退職届の本文に住所を書く必要は基本的にありません。市販の便箋やテンプレートには住所欄が入っていないことが多く、記載する項目は所属部署と氏名だけで十分です。ただし会社が指定する書式に住所欄がある場合や、内容証明郵便で送付する場合は例外的に必要になります。履歴書との違いに戸惑いやすいポイントですが、書くべきケースと具体的な書き方まで解説します。
退職届に住所は書く?結論
結論:基本的に住所欄は不要
退職届に一般的に必要とされるのは退職理由・退職日・届出日・所属と氏名・宛名(代表者名)の5点で、住所は含まれません。市販の退職届用紙やテンプレートの多くも、この5点のみで完結する構成になっています。
手渡しで提出する場合は、この結論のとおり住所欄がなくても失礼にはあたりません。まずは無理に住所を書き足そうとせず、5点の必須項目が揃っているかを確認しましょう。
なぜ退職届に住所を書かなくていいのか(履歴書との違い)
履歴書は本人確認や連絡先の把握を目的とした書類のため住所欄が必須ですが、退職届は「退職の意思を会社へ伝える」という一点に特化した書類です。所属部署と氏名から本人が特定できれば、社内手続き上は住所がなくても支障がありません。
履歴書作成の記憶から「正式な書類には住所を書くもの」と思い込み、退職届にも住所を書き加えてしまう人が少なくありません。書類の目的が違う点を押さえておくと迷いがなくなります。
良い例文(記載すべき項目)
良い例文
退職届
私儀 この度、一身上の都合により、来る令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。
令和〇年〇月〇日
営業部 山田太郎 印
株式会社〇〇 代表取締役社長 〇〇〇〇殿
NG例
NG例
- 氏名の下に自分の住所を長々と書き加えてしまう(履歴書の書式と混同したことが原因になりやすい)
- 会社の住所を宛名の前に記載してしまう(宛名は代表者名のみで十分)
- 住所を書くスペースを空けたまま用紙のバランスが崩れてしまう
人事・総務担当者はここを見ている
人事・総務担当者はここを見ている
- 必須の5項目(退職理由・退職日・届出日・所属氏名・宛名)に過不足がないか
- 所属部署と氏名から、給与計算や貸与品回収などの手続きをすぐ進められるか
- 不要な情報を書き足すあまり、用紙全体のバランスが崩れていないか
会社指定フォーマットに住所欄がある場合の書き方
就業規則や人事部から配布される退職届フォーマットの中には、あらかじめ住所欄が印刷されているものも存在します。この場合は指定フォーマットに従い、省略せず記入します。
縦書きの場合
縦書きフォーマットでは、氏名の右横または下に漢数字で住所を記載するのが一般的です。「東京都〇〇区〇丁目〇番〇号」のように、番地の数字も漢数字に統一します。
横書きの場合
横書きフォーマットでは、氏名の上または下に算用数字で住所を記載します。マンション名や部屋番号まで省略せず、住民票どおりの表記で書くと確認作業がスムーズです。
NG例
縦書きの用紙に算用数字で住所を書いてしまう、都道府県名を省略してしまう、といった書き方はフォーマットとの不一致として目立ちやすいので注意しましょう。
退職届の封筒に書く住所とは別物
「退職届に住所は要らない」と聞いても、封筒への住所記載とは別のルールである点に注意してください。手渡しする封筒には基本的に宛名も住所も書きませんが、郵送する場合は外側の封筒に会社の住所と、裏面に自分の住所を書くのがマナーです。
退職届本体(中身の書類)と、それを包む封筒とでは住所の扱いが異なります。封筒の表書き・裏書きの詳しいルールは以下の記事で解説しています。

退職願で住所の記載が必要になるケース
退職の意思表示を内容証明郵便で送る場合は例外的に住所の記載が必要です。内容証明郵便は差出人と受取人を明確にする郵便物のため、自分の住所と会社の所在地・代表者名を封筒および文書に明記する必要があります。
上司が退職の申し出を受け付けない、話し合いに応じてもらえないといったやむを得ない状況で使われる方法で、通常の手渡し・郵送とは書き方も手続きも異なります。検討する場合は、退職届と退職願のどちらを使うべきかも合わせて確認しておくと安心です。

提出前によくある疑問と判断基準
住所欄がない市販の便箋を使っても問題ない?
問題ありません。会社から指定フォーマットを渡されていない限り、住所欄のない一般的な便箋やテンプレートで作成して構いません。迷ったときは提出前に総務や上司へ書式の指定有無を確認すると確実です。
退職後の転職準備も並行して進める
退職届を提出したあと、続けて転職活動に進む方も多いはずです。応募先ごとの提出に慌てないよう、転職用の履歴書テンプレートを早めに用意しておくと退職日が決まり次第すぐに動けます。
応募書類の形式に迷う場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートのように公的な基準に沿ったものを選ぶと安心です。
企業によってはJIS規格に沿った履歴書テンプレートを指定される場合もあるため、複数の形式を手元に用意しておくと迷いません。住所欄は履歴書側でしっかり書けば十分です。

まとめ
- 退職届の本文に住所は基本的に不要。必須なのは退職理由・退職日・届出日・所属氏名・宛名の5点
- 会社指定フォーマットに住所欄がある場合のみ、縦書きは漢数字・横書きは算用数字で記入する
- 封筒に書く住所とは別物。郵送時は封筒の裏面に自分の住所を書く
- 内容証明郵便で送る場合は例外的に住所の記載が必要になる
退職届の住所は、書くか書かないかで迷いやすい項目です。今回の結論と例外パターンを押さえておけば、提出直前に慌てることはありません。
退職届の住所に関するよくある質問
- 退職届に住所を書くと失礼にあたりますか?
-
失礼にはあたりません。必須ではないものの、書いたからといってマナー違反になるわけではないため、会社から特に指示がなければ省略して問題ありません。
- 退職願にも住所は不要ですか?
-
退職願も基本的な必須項目は退職届と同じで、住所欄は必須ではありません。ただし内容証明郵便で送る場合など、方法によっては住所の記載が必要になります。
- 会社指定の書式に住所欄があるのに空欄で出しても大丈夫ですか?
-
指定フォーマットに住所欄がある場合は、空欄にせず記入するのが基本です。書式で求められている項目は省略せず埋めておきましょう。
- 住所は郵便番号から書いたほうがいいですか?
-
退職届本文に住所を書く場合、郵便番号までは必須ではありません。都道府県から番地まで、住民票どおりの表記で記載すれば十分です。

