履歴書の免許・資格欄は、正式名称と取得年月を古い順に書くのが正解です。運転免許を上にまとめ、語尾は取得・合格・修了で使い分けます。AT限定は括弧で明示し、何もなければ「特になし」と「以上」で閉じます。趣味の検定は特技欄へ分け、未取得を取得と書かないことが条件です。年号は学歴・職歴と同じ表記に揃えます。
免許・資格欄の正しい書き方と記載例
結論:年月+正式名称+状態語。最後は「以上」
この欄の役割は、入社後に使える技能を証明することです。自己PRのように長く書く場所ではありません。取得した年月、正式名称、取得/合格/修了を1行に収めるのが基本です。年号は学歴・職歴と同じ西暦か和暦に揃えます。1行に感想や学習時間を足すと、証明書の転記ではなく自己紹介になります。
欄の位置や行数は用紙によって違います。厚生労働省の現行様式で書きたい場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートの行数に合わせて、書く資格を先に絞ります。行数が5行しかない用紙に10個並べようとすると、字が小さくなり読めません。先に残す資格を決めてから書き始めます。
記載例(運転免許と資格がある場合)
良い書き方
2018年5月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得
2020年11月 実用英語技能検定2級 合格
2023年6月 TOEIC Listening & Reading Test 720点 取得
以上
NG例
普通免許 英検 TOEIC
2023年 簿記 合格(月も級も欠ける)
略称と年月不足は、持っている事実まで疑われやすくなります。
採用担当者はここを見ている
- 応募職種で実際に使う免許・資格が先頭付近にあるか
- 証明書を出せる名前で書いてあるか
- 空欄や「なし」だけで終わっていないか
正式名称と「取得」「合格」「修了」の使い分け
日常の呼び方をそのまま書くと、採用担当者は公式名を検索し直すことになります。免許証、合格証、修了証、主催団体のサイトで名前を確認してから転記します。
| 種類 | 語尾 | 記載例 |
|---|---|---|
| 運転免許・業務独占の免許 | 取得 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
| 検定・試験で合否が出るもの | 合格 | 実用英語技能検定2級 合格 |
| 講習や課程を終えたもの | 修了 | 介護職員初任者研修 修了 |
| 点数で示す試験 | ○点 取得 | TOEIC Listening & Reading Test 720点 取得 |
よく使う正式名称の対応
略称で通じる相手でも、履歴書では正式名称に戻します。級や点数は証明書と同じ数字を使います。下の級と上の級を両方持っているなら、上の級だけでも足りる場合があります。
| 略称 | 履歴書に書く名前 |
|---|---|
| 普通免許 | 普通自動車第一種運転免許 |
| 英検2級 | 実用英語技能検定2級 |
| 漢検2級 | 日本漢字能力検定2級 |
| 簿記2級 | 日本商工会議所簿記検定試験2級 |
| MOS | Microsoft Office Specialist(科目名まで) |
| TOEIC | TOEIC Listening & Reading Test |
良い書き方
2021年2月 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格
NG例
日商簿記 取得
検定は「合格」、免許は「取得」です。語尾を入れ替えると不正確です。
書く順番
決まった法律はありませんが、採用担当者が見慣れている順があります。運転免許を上にまとめ、その下に資格を古い順です。運転免許が複数ある場合も、取得年月の古いものから書きます。書き終えた次の行に、右寄せで「以上」と入れます。新しい資格を上に置くと、学歴職歴の時系列と食い違って読みにくくなります。
- 1行目以降:普通自動車など四輪の免許を古い順
- 続けて:二輪・原付など、ほかの運転免許
- その下:業務に使う資格を古い順
- 最後の行:以上
行数が足りないときは、応募職種で使わない資格から削ります。学歴・職歴の年号と食い違わないよう、入学卒業の年の書き方と並べて確認します。年号の揃え方は学歴職歴と同じルールです。西暦で学歴を書いている履歴書に、資格だけ和暦を混ぜないでください。
良い書き方(順番)
2016年8月 普通自動車第一種運転免許 取得
2019年3月 普通自動二輪車免許 取得
2022年7月 宅地建物取引士 合格
以上
NG例
新しい資格を上に並べ、運転免許を最後に1行だけ書く
「以上」を付けず、空行が続く
読み手が「まだ続くのか」と迷う書き方は避けます。

普通自動車免許・AT限定の書き方
いわゆる普通免許の履歴書上の名前は、普通自動車第一種運転免許です。取得年月は免許証左下の「他」の日付を見ます。同じ行に複数の免許がある場合は、免許経歴証明書で日付を分けます。記憶の年だけでは、更新日と取得日を取り違えます。
AT限定は隠さない
免許証の条件欄に「AT車に限る」とあるなら、名称の後ろに(AT限定)を付けます。書かなくても書類不備にはなりにくい、という説明もあります。ただし営業車がマニュアルの職場では、入社後に条件が食い違います。限定がある事実は、括弧で先に見せます。隠して得することはありません。
良い書き方(AT限定)
2019年10月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得
良い書き方(限定なし)
2019年10月 普通自動車第一種運転免許 取得
NG例
普通免許 取得
普通自動車免許(オートマ) 合格
免許の語尾は「取得」です。「合格」は検定用です。
2017年3月以前に普通免許を取った場合
2017年3月12日の道路交通法改正で準中型免許が加わりました。それより前に普通免許を取得し、更新後の免許証が「準中型(5t限定)」になっている場合は、免許証の表記に合わせて書きます。古い呼び方のまま「普通」だけ書くと、いまの条件とずれます。
二輪で小型限定やAT限定がある場合も同じです。普通自動二輪車免許(小型二輪限定)、普通自動二輪車免許(小型二輪・AT限定)のように、条件を括弧へ入れます。
資格なし・取得見込みの書き方
書ける免許も資格もないときは、空欄にしません。1行目に「特になし」と書き、次の行を右寄せの「以上」で閉じます。「なし」だけ、「ありません」、「該当なし」は、確認した形跡が弱く見えます。
良い書き方(資格なし)
特になし
以上
NG例
(空欄のまま)
なし
空欄は書き忘れと区別できません。
取得見込みは、日程が見えているときだけ
教習所に通っている、試験日が決まっている、結果待ち、といった状態は書けます。書くなら取得見込み(○年○月取得予定)のように、予定月を添えます。「いつか取るつもり」だけの勉強中は、面接で聞かれたときに話す方が安全です。業務に必須の免許なら、見込みでも先に書いた方が採用側の日程が組みやすくなります。
良い書き方(取得見込み)
2026年11月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得見込み(2026年11月取得予定)
良い書き方(結果待ち)
2026年8月 日本商工会議所簿記検定試験2級 受験済み(結果待ち)
NG例
普通自動車第一種運転免許 取得(まだ卒業検定前)
簿記2級 勉強中(試験日未定)
未取得を「取得」と書くのは事実と違います。
趣味・特技欄との切り分け
免許・資格欄に入れるのは、公的な証明書や合格証を出せるものです。段位、ご当地検定、趣味の通信講座は、人柄の話としては使えても、技能証明にはなりません。書きたい場合は趣味・特技欄へ移します。
| 内容 | 入れる欄 |
|---|---|
| 運転免許、国家資格、公的検定 | 免許・資格欄 |
| 応募職種で使う民間資格 | 免許・資格欄 |
| スポーツの段位、ご当地検定 | 趣味・特技欄 |
| 仕事と無関係な級の低い検定だけ | 省略するか趣味・特技欄 |
職務経歴書がある応募では、履歴書には応募職種に直結するものを残し、詳細は職務経歴書側へ回す方法もあります。転職で欄を使い分けるなら、転職用の履歴書テンプレートと職務経歴書をセットで見ると、重複と抜けが減ります。
採用担当者はここを見ている
- 欄を埋めるためだけの趣味資格が並んでいないか
- 業務に使う資格が埋もれていないか
- 履歴書と職務経歴書で級や点が食い違っていないか

複数免許・失効・級の選び方
普通自動車と二輪、第一種と第二種など、免許が複数ある場合も取得年月の古い順です。原付だけ持っている人は「原動機付自転車免許 取得」と書きます。略称の「原付」だけでは、採用担当者が免許証の種類を照合しにくくなります。
失効した免許・更新忘れ
いま有効でない免許を、有効であるかのように書くのは事実と違います。失効しているなら書かないか、面接で「更新手続き中」と説明する材料にします。履歴書に残すなら「普通自動車第一種運転免許 取得(更新手続き中)」のように、いまの状態が分かる語を添えます。虚偽記載は内定取消の理由になります。
良い書き方(複数免許)
2015年4月 普通自動車第一種運転免許 取得
2018年9月 普通自動二輪車免許 取得
2021年6月 けん引免許 取得
以上
同じ系統で級が複数あるとき
英検準2級と2級、簿記3級と2級のように上位がある場合、履歴書の行数を使うなら上位だけ残してよいです。下位だけ残して上位を落とすと、技能の説明が弱くなります。TOEICは公開テストの公式認定証の点数を書きます。IPテストだけ、受験日が古い点数だけ、という場合は、応募先が点数を見る職種かどうかで残すか決めます。
| 持っているもの | 履歴書に残す例 |
|---|---|
| 英検準2級と2級 | 実用英語技能検定2級 合格 |
| 簿記3級と2級 | 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格 |
| 普通免許と原付 | 普通自動車第一種運転免許 取得(原付は省略可) |
| 失効した普通免許だけ | 書かない、または手続き中と明記 |
NG例
普通自動車第一種運転免許 取得(実は期限切れ)
英検3級、準2級、2級を3行使う
有効でない免許と、下位級の羅列は欄を消耗します。
採用担当者はここを見ている
- 入社後すぐに運転や資格業務を任せられる状態か
- 古い点数や失効免許で、現在の技能を過大に見せていないか
- 行数を資格の自慢で埋め、業務に使うものが埋もれていないか
よくあるNGと提出前チェック
資格の中身より先に、欄の作法で減点される書き方があります。提出前に次を消します。
| NG | 直し方 |
|---|---|
| 普通免許、英検、簿記 | 正式名称と級を補う |
| 年月なし | 免許証・合格証の年月を転記 |
| 西暦と和暦の混在 | 学歴職歴と同じ年号にする |
| AT限定を隠す | (AT限定)を付ける |
| 未取得を「取得」と書く | 取得見込みか結果待ちに直す |
| 空欄 | 特になし/以上 |
| 趣味検定だけで埋める | 特技欄へ移すか削る |
古いJIS用紙を使う場合も、免許・資格欄の書き方自体は同じです。用紙選びに迷うときは、JIS規格に沿った履歴書テンプレートと現行様式の行数を見比べ、書き切れる件数に合わせて取捨します。
提出前に免許証と合格証を並べる
記憶だけで年月を書くと、1カ月ずれが起きます。免許証、合格証、デジタル合格証明を机に出し、年・月・正式名称を1行ずつ照合します。第二種免許やけん引は、仕事で使わない場合でも正式名称で書けば足ります。使わないから略す、という判断は不要です。
良い書き方(教習所通学中)
2026年12月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得見込み(2026年12月卒業検定予定)
NG例
普通免許 取得予定(いつ取るかは未定)
TOEIC 高得点を目指して勉強中
予定月がない見込みは、意欲ではなく未確定情報です。
資格欄が空に近い人は、志望動機や職務経歴で補います。欄を埋めるために関係のない検定を急いで受ける必要はありません。いま持っている証明を、正しい名前で1行にすることが先です。
履歴書と職務経歴書で名前をそろえる
履歴書では「普通自動車第一種運転免許」、職務経歴書では「普通免許」と書き分けると、同じ人の書類なのに別物に見えます。略称を使うなら職務経歴書側も正式名称に戻します。点数や級が1つでも違うと、採用担当者はどちらが新しい情報か判断できません。
- 免許証の条件欄を開き、AT限定の有無を確認する
- 合格証の正式名称を1字ずつ写す
- 学歴職歴の年号と、資格欄の年号を並べて見る
- 「以上」の位置が右寄せになっているか見る
- 職務経歴書の資格表記と突き合わせる

免許・資格欄を埋める手順
思いついた資格から書くと、順番と正式名称が崩れます。机の上に証明書を並べてから、次の順で転記します。
- 免許証を出し、取得日と条件欄(AT車に限る、など)を見る
- 合格証・修了証を古い順に並べ、正式名称を1字ずつ写す
- 応募職種で使わない趣味検定を、特技欄用に取り分ける
- 下位の級があるなら、上位だけ残すか判断する
- 見込みは予定月があるものだけ残す
- 学歴職歴の年号と揃え、「以上」で閉じる
証明書が見つからない資格は、主催団体の合格者番号照会や再発行を確認してから書きます。思い出せない年月を仮で置くと、面接で聞かれたときに答えられません。書かない判断の方が、誤った年月を書くより安全です。教員免許や医療系の免許も、免許状の正式名称と授与年月日をそのまま写します。通称の「免状」だけでは種類が分かりません。
採用担当者はここを見ている
- 証明書を見ながら書いた形跡があるか(名称と年月の精度)
- 応募職種に必要な免許が、欄の上の方にあるか
- 見込みの予定月が、入社希望時期と矛盾していないか
まとめ
- 1行の型は年月+正式名称+語尾:取得・合格・修了を取り違えない
- 順番は運転免許が上、資格は古い順:最後は「以上」
- 普通免許は第一種運転免許:AT限定は括弧で書く
- 何もなければ特になし:空欄にしない
- 見込みは予定月付きだけ:趣味検定は特技欄へ分ける
資格欄は自慢の欄ではありません。証明書と同じ名前で、読み手が追いやすい順に並んでいれば足ります。略称を直すだけで、同じ保有資格でも「確認できる人」に見えます。書く件数を増やす前に、1行の型が崩れていないかを先に見ます。
履歴書の免許・資格欄でよくある質問
- ペーパードライバーでも運転免許は書きますか?
-
保有しているなら書いて問題ありません。運転が必須の仕事では、ブランクがあることを面接で伝え、入社までに運転する準備をする必要があります。免許証が有効である限り、書かない理由はありません。書いておいて、実務のブランクは口頭で補います。
- 資格が多すぎて書ききれません。どうしますか?
-
応募職種で使うもの、国家資格、新しい級の高いものを残します。残りは職務経歴書へ移すか省略します。下の級は上の級だけ残してよい場合があります。行数が足りないときは、運転免許を残し、業務と無関係な民間検定から外します。
- 取得見込みは書いてよいですか?
-
試験日や卒業見込み月が分かっている場合は書いてよいです。「取得見込み(○年○月取得予定)」と予定を添えます。未定の勉強中は、取得してから書く方が誤解が少ないです。業務に必須の免許なら、見込みでも先に書いた方が、採用側の配属計画が立てやすくなります。
- 趣味の資格は資格欄に書いてよいですか?
-
証明書がある検定でも、仕事と結びつかないものは趣味・特技欄が向いています。免許・資格欄は、業務で使える公的な証明を優先します。段位やご当地検定をここに並べると、技能証明の欄ではなく趣味紹介に見えます。

