メディカル営業(MR・MS)の職務経歴書は、担当エリア・取扱製品・数値実績を編年体で整理するのが基本です。目標未達の年があっても、処方数やシェアなどの代替指標とプロセスを併記すれば十分に評価対象になります。実際のサンプルと、採用担当者が書類のどこを見ているかを状況別に解説します。
メディカル営業(MR・MS)の職務経歴書サンプル|結論と基本の書き方
結論:担当エリア・取扱製品・数値実績を編年体でまとめるのが基本
メディカル営業の職務経歴書で採用担当者が最初に確認するのは、どのエリアで・どの製品を・どのような医療機関に対して担当していたかという活動範囲です。そのうえで売上高や予算達成率などの数値実績を古い経歴から新しい経歴の順(編年体)で並べると、キャリアの積み上げが伝わりやすくなります。
- 担当エリア(都道府県・二次医療圏など具体的な範囲)
- 取扱製品・診療領域(循環器、抗がん剤、OTCなど)
- 担当施設の規模(基幹病院/中核病院/開業医など)
- 年度ごとの売上・予算達成率・前年比
経歴要約サンプル
良い例文
2020年4月より、循環器・降圧剤領域を中心に、○○県内の基幹病院8施設と開業医22施設を担当。2023年度は個人予算比112%、前年比108%を達成し、営業所内表彰を1回受賞。地域の勉強会を年3回企画・運営し、処方医との関係構築に取り組んできました。
NG例
MRとして医薬品の営業を担当していました。担当エリアや取扱製品、実績の数値が一切書かれておらず、他のMR・MS経験者との違いが伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 担当エリアと施設規模から、応募先で通用する営業スケールかを判断している
- 数値実績の書き方そのものから、報告書・日報作成のスキルを推測している
実績欄サンプル
実績欄は年度ごとに区切り、数値と取り組み内容をセットで書くと説得力が増します。医療業界の職務経歴書テンプレートを使うと項目の抜け漏れを防げます。
良い例文
2022年度:個人売上6,800万円(予算比104%、前年比101%)/新規開拓した基幹病院1施設で他社製品からの切替に成功し、月売上約120万円増。2023年度:予算比98%だったが、担当エリア内の処方シェアは前年比3ポイント上昇。
NG例
毎年目標を達成するよう努力しました。具体的な数値も年度も書かれておらず、実績の大きさが判断できません。
数字に自信がない年の実績はこう書く
予算未達成の年があっても、取り組んだプロセスと結果をセットで書けばマイナス評価だけでは終わりません。数値目標がない職場であれば、処方数やシェアなど別の指標で活動量を示す方法もあります。
予算未達成の年の書き方
良い例文
2021年度は予算比89%と目標未達でしたが、要因を担当エリア内の大型医療機関における競合品の後発品切替と分析。開業医への訪問頻度を月2回から週1回に増やし、翌年度は予算比104%まで回復させました。
NG例
目標未達の年があったため、その年の実績は職務経歴書に書きませんでした。経歴に空白があると、隠しているという印象を与えてしまいます。
数値化できない業務の言い換え例
売上目標が設定されていない職場や、担当を引き継いだばかりで比較対象がない場合は、以下のような代替指標に置き換えて記載できます。
| 数字にしにくい活動 | 代替指標の書き方 |
|---|---|
| 売上目標がない担当エリア | 処方数・処方シェアの前年比 |
| 新規開拓中で実績が浅い | 新規訪問件数・面談獲得数 |
| 学術的な情報提供が中心 | 勉強会・研究会の企画立案数 |
| チームでの目標達成 | チーム内での担当役割と貢献内容 |
採用担当者はここを見ている
- 数値がない年をどう言語化するかで、状況分析力や再現性を判断している
- 結果だけでなくプロセスが書かれているかで、思考の過程を見ている
採用担当者はここを見ている|通過率を左右する3つの視点
メディカル営業の職務経歴書では、内容そのものに加えて「書類をどう作成できるか」自体が評価されている点に注意が必要です。医療機関との折衝や日々の報告業務では、正確で分かりやすい書類作成力が求められるためです。
経歴の隠蔽はNG。在籍期間が短くても書く理由
在籍期間が短い勤務先や、応募職種とあまり関連のない担当領域があっても、経歴を省略してはいけません。経歴の隠蔽や虚偽記載は、内定取消や解雇事由になり得るためです。応募職種との接点が薄い経歴でも、担当していた企業概要と基本業務を簡潔に記載しておけば問題ありません。
直近2〜3年分を厚く、それ以前は簡潔にまとめる理由
長く勤務してきた人でも、採用担当者が最も参考にするのは直近2〜3年分の実績です。古い経歴まですべて同じ密度で書くと、かえって読みにくくなります。直近の担当エリア・製品・数値実績を厚く記載し、それ以前の経歴は所属期間と担当業務を1〜2行程度に要約すると、全体のバランスが整います。
営業職全般で共通する実績の見せ方は営業の職務経歴書テンプレートも参考になります。

【状況別】MR・MSキャリアチェンジの職務経歴書の書き方
MRからMSへ/MSからMRへ転向する場合
MRとMSでは求められる専門性が異なるため、これまでの経験がどう活かせるかを明記することが重要です。MR経験者がMSを目指す場合は、製品知識や情報提供の経験を、卸としての提案力にどうつなげるかを具体的に書きます。
良い例文(MRからMSへ)
MRとして培った循環器領域の製品知識と医療機関との折衝経験を活かし、卸の立場から複数メーカーの製品を横断した提案営業を行いたいと考えています。前職では処方医への情報提供に加え、薬剤部との在庫調整交渉にも携わってきました。
未経験からメディカル営業を目指す場合
未経験の場合は、これまでの営業経験や医療・製薬に関わる知識を、担当予定の業務にどう転用できるかを軸に書きます。数字がなくても、顧客との関係構築力や学習意欲を具体的なエピソードで示すことができます。
良い例文(未経験)
法人向け医療機器の営業として3年間、担当エリア内の中小クリニック30施設を訪問。新規導入提案で年間8件の契約獲得に成功しました。医療従事者との継続的な関係構築で培った提案力を、メディカル営業として活かしたいと考えています。
採用担当者はここを見ている
- キャリアチェンジの場合、これまでの経験を応募先の業務にどう転用するかの説明があるかを見ている
- 未経験の場合は数字より、顧客との関係構築や学習意欲が伝わるエピソードの具体性を重視している
実績の覚え方や振り返り方に迷ったら、以下の記事も参考にしてください。

自己PR・スキル欄の書き方と例文
自己PRは、実績欄で書ききれなかった再現性のある強みを1〜2つに絞って書きます。抽象的な言葉だけで終わらせず、具体的な行動とセットにすることがポイントです。
良い例文
製品情報を正確に伝えるだけでなく、処方医の診療スタイルに合わせて説明の切り口を変えることを意識してきました。この積み重ねにより、新規開拓した基幹病院での面談機会を前年の1.5倍に増やしています。
NG例
コミュニケーション能力に自信があります。具体的な行動や成果が示されておらず、他の応募者との差が伝わりません。
数字がない実績の言語化に迷う場合は、こちらの記事も役立ちます。

ハローワーク経由での応募を検討している場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートで書式を確認しておくと安心です。また、履歴書もあわせて用意する場合は転職用の履歴書テンプレートを利用してください。
まとめ
- 担当エリア・取扱製品・数値実績を編年体で整理するのが基本
- 数字が弱い年もプロセスと結果を併記すれば評価対象になる
- 経歴の隠蔽はせず、直近2〜3年分を厚く書くのが通過のコツ
担当領域や実績の見せ方に迷ったときは、今回のサンプルを土台に自分の経験へ置き換えて書き進めてください。
- MR・MSの職務経歴書は何枚くらいが目安ですか?
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A4用紙1〜2枚が目安です。直近2〜3年の実績を厚く、それ以前の経歴は簡潔にまとめることで、2枚以内に収まりやすくなります。
- 数値実績が全くない場合はどうすればいいですか?
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売上目標がない場合は、処方数や処方シェアの前年比、新規訪問件数、勉強会の企画立案数など、活動量が伝わる指標に置き換えて記載してください。
- 転職理由や退職理由は書いたほうがいいですか?
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職務経歴書には必須ではありません。無理に書く場合は前向きな表現にとどめ、詳しい事情は面接で説明できるように準備しておくと安心です。

