上では気づかない崩れがないかを確認する習慣をつけてください。
良い例文
本文全体を同じフォント・同じサイズで統一し、印刷後に文字が用紙からはみ出していないことを確認したうえで提出する。署名欄だけ自筆にすると、事務的になりすぎず丁寧な印象を残せます。
厚生労働省が示す履歴書の様式例のように、公的な文書には整った書式の型があります。退職届も同様に、崩れのない体裁を意識すると受け取る側の安心感につながります。書類全般のフォーマットに不安がある場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートも参考になります。
状況別|ワードで作る退職届の例文
雇用形態によって、退職届に書く内容や言葉づかいが少し変わります。自分の状況に近い例文を確認してください。
正社員の場合
良い例文
私儀 この度、一身上の都合により、来る令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。在職中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
正社員の場合は、退職理由を細かく書く必要はありません。「一身上の都合」で十分ですが、感謝の一文を添えると印象が柔らかくなります。退職後に転職活動を控えている場合は、転職用の履歴書テンプレートも先に確認しておくと、退職から応募までの流れがスムーズです。
アルバイト・パートの場合
良い例文
私儀 この度、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職させていただきたく、ここにお願い申し上げます。
アルバイト・パートの場合も書式は正社員と大きく変わりません。「退職いたします」より「退職させていただきたく」の方がやわらかい印象になるため、シフト制の職場ではこちらの言い回しがよく使われます。次の応募先で使う履歴書は、アルバイト用の履歴書テンプレート、時短勤務を希望する場合はパート用の履歴書テンプレートも併せて用意しておくと安心です。

ワード作成でよくあるトラブルと対処法
ワードで退職届を作る過程では、いくつか共通したつまずきがあります。事前に把握しておくと、提出直前になって慌てずに済みます。
| トラブル | 対処法 |
|---|---|
| 縦書きなのに用紙が横向きで印刷される | 「レイアウト」→「印刷の向き」を「縦」に再設定する |
| 年月日の数字が横向きのまま崩れる | 数字を選択し「縦中横」機能を適用する |
| 私儀の位置が本文と揃わない | インデントやタブ位置を印刷プレビューで確認しながら調整する |
| フォントが途中で変わってしまう | 本文全体を選択し、フォントとサイズを一括で統一する |
特に多いのが、縦書き設定にした直後に印刷の向きを見落とすケースです。画面上では正しく縦書きに見えても、印刷設定が横向きのままだと用紙いっぱいに文字が流れてしまいます。提出前は必ず印刷プレビューで確認してください。

まとめ
- 退職届は就業規則に指定がなければワードで作成しても問題ない
- 縦書き設定にすると印刷の向きが自動で横に変わるため、印刷前の確認が必須
- フォントの統一・余白の乱れ・誤字脱字は受け取る側が見ているポイント
- 署名欄だけ自筆にすると、事務的になりすぎず丁寧な印象になる
ワードでの作成は手間を減らせる一方、体裁の崩れに気づきにくい面もあります。印刷して最終確認をしてから提出してください。
退職届のワード作成に関するよくある質問
- 退職届をワードで作成すると失礼にあたりますか?
-
就業規則に手書き指定がなければ失礼にはあたりません。署名欄だけ自筆にすると、より丁寧な印象になります。
- 縦書きと横書き、ワードではどちらが作りやすいですか?
-
横書きの方が初期設定のまま作成でき、印刷の向きを調整する手間もありません。会社からの指定がなければ、まずは横書きから試すと作業がスムーズです。
- ワードで作った退職届はどのように印刷すればいいですか?
-
A4またはB5の白い用紙に印刷するのが一般的です。印刷前にプレビュー画面で向きと余白のバランスを確認してください。
- 数字がうまく縦書きにならないときはどうすればいいですか?
-
数字を選択したうえで「縦中横」機能を使うと、縦書きの文中でも数字を正しい向きで表示できます。

