辞表の封筒は、白無地の二重封筒に「辞表」と表書きするのが正解です。ただし辞表を出せるのは取締役や執行役員、公務員など一部の立場に限られ、一般の会社員が使う退職届とは求められる格式が異なります。表書き・サイズ・折り方を間違えると、総務や役員会に準備不足の印象を与えかねません。この記事では辞表の封筒選びから書き方、立場別の例文までを人事目線で解説します。
辞表の封筒はこう選び書くのが正解【結論】
結論:白無地の二重封筒に「辞表」と表書きする
辞表を入れる封筒は、白無地・二重・郵便番号枠なしの3条件を満たすものを選びます。市販のビジネス封筒でも、茶封筒や柄入りのものは事務連絡用の略式とみなされるため避けてください。選び方のポイントは次の4点です。
- 色:白無地(色付き・柄入りは不可)
- 枚数:二重封筒(中身が透けない・機密性を保つため)
- 郵便番号枠:なし(手渡しが基本のため)
- サイズ:用紙を三つ折りにして無理なく収まる長形封筒
封筒の書き方の見本(表面・裏面)
表面には書類の名称、裏面には所属と氏名を書きます。黒のボールペンか万年筆を使い、薄い色のインクや鉛筆は避けてください。
良い例文
【表面】封筒の中央に大きく「辞表」とだけ書く。
【裏面】左下に「〇〇部〇〇課 山田太郎」のように所属役職と氏名を、行頭を少しずらして書く。封入口をのり付けし、中央に「〆」と書いて封をする。
NG例
茶封筒に「辞表」と書き、郵便番号枠付きの一重封筒をそのまま使う。茶封筒は事務連絡用の略式として扱われ、辞表のような重要書類には不向きです。書き損じを修正液や修正テープで直すのもNGで、必ず新しい封筒に書き直します。
総務・人事はここを見ている
- 表書きが「辞表」になっているか(「退職届」との書き間違いは提出者の立場を誤解させる)
- 二重封筒を使っているか(機密書類としての基本的な配慮ができているか)
- 封字「〆」が書かれているか(正式な手続きとして提出する意識があるか)
なぜ辞表の封筒は退職届と同じ感覚で選ぶと格式に欠けるのか
辞表を提出できるのは、会社と雇用契約ではなく委任・任命に基づく立場にある取締役・執行役員・監査役や、国家公務員・地方公務員に限られます。一般の会社員やパート・アルバイトが退職する場合に必要なのは退職届(または退職願)です。もし自分が雇用契約で働く一般社員なら、封筒選びの前に提出すべき書類そのものを確認してください。

取締役会や社長、任命権者など、辞表の宛先は社内でも決裁権を持つ相手になることがほとんどです。退職届と同じ感覚で略式の封筒を選んでしまうと、提出物の格が相手の立場に見合わなくなります。宛先の重みに合わせて、封筒の格式も一段引き上げて考えるのが基本です。
辞表の封筒サイズと二重封筒の選び方
辞表の用紙はB5またはA4を使うのが一般的です。用紙のサイズに合わせて、内側に入れる封筒(内封筒)と、二重にする場合の外側の封筒(外封筒)のサイズを選びます。
| 用紙サイズ | 内封筒 | 外封筒(二重にする場合) |
|---|---|---|
| B5 | 長形4号 | 長形3号 |
| A4 | 長形3号 | 角形5号 |
二重封筒を使う理由は、辞任・退職という機微な情報を第三者の目から守るためです。一重の封筒は光にかざすと中身が透けることがあり、書類の重要性に見合いません。文房具店や大型書店の事務用品コーナー、コンビニでも長形封筒の二重タイプが手に入ります。
辞表の封筒への入れ方・折り方・封字のマナー
辞表は下から三つ折りにして封筒へ入れます。折り方と向きを誤ると、開封時に文面が逆さまになり、丁寧さに欠ける印象を与えます。
- 用紙の下側3分の1を上に折り上げる
- 用紙の上側3分の1を下に折りかぶせ、三つ折りにする
- 封筒を裏返し、書類の右上が封筒の裏から見て右上にくる向きで入れる
- 封入口をのり付けし、中央に「〆」と書いて封をする
手渡しで提出する場合は、封をせずに渡す慣習がある会社もあります。事前に総務や上司へ確認し、その場の指示に従うとトラブルを避けられます。
【立場別】辞表の封筒の書き方と例文
取締役・執行役員が辞表を出す場合
取締役と会社の関係は雇用契約ではなく委任契約のため、辞任の意思表示が会社に到達した時点で効力が生じます(民法651条1項)。宛先は代表取締役にするのが一般的です。
良い例文(取締役の場合)
【表面】辞表
【裏面】取締役 山田太郎
宛名:株式会社〇〇 代表取締役〇〇〇〇殿
公務員が辞表(辞職願)を出す場合
公務員の辞職は、任命権者(省庁・自治体の長など)の承認を得て初めて効力が発生します。書類の名称を「辞職願」とする自治体・省庁が多いため、封筒の表書きも提出先の様式に合わせてください。
良い例文(公務員の場合)
【表面】辞職願
【裏面】〇〇部〇〇課 山田太郎
宛名:〇〇省〇〇局長 〇〇〇〇殿
辞表本文の書き方や、退職届と混同しやすい理由をさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせて確認してください。

辞表を郵送する場合の封筒マナー
辞表は本来、直属の上司や役員会に手渡しするのが基本です。遠方勤務や体調不良などやむを得ない事情で郵送する場合は、次のポイントを押さえてください。
- 添え状を同封:辞表のみを送ると素っ気ない印象になるため、経緯と挨拶を書いた添え状を一緒に入れる
- 外封筒に「親展」:宛名脇に朱書きし、本人以外が開封しないよう伝える
- 重ねる順番:一番上に添え状、その下に辞表(内封筒に入れた状態)を重ねて外封筒へ入れる
- 送り方:紛失を避けたい場合は簡易書留などの追跡できる方法を選ぶ
郵便料金は封筒のサイズと重さで変わり、追跡付きで送る場合は基本料金に加算額がかかります。金額は変更されることがあるため、投函前に郵便局の窓口かWebサイトで確認するのが確実です。一般の会社員が退職届・退職願を郵送する場合の封筒マナーは、以下の記事で個別にまとめています。

まとめ
辞表提出後に準備しておきたいこと
辞表を提出した後は、後任への引き継ぎと並行して次の準備を進めます。転職先が決まっている場合は転職用の履歴書テンプレートで応募書類を整えておくと安心です。
まだ転職先が決まっていない場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートを使うと求職活動をスムーズに始められます。
応募書類の様式に迷う場合は、JIS規格に沿った履歴書テンプレートのような公的な様式を基準にすると迷いにくくなります。
志望動機をまだ固めていない段階であれば、志望動機なしの履歴書テンプレートから必要な項目だけ埋めていく方法もあります。
- 辞表の封筒は白無地の二重封筒に「辞表」と表書きする
- 辞表を出せるのは取締役・執行役員・公務員など委任・任命に基づく立場の人
- 用紙サイズに合わせて長形4号・長形3号・角形5号を使い分ける
- 三つ折りにして向きをそろえ、封字「〆」を忘れずに書く
封筒選びから折り方、宛先まで一つずつ確認しながら準備を進めれば、格式を落とさずに辞表を提出できます。
辞表の封筒に関するよくある質問
- 辞表の封筒に郵便番号枠があってもいいですか?
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避けてください。辞表は手渡しが基本のため、郵便番号枠のない白無地の封筒を使うのが正式なマナーです。枠付きの封筒は事務連絡用として扱われ、重要書類にはふさわしくありません。
- 辞表の封筒に「在中」は書く必要がありますか?
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手渡しする場合は書かないのが一般的です。やむを得ず郵送する場合は、外封筒の宛名脇に「辞表在中」と書くと、受け取った側が中身をすぐに把握でき丁寧な印象になります。
- 辞表の封筒は会社が用意してくれますか?
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会社が用意していないケースがほとんどです。白無地の二重封筒は文房具店や大型書店の事務用品コーナー、コンビニでも購入できるため、自分で事前に準備しておくと安心です。
- 一般の会社員でも辞表の封筒の書き方を参考にできますか?
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白無地・二重封筒という基本の考え方は共通ですが、一般の会社員が提出するのは退職届または退職願です。書類名の表書きを間違えないよう、自分の立場に合った書類と表記を確認してください。

